◆呪文  全ての秘跡呪文に闇属性が付与される。然しこれらの呪文は断じて ダークプリースト呪文ではなく、「闇属性のプリースト呪文」である。 ダークプリーストという言葉に非常に過敏な為、くれぐれも間違いのないよう。  なお、全ての呪文は昼間は非常に効果が落ち、夜になると効果が増す。 日中でも冷暗所など、闇の力が強まる場所を選べば一定の効果を発揮する。  呪文の使用回数は「精神力」の数値まで。回復には8時間以上の安静な 状態での睡眠が必要になる。 ・暗黒光(Dark light)  どす黒い紫みがかった、辛うじて灯りとして機能する光源を生み出す。 非常に適性の低い呪文なのだが、意地になって習得した。持続時間も短い。  あんまり目立ちたくないが光源が欲しい時などに重宝する。 ・暗黒小治癒(Dark heal)  自己や他者の肉体の外傷を一定レベルまで回復する呪文。要接触。 瀕死>重傷>中傷>軽傷>微傷>完治 と1段階だけ回復できる。 重ねがけは治癒される側の肉体に負担がかかり過ぎる為、1人に対して 1日1回が限度。施術中、真っ黒な闇のマナが傷口から体内に入り込み、血管や 筋線維の中を這い回って修復する様が確認できる。  神聖な属性を持つ生物や聖人に対しては強烈な拒絶反応と眩暈と吐き気 を与え、精神力が低いと気絶する可能性もある。それでも一応傷は回復する。 ・暗黒賦活(Dark aid)  自己や他者の肉体的な疲労を一定レベルまで回復する呪文。要接触。 あくまで疲労の回復で、外傷や病が直接回復するわけではないが、 回復力を活性化する助けにはなる。呪文の所要時間が小治癒よりも長い。  神聖な属性を持つ生物や聖人に対しては強烈な拒絶反応と眩暈と吐き気 を長時間与え、精神力が低いと気絶する。回復と苦痛で差し引きゼロ。 ・暗黒識別(Dark appraisal)  魔力を持つアーティファクトの呪文構造を正しく暗黒識別する。 純粋な技術による業物や工芸品、機械構造品には効果がない。  闇属性の識別には詳細な部分まで機能し、光属性のアーティファクト は全て失敗作、欠陥品、塵に見える。 ・暗黒聖域(Dark sanctuary)  得も知れぬ近寄り難く畏れ多い何者かの力によって外敵を寄り付かせぬ 結解を張る呪文。聖域の内部は薄暗い暗黒光が灯り、外界の灯りを半減させる。 魔法の心得のない者でもはっきりと目視可能な暗黒の空間が半径5m四方程度の 空間を切り取る様に鎮座する。効果時間は約12時間。  術者の能力を大きく上回る外敵が強引に侵入することはあり得る。 また、神聖な属性を持つ生物や聖人に対しては(以下略) ・暗黒聖別(Dark enchant)  武器に暗黒の力を付与する秘跡。秘跡といったら秘跡。 暗黒聖別された武器は濃い紫色の魔力に覆われ、この武器に傷を負わされた 相手は物理的なダメージと共に精神力に苦痛と畏怖を捩じ込まれる。  物理ダメージを通さない対象や霊体に対してもメンタルダメージは適用 され、光の属性が強い対象程大きなダメージを受ける。  なお、アンデッドには全然効かない。 ・暗黒聖壁(Dark wall)  魔力によって生成された厚さ5m、高さ5m、術者から半径20mを上限とした 闇の障壁を出現させ、敵対者がその範囲を通過する事、物理、魔法によって攻撃 する事を大きく妨げる高度な呪文。  術者の能力を大きく上回る敵対者からの攻撃や強引な突破が聖壁を貫通する 事はあり得る。また、この呪文を行使している間、術者は集中を続けなければならない。  なお大きな欠点として、この聖壁は濃い闇の色に覆われている為、内外共に視界が 悪くなり、人や物の形状やシルエットは辛うじて分かるが、細部が判別し難く なってしまう。夜間や暗い洞窟などで使用するとただでさえ暗い闇の中で闇の 加護が猛威を振るい呪文の威力が増し、更に視界は通らなくなるだろう。 ・暗黒聖撃(Dark smite)  指先または魔術用のロッドの先端から黒い電光のような物を発して敵を撃つ 唯一の直接的な攻撃呪文。強い電撃による感電のような衝撃が広がるとともに (実際は対象内部の魔素が激しく振動させている)精神に対して直接痛痒の 効果を与える。非常に悪役らしいビジュアルの秘跡である。  射程距離は(集中力+知力 メートル)。威力も集中力と知力の上昇と共に 高くなっていく。 ・暗黒聖贄(Dark sacrifice)  1日に1回だけ、1食分の食料を出現させる非常に高度な秘跡。聖餐ではなく聖贄。 内容は豚の血肉腸詰、羊の内臓の胃袋詰、青黴チーズ、鶏の肝臓等が出る事が多く、 パンは何故か絶対に出ない。 水が出る事も無く、飲料は常に非常に濃い赤ワイン。 メニューの癖が強いと言われても黙って食えとしか言いようがない。