マウーラ城 参加者 なし ROM 1人
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『昏倒した男が一人、吹き飛んだ…』 [Fri 18 May 2007 20:07:05]
マドゥー > (少女を許せるのか、斬り捨てるのか……それは今の自分には分からない。振り出しに戻ったとしても…パウロを、あの娘をこのままにしておくわけにはいくまい。)懐が甘いっっ!!(だんっと踏み込みつつ、相手の鳩尾に肘を入れる。考えても解決するものではない…やり直すしかないのだ…) [Fri 18 May 2007 20:06:43]
マドゥー > 分かった…(邪念を振り払うかのように立ち上がる。危娘もそうだが、もう一人の“鈍器使い”については何も分かっていない。パウロは許すつもりは無い…。ならば危娘は?) [Fri 18 May 2007 19:32:59]
マドゥー > (レン…ステア…危娘……自身が深く関わった娘達に安穏な日々が訪れたことは無い。自身が安穏な世界に身をおいているわけでは無いからなのかもしれないが…)“マドゥー師…お願いしても…”(遠慮がちに声をかけられ、ふと我に返った。見れば闘士の一人が自分に組み手の相手を求めてきていた。) [Fri 18 May 2007 19:25:42]
マドゥー > (人を裁くのに、憎しみほど都合の良い原動力は何のだと悟らざるを得なかった。部下の獣人が殺害された際は、パウロを血祭りにあげんと非道な所業も平然とやってのけたが…最大の下手人の一人がまさか…)………(人は変わるもの。ヴェイトスでかつて出会った少女がかような道にあろうともそれを嘆くのはお門違いである。…のだが…) [Fri 18 May 2007 19:15:39]
マドゥー > (数々の商人殺し、正規兵殺しの容疑がかかっている豪商アブジャル・パウロの捜査は完全に頓挫してしまっていた。一つは彼から放たれた刺客にむざむざと重要参考人であったカプールを殺害されてしまったこと。もう一つは…)……何故…このようなところで…!(その刺客が…かつての友人であったこと…) [Fri 18 May 2007 19:07:45]
マドゥー > (城内に設置された石造りの鍛錬場。十数人の男たちが、徒手空拳の鍛錬の真っ最中。拳打を放つ際の掛け声が気合とともに響き渡る。)………(そんな男たちの姿を、武術師範であるサンナ・マドゥーはただぼぅっと見守っていた。) [Fri 18 May 2007 18:55:53]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『場内鍛錬所にて…』 [Fri 18 May 2007 18:52:22]
お知らせ > マドゥー@牢獄さんが退室されました。 『水に浸りつつ、しばしその場を動かなかった…』 [Mon 7 May 2007 00:55:16]
お知らせ > 危娘さんが帰りました。 『(「何で此処へ居てしまったの」 声にならない呟きは闇へと消えて。)』 [Mon 7 May 2007 00:51:47]
危娘 > (背中から追い聞こえる声と、大地を叩く音に、血の気の無い唇を噛み締める――。 何を言えようか。この瞬間から、彼と自分は戦闘士としての道を違えたのだ――。) [Mon 7 May 2007 00:51:29]
マドゥー@牢獄 > (何があった、等と言った暢気な問いは当然出るはずも無かった。何があってもおかしくは無い…それがこのアングリマーラという自由の地。頭を上げずにいれば、相手の声が…記憶に違わぬ声が響いてくる。この娘の得意とする武器は確か鞭……ガダルに刻まれた爆ぜたような傷は……)…二度と…俺の前に姿を現すな……次は外さん…!(かっかっかっと相手が走り去る音を響かせると同時に、そう言い放つ。ばしゃ…岸に身半分、よじ登りながら…だん…と地を打っていた。) [Mon 7 May 2007 00:49:02]
お知らせ > 気配さんが来ました。 [Mon 7 May 2007 00:45:48]
危娘 > (ごとんッ―――、) (裂迫の気合と共に、優雅とすら言えるほど見事な弧を描いて飛翔した円輪が、頑堅な岩をすぱりと切り落とすのを、何処か遠くを見るような思いで見つめていた。邂逅はたったの二度。それでもその円刃の冴えを、孤高の戦士の横顔を、忘却の彼方へ押しやれなかったその存在。)  (まるで顔を背けるように俯く戦士の姿を、悼むような、悔恨のような複雑な表情がじっと見守る。 項垂れるようにして立ち上がり、首を下向けたまま、二度、三度、肩で儚く息を繰り返し、) ………。、そ、だよ―――………。 (ぽつ。落ちる水滴と共に掠れ声。夜風が運ぶ。) あたしは………、血塗れ翼の鳥ガルーダ。 死を呼ぶ翼。……………―――死の、鳥………。  (瞳を眇めたのは、何故だろう。ふと泣き出しそうになったからか。――呟きの語尾が掠れ、余韻が終わらぬうちに素早く背を向けようか。そのまま全力で走り行こう。まるで目の前の彼だけでは無く、過去の記憶から逃げ出すように。) [Mon 7 May 2007 00:40:02]
マドゥー@牢獄 > (脳裏になんともいえぬ思いが交錯する。ヴェイトス市の暗黒街での出会い…砂漠での怪物との共闘……それは確かな記憶だった。)……きぃぃええぃぃっっ!!(ぎりっと響くほどに歯を軋ませ、戦輪を投げつける。それは大きく娘を反れ、きぃぃんっと離れた部位の岩石を切断する。)背が…伸びたな……(顔をうつむかせたまま、それだけを言った。) [Mon 7 May 2007 00:29:48]
危娘 > (既に通路はカラ河の先へと覗けて居る。このまま身を翻し、全力逃走すれば主の下へ逃げ切れるだろう、が――、) (しかし、己もまた水面に持ち上がった顔に驚愕した。浅黒い肌。刃じみた鋭い眼差し。チャクラムを構えたその勇士は――。黄昏色の双眸が黒々に、かっ、と見開かれ、その名を呟く。)  ま…――、マドゥー、さ―――…!? (膝立ちの姿勢からこちらも呆然と呟いて、一瞬。 ――ぽつりと転がされた忌名を耳にして、月下の下にも白い顔立ちがつ、と憂愁に歪んだ。) [Mon 7 May 2007 00:24:17]
マドゥー@牢獄 > ぐ…お……おのれぃっ!!(ばしゃっと再び水面に顔を出せば、既に岸辺に上っている相手。指先の操作のみで投擲できるチャクラムならば…と、水中で戦輪を抜き放てば指に通し…くんっと回転を与えんとしたその際…相手の顔が見えた…)……お主はっ…!?(まさか…もう、随分と前に…確かに出会った相手。だが…彼女はこれほどまでに、生気に欠けた顔貌をしていただろうか?これはまるで死神…)お主が……死の翼…だったのか…?(チャクラムを構えたまま、しばし、呆然と呟いてしまう) [Mon 7 May 2007 00:18:07]
黒衣の影 > (己には僅かだが水中戦の経験があった。元より戦って勝てる相手でない事は明白であり、任務達成→逃げに徹した上の状況の中、結果的の幸運だったらしい。腕が外れ、圧力が消える――。) (両脚蹴りの反動で、鯉のようにびゅるん、と男の腕から水上へ跳躍して逃れん! そのまま岸辺へ着地するが――、水の滴る頬と顎に触れる空気の感触。一つくくりの三つ編みがびしり、とうなじに張り付く。)  ………あっ――…、 (しまった、覆面を――、着地した姿勢のまま、思わず顔だけ振り返った先では、沈んでいく影の手に確り握られた紅紗の布――。蒼白い陶器じみた質感の面差しは、暗い通路内に晒されて。) [Mon 7 May 2007 00:10:57]
マドゥー@牢獄 > (正直、この状況、マドゥーの培った武の技は、全くといって良いほど生きなかった。それを想定して、この水中という土俵に引きずり込んだとすれば、この相手は優れた戦術家といえよう。無様ともいえる姿勢で、相手の頭と胸部を固定せんとするが、僅かに開いた体と体の隙間…そこに渾身の蹴りを放たれれば…)がっ…はっっ……!!?(締め上げた両腕がその掴んでいた相手を覆っていた衣と共に外れ…男は後退…いや、沈み込む。) [Mon 7 May 2007 00:03:45]
黒衣の影 > (鋭い恫喝がわあんと通路内に、背後の耳元で響く。首を捻るように横目でぎりりと相手を見据えん。暗がりの中、暖かい、生きている人間の体温が密着するのに、背筋がぞぞっとそそけ立ち、叫ぶ。) はな、せッッ――! 汚らわしいッ! (そして鞭の柄は、――当たった! 起死回生の悪足掻きだが、相手が水中戦に不利(に、見える)な事が幸いしたか。 男が怯んだ隙に両脚をばねのように縮めて後ろ向きに蹴り飛ばさんとするが――、 こちらも頭を締め上げられる体制。苦しさに頭の芯が千切れそうな感覚に陥る。逞しい腕を両手で闇雲に掴んで振り剥がさんとするが――、)  [Sun 6 May 2007 23:57:10]
マドゥー@牢獄 > (胸部を捕らえれば、僅かに感じる弾力。やはり、女性か…体格から、想像できないことではなかったが…。)かはぁっ!観念…せいっ!(引きずり込もうとすれば、当然自分も水面に引き上げられることにもなる。顔が水面に出れば、そう、相手の耳元で言い放ち…)…っぐっっ…!…貴様っ!!(鞭の柄で殴られれば、がはっと呼吸を乱される。水が吸気に混じれば、こちらとしても呼吸を整えるのが困難となり…足を掴んでいたほうの腕で闇雲にその覆面で覆われた頭部を締め上げようとし) [Sun 6 May 2007 23:46:08]
黒衣の影 > (黒い水内と通路の風景が、下方からの引力で万華鏡のように反転する。引きずり込まれる――!) (直感の当たり、ぐん、と藻のように引き寄せられるだろう。 ごぼっ――! 水が呼吸不完全の喉へしみこんで来る。) ―――ぐ―、うっ! (水面近く、ばしゃばしゃと暴れるうちに、胸部にぎりぎりと圧迫感――。小鞠のような乳房の上部が締め付けられ、肺が悲鳴を上げ始める。 歯をぎしぎし引き結び、良く見えない水中で相手を睨み付けん。人相は解らないが、位置は知れるか――、) ちっ――、こ、のッ――! (ごぼっ! 水交じりの不透明な声と共に逆手に持った鞭の柄で、相手の腹の辺り、必死の思いで突かんと――、) [Sun 6 May 2007 23:39:29]
マドゥー@牢獄 > (掴んだ!実際手の中に感じてみると、折れそうなほどの細さ…だが逃がす訳にはいくまい。必死で足をばたつかせる相手…が、単純な腕力、体重ではこちらが優位なようだ。力任せに相手を引きずりこもうとすれば、今度は開いた方の腕で相手の胸部に腕を回し捕らえようとするだろう。) [Sun 6 May 2007 23:31:26]
黒衣の影 > (もう限界だ――、呼吸をしなければ!) (鉄錆の味がするほど歯を食い縛り、思い切り足を掻いて上昇しようと水面近くまで顔を突き出して――、)  (ざぱん、) ――――…かはっ! (しかし、) (ガッ――、) (ぞっ、として水面下に目をやれば、其処には自分の踝を掴んだ男の姿が――、しまった! 咄嗟に足をばたつかせるしか出来ない――。) [Sun 6 May 2007 23:11:30]
マドゥー@牢獄 > (前方の影がゆっくりと水面に上昇していくのが見える…しめたっ…幸い、こちらはまだ余裕がある。奴が水面に息継ぎをしに上がる際…死の水底へ引きずり込んでくれる!終わりだ…死の翼よっ!)(そのまま、次第に距離を詰めれば人影の足に手を伸ばし…) [Sun 6 May 2007 23:06:48]
黒衣の影 > (轟々と水音が耳朶の横を滑って行く。食い縛った口元から布越しに洩れる呻きと気泡。水を通しても伝わる背後の戦意にぞくり、と脊椎が痙攣する。こんな所に居たのか、死神の使い。戦の達人――。) (息苦しさにだんだんと速度が下がっていき、ごぽ、と大きく息が洩れる――。) (【息継ぎまで1/3ターン】) [Sun 6 May 2007 23:02:47]
マドゥー@牢獄 > ばしゃぁぁん!!(飛沫と共に、世界が変わる。耳に響く水中独特の音…ぼやける視界…纏わり付く衣……体の動きが異常に制限される。水中がこうまでやりにくいものとはっ!)(小柄な影との距離は中々縮まらない…) [Sun 6 May 2007 22:59:14]
黒衣の影 > (背後を確認する余裕は無い。泡と共に着水して、そのままぐんぐん水底近くまで水没し、全速力を持って水路を泳ぎ行こう。覆面で覆われた唇から気泡が洩れ、泡が耳の横を滑って行く――。 泳ぎは不得手では無いし、敏捷さには自信がある。しかし、その全てが立ち向かうことで霧散してしまいそうに感じる存在が、背後から追い来る殺意だ。 黒い水の中を糸魚のように身を細め、両手両脚で水を掻く、が。) (体力は無い。息継ぎにどうしても途中で水面に顔を上げなければ。其処で距離を詰められたら――、) (【息継ぎまで2/3ターン】) [Sun 6 May 2007 22:54:58]
マドゥー@牢獄 > (ぴぅっっ!!両側より切り込んだ2刃が空を切った。)速いっっ・・・!!?(その恐ろしいまでの速度に、小さく呻きをもらす。再度切りかからんとするが…逃げに徹するならば到底追いつけるほどではない速度。水に飛び込まれればちぃっと舌打ち。相手がもし、水中に長けたものであれば、圧倒的に不利になる。が…カプールが殺られた今、逃すわけにはいかない…。そのまま、ジャマダハルを鞘に収めれば、こちらも水中に身を躍らせんとするだろう。) [Sun 6 May 2007 22:47:55]
お知らせ > _さんが帰りました。 [Sun 6 May 2007 22:45:32]
お知らせ > _さんが入室されました。 [Sun 6 May 2007 22:40:19]
黒衣の影 > (死人色の腿の付け根近くで切り揃えた単衣の端がびっと裂ける。 ――二回転して姿勢を立て直した。途端びゅお、と襲い掛かる烈風のような殺気。間違い無く武道の達人の為す気配だ。) (立ち向かえば、間違いなく敗北する。瞬時に悟ったのはこれもまた己に流れる武人の血か――。 異国風の刀を構え迅雷のように疾り来る人影に、暗黒隧道色の瞳を眇めると、素早く背を向け――、)  (――ざぱんっ)  (水路に身を躍らせんとするだろう。背中から迫る刃形の殺意から逃れられるか否か――、) [Sun 6 May 2007 22:36:37]
マドゥー@牢獄 > (女の声か?今響いたのは…考える間も無い。そのまま人影に向かって走り出す!投擲した戦輪は人影の咄嗟の動きに、その衣の一部を軽く掠めたのみでカツンっと後方の石壁に突き立った。できる…!)……逃しはせんっ!(そのままジャマダハルを両手に抜き放てば、人影に斬りかからんとし) [Sun 6 May 2007 22:30:20]
黒衣の影 > (暗い牢内に散る水飛沫が雨のように降り注ぐ中、だん、と牢内の淵に四肢を広げて着地して、そのまま跳躍の余力でざざぁっ、と後退する。 黒髪、黒衣、黄昏色の目元だけ覗かせた紅紗の覆面姿。手元に鞭をしゅる、と戻して立ち上がるか。) ――安らいで、ね。 カプール卿。 (事切れた男へ、低い呟き。途端にぐわ、と襲う殺気の飛来に、そちらを向かず本能のみで後転せんとするが――、) [Sun 6 May 2007 22:21:32]
マドゥー@牢獄 > “ひ…ひ……がぴぃっ!?”(突如響く飛沫の音、同時に破裂音…)しまったっ!?カプールっっ!!?(音が耳に入ると同時にばっと向き直る。まず湧き上がったのは後悔と自責の念だった。振り返った時点で目に入ったのは、暗がりの中、頭部を爆ぜさせびくびくと痙攣を始めるカプールの体。そして小柄な黒い影…)…おのれっ、何奴っ!!(とっさにチャクラムを抜き放てば、その影に向かって投擲し) [Sun 6 May 2007 22:15:22]
気配 > (息を止めて、一拍。――カプール卿の歪笑を確かめ、気配が遠ざかるのを水中内で感覚のみで知れば、膝をぐっ、と折り曲げて。)  (次の瞬間、) (ざぱぁああああああんッ!)  (水中から飛び出した黒影から放たれた蛇のようなものが、四肢を繋がれた卿の頭部を弾くだろう――、石榴のように――、) [Sun 6 May 2007 22:04:36]
マドゥー@牢獄 > (一層の深い闇に覆われた牢の中。いつもと変わらぬ、カプールの奇声が響くのみ。水面がわずかに波たったのは感じたが、外の河の水を直接引き込んだつくりの水牢に魚などが紛れ込むのはよくあることだ。しばらく観察し、変化の無いことを確認すれば踵を返そうとするだろう。) [Sun 6 May 2007 21:59:56]
気配 > (水の下――つまりカラ河から泳いで水路伝いに侵入を試みた――から、明らかに卿以外の人間の声を聞いて、猫娘の嗅覚が正しかった事を確認する。水の匂いに遮られて途中で追跡不可と彼女は言ったが、周辺を数日探るだけで、巧妙に隠された水牢がすぐに見付かったとは仲間の談だ。) (大雑把に叩き込んだ水牢の造りを脳に投影させながら、水中で岩に張り付き直した。 黒い水の中は、少し波紋が広がるか。それを戦士の目は認めるか、否かは定かでは無いが――、 卿はと言えば、時折、ひひ、ひひ、と声を上げて痙攣を繰り返している様を見せるだろう。) [Sun 6 May 2007 21:52:13]
マドゥー@牢獄 > (ぴくり…空気に混じる異音に顔を上げる。かちゃり…腰のジャマダハルの感触を確かめ、ゆっくり立ち上がる。カプールが何か動いたか…牢の入り口に向き直れば、背を低くし中を覗き込み。)………カプール?(牢に向かって呼びかけた) [Sun 6 May 2007 21:43:06]
気配 > (水牢内。今の今まで褐色の戦士の立てる身じろぎしか音の無かった牢内に、ふと微かな水音と同じくらいの密やかな生き物の気配。 それは彼ほどの感覚の持主ならば、牢近く、囚人のすぐ水路の端辺りからしたと知れるだろうか――。) [Sun 6 May 2007 21:37:50]
お知らせ > 気配さんが来ました。 『(、とぷん――、 )』 [Sun 6 May 2007 21:32:01]
マドゥー@牢獄 > (牢獄の外、岩に腰を下ろしながら夜の闇を見やる。獣人であったガダルならばこの闇も昼のように見通せたのだろうか。だが、障害物の少ないこの場…動くものを察知することくらいならば可能だろう。追っ手は来る。いつかは分からないがそれを待つことにしている。) [Sun 6 May 2007 21:30:52]
マドゥー@牢獄 > (カプールの屋敷が焼け落ちたとの報告を受けたのが今日の朝。以降、部下は現場より下がらせた。官憲が事後処理を行った…とも考えられなくは無かったが、パウロの手先の者の仕業である可能性は高かった。証拠隠滅を図りたいものがいるとすればそれはただ一人…官憲ならば火を放ったりはしないだろう。ならば、それは徹底して行われるだろう。あの場に、カプール本人の遺体が無いことは直ぐに分かることなのだから…この場が嗅ぎ付けられるのは時間の問題。迎え撃つなら自分ひとりが都合がよかった) [Sun 6 May 2007 21:24:41]
お知らせ > マドゥー@牢獄さんが来ました。 『ただ一人、腰掛け…』 [Sun 6 May 2007 21:15:32]
お知らせ > 危娘@カプール邸さんが退室されました。 『(悼みに似た微笑を俯かせ、火種を放って戸口を出た。)』 [Sat 5 May 2007 00:48:46]
危娘@カプール邸 > (はたり、はたりと階を降り、階下の通路をふらふら歩み行き、裏口へと辿り着く。 木戸を押し開き、背後を振り向くと、濃紺の冷たい闇。吹き付ける死臭。) [Sat 5 May 2007 00:47:17]
危娘@カプール邸 > ……………………、……………………、いや……………………、いい……。 もう、いい……。 (死魚色の指でこめかみを揉み、薄く頭を振る。長い頭髪が動きに連れて、鈍重な闇の中でゆらゆら揺れ、周囲の色彩に溶けるように散り蠢き、また背中に落ち着いた。 考えるな。思考する回線を切れ。面倒だ、如何でもいい、考える必要の無い事柄は、全て脳から排除してしまえばいい。屋敷の主人を連れ去った何者かの正体など、いずれ知って仕様の無い事なんだ。自分が思いを馳せるのは、唯与えられた仕事と――死者への恋慕だけでいい。) [Sat 5 May 2007 00:44:28]
危娘@カプール邸 > (二階建ての屋敷の要所を巡り尽くすまでに、香油を三本、魚油を四本の都合七本を空けた。香油も魚油も全て邸内の貯蔵庫の物であり、油なら何でもいいと言う認識が選んだ代物だ。死者布の上には必ず振り掛け、ついでにこれも貯蔵庫から無造作に一掴みに取り上げた蝋燭を点々と散らして行く。 弔いの準備だ。生者こそを避け慄き疎んじる藍色娘が、初対面で親しみを持つ者――死者達への歓迎の、そして別れの所作。 もう一つ。これが出来るのも、邸内、邸外に置いて何者の監視も無かったと言う事実が挙げられる。死者の館は無人のまま放置されていたのだ。)  (良くは解らないが。と、胡乱げに瞬きする。この国の衛兵とは麻薬取締の捕縛の際、参考人以下の物件は放置を決め込むものなのだろうか。それとも。)  (単に『人手が足りない』とか――。) [Sat 5 May 2007 00:37:32]
危娘@カプール邸 > (一応、目に付く片端から布を捲り、べりべりと剥がして遺骸の顔の確認を試みたが、どれもしゃれこうべの輪郭にそって肉が溶け掛け崩れ、ケロイド状の繊維組織を半ば覗かせて見分けが付かない。元々そのカプール郷の顔もおぼろげなのに、判別は無理な話だろうか。ともあれ此処二日ほどの捜索で、絹紗の紫色の衣装や金細工の喉飾りなど高級な衣装を纏った死骸は見付からなかった。屋敷の主人は少なくとも、此処では殺されて居ないのだろう。ではやはり――、) ……………………、連れて、かれ、た……………………、かな。  (ぽつり、呟いて、新たに捲り上げていた布をはさりと落とした。立ち上がり、傍らの装飾台――これにも茶色い血糊が乾いてこびりついている――の上に香油の瓶を置く。) [Sat 5 May 2007 00:18:37]
危娘@カプール邸 > (冷たい暗がりの中、つらりと視線を巡らせると、そこここに黄色茶けた麻布が無造作に広がっていた。布は落ちているのでは無い。目を凝らせば、その端から、蒼い肉の纏わり付いた五指の骨が、鍵爪のような形で床に爪を立てているのが解る。逃げ掛けて、逃げ損ねたものか。手の中指には紅い指輪が嵌っていた。布は死骸を覆っているのであり、黄色と茶色の染物は腐肉の染みた色彩だった。) (誰が掛けたものなのか。――此処を襲ってカプール卿を連行した者か。それとも――。) ……………………、い、………いや…………。………――も…………、 (思考をぷつりと切った。考えて如何となる事では無い。) [Sat 5 May 2007 00:05:56]
危娘@カプール邸 > (蒼穹や満月の見守る天の下の世界ならまだいい。けれど石や木や煉瓦や鉄。室内と言う名の建造物の中での放置死は、戦場と異なる死を其処に待つ。かつて人が生活を営んだ場所での打ち捨てられた死は、その素材に彼らの妄執を染み込ませるからだ。 まず空気が寒く――比喩では無く、だ――冷たくなる。それは季節や外温に関係無く、饐えた匂いと共に霧のように広がる冷気が、室内の温度を下げて行く。 次に死臭に継ぐ腐臭だ。人の皮膚組織の腐れる匂い。春、夏場ほど臭気が「きつい」とは、言葉だけ、本当に『その場』に入り込み、直接、死空気を肺に吸ったことの無い者の言い分だ。実際は『こう』だ。 人間や動物は果物や野菜とは違う。その腐臭はどの季節、どんな外温の時も一定してその場に漂い、立ち込め。死肉の最後の一片が朽ち果て、骨のみになるまでは、濃くも薄くもなりはしない。 最後に。――、一度嗅いだら二度と、他の腐臭と間違える事は無いだろう。 『人の腐る』匂いはそれほど特殊な空気を為す。)  (ただ、質量が重い。空気の、だ。 邸内の住人十数全て、何者かの手に掛かり、とうに命を落として長く立つだろう。弔いには、遅すぎた。 ぱたり。また一歩廊下を進むと、髪が揺れ、忠実な影のように纏わり付いた。) [Fri 4 May 2007 23:55:11]
危娘@カプール邸 > (戦場に生きた者の何人が、人の腐る匂いを嗅いだ事があるだろうか。 人の大量死の後、密閉したその空間に入り込んだ者は――?) [Fri 4 May 2007 23:36:58]
危娘@カプール邸 > (油の垂れ続ける碧色の波璃瓶を、死神色の右素手にだらり下げ。屋敷の主人、衛兵、愛妾、生来る者のすべからく耐え切れて久しい邸内を、ぱたり、ぱたりと歩み彷徨う影がある。足元には踝まで覆う外套の裾がふわりふわりと藻に似て纏わり、哀れなほど小柄なヒトカゲは足元の濃い闇色を連れて、一層生命力の薄く見えた。背中に引き下ろしたフードを中央で断ち切る濃密な黒紗の滝。虚ろ気な瞳は周囲の闇より虚無色を無し、影――娘はいっそ嘆いているようにも見えたろう。こんな場景。こんな頽廃の中で、動いているのに死んでいるような気配の意味が、その歩む姿を黄泉の国からかろうじて現世に留めているような存在感。) (荒廃と死と孤独に最も相応しい風体は、破壊された装飾や、蹂躙された絨緞や、打ち捨てられた屍達の濃い腐臭が占める屋敷の中で、酷く似合う。) (自身も良く知っていた。香油の瓶の最期の一滴がぽつり、足元に落ちて染みを造った。) [Fri 4 May 2007 23:34:05]
お知らせ > 危娘@カプール邸さんが来ました。 『(香油の匂いがある空気に満ちて行く。)』 [Fri 4 May 2007 23:20:40]
お知らせ > マドゥー@牢獄さんが退室されました。 『それまではただひたすら待つのみ…』 [Thu 3 May 2007 12:41:05]
マドゥー@牢獄 > (共通語ではないガンディア特有の母国語での言葉に、ザムルは少し驚いたような表情をする。)ガダルの体には、2種類の傷があった。その片方は間違いなく、そ奴の仕業よ。(ターバンの下、双眸に憤怒を湛えつつ呟くように言う。)これは、俺達に対する挑戦だ。よかろう、迎え撃ってくれるっ!(カプールは未だ牢獄の奥に転がしてある。精神に変調をきたしてはいるが死にはすまい。用心深い集団だ。必ずカプールの生死を確認しにくると踏んでいる。) [Thu 3 May 2007 12:40:30]
マドゥー@牢獄 > बड़ा मनोरंजक प्रसंग छिड़ गया था।(だが、充分に興味深い報告だ。) [Thu 3 May 2007 12:29:51]
マドゥー@牢獄 > 実行犯は少なくとも2名以上いると考えている…(今や唯一の部下となってしまった、悪魔に向かって言う。)港、で虐殺をしたもの…直接ナジャに手を下したもの…。明らかに違う殺意を感じる。(そのまま言葉を続ける。びゅぅっと風が吹けば竜皮の外套がはためき…砂埃に目を細める)いや…感じるといってもそんな大層なものではない。“鈍器使い”の手口からみても、恐らく殺しその物に愉悦を覚える者なのだろう。明らかに暗殺には向かん…(つまりは、陽動、あるいは護衛専門。暗殺実行にはもう一人以上居る) [Thu 3 May 2007 12:25:39]
マドゥー@牢獄 > (牢獄の入り口で岩場に腰掛けていると、部下のザムルがそう報告してきた。“鈍器使い”…今回の一連の事件で実行犯としてその存在を警戒している人物の一人だ。数日前、城下町の大通りに鈍器で頭部を破壊されたらしい遺体が複数見つかった。以前の“ナジャ事件”の際、港で放置されていた遺体のような状態で…)“死ノ…翼カ…?”(ザムルが問うてくる。それに静かに首を振って返した。) [Thu 3 May 2007 12:11:12]
お知らせ > マドゥー@牢獄さんが入室されました。 『“鈍器使い”が現れた…』 [Thu 3 May 2007 12:03:37]
お知らせ > マドゥー@郊外牢獄さんが退室されました。 『今しばらくは、続きそうだった…』 [Sat 28 Apr 2007 02:41:31]
マドゥー@郊外牢獄 > ……っっ!!(がんっと、石造りの壁を拳で殴ればみしりっと亀裂が走った。ここで、焦ってはいけない。ガダルがもたらした機会…決して手放してはならないのだから…) [Sat 28 Apr 2007 02:41:05]
マドゥー@郊外牢獄 > おのれっ!!(入り口から出る時点では、もうほとんど地下牢は水没していた。一つ上の階層で忌々しげに、貴族の体を石畳に放った。当の本人は、既に泡を吹き気を失っている。)…死の翼…だとっ…(パウロの粛清のことだろうか?耳にしたことの無い単語であった。或いは、個人を指す名なのだろうか?) [Sat 28 Apr 2007 02:28:50]
マドゥー@郊外牢獄 > (ばしゃんっ…水の飛沫が頬を打った。見れば胸元まで増水していた。)“ひひ…そうだ!皆逃れられやしないんだ、死の翼…死の鳥からは!!皆、優しく抱かれて…!!がぼぼぼっっっ…!”(最早貴族はこちらを見ようともせずに虚空に向かって叫ぶ。ちぃっと舌打ち一つすれば…鍵を取り出し、水中で手探りで器用に開錠すれば…中の貴族を片手で引きずり出した。) [Sat 28 Apr 2007 02:16:00]
マドゥー@郊外牢獄 > (湧き上がる殺意を必死にかみ殺しつつ、無言のまま男を睨みつければガクガクと震えつつひっひっひっと引きつった呼吸を見せる。どうやら、肝が据わっている…などということは無く、純粋に恐怖は感じているらしい…ならばなぜ?)“…こ…ここで…ひひっ……貴様に話したら…私に死の翼の迎えが必ず来るっ!ひゃはっ!…どう転んだって…一緒じゃないか…ひひひっっ!”(そろそろ本格的に精神に限界をきたしてきたのか…あらぬ方向を向き、奇声をあげ始める貴族カプール。死の翼?…不意に、虎人ガダルにつけられた十字傷が脳裏に浮かび上がった。) [Sat 28 Apr 2007 01:58:51]
マドゥー@郊外牢獄 > “ふ…ふふふ…”(牢の中の貴族が答えるように、小さく笑いを漏らした。まさか、まだ薬の効果が?と一瞬疑う…が。)“引き上げるよ…貴様は……パウロ?しらんなぁ……はぁーっはっはっはっ!!”(その言葉に、ぎりっと奥歯がなるのを感じた。)“それよりも…早く…私を解放したほうが身のため……ひっ!!”(ぎぃんんっと鉄格子が耳障りな金属音を上げる。激情に身を任せ、半身水に浸るのも構わず、格子を短刀で叩き付けた結果だ) [Sat 28 Apr 2007 01:36:53]
マドゥー@郊外牢獄 > ……いい加減、夢加減も過ぎただろう?カプール殿…(禁制の薬を保持していた罪にてこの男を叩き込んでから一日は過ぎたろうか?気の弱そうな貴族の男は、当然の予想に反し…容易に口を割らなかった。)…次は引き上げぬぞ…?(一度、水中に没し、死出の門をくぐりかけたと言うのに…だ) [Sat 28 Apr 2007 00:52:41]
マドゥー@郊外牢獄 > ……後、半時もすれば完全にそこは水没する。(地下へと続く階段を半分ほど下りた辺りで、その先の鉄格子に向かって淡々と語りかけた。階段はその最後の3段ほどを既に水没させていた。当然、最下層に設置された牢も同様の運命をたどる。中には腰の辺りまで水に浸り、血色の失せた顔でこちらを見つめる男の姿があった。) [Sat 28 Apr 2007 00:46:36]
マドゥー@郊外牢獄 > (見様によっては投獄されるものに対して罰を与えるためと思えなくも無い。だが実際にこの牢獄を建てた者に、その意識があったかどうかは甚だ怪しい。実際のところ、単なる設計ミスなのだとおもう。満潮の際、河の増水の為、その半ばほどが水没してしまう牢獄など…) [Sat 28 Apr 2007 00:17:46]
マドゥー@郊外牢獄 > (犯罪者達は捕縛されるという過程を経れば、ほとんどの場合、一度は牢に投獄される。アングリマーラでは、その絶大なる需要を少しでも満たすため、かような施設が各所に認められる。重犯罪人を閉じ込めておくような堅牢なものから…コソ泥程度の頭を冷やさせるようなものまで千差万別。マドゥーが選んだのは、程度で言えばもっとも低いものだったかもしれない。) [Sat 28 Apr 2007 00:01:08]
マドゥー@郊外牢獄 > (アングリマーラは犯罪者の宝庫である。諸外国からは、犯罪を取り締まらないそのお粗末な政策が諸悪の根源と思われているが、実のところそうではない。犯罪者の取り締まりは諸外国同様に、法の下に行われている。(整然と統括されているかどうかは別だが…)が、“全てを受け入れる”という性質の国。いわゆる犯罪者の絶対数が違った。) [Fri 27 Apr 2007 23:53:03]
お知らせ > マドゥー@郊外牢獄さんが入室されました。 『カラ河のほとり…』 [Fri 27 Apr 2007 23:31:27]
お知らせ > マドゥー@貴族屋敷さんが退室されました。 『そして尋問が始まる…』 [Tue 24 Apr 2007 21:04:02]
マドゥー@貴族屋敷 > (港沿いの本店に突入して締め上げることも考えたが、モノがその場に保管してあるとは限らない。ならば…“取引”の最中を狙うしかない。ガダルが試みたように…。)………神とマウーラの名の下、口を噤めば地獄ですら生ぬるいと思えるほどの処断が下ると思え…!(恐怖のためか、薬のためか、腰が抜けて動けなくなっている貴族の襟首を掴み上げれば、そう囁きかける。おそらくは、普通に捜索していただけではもたらされなかったであろうパウロ捕縛の機会。ガダルがその命をもって、もたらした機会……決して無駄にはすまい…) [Tue 24 Apr 2007 21:03:40]
マドゥー@貴族屋敷 > (ガダルの遺体には、僅かながら大麻、阿片の粉末が付着していた。海に流されたというに、それを発見できたのは、ガダルの相棒であった亜人ザムルの人を超えた観察眼があった故。そして、ガダル自身の執念がなせた業か…。商人殺害の罪でパウロを逮捕しようとするのは無理と思われた。それほどまでに、奴の手回しは周到……とぼけられれば、金に任せ、こちらの立場が破壊されるのがオチだった。だが、禁制の薬物となれば話は別だ。) [Tue 24 Apr 2007 20:54:39]
マドゥー@貴族屋敷 > (虎人、ガダルはアブジャル・パウロの罪を暴こうと一人先行してしまい、何者かに殺害された。それ自体は武人としては自業自得と言えなくもない、褒められた行動ではなかったが……王家を侮辱され、忠実な部下まで殺害した…サンナ・マドゥーは下手人を決して許しはすまいと決断した。) [Tue 24 Apr 2007 20:49:05]
マドゥー@貴族屋敷 > (警備兵の頭らしき男の延髄に、拳を打ち込み昏倒させれば…そのままターバンの下より、叩きつける様な視線を目前の貴族に浴びせた。)カプール殿…禁制の薬の所持の容疑でご同行願おうか…(ざり、ざり…歩み寄りながら、声を低めて言う。) [Tue 24 Apr 2007 20:44:25]
貴族 > (どさり…そのまま崩れ落ちる兵長。その背後には、いつの間に現れたか、気配も無く、幽鬼の如く佇む男の姿があった。) [Tue 24 Apr 2007 20:38:29]
貴族 > まずい…?賊か…??官憲か??(ふらつきながらも、身を僅かに起こせば、声を低めて問う。どちらも身に覚えはある。賊であれば、この兵長に任せれば良いだろう。アングリマーラでも指折りの豪腕の持ち主だ。官憲ならば…はて、今回はいくら積まねばならぬのか…、などと、算段をめぐらせれば…)“ど…どっちでもありません!あ…あれは……”(と、言いかけた兵長の眼球がぐるんっと突如、上転した。) [Tue 24 Apr 2007 20:35:10]
貴族 > なになに…いったい…?(にへらぁっと表情筋を弛緩しきった様子で呟く。既に呂律も回っていない。)バンッ!!(突如、部屋のドアが乱暴に開け放たれる。同時に部屋に飛び込んでくる男。男は、その筋骨隆々な肉体を見せ付けるような様相の軽装鎧を身に着けている。この屋敷の警備兵長に任命していたものだが…)“旦那様!まずいことになりました!早くお逃げを!!”(息も整わぬ様子で兵長はまくし立てるが…、その様子に、貴族の頭に僅かに理性の光が戻ってきた。) [Tue 24 Apr 2007 20:30:51]
貴族 > がしゃーーんっっ!(屋敷内にけたたましい破砕音が響いた。何だ?と頭をめぐらせるが起き上がろうとはしない。…その音すら、どこか、自分とは全く関係のない世界で響いているようで…)……騒々しいなぁ……(薬により、貴族の男の大脳は正常な機能を果たしていなかった。破砕音は一度ではない。次いで、怒号、悲鳴などが響く。それは次第にこちらに近づいてくるようであって…) [Tue 24 Apr 2007 20:26:27]
貴族 > (途中、妙な賊の侵入があったようだが…彼の優秀な部下は、速やかにそれに対処した。自分らのような高貴な血を引く者たちには、耳障りに成るほどの下賎な声すらも届かなかった。嗚呼、なんと言う客人に対する気配り…。今度から、毎回にでもこの薬を買い付けてやろう。あぁ、今の手持ちが少なくなってきたのが口惜しい…次の“取引”はいつだったか…?) [Tue 24 Apr 2007 20:22:06]
貴族 > (アブジャル・パウロは素晴らしい商人だと思った。以前より、多少贔屓目に扱ってやっていたらこんなにも素晴らしい商品を優先的にまわしてくれた。先日のパーティーの何と甘美で淫猥だったことか…) [Tue 24 Apr 2007 20:19:21]
貴族 > あぁ……(大振りな宝石をあつらったジュエルターバンの下、濁った瞳双眸を僅かに見開き、ゴブレットより立ち上る香を鼻腔いっぱいに吸い込めば、恍惚とした声を上げる。その脳髄には、ワインの芳醇な香りなどは伝わっていない…。ワインに混じり、魂を現実と夢の狭間に引き込む魔法の薬…) [Tue 24 Apr 2007 20:17:22]
お知らせ > 貴族さんが来ました。 『さらさら…とワインに注がれる白粉…』 [Tue 24 Apr 2007 20:14:33]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『――ああ、面白かった(満足げに、悪魔が嗤った)』 [Sat 21 Apr 2007 01:35:40]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『――安らいで、ね? (ゆっくりと、薄い唇を持ち上げる。)』 [Sat 21 Apr 2007 01:34:04]
危娘@城下町 > (通りの外。すぐ前方の海へ落ちる身体と着水面から、血飛沫と潮とが吹き上がる。) (ぱぁっと夜へ散って行く命を、通りへ立ち尽くし、ぼう、と浴びながら―――。) [Sat 21 Apr 2007 01:33:22]
お知らせ > 虎人さんが退室されました。 『その巨躯は冷たい水底へ…』 [Sat 21 Apr 2007 01:31:03]
虎人 > (言っていた→伝えようとした)(汗) [Sat 21 Apr 2007 01:27:37]
虎人 > (これがプリーの言っていた…死の翼…)……きさ…まら…に……マウー…ラの…さ…ば……き…っっっ(ずしゃぁぁっっ!!…二つの死が虎人の体で交差した。真っ暗な闇の中では噴水の如く舞い上がる鮮血も、黒煙の如く…死の翼の名を冠する娘と死者を見守る悪魔の一撃は、虎人に致命的な十字を刻み…その巨躯はゆっくりと背後に傾いで…)……マ…ドゥ…し……(ばっしゃーーん…その最期の言葉は飛沫の音にかき消されただろう。) [Sat 21 Apr 2007 01:26:05]
グレイブ > (――ああ、楽しい。面白い。 死が安らぎかどうかなどというのは悪魔にはまだ理解できていない。 だが。 だが、だ。 命のやり取り。殺すこと。誰かの生命を絶つこと。 その行為を『是』と。『好ましい』と。そう受け取る点において、悪魔と娘は同じなのかもしれない。 虎人を死出の旅へと導くのは、娘の微かな笑みと、悪魔の耳障りな嗤い聲。 カカ、と軋んだ音を喉から発しながら、スと、悪魔は横へと動く)そりゃあ、何たってさ。 『面白い』じゃねェか(虎人の疑問に答えてやりながら、娘へと場を譲り、そして――……その鞭の動きに合わせ、上から振り下ろすような一撃。虎人を、黒くうねる海へと叩き落そうと――) [Sat 21 Apr 2007 01:19:07]
危娘@城下町 > (悪魔の振るう得物から、再び散る命の水。 獣特有、濃い鉄錆の匂いが大麻の薄い効香を消す。 客が悲鳴を上げ、主人が傭兵達の間から狡猾そうな瞳を眇める。)  (フードの下、黒い両眸が閉じて、またゆっくり開く。緞帳を落としてあげたかのよう、次に瞳に浮かぶ感情は、憂愁に似た―――安堵感。高揚は其処に無い。水のような静かな安寧と微かな陶感。 慈愛とすら表現する者でもいるかのような穏やかな視線。 後ずさる血みどろの虎人に、ふぅっ、と宙を滑るように歩み近付かんと―――、)  ―――――さぁ。死へ。抱かれよう。  ね―――?  (右腰の鞭を再び引き抜き、下から上へ救い上げるような一撃、背後の海へと押し裂くように。一閃を―――、) [Sat 21 Apr 2007 01:15:06]
虎人 > (何を…ここで死ぬわけには…。師に先んじて突き止めたのだ…マウーラの名を侮辱したこいつらに裁きを…。がしゅっ!次には、振るった手が砕かれていた。円匙を合わされたか…)……なんなんだ…お前らは…なにが……そこまで……(楽しいのだ…死を振り撒くことが。そこで、霞む目で娘を見ればその縦長の瞳孔が細まった。あぁ、そうか…これが……プリーの伝えようとした……。そのまま虎人は、よろ…よろ…と、海を背後に後ずさって行くだろう) [Sat 21 Apr 2007 01:05:55]
虎人 > ( [Sat 21 Apr 2007 01:00:02]
グレイブ > (円匙は鈍い。なまくらだ。ただ――力任せに振るわれた場合、それは恐ろしいほど簡単に人体を破壊できる。 虎人の背中に食い込んだ円匙を再び振り上げて――再度振り下ろそうか)だからこんなにもアッサリと! テメェだって死ねるってェ――わけだッ!(今度は、虎が此方めがけて切りつけた、その鋭い爪を持つ腕めがけて。 容赦などしない。 なんたって面白いことに躊躇う必要はないのだから。 悪魔はカカ、と嗤う。娘も僅かに微笑んで。 彼を殺そうとするものが皆笑っていることに、彼は気が付くだろうか? 怯えるだろうか? 悪魔には、わからないが)――地獄か天国か知らんが、死ねばどっかに行けるだろ。 俺は、墓守だからな(笑いながら、もう一度、円匙を叩き付けようとする、が) [Sat 21 Apr 2007 00:58:20]
お知らせ > 虎人さんが来ました。 [Sat 21 Apr 2007 00:56:14]
危娘@城下町 > (『商人の隠したがりに手を出すな。死の翼が――、』)(『死の翼が―――、』) (プリー老が孤児へと伝言に残したものを藍色外套は知る由も無く、またかの虎人が『あの三人』の一味だと理解する情報も無かった。 だから、単に仕事の遂行をしただけの顛末。――即ち、主人に取って怪しの者は排除する。自我も雑多な感情も除け者にして。 唯一つ。死出の昏い愉悦感以外。)  (苦鳴と共に上がる血飛沫。客がどよめき、傭兵達が主人や貴族を守って囲いを為す。 ぴぴっ、と蒼白い頬の左、降りかかる熱い血潮。 ――伝うそれをぺろり、色薄い舌で舐める。 振り向く獣人に、藍色外套は投げ付けられた布を切り裂いた位置から、微動だにせず、鞭も向けず。甘い殺意を凄まじく放ち続けたまま、唯―――、笑いかけよう。にっこりと、嬉しそうに。安堵するように。獣人がそれを認めたか、どうか―――。 フードの下から、手繰る誘いの死出の道。) …………―――、大丈夫。   すぐに。『安らげる』。 [Sat 21 Apr 2007 00:52:47]
虎人 > (ぱぁぁんっっ!耳を裂くような破裂音と共に、投げつけた外套が間二つに裂けた。達人の鞭裁きともなれば、その先端は音速を超えるという。娘の操る、死の蛇はまさにそれ…そして叩き付けられる殺気…四の五の言わず全力で退却せねばならぬ状況で足が一瞬竦んだ。あぁ、娘よ、何故そうも無邪気に死をもたらさんとするのか…)……っガっっ!!?(この“一瞬”はまずかった。悪魔に追いつかれた…円匙…極めて鈍いはずのその切っ先が虎人の厚い背中に沈み込んだ。)ぐっっ・・・がぁぁぁっっぅ!!(振り向き様に左腕を背後に向かって振るう!その豪爪は、大人ですら一撃で屠るだろうが、円匙によるダメージは決して浅くなく…その動きは緩慢とも言え…) [Sat 21 Apr 2007 00:42:17]
グレイブ > (――唐突に視界を覆い隠す外套。駆け出す虎人。その足音。違和感を感じた周囲の傭兵が動き出す気配。娘が放つ鞭。それら総てが悪魔の笑みに繋がる。 面白い。 面白い。 なんと面白いのか! 退屈しきっていた所への其の刺激! カカ、カカカッ! 口から漏れる軋み聲は止まらずに、悪魔は背に下げていた円匙を思う様、前に駆け出そうとする虎人の背中目掛けて振り下ろす。 たかが外套一枚で防げるほど、柔な鍛え方はしていないのだから。)逃げんじゃねェよ、死んだり死なせたりは覚悟の上、だろうが――よォ……ッ!!(そんな面白いことから逃げるような奴は、それこそ死んでしまった方が良い。 何故って、その方が面白いからだ。 悪魔の円匙か、娘の鞭か、どちらが先に届くかはわからないし、或いは両方とも避けられるのかもしれないが。 悪魔はそんな事を全く気にせず、ただ力任せに、その円匙を振るった) [Sat 21 Apr 2007 00:31:11]
危娘@城下町 > ………、こんな所、居ちゃ。  (薄い、あどけない微笑が、死の翼のように。) [Sat 21 Apr 2007 00:25:16]
危娘@城下町 > (鋭い気合が店内の一角に響き、周囲の客が、傭兵が、連鎖反応で次々と振り向く。 動揺と不審の視線が絡み付く中、投げ付けられる外套に覆われる視界――、)  (頭より先に身体が反応する。自然な動作で鞭に手が伸び、――藍色影の得意技――、引き抜きざまに布を斬り裂かんと。 皮鞭が功を為すなら、裂けた布地の中央から、凝視続ける無機質の黄昏色が甘い死の香を体臭のように吹き付けるだろう。――乾いた殺気となって!)  (『妙なもの』は、此処へ紛れていたらしい。運命は、一つ。かさついた呟き。)  ――――――、駄目、じゃない。 [Sat 21 Apr 2007 00:24:03]
虎人 > (突如自分を射抜くような殺意の視線…どうやら己は賭けに負けたようだ。最悪のジョーカーを引いてしまったようだ。死にぞこないと思っていた娘…その目はその死を相手に振り撒く…)…かぁぁっっ!!(判断している暇はない。決断したなら、瞬時の間も置かず行動せよ…師の教えに従い、緑色外套が背の円匙に手をかけるや否や、自分の纏っていた外套を目前の二人に投げつけんとする。一瞬の目くらまし…その隙にできる限り、間合いをおこうと…) [Sat 21 Apr 2007 00:16:58]
グレイブ > (――カカ、と軋んだ嗤い聲一つ。悪魔は己のカンを、あまり信用していない。自分は腕っ節だけだと、自覚しているから。 だから。だからこそ。――彼女のカンを信じているのだ。 蒼い鬼火がスッと細められる。 そして、虎男が己の円匙に目を留めたのを見て、もう一度悪魔はカカ、と軋み聲をあげた)――円匙ってのは、さ。剣よりゃ鈍い。槍よか短い。斧よりは軽い。ただ――……知ってるか? 塹壕で、何よりも多く相手を殺したのは円匙なんだとよ(ス、ッと。――悪魔は己の得物。墓守と呼ばれる所以である円匙を握って、虎人を見やる。――荒事だ。荒事だ。なんて『面白くなってきたんだろう!』) [Sat 21 Apr 2007 00:11:02]
危娘@城下町 > ―――――ぇえ? (薬品の薄香に霞む脳が、戦人の本能が頼りの直感――不審感を呼び覚ました。 ゆるく頭を振る。悪魔の腕を外し、虎人の指さす方向に、ぐらり、頭を廻して見、それから戻った瞳に、濁りの色は、薄い。 戦闘士の感覚だ。戦慣れした身体の。 虎人の姿を頭から爪先まで「つぅ」と眺め見、冷たさも感じさせない無感動の視線から。) ―――、あんた、誰   ―― ?   [Sat 21 Apr 2007 00:04:09]
虎人 > (虫の息のような娘の言葉が耳に突き刺さる。このガキ、まったくよりによってこんな場で何聞きやがる!)…んぁ、そんなもんだ。ほら、俺は、あっちの方のよ…(続けてかけられる緑色外套の言葉には背筋が寒くなった。まずい雰囲気だ。何とかごまかせねば…と、適当な方向を指差す。それが、“品”を収容している部屋の方とも知らず…。そんな部屋、新顔が警備を任されるはずも無く・・・・・・)………っ(と、一瞬、緑外套の背の円匙に目が奪われた。先日の師の言葉が励起される。非常に鈍な得物で頭を砕かれた、数々の死体……まさか、こいつが…??) [Fri 20 Apr 2007 23:57:57]
グレイブ > ……あン? 別に慌てることじゃァねェだろうが(娘を支えようとする動きに礼を述べようと口を開いて――虎人が戸惑っているのに気が付いた。悪魔はいぶかしげに首を傾げる。蒼い鬼火のような視線が、刺すように虎人へと向けられる。怪しんでいるわけではない。これが、この悪魔の素なのだから。  ただ……少なくとも、その手の『ご禁制の品』を扱っているのは、護衛たちの間では周知の事実。 少し気にはなったが、きっと娘が体調を崩したことに戸惑っているのだろうかと思い至り、迷惑をかける、なんて。久方振りに、カカ、と奇妙に軋んだ嗤い聲をあげた。あまり耳に心地良い音ではないだろうが)……ん? 危娘も知らねェのか、こいつのこと(ふと、その微かな呟きに眉を顰めた。自分は、この商人の傭兵の中でも一番の新顔で、それ故にあまり他の面子の事を覚えていないが――彼女は、だいぶ長いこと雇われている、筈だ)なァ、アンタ――新顔かい?(からん。 悪魔の背中に下げた円匙が、僅かに揺れて、音を立てた) [Fri 20 Apr 2007 23:50:42]
危娘@城下町 > (支える腕が増えた事に気付いたか、傭兵が我が身に触れられる時の条件反射。ふっと意識が瞬間、僅かに戻り、フードの下から白く汗ばんだ面差しが、悪魔と――獣人の顔をふと見つめるだろう。 二人の傭兵に支えられる体制のまま、目を合わせようとしない直立歩行の虎を見て。 ふと眉を潜めた。) …………、あん、た―――……、  『殿』、の――…、しり、あい―――? (掠れ声の呟きは、その毛皮の顔にどうも見覚えが無い。どうせ胡乱な意識、虚ろな記憶の中で、単にそれだけが理由の質問だ。別にいぶかしんだ訳じゃないけれど――。 瞬きの少ない黒々の瞳が、じい、と見つめん。) [Fri 20 Apr 2007 23:43:34]
虎人 > (紛れ込んでみて、こうまであからさまに大当たりを引くとは思っていなかった。立ち込める臭気は過去にマウーラ城内で魔術師どもが怪しげな術の際に使用していた香に似た匂いだ。おそらくは禁制の薬の類…。現物の一つでも抑えて、師の下へさっさっと帰還するがよかろう。)あぁ?…あ、あぁ…(畜生、護衛だろ、お前!などと、内心で悪態つきつつも、ここで拒否して妙ないざこざを起こしてしまうのも面白くない。目をあわさぬようにしつつ、軽く娘を助け起こすフリだけはしておくか。) [Fri 20 Apr 2007 23:35:32]
グレイブ > ……やれやれ。こいつァちと不味いかもしれんな(瓶を取り落とすほどに弱っているのならば――……少なくとも、今、娘に護衛をやらせるわけにもいくまい。 悪魔は彼女がふら付いているのを知っていたし、――知識としてしか大麻だのは知らなかったが――その手のものを豪商が扱っているのも理解はしていた。 だから取り乱すことはなかったが。ただ、内心は慌てているのが娘にはわかるだろうか。一瞬、彼女を抱くようにして支える腕に力が篭った)――すまねェ。相棒がちィとばかし体調崩しちまったみてェでな。……ったく、外に漏れねェように炊けってんだよ、ヤるならヤるで。(罵るように呟くが――さて、虎人の反応はどうだろうか。 今のところ、悪魔は目前の彼が護衛ではないと気付いていないようだが) [Fri 20 Apr 2007 23:29:56]
危娘@城下町 > (胡乱に頭をつらり、振って、水の瓶を受け取らんと手を伸ばしたが、掴んだ時点で滑る指。瓶が床に落ち、皹が入り、水が零れる。 力をそう込められても居ないのに、揺さぶられただけで崩折れる身体は、いつもより一層冷たい。 主人が口の端から紅い糸を引く客の耳元で、囁く。  「良いワインでしょう?」 含むはかりごとの声。周囲を行く傭兵達は気付いているのか居ないのか。主人と良く似た薄笑いで通り過ぎる。 「今度の日曜に、私のハレムで身内だけの『宴』を開くんですよ。宜しければ、是非お客様も。 ――『このワイン』と宝石をたっぷり用意してお待ちしていますよ」)  ………………、…………、――…、こ、れ………、 (おぼろげな意識の中、低く呻く。 悪魔は――そして『傭兵』の獣人は解るのだろうか。 藍色外套には僅かながら、植物の知識があった。大陸も幾つ渡っている。だからふと。この匂い。この煙は――、) ……………大麻、だ……………。 (言うや、ずるり、と身体から力が抜けるだろう。) [Fri 20 Apr 2007 23:22:25]
お知らせ > 危娘@城下町さんが入室されました。 [Fri 20 Apr 2007 23:09:15]
虎人 > (プリー老人の死より前に、アブジャル・パウロの名にはたどり着いていた。ナジャ商人死亡…いや、今や殺害事件との関連があるとは思っていなかったが、プリーの“遺言”を受け取ったならば嫌が応にも色々と詮索せざるを得ない。少しこの豪商に焦点を当ててみれば、埃程度の物ならばアリの巣をつついたかのごとく湧いて出た。今回の集会が何を目的としているものかは計り知れなかったが、調べてみる価値は在る。大臣私兵の一人である虎人・ガダルは傭兵の一人に扮し、今回の自身の行動を上司に伝えることなく強行していた。)……おうよ、おつかれさん。(薄明かりのなか、遠目に商人と貴族達を見やりながら、ふと呼び止められ、自分の携帯していた瓶を緑色外套の男に渡す。代わりに硬貨を受け取ったが、別にいくらでも構わない。まずは怪しまれないことが大事、と即座に懐に押し込んだ。) [Fri 20 Apr 2007 23:08:58]
グレイブ > (……その様子がわからない程に浅い付き合いでもない。 ふらつく様子の娘を抱きとめ、支えながら、その頭へと再び自分の外套を被せよう。 香炉で炊かれた薬やら、灯りやらから、彼女を遮るように。 大人しくしておけ、という意志をこめて、その頭を外套越しにぐしゃぐしゃと撫でた)――あァ、……『お話中』だ。 問題は無ェ――と思うから、安心してろ。 ったく、調子悪いんなら無理せず言えってのに……(ぶつぶつと呟きながら、手近な傭兵を呼びとめ、彼の飲んでいた――残り少ない――水の瓶を、硬貨と引き換えに受け取って、それを娘へと押し付ける。水でも飲めば、多少は気も紛らわせるだろう、と) [Fri 20 Apr 2007 22:56:41]
危娘@城下町 > (幸い――なのかどうかは知れないけれど――、悪魔の怒り心頭達する台詞は出ては来ない。 支える逞しい腕の中、外套の袖がぐらぐら持ち上がり、フードの頭部を抱え込む。藍色娘が意識を失い掛ける時の前哨動作だ。灯篭の明かりのせいだけでは無く、香壕から棚引く香煙も、某かの薬が炊かれたものかも知れない。周囲の空気は妙に甘ったるく、温い。 気持ち悪い。) (けれど、胡乱な意識の中、出て来た言葉は、まだ仕事を忘れた者のそれでは無く、)  …………、………、『殿』………、は……、どうし、――て、る………? (きつく目を閉じて、呻くように呟き聞く。 『殿』こと二人傭兵の主人は、阿片入りのワインを飲んで不穏な夢心地の客達に、含み笑顔で白い折紙を渡しているところだろう。 「――どうです。『常連客』の貴方さまがただけに、私のハレムへ招待を――、」) [Fri 20 Apr 2007 22:50:29]
お知らせ > 虎人さんが入室されました。 『傭兵に紛れ込み…』 [Fri 20 Apr 2007 22:49:36]
緑色外套 > ――言わんこっちゃ無ェ(舌打ちを一つ。放り返された外套を受け取りながらも、よろめく仕草に慌てて悪魔は腕を伸ばした。 ――いくら護衛だからと言ったって、体調不良でふらついていたら役に立たないじゃないか、と罵る声は口から出てこなかった。 ――今はそれよりも。倒れこもうとしている娘のことだ。 壁に頭を打ちつけたりする前に、なんとか支えることはできるだろうか? 一方で、酒や阿片、宝石やなにやらで愉悦に浸りきった彼らに対する怒りも沸く。 筋違い? かもしれない。 少なくとも、彼らには護衛の傭兵のことなんて関係ないだろうから)……おい危娘、しっかりしろよ。――言っとくが、大丈夫だァなんて言ったら、俺ァ怒るからな? [Fri 20 Apr 2007 22:37:00]
危娘@城下町 > (ばさりと濃緑に隠れる視界に、一拍置いて、ぐら、と頭部が傾いだ。斜めに傾くフードから、悪魔が掛けたばかりの外套がずれ落ち、藍色袖の手にずん、と収まらん。 ゆら、と腕を繰って彼に外套を投げ返そう。気持ちは嬉しく無くは無いけれど、仕事中だ。) ………、駄目。 …………、見えない、と。  ………護衛、意味、、無、―――、  (ふっ、と途切れる言葉。 貴族娘の青い瞳が、ぼんやりと紗が掛かったような愉悦にけぶるのを見ながら、彼女の手から落ちる杯と同じ速度で、ふらり、壁へと倒れ込む。 主人のはかりごとも企みも如何でもいい。傭兵の口の挟む分では無い。  ただ、眩しくて――。) [Fri 20 Apr 2007 22:32:10]
緑色外套 > ったく……(ばり、と悪魔は己の頭を引っ掻いた。まったく、らしくない。本当にらしくない。 娘が自ら不調を認めるのも珍しかったし、そして自分が彼女を心配するのも珍しいことで。 ……はあ、と溜息を一つ。今日はこれで何度目だろう。数えるのにも飽きたくらいだから、考えるのもいやになった。 のそりと、悪魔は立ち上がって、自分の外套を脱ぎ――)……ほれ、これでも被ってりゃァ、多少は変わるんじゃねェのか?(――ばさり、と娘の頭に被せた。 ――また裏ではたくらみが動いているのだろう。その手の謀事は大嫌いだ。 ――また、荒事があれば、少しは気分もマシになるのだけれど) [Fri 20 Apr 2007 22:23:49]
危娘@城下町 > (灯篭の下に不似合いの藍色フードが、悪魔の杞憂に、陽炎のようにゆらりと上下。蠢いて。 感情を映し難い黄昏色の双眸が、濃い布の下から、月も、傭兵も、誰も咎める者の居ない『その』行程をじっと見つめている。) (即ち、貴族が一つ宝石を買い上げる毎に、主人が好々爺の笑顔で杯を手渡すさまを。容器の中に満ちた紅い酒に混じった――阿片を貴族が飲み干すさまを。)   (ナジャの命が運んだ荷だ。客のまだ若い貴族娘の、サリーを巻いた浅黒い喉が上下するのを、無感情に見つめて、ぼんやり呟く。) ―――…………、あかるい、から……、かな―――…………。  (彼女の首に巻かれた、買い上げたばかりの黄金細工と蒼石の首飾りの光が目を焼いて、フードの下、そっと目を閉じる。) [Fri 20 Apr 2007 22:18:43]
緑色外套 > ……そうかい(悪魔には、まあ、難しい話はわからない。わかりたくもない、と思う。 どいつもこいつも腹に何か隠して喋ってやがる。そういうややこしいのは、どうにも好きになれず、そして多分嫌いなのだと思う。 面白くもなさそうにチラ、と戸口の方を覗くが、すぐに視線を戻し、娘の顔を蒼い鬼火が見上げた。 しばし黙って、見つめた後)……大丈夫か、危娘? なんか、ふら付いてるように見えるンだがなァ……(彼女がぼんやりと――いや、恐らくは儚いと表現するべきか――した様子なのは常のことだが。少々、気になったらしい。悪魔にしては珍しく、心配するように声をかけた) [Fri 20 Apr 2007 22:10:31]
危娘@城下町 > (「全く、災難でしたねぇ。”彼”も――、」) (明るいものに晒されて、よろめく足元、霞む視界、音の反響する耳朶に、主人のさも痛ましげな老人声がわあんと響いた。) (「運が無かったのでしょうねぇ。商才の――、」) (ナジャの事だ。 霞みの掛かる脳裏に、放心の飴色が後退して来た。死へ挑んだ瞬間の、彼の瞳の映像だ。) (夢うつつ。彼を見ないまま、声を掛けてきた男――悪魔に、虚ろにつぅ、と首を振って見せた。 灯篭と煙で揺れる世界の先で、主人の手に真鍮の杯を認めたのが、動作の理由。) …………――、ぃ、じょう、ぶ…………。 みたい、だ………。 『取引』…………。 [Fri 20 Apr 2007 22:03:25]
緑色外套 > (――やれやれ、だ。 緑色の外套に首をうずめるようにして立っていた悪魔は、溜息を吐くようにして呟いた。 ここのところ面白いことは何も無い。官憲がうろついているからとか何だとかで荒事は控えめであるし、悪魔も悪魔で、この状況下で『ゲーム』に興じる程分別が無いわけでもない。 ああいや、自分一人なら『面白い』から手を染めた、だろうが。 少なくとも相棒を巻き込む可能性があるなら、それはやめておくべきだと思った。 自分でも以外ではあったのだけれど)……ったく、らしくねェよなあ(溜息を一つ。軋み聲も出やしない。 のそのそと壁際に佇む藍色外套の傍へと歩み寄った悪魔は、その場に座り込むようにして、背中を壁に預けた。 蒼い鬼火が、少女を見上げる)――よォ、危娘。 ……中の様子はどうだィ? なんか面白そうなことでも、ありゃァしねェか?(それは退屈半分の問い。 そして――ここのところ、あまり会話ができていない娘に対しての糸口としての、言葉だった) [Fri 20 Apr 2007 22:00:20]
お知らせ > 緑色外套さんが来ました。 [Fri 20 Apr 2007 21:53:56]
危娘@城下町 > (―――か。)  (三歩目で停止して、入り口横の壁に背から張り付く。脊椎ごしにアングリマーラ国特有、焼き煉瓦のざらついた感触。 両手を斜め下へ広げて外塀に五指をぴたり、着ける。両眸を閉じて意識を集中させた。 ――暗がり時に置いて得意な感覚は、壁越しに内部の気配をそっと密やかに伝えてくる。手だれが混じれば、体臭のような戦人のそれ――薄く漂い、隠し切れにくい殺気で知れる。)  (入り口手前――、中央――、壁伝い、西、東――。 どの気配も煌びやかな凡庸か、蛮勇――これは同僚の傭兵達のものだ――を指先から神経線へ伝え来る。 特に『妙なの』は居ないらしい。通りへ洩れ出る煙に口元の襟を深く引き上げ、ゆるり、と、正面に移動した。たちまち目を眇めなくては、いけなくなる。 不健康に、明るい。) [Fri 20 Apr 2007 21:46:48]
危娘@城下町 > (主人――商豪アブジャル・パウロ経営する貴金属細工店、宝石店の中でも一等上等で大きな店である。 彼の私邸とほぼ同規模の面積内に、波璃造りのショーケースが壁伝いにずらり並び、中央や灯篭近くの目立つ要所には、真鍮こしらえの首人形に掛けて、大粒の真珠や紅石(ルビー)をあしらった首飾りが飾られてある。 四隅に炊かれた麝香の細工柱。潮風の強い港通りで一際目立つ煉瓦造の宝石店。 主人は知っていて此処へ大棚を置いたものか。――二件先の香炉屋の角を曲がると、其処は故ナジャの「あの」娼館だった。)  (”ひとごろし”と商売とは、得て両立するらしい。 感傷も無い。 見張りの藍色傭兵は、路地にぼうと佇むのにもふと飽きて、店の手前へ移動せん。明かりが眩しく、藍色影の忌み嫌う昼のようで気は進まないが、客の中に「おかしなもの」が紛れないとは限らない。  プリー老の残した情報だ。「三人の客」。彼が生きていた名残だ。 その為だけに太陽に似た光に近付いて、確認するぐらいは、出来る。) (こつ――、かつ。) [Fri 20 Apr 2007 21:32:57]
危娘@城下町 > ……、………――、 ”たすけ”…、には、来やしない、…………―――、か…。 (温い乳灰色の霧が渦を為す夜の下、瀟洒な飾り付の煉瓦壁へ、ぐらり、もたれ藍色外套は、女神を見上げてぽつり。掠れ声。 月はいつも優しく見守ってくれるじゃないか。――見守るだけ。 死に挑むひとびとの、後悔の念も、侘しさを連れる哀積も、己の命を主体とする喪失感も、言いえぬ寂寥も、声にならない慟哭も。その後に必ず訪れる(だろう)――安寧も。唯、静かに。)  (く、と、小さく瞬きして、店の横路地からそっとフードの首を伸ばす。伺い見ると、左手から柑子色の明かりが零れ、湿った喧噪が薄紅色の煙を共引いて内部から洩れ出て聞こえてくる。 主人と常連の客――アングリマーラ中流貴族達はあの四角い空間の中で、薄紅色の煙を呼吸代わりに吐き出し、吸い、肺に溜めながら『商談』を続き行っているのだろう。) [Fri 20 Apr 2007 21:15:31]
危娘@城下町 > (何故なら今夜の白い女神――夜半の月は紗雲に霞んで見えないし、彼らの周囲を固める黒影達の誰をもが、主人と客の取引に口を挟む業務を、何一つ担っていないからだ。影達はみな主人直属の雇われ傭兵で、温い曇天は晴れる様子も無かった。)   (―――月が見えていたら、どうだったろう。) [Fri 20 Apr 2007 21:02:28]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(―誰も、その行程を咎める者は、居やしない。)』 [Fri 20 Apr 2007 20:57:56]
お知らせ > マドゥー@マウーラ城地下さんが帰りました。 『先ずはこの死臭を落とそう…』 [Mon 16 Apr 2007 21:14:07]
マドゥー@マウーラ城地下 > 何も入ってなくて良かったな?(数年前、ヴェイトス暗黒街で、少女に花束に仕込んだ毒針で殺害された英雄のことが思い浮かび言う。虎人は何のことを言われているのか理解できないようだったが…)“まずいですぜ、マドゥー師。いくら師でも商人らを相手にするのは…”(アングリマーラは自由の国だ。故に商人が力をつけるのも自由。おいそれと官憲が手を出せるものでは無くなって来ているものもある。しかし…)…今回は…見過ごせん。(ぼそり、呟けば、水場へと歩いてゆく。ええっと、虎人があからさまに嫌そうな顔をするのが見えたが…) [Mon 16 Apr 2007 21:10:19]
マドゥー@マウーラ城地下 > “えぇっとですねぇ…これを…”(言いつつ、虎人が懐より一枚の紙を取り出しよこす。遺書か、とも思ったがその内容を広げてみればそうでは無い事が瞬時に知れた。)商人達の隠したがりに手を出すな。死の翼があんたを抱く……これを…お前宛に?“冗談じゃねぇですやい。俺等宛てですよ!”(こちらの言葉に、瞬時に反応する虎人。なんでも、現場を検分してたら、“プリーより渡せと言われて”子供が手渡したのだという。) [Mon 16 Apr 2007 21:01:44]
マドゥー@マウーラ城地下 > “マドゥー師〜!うっぷ、なんですかい!?この臭い!!?”(大声を上げつつ、階段を駆け下りてくる虎人。地下室に入るなり、その鋭敏な嗅覚をやられ目を丸くするが…)“プリーの奴が死にやした!”(入ってくるや否や、鼻を押さえつつ、そう言う。ふと、名前と、自分の記憶にある人物の顔が一致せずに眉をしかめていると…)“ほら、あの宝石店の主人ですぜ!”(言われて、あぁ、なるほど・・・っと手を打つ。)それがどうかしたか?(老人が人生に絶望し、自害する。別段不思議な話ではない…。) [Mon 16 Apr 2007 20:47:18]
マドゥー@マウーラ城地下 > (…正直、面倒な事件であった。これほど“面倒”ならば、このアングリマーラならば、官憲は捨て置くのが定石だろう。しかし…)……王家を愚弄した罪は重い…(すっと、隣の遺体に歩み寄れば…、それが身に付けていた甲冑の紋章に触れる。) [Mon 16 Apr 2007 20:36:57]
マドゥー@マウーラ城地下 > (動機は…私怨?商人抗争??……ナジャの立場が立場なだけに、いくらでも想像しうる。さらに現場で留意すべき点を挙げるならば、その実行犯といえる第3者が殆ど自身の痕跡を残していないことだ。いくら戦闘技能を有しない商人の殺害とはいえ、痕跡を残さない、などといった真似は一般人にはできない。この仕事自体が、相当な熟練者によるもの…) [Mon 16 Apr 2007 20:32:48]
マドゥー@マウーラ城地下 > (ばちゃばちゃばちゃっと…胃内より、血液でない赤黒い液体が漏れてくる。一部は胃液だろうが、この変性しきった刺激臭の元は…)ワイン…か(眉をしかめつつ、呟く。つまりは被害者はこれだけ大量のワインを飲み、泥酔した状態で正規兵と刺し違えたとでも言うのか…?間違いない…ナジャ商人、及び正規兵の甲冑を着せられた男は、第3者に殺害されたのだ。) [Mon 16 Apr 2007 20:21:28]
マドゥー@マウーラ城地下 > (現場を検分した当初から自害にしては妙な異和感を覚えていた。が、ここ数日で疑惑は確信に変わりつつある。)……っっ!(刃で腹筋を裂き、胃を引き出せば、それに更に割を入れる。瞬間、むぅっと立ち込める刺激臭。) [Mon 16 Apr 2007 20:13:32]
マドゥー@マウーラ城地下 > (商人ナジャの遺体…。今、サンナ・マドゥーが一人地下室で裁いているのがそれだった。ナジャ商人死亡事件の際同時に発見された正規兵らしき遺体。確かに、甲冑にはマウーラの紋章もあった。しかし、部下にここ数日探らせていたが、失踪した兵士の情報は得られていない。自分らと正規軍が決して仲が良い訳でないことが災いし、聞き込みは難航したようだが、少なくとも、一週間捜査した状態でも該当者は見つからなかったことになる。) [Mon 16 Apr 2007 20:05:27]
マドゥー@マウーラ城地下 > (松明明かりが唯一の光源である地下室。横たえられた死体の一つに刃物を突き立てる。魔術により腐敗は免れているものの、循環しなくなった血液は流れることなく、そのまま刃物を鳩尾から下腹部にむかって走らせれば、死後一週間以上経ったとは思えぬほどの鮮やかな色合いの皮切面を見せた。) [Mon 16 Apr 2007 19:55:35]
お知らせ > マドゥー@マウーラ城地下さんが入室されました。 『ぞぶり…』 [Mon 16 Apr 2007 19:43:55]
お知らせ > 危娘@城下町/昼さんが帰りました。 『(あぁ、彼は。『安らいだのだ』と、思っていた。)』 [Wed 11 Apr 2007 00:25:00]
危娘@城下町/昼 > (最初に発見した藍色外套は、テントの入り口を開けはなしたまま。 異国の外気に、頼り無く揺れる身体をぼんやりと見上げていた。 人が徐々に集まる気配がした。 「騒ぎになる前に、旦那様に――」そんな声も背中からした。)   (つらり。 命の無くなった――やりたい事が、きっとこれで全部無くなった――プリー老『だったもの』を。指先一つ動かすでもなく、ぼう、と見上げていながら。) [Wed 11 Apr 2007 00:24:28]
危娘@城下町/昼 > (夜に。)   (プリー老商は、テントの中央で揺れていた。 あのすぱりと切れて。鮮血が噴出しやすそうだと思った皺首とテント天井を繋ぐのは、見覚えのある襤褸切れだった。) [Wed 11 Apr 2007 00:20:13]
危娘@城下町/昼 > (「…――カシム。お前は、わしを恨んで死んだんだろうな。ん? ちゃんと憎んで死んでくれたろうな? ……お前を奴隷として売ったのはこのわしだ。商人として、先立つ金が欲しかったのだ。奴隷の需要は高かった。わしはお前の値段と引き換えに旦那様からこの店を戴いた。 ……死ぬ前に、お前には会っておかねばとそう思っていた。謝らねばいけなかった。 おぅおぅ、こんなにぼろぼろになって……、よう戻って来た。よう戻って………―――。」)    (潜り紗を退け、外套の裾を蹴裁きながらプリー老の声を背中で聞いて、ふと藍色外套は、もうプリー老店主に会う事は無いのだろう、とおぼろげに思った。老商の声音が、藍色が良く聞く感情の示す音階だったからかも知れない。 妄執と、満足感と酷似した――「何か」への諦観だ。 自分には、解った。   この店に、もう明日の朝は無いのだ、とも。) [Wed 11 Apr 2007 00:18:20]
危娘@城下町/昼 > (…………陽が傾く夕暮れ間際。 フードを深く被り直す藍色影に、プリー老は皺だらけの目尻から光るものをしとど流しながら、カシムの『最期』をぽつりぽつり語り聞き終えてから、何度も何度も頷いた。)  (「ありがとう。 ありがとうよ、血塗れ翼の鳥ガルーダ。弟を看取ってくれたのはあんただけだ。 礼じゃあ無いけど、次にもし”あの三人組”が何か探りにでも来る様子があるなら、こうとでも言って遠ざけてやろう。 『商人達の隠したがりに手を出すな。死の翼があんたを抱く』 とな。」) [Wed 11 Apr 2007 00:10:11]
危娘@城下町/昼 > (……――老店主は、震える手で襤褸切れのようなガーラベーヤを受け取った。藍色外套は手渡す時、初めてその頭布の中央に、四角形の中にトカゲが二匹入り組んだ紋章の、不思議な刺繍を認める事が出来た。 プリー老がいつも身に着けているガーラベーヤにも、同じ模様があった。二つとも明らかな手製の品が、この世に二つと無い代物である事実を示していた。)  (寂臭に似た感情の、それ以外の人間らしさをすべて置き去りにしたような隧道色の瞳が、哀しげに見守る前で。 老人はガーラベーヤをそっと、そっと胸に抱いたところだった。) (「あぁ――、」) (老商は呻いた。)  (「あぁ、ガルーダ。 わしの最期に、たった一つ、遣り残したと思っていたことがあったんだ。このまま死ぬのか、と思った。このまま、「それ」を永久に出来ないまま、この饐えたテント内で孤独死を迎えるのかと。 それが天命であり、罰なのだ、と。  あぁ、良く戻ってきた。――弟よ』)  (老商は、そう言って襤褸布を掻き抱いた。 最早『生きて居ない』のだと。知っているのだ。老人は。) [Wed 11 Apr 2007 00:00:06]
危娘@城下町/昼 > (このまま。立ちすくんだまま、永遠に時が流れなければ、雇主の趣向に反したような、この慎ましやかな宝石店は、平凡で幸せで――そしてやりたい事の一杯残した生で、人も店も終わったのかも知れない。 藍色外套が長い沈黙を閲して、『そのガーラベーヤ』を突き出さなければ。きっと。)  (………――プリー老人は初めて真鍮を磨く手を止めた。店を任されてから40年以上、途切らせることの無かった動作だ。彼に他に仕事は無かった。 落ち窪んだ眼窩が最初不審そうに藍色外套と、『それ』を行き来した。ほんの数分。――…藍色外套は、老人の瞳の色を初めて知った。彼が目を見開いたからだ。悲痛な灰色。)  (「………カシム、……………か…?」)   ……………―――名前は、知らない、ん、だ………。  (「……………隻腕だった、か…?」)  (藍色外套は、頷いた。『彼』に左腕は無かった。――貴族奴隷だと言った『彼』の。主人への棺の共連れから、逃げ出してきたのだと言った『彼』の。繋がれた鎖が邪魔だったのだ、と言った。   『彼』の。) [Tue 10 Apr 2007 23:47:15]
危娘@城下町/昼 > (「ガルーダ?」)            …………………………、、、、、  (冷たい指の先の、乾いた布の感触を確かめてから。 ゆらりと顔を上げた。 テントの隙間から差し込む陽光が、プリー老人の訝しげな皺顔と、藍色外套の、そのフードの下の面差しに、深い陰影を刻んだ。  自分がどんな表情をしているのか――、解らなかった。) [Tue 10 Apr 2007 23:38:36]
危娘@城下町/昼 > (  ――懐に。街道で死 ん だ『その老人』のガーラベーヤが、今も、あった。) [Tue 10 Apr 2007 23:34:22]
危娘@城下町/昼 > (――…『その台詞』は。)  (虚ろシナプスの脳の何処かで閃光が散る。  聞き覚えが、あった。  かつて初冬の街道で。かつて『墓参り』の帰り道行きで。かつてこの国に来る『もと』となった出来事があったその日。その時。その事件。  ガーラベーヤの老人。がたごとと、ヴェイトスに向かう乗合馬車。「流れてきたのだよ」。  ――さっき、ついさっき。死の思い出の最期に浮かんだ『誰か』の顔だ。 「怖いね。死ぬのは。」「だから故郷に戻れない」)  (そう言って黒い羽矢を受けて 死 ん だ――、『あの人』の言葉じゃ無かったのか。)  (『意味のある死に方よりも、私は意味の無い人生でもいいから生きて居たかったんだ』) [Tue 10 Apr 2007 23:33:36]
危娘@城下町/昼 > それじゃ、あんたは―――、 (反論するつもりだった。薄暗い布部屋の中、一層濃密な影が一歩歩み寄って乾いた唇を湿らせて――、) [Tue 10 Apr 2007 23:25:40]
危娘@城下町/昼 > (プリー老は、――意外に頷いた。) (「そうさ。死は安らぎさ。永遠のね。」) (「ただ、『死ぬ前』にやりたい事が多すぎるだけさ。  人間はな、ガルーダ。…精一杯に生きて、生きて――それでもまだ生きたり無いと思うほど、やりたい事で一杯の欲張りなのさ」) [Tue 10 Apr 2007 23:21:22]
危娘@城下町/昼 > (脳裏にナジャ青年の、パンシャ女商の、そして『誰か』の、残忍に清らかな死に顔が浮かんだ。どの記憶も緋色と黒と泥濘色で構成されていて、賑やかで安らかで苦しみが存在していなくて、そして―――『孤独』だった。死へ挑んだ誰もが。) ……、で――っ――、でも、でもっ――、でも、あたし、は……! 違うよ……。 (かっ、と夢から覚めたように頭を振り、フードを派ねながら外套姿が立ち上がった。内蔵されていた髪が水のように零れ、黒い紗となり床まで垂れる。) あたしは、違う! あたし、は。――…違うッ……。 あたしは、「死」が愛しい。恋しい。堪らなくこの身体に馴染んで欲しい! ずっと、ずっときっと思ってるんだ! 間違ってなんか無い、生きていたいとなんか、苦しんでいたいと、なんか―――、 [Tue 10 Apr 2007 23:15:26]
危娘@城下町/昼 > (「……ナジャもね」) (藍色も頷いた。) ………、嫌がられ、た、んだ――………。 最期、「安らげる」はずなのに………。 死を―――……。 [Tue 10 Apr 2007 23:07:35]
危娘@城下町/昼 > (プリー老人は新しい真鍮を手に取った。隙間光が、床から皺手に移る移動中、飴色の表面をさざなみのように揺らめき見せる。) (「死にたい奴なんざ居やしないよ。血塗れ翼の鳥ガルーダ。 あんたもわしも、…旦那様も人間さ。 誰でも、たとえ意味のある死に方よりも、意味の無い人生を選びたがる。珍しかぁ無いね」) [Tue 10 Apr 2007 23:05:28]
危娘@城下町/昼 > ……―――プリー老……、 (藍色外套は喘ぐように呟いて、襤褸布の端を指に巻いた。) ……―…、あた、し……、自分、が……、良く、わか、な………、い………。 (ゆら、と蜻蛉のように視線が僅か上向いたが、瞳は何処か別世界を見るような虚無を湛えて、虚空に眇める。 唄繰りのような、掠れ声。) ……死にたい、と――……、永劫に、安らいでみたい、と………、ほんとうに、ほんとうに思うのに………、  いざ、刃を向けられる、と……、身体は、嫌がって鞭を抜く――……。 ねぇ、プリー老。 (今度こそ現世を――老店主を見つめる目には、凄絶な直向さ。) ……「これ」は……、あたし――、「逝きたい」んじゃ、ない、の……? 違うの……? 「生きたい」、の………!? [Tue 10 Apr 2007 22:59:16]
危娘@城下町/昼 > ………そ、だよね。 (外套の手は細工と布を床に置いて、その頚椎の辺りを傾げた。ついでの様に「つぅ」と周囲に目を配らせる。光料を抑え過ぎたテントの裏打ち。暗がりの中、布のツナギ目を透かして差し込む太陽光を、宝石や金や真鍮が反射する。入り口に渡した枯草色の潜り紗。時間の停止したような店内。 「物騒」な匂いの破片があっても、荒涼ぶりが過ぎて解るまい。) ……――、なに、か………、言っ……た………? (ぼう、と見るとも無しにテントの裏布を見上げながら、それでも藍色影は虚ろ聞いた。 老店主の返答はまた似ていた。ファファと、しわがれ笑い。) (「”口が利けないのかと思われるぞ”と、旦那様に言われたわしがかね? 耳の遠いふりをしたよ。沈黙の徒さね」) (その通り、か。 かくり、うなだれるように頷く。彼が顔を上げたり言葉を発したりするのは、商品の値段を伝える時だけだと知っている。藍色外套とだけ沢山の言葉を繰り喋るのは、一つの奇跡のようなものなのだ。) [Tue 10 Apr 2007 22:49:22]
危娘@城下町/昼 > (プリー老は先日と背骨の傾き方一つ違わないと見えるかの姿勢と、これも矢張り寸分違わぬ同じ動作――真鍮細工磨きの手を止めないまま、ファファと笑った。)(「治安維持隊さ。 まぁ……、わしも詳しくは知らんがね。王宮付正規兵隊と違う事は確かだろうねぇ」) (昼尚、薄靄の闇を紗のように纏ったような店内である。 藍色外套が見回りの任を半分放っぽり出して、老店主と共に真鍮磨きを手伝って、テント内に小さな胡坐を掻いているのには、明確すぎる理由があった。――太陽の奴が、この時間は相変わらず威張り屋だからだ。 メインストリートの宝石屋や乾物店や楽器商等、特に「明るい」場所の警邏は、相棒の悪魔と傭兵仲間に預け置いた。夜まで宿にも戻るまい。) ……それ、が……、このまえ、の………おきゃ、く………とか、? (「さあ。其処まではね。わしの目は運命を見る空神様のものじゃあ無いし、おまけに耄碌者と来た」) (老人はまた笑った。テント内に響く生活音と言えば、他に細工磨きの布ずれきりである。) [Tue 10 Apr 2007 22:38:38]
危娘@城下町/昼 > チ…、ア、ンイジ……―――、…何? (骸骨色の肌色を隠蔽した藍色フードの下から、昏い眼差しが瞬きした。) [Tue 10 Apr 2007 22:24:51]
お知らせ > 危娘@城下町/昼さんが入室されました。 『(それはまだ、太陽の。権限高い時刻の話―。)』 [Tue 10 Apr 2007 22:23:00]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 『小さく呟いて。悪魔は安酒をあおり続けた』 [Sun 8 Apr 2007 23:29:31]
グレイブ > ……さァて、今後。どう動く、かねェ……楽しみだァな(言葉ほどに、悪魔は面白がっていない。 謀略なんぞは自分には向いていないからだ。 安い酒を舐めるように呑むのも――いい加減、飽きる。 かと言って、何か面白いことが今、あるかと言えば――NOだ)……つまんねェな。 [Sun 8 Apr 2007 23:13:04]
グレイブ > ……しかし(ぼそり、と漏らす。 死体も用意し、血判状もある。 疑われることはない、と思う。 思う。 思うが、だが――……だが、だ。 少々、派手にやりすぎたのではなかろうか? 殺しのことではない。 『正規兵の仕業』に見せかけたことが、だ。 騒ぎが大きくなれば、狙われる可能性も――)……ま、それはそれで楽しみだが、な(カカ、と軋んだ、嗤い聲。 傍で飲んでいた客が、不愉快そうな顔をして離れて行く。 悪魔の嗤い聲。 あまり気分の良いものではない) [Sun 8 Apr 2007 23:07:40]
グレイブ > (……先日、とある商人が密談に使っていたのと同じ酒場。 其処で、彼らは好き勝手に酒を煽っていた。 仕事を片付けた開放感もあれば、報酬を貰った喜びもあるだろう。 一方の悪魔は、カウンターの端でチビチビと酒を舐める程度。 あの後、撤退の慌しさもあり、結局、藍色外套の相棒の安否は確かめられなかった。 まあ、生きているのは疑う余地なく信じているが、やはり、怪我の有無程度は気になるではないか?) [Sun 8 Apr 2007 22:57:26]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『――とある酒場』 [Sun 8 Apr 2007 22:55:22]
お知らせ > 緑色外套さんが帰りました。 『――それで、しまい、だ。』 [Sun 8 Apr 2007 00:13:03]
緑色外套 > 『お、アンタらも来たんかい。んなら、とっとと帰りやすかね』(ヤモリ人の言葉に頷いて、ヴェイティアンの兄弟が夜の海へと飛び込んだ。 ドボン。ドボン。 『あたシャ、ああも剛毅にゃいけないねェ……』 呟く狗頭娘は、縄梯子を)――生憎と俺ァ、短気でね(軋み聲一つ。そのまま、悪魔はどぼんと夜の海へと身を投じた。 ――これで、今夜の饗宴はしまい、だ。 悪魔や傭兵たちと、ついぞ見たことも逢った事も無い商人、ドグラ・ナジャ。彼は己の積荷の中に阿片を忍ばせて――貝殻の木箱の中から発見された阿片の小樽が決め手だった――密輸し、それが発覚した為に死んだ。世間はそういう風に噂するだろうし、そして恐らくは、それが事実になるのだろう) [Sun 8 Apr 2007 00:12:54]
緑色外套 > ――ま、一服ってわけにも、いかねェがね(カカ、と軋み聲。既に動ける見張りがいない今、さほど緊張する必要は――はなっからしていなかったが――無いにせよ、のんびりしている暇は無い。船倉を後にして、甲板へと登る。途中に転がっている死体を蹴ろうが、踏もうが、悪魔は気にしない。狗頭人は、血で汚れるのを嫌がったようだが)――アイツァ、無事に頑張ってるンかねえ?(夜の海。――視線を向けるのは、岸辺の娼館だ。悪魔の眼では確かめようもないが、灯りのついた窓のどれかでは、今。娘が商人を殺している筈だ。偽装死体もしっかり用意したし、相棒の腕も信用している。 離れていても、共同作業なのは変わらない。――それが嬉しくて、悪魔はカカ、と。また。軋んだ嗤い聲をあげた。  無論、娘の下まで届くわけもないのだが) [Sun 8 Apr 2007 00:04:11]
緑色外套 > (――辿り着いた船倉では、狗頭娘の鼻がモノを言った。彼女は周囲を見回し、臭いを確かめ、その木箱へと辿り付く。――木箱の中身は『貝殻』。 真珠を取った後の、殻だ。宝石商ならば、馴染みのある品だろう。ある種の貝殻は、その裏面に美しい文様が現れる。そのままでは扱えずとも、それを加工して装飾具にすることも多々ある。だが――)『……この中だヨ』(その言葉通り。じゃらじゃらと擦れ合う貝殻を物ともせずに手を突っ込んで、引っ張りぬけば、小さな樽が転がり出てくる。――今回の標的。目的。荷物。『阿片』。 一つ、二つ、三つ、四つ……その小樽を抱えるのは後についてきた二人組の男だ。 ネイティブヴェイティアンの兄弟だと語っただけで、多くを語らない二人。だが、今回一番の要だ。――彼らの武器は、その『脚』。小樽を抱えたまま走り出すと、あっと言う間に船倉から甲板、船尾へと辿り付くだろう。彼らが逃げ切れば、これで此方の仕事は終わり、だ) [Sat 7 Apr 2007 23:59:28]
緑色外套 > (――故に、彼らの後には死骸が残った。 恐らくは。ここを寝床にしていた船員だったのかもしれない。或いは、持ち主が用意した警備員であったという可能性も。円月刀を腰帯にはさんでいた者が多かったからだ。――だが) (――グシャッ!――グシャッ!――グシャッ!――グシャッ!!) (その悉くが、円匙によって頭を叩き割られていく。情けもなく、躊躇もなく、容赦もなく。いっそ清清しいくらいに。 カカ、と軋み聲をあげて悪魔は嗤う。やはり楽しい。 楽しい。 楽しい。 明らかに楽しい。 面白い。 殺すのは面白い。 娘は死に恋している。 ならば悪魔は殺を愛している。 いや、愛という概念を、彼は理解していまい。 となれば、この感情は一体何なのか。 ――わからないまま、突き進む。 船倉へと) [Sat 7 Apr 2007 23:49:58]
緑色外套 > 『おいおい、目立つなって言われたンじゃないのかイ?』(くつくつと、篭った声で笑うのは狗頭の娘だった。それにカカと軋み聲を返す)構いやしねェよ。殺しても良いってェ話じゃねェか。そっちの方が面白ェしな(嗤いながらも、仕事はきっちりと片付ける。でなければ傭兵家業は務まらない。そのまま船内に踏み込めば、目指すは船倉。――港に寄せる波に揺れて、どこかが軋む音。まるで己の聲のようだと。悪魔は楽しげにカカ、と嗤った)……潜る。奪う。帰る。それだけだ。それだけだけどな。それだけじゃ、つまんねェよ、やっぱり。やっぱり、な(血に濡れた円匙を背に戻しながら、ぼそりと。呟いて) [Sat 7 Apr 2007 23:42:48]
緑色外套 > (船尾へと登りつめたのは五人。ヤモリ人や、蒼い鬼火の男――悪魔を始めとして、その全員が種族も、装備も違う、雑多な部隊。だが、それ故にできる事も幅広い)『――じゃあ、オイラは手筈通りにするけん、よろしゅうたのんます』(そして、ヤモリ人の役割は、見張り。『人間様にゃあ見えない光が見えるんよ』と、長い舌を出して笑いながら昼間の会合で語った彼。衛兵の接近を始めとする事態の急変を察知したら、呼子を鳴らすのが務め。それに頷きを一つ返して、四人の影は走り出した。――甲板におかれた樽や箱の影を通って先に進めば、船内へ潜り込む戸口に辿り着いた。見張り、だろうか。その横で文字通り船を漕いでいる人物。――カカ、と軋み聲。間近で聞こえたそれに、飛び起きたときには)よォ、こんばんわ。初めまして。そして、さようならだ(――もう遅い。ぐしゃり。不幸にも兜を被っていなかった彼の頭蓋が、金属で叩き割られる。円匙。剣よりは鈍らで、槍よりは短く、棍棒よりは扱いづらい。だが――塹壕で最も多くの人を殺した、兵器。そのままひょいと、鼻と耳から血を撒き散らしながら痙攣している見張りを蹴っ飛ばす。――どぼん。水音一つ。それで、もう終わりだ) [Sat 7 Apr 2007 23:26:56]
緑色外套 > (――音も無く水辺を動く、影が幾つか。 暗いタールのような水面に、極僅かに波紋を生み出しながら、揺らめくそれら。 それが、一隻の船の元まで辿り付くのに、そう時間はかからなかった。昼の内から船の位置、海流、それらを総て確認していたから。  木製の船に、がきりと何かが食い込む音がする。――ヤモリの獣人だと語った傭兵が、その手で船壁に張り付いた音。 するすると、音も無く駆け上り、縄梯子が垂らされる。 水を滴らせながら、其れを登っていく、影。 その内一つ。緑色の外套を被った影の奥で、蒼い鬼火が揺らめいた) [Sat 7 Apr 2007 23:12:37]
お知らせ > 緑色外套さんが来ました。 『――――夜闇の中。港にて。』 [Sat 7 Apr 2007 23:06:10]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『――死に恋する、って。どういう事だ?』 [Fri 6 Apr 2007 00:56:07]
グレイブ > (――その言葉に、悪魔は深く考える。 娘の言葉は、時々難しい。一体――) [Fri 6 Apr 2007 00:55:56]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『(そう薄く笑って月明りの下へ、ふわり。 かの店で例の客の話を聞こう。)』 [Fri 6 Apr 2007 00:51:33]
危娘@城下町 > (死が迎えに来てくれるまで、後何日。)  (藍色外套は戸口でそっと振り返ろう。濃緑外套をじっ、と見上げん。) …………あたし、ね…………。 グレイブさん。 恋……してるみたい、だ。     ―――死に [Fri 6 Apr 2007 00:50:32]
グレイブ > ……俺には、まだ。アンタの考えてることは、良くわからん(悪魔には、何となくだけれど、わかった。――彼女は、もう諦めている。それは理解してもらえることか、どうなのか、そこまでは知らないけれど。ただ、悪魔に対して諦めを抱いている。――それが少々哀しくて、寂しかった。 そういう感情を自分が抱けるというのも、意外ではあったけれども)……だから、教えてくれ。色々な。――アンタの考え。思ってること。俺の知らないことを、だ。 ……別に俺はな、危娘。アンタのことをわかんねェ、で終らせたいわけじゃあ、ないんだから(最後に一度、真っ向から眼を見て、告げよう。――払われた手を、仕方無しに外套の内側へと突っ込んで。悪魔は小さく頷いた。わかった、と)ああ。わかった。――そっちも気をつけろよ(ただ、店を出るところまでは、並んで。藍色外套の傍に、緑色外套が、続くだろう) [Fri 6 Apr 2007 00:46:40]
危娘@城下町 > (フードの下、仄か見える唇と頬は僅かに緩んだ。諦観じみた生気薄い、笑み。 暖かいものも、明るいものも、繋いでくれる手も、もう何処にも無い。大切な誰かはみな消えた。消えるくらいなら、と。望むから。行き着く先が「それ」になる。 ……悪魔は、知らない。誰も知らない。話もしない。藍色外套は、身に纏う色と同じ深淵の闇の中へ、少しでも近付きたい。そのために連れる死が沢山欲しい。死による安堵が、死が抱いてくれる冷たさが誰かに、自分に、焦がれるほどに狂おしいほどに、欲しくて堪らない。 それだけだ。 だから。悪魔。) ………………――――あたしは、ね………? ほんとは、楽しく、て…全然楽しくて、じゃなく、て……………、殺したいん、じゃ、無い、んだ…………。 (誘蛾灯の双眸を連れた彼の頬を、温度の無い指でそっと撫ぜん。) ………当日そのものは、別行動……だ、から。 グレイブ、さん、は………、当日、まで……に――、死骸、を…、用意して、旦那様、へ…届けて、て………。 後、は…――、襲撃、に……、参戦して、欲しい…らしい、から………。 (フードをぞろり、と被り直した。夜はまだ浅い。)  ……………、あたし、これからプリーさん、の………店に、行、て、来…る。気になること、ある、みたい、だか、ら………。  (背を叩かれた手をそっと払い姿勢を正すと、外套を翻して酒場の外へと。) [Fri 6 Apr 2007 00:37:53]
グレイブ > (細いからだ。冷たいからだ。――悪魔が人ならば、暖めてやりたいとも思うのかもしれない。だが、悪魔は悪魔だ。どうしようもない。そういう、現実。――ただ、ぽん、と。大きな掌で。背中を叩いてやるだけだった。――見上げられる視線。だが、その瞳は深淵のようで。蒼い鬼火は、その真剣な眼差しを、真っ向から見返そう)そう、だな。――前も言ったが、俺ァ、面白いかどうか、しかわからねェ。だから……それで行けば、人を殺すのは楽しいことだ、俺にとっては(だから、その答えが娘の望むものかはわからなかったけれど。悪魔は真剣に、その切実な眼へと応えよう。嘘偽り無く、だ) [Fri 6 Apr 2007 00:26:55]
危娘@城下町 > (冷たい腕に抱えられた肢体は、まるで存在しないものの様に、体重軽過ぎて冷たかろう。藍色外套の望む黄昏のように。明るいもの?暖かいもの?娘の乾いた唇は「死ぬな」「生きて」。そんな言葉さえ紡いだ頃もあったのに。 今は当然の現実を知っている。暖かいものも、明るいものも、正常なものも、繋いでくれる手も、すべからく消えて無くなるものだからだ。自分には、解る。傍に永劫に付いていてくれる優しいものは、冷たい死骸と野の花だけ。) (悪魔の手の内で、相も変わらず正面を向いたままの視線が、ゆったり蠢き、横目使いに彼を見上げん。) …………グレイブ、さんは――、人を殺すのが、たの、し――………? (残虐な傭兵が口にするとしたら、抱腹ものの台詞が凄絶な乾きを連れて彼へ質問せんと。瞳は、切実に。) [Fri 6 Apr 2007 00:22:04]
グレイブ > ――っと。危ねェな(――彼女がこうなったときは、『死』に魅入られた時だと、悪魔は理解した。だから、そのよろけた体を支える時も、驚くことはなくて。――ただ、一抹の寂しさを覚える。であった頃も、そういう気配はあったが、もう少々――何処か明るい様子もあったのだが、と。 だが、それもすぐに振り払う。抱きとめた手。そのまま腕を回して、ぽんぽん、と背中を叩こう。――きっとそれでも、彼女は気付かないのだろうが)久々の、共同作業だァな。――楽しか、無いか?(カカ、と励ますように――そんな必要はないのだろうが――嗤いながら、そう聲をかけて) [Fri 6 Apr 2007 00:13:29]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 [Fri 6 Apr 2007 00:10:52]
危娘@城下町 > …………ん…………。 (外套越しにもぐったりと冷たい身体を、壁に擦り付けるようにして支えながら、ずりずり酒場の端を歩き行き、近付いてきた悪魔にぐらり、頷かん。 視線は正面のみを見て、双眸、虚ろ隧道色に自我らしき感情は存在しない。現世の全てから掛け離れて行く心は、今は「仕事」当時のナジャ老人の、頚から噴出する命の赤に恋をしっ放しで、前も見て無い。 易しい声音も、フードの頭を撫ぜる手も、受動するまま。無感動に。頭部が悪魔の手にぐらぐら揺れ、壁に付いた両手が離れ、倒れそうになって――、) [Fri 6 Apr 2007 00:02:37]
グレイブ > ――お。来たか(――そして、力なく押し出された藍色の姿を、誰よりも早く見出したのは、その悪魔だった。 立ち上がり、歩み寄る。緑色の外套に包まれた体躯は、娘と酒場の騒音とを遮る壁のような存在か。――護っている、つもりは無いのだが)……お疲れさん、だな。大丈夫か、危娘?(先ほど、同僚の傭兵に対したときとは違う、優しい声音。悪魔にしては、だが。――そして、彼女の頭をなでようとするだろう。常通りのスキンシップ。娘を安心させようと、悪魔がとる行動であった、が。――少女は受け入れてくれるだろうか?) [Thu 5 Apr 2007 23:55:22]
危娘@城下町 > (既に室内に光源は、無い。 黒衣の男が出て行った反動で、扉近くの灯篭が風に掻き消えて居た。周囲の黒と紫は、濃い。窓の無い室内では愛しい月のささやか光も見えやしない。 だが。これで良いのかも知れない。月明りの祝福は、きっと「当時」には与えてくれよう。 かくり、頚が俯いて、冷たい愉悦がふつふつと全身を巡り行く。最早現世と隔絶されていく耳朶に、主人の言葉は尚も続こうか。) (「そう言えば先日、プリーの店に『厄介な客』が来たらしい。流れ戦士かどこぞの私兵か知れんもの、いずれ商人らしい風体では無かったそうな。」) (”まぁ、気を付けろ” そういう意味を含ませると、 半ば魂の抜けかけたような肢体を、主人の意を得た黒衣が扉から押し出さん。 奥の暗がりからよろめくように現れた藍色を、酒場の喧騒がどっと包む。) [Thu 5 Apr 2007 23:52:05]
グレイブ > (――なるほど、と。黒衣からの話を受けて頷いた。悪魔の得物は円匙である以上、死体を用意するとなれば撲殺あたりが一番多くなり懐剣による刺殺なぞ難しい、が――幸いにも、悪魔は『殺人ゲーム』のプレイヤーであり、死体処理係でも、ある。ならば『短刀による殺人』を科されて殺された死体を一つ、都合すれば良い。 或いは、殴って気絶させてから、刺し殺す。――うん、そちらの方が楽しいか、と頷いて。そしてその死体を抱えて、娘の行動に合流する、と)――ふん、なんだ。随分と面白くなってきたじゃねェか。どうして、そんな面白ェことを、今の今まで隠してたんだ?(カカ、という軋み聲。嗤い聲。特徴的なそれは、扉を超えて娘の耳に届くやもしれない。悪魔には、娘の思う幸せは理解できない。理解しようとしているが、未だできていない。だが、わかることは一つ。 ――人を殺すというのは、楽しいということ) [Thu 5 Apr 2007 23:42:04]
危娘@城下町 > (筋書きは都合良い手順が踏めているらしい。 ”元より阿片交易を企んでいたナジャ商人だが、積荷が届いたところで検閲に掛かり、駆けつけた正規兵に身柄を拘束されそうになり、揉み合いに。ナジャ商の抵抗により、兵は懐剣にて刺され死亡するも、逃れられぬ末、商人も自決” 物語は闇の中で嗤う誰かの易を得て終結すると言う訳だ。 藍色外套は襲撃の頃合を見て、娼館に潜入。私室のナジャ商の頚にナイフ当て、彼の血判を書状に捺印させて――、) (ぱっ、と上がる美しい紅色を刹那に想像して、止めよと伸ばしかけた腕が停止する。恍惚感にだらりと下がる。「人の死合わせ」。これ以上に藍色娘を支配する陶感は無い。) (「――いいな?」)   …………………、う………ん……。  (こっくり。かくん。 白痴にも似た無機質を連れた無表情が、フードの下で頷いた。薄煙が全身を覆い、藍色はいよいよ周囲の闇と混同されていく。意識が一つ、また傾く。誰かよ、死んでしまえ。――恍惚に。) [Thu 5 Apr 2007 23:37:30]
グレイブ > (――ぎい、と扉が開く頃には、緑の外套は円匙を背に戻している。さすがに、それ以上の暴力沙汰を起こすわけでもなし。黒外套が姿を現せば、尚も食い下がっていた傭兵も、矛を納める気になった、らしい。――少なくとも、この場は)……なんだ、終わったわけじゃ無ェのか。あと、どんぐらいかかるんだ?(店員を捕まえて二杯目をグラスに注がせながら、近付いてきた黒色に問いかける。――が、応えは無い。ふん、と鼻を鳴らして……そして小声で伝えられた内容に、数度頷いた)……成程、そりゃあ、構わねェが。ふン。一体で良いたァ、なんとも欲が無ェな(カカ、と軋み聲を上げて、悪魔は笑った。娘の心中なぞ、知らないままに) [Thu 5 Apr 2007 23:25:53]
危娘@城下町 > …………――、待っ……、!? (外套が一瞬硬直する。姿勢を前にのめりかけたが、少し遅いか。 主人が手を振り、傍らの黒衣が立ち上がり、扉の外へ内容を伝えに行くのだろう。扉が開き、すぐに閉まる。孕んだ風がフードを揺らした。) [Thu 5 Apr 2007 23:21:44]
危娘@城下町 > (「ナジャもな。あれは運が悪い。頭が切れて商才がある。わしの営業まで脅かすから堪らんよ。」 ”いい機会だ”と、嘲笑めいた表情一つ、派璃細工の杯を煽った。商品は密裏に己が手に渡り、「証拠」は敵ごと闇の中へ。良く出来た話。 対する外套は、ゆったりと無情な瞬き一つのみ。) …………――正規兵、の………死骸のほう、は…………? (主人は杯を黒衣に渡し、顎に手を組む。 「そうじゃの――。「本物」の正規兵を襲ってやおら問題を公にしても困る。 おぉ、そうじゃ。――「あれ」に頼め。) …………、?………、 (「新参の「あれ」じゃ。”墓守”の奴に一つ、流れ与太者なり、比較的新しい死骸を用意させるとしよう。それに兵に似せて用意した兜と帷子を着せれば良い。」) [Thu 5 Apr 2007 23:19:25]
グレイブ > (なんとも対照的だ。悪魔は、扉の向こうで行われている陰謀劇を知らない。――まあ、知ったからとて、どうもしないのだが)『な、なにしやが――』 五月蝿ェよ。黙れ。黙れ。黙れ。もう一度言ってやる、黙れ。わかったか?(起き上がった男の鼻先に突きつける円匙。無骨で、凶悪な、鈍器。――実力は未だ低いとはいえ、それでも、あの娘の隣に立つのだ。それなりに、殺れなければなるまい。――別に娘がどうこう、というので怒ったのではない、ない、が、しかし)気に入らねェのは、気に入らねェってことをグチグチグチグチ、裏でコソコソ言いやがることだ。まったくもって気に入らねェ(――しかし、娘に対して妙な風評が流れると考えた時、それは実に糞面白くない。だから、そんなつまらないことをしでかす奴を殺したくもなる。殺さないが。面倒なことになるから。溜息を吐いて、グラスの中の安いアルコールを飲み干した。――まったく、面白くない) [Thu 5 Apr 2007 23:07:58]
危娘@城下町 > (厚い木扉は、彼一枚隔てた向こうで行われている喜劇を影響させず、主人に言葉を続けさせる。) (「………必要なのは正規兵の死骸が一つ。後の仕事は、解るな? 血塗れ翼のガルーダよ。主に相応しい仕事だと思わんか?」) (戸口に掛けられた一つきりの灯篭がゆらり揺れ、主人の薄笑いと藍色影に陰影を付ける。書状を気だるげに丸めながら、フードの下からそっと答えを。) ………ナジャ商人、は………、襲撃当時、は………? (「奴の娼館だ。恐らく私室。裏口の雇い私兵には、もう小銭を渡して話を付けてある。」 其処で「殺れ」と言う事か。ナジャ商が、己の貿易船が無事に到着した安堵と酒とに酔う隙に。) …………―――――わかっ…、た………。 (異存は、無かった。確実に人は一人、「幸せ」になる。 外套が灯篭の蔭りのように、ゆらり、頭部を上下させた。) [Thu 5 Apr 2007 23:00:45]
グレイブ > 『――よぉ、"墓守"。今日は独り酒かい?』(……胡乱気に見やれば、其処には同僚―と、言っても良いだろう。恐らくは―の傭兵。下卑た笑いと共に、其処にいた。 無口で腕の立つ娘には怖くて話しかけられずとも、その相棒の新参者には声をかけられる、らしい)……んだよ、何のようだ? 『いや、うちの旦那、歳とってもナニの方は若いまんまだって言うぜ? アンタの相棒、仏頂面でも中々ヤリ手なんじゃ――』(そういう話か、と嘆息一つ。脳裏に浮かんだ選択肢から、一番手早く、波風の立たないものを選択。 その傭兵の鳩尾に思い切り拳を打ち込む。 倒れる音。 崩れ落ちる姿が滑稽だったか、面白く、カカ、と軋み聲を上げた) [Thu 5 Apr 2007 22:49:10]
危娘@城下町 > (「その書はな。奴の字を真似て作らせた偽状よ。 それにはな、『売買の情報が正規兵に洩れた。自分の商人人生は終わりだ。私は自決する』…そう記してある。必要なのは奴の実印と血判よ。」) [Thu 5 Apr 2007 22:46:18]
危娘@城下町 > (――羊皮紙に記された異国語を指と視線とで追う内に、ふと異国文字が理解し難いのとは別の違和感が意識に生じる。 良く目にする字面――主人やその配下商の字では、どうも、無い。強いて言うなれば誰か別人の字を真似て書き留めた書状のような――。) …………――、 (無言の視線を上げると、主人は藍色の意図を理解したように煙管を一つ燻揺らせた。) (「ナジャへの置き土産よ。…――計画では『阿片を一袋、残せ』。そう言ったじゃろう。」) [Thu 5 Apr 2007 22:44:01]
グレイブ > (娘がただ一人、雇用主である商人に部屋の奥へと連れ込まれてから、幾許か。彼女の相棒である悪魔は、ただ只管、彼女が出てくるのを部屋の外で待っていた。さすがに、盗み聞きするほどに分別がないわけでもなし。酒場のカウンターの端。戸口に近く、もし娘が出てきたら一番最初に見えるだろう市で、酒を煽っていた) [Thu 5 Apr 2007 22:35:50]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――部屋の外で、待たされている悪魔』 [Thu 5 Apr 2007 22:33:53]
危娘@城下町 > (「馬鹿には馬鹿の。そうでない者には、そうでない者の仕事がある。 ―主には、主の、な。」) (皺深い唇が吊り上がると、彼の傍らに控えて畏まっていた黒衣の男が、「ぬぅ」と近付き、某かの巻き書状を渡して来た。 一歩よろめくように退くと、脊髄は壁にどんとぶつかる。そぉ、と手を伸べて受け取らん。黒衣は元の位置へ戻った。) …………これ、は…………? (主人と書状とにおずおず視線を彷徨わせ、胡乱な声で尋ね聞く。彼が顎をしゃくった。 状の端の、鯨の髭の留め紐を解く。) [Thu 5 Apr 2007 22:32:00]
危娘@城下町 > (中央を大きな蒼石(サファイア)で留めた白いターバンから、黒い縮れ巻き毛が覗く。細い目の淵に常に寄っている笑い皺は、商売相手を狡猾に騙す彼の常識と知っている。 ――中流商豪アブジャル・パウロ。己の主人である。) ………………『荷抜き』…、の…、件な、ら――…………、きのう………、 (水気に乏しい呟きを、薄煙を払うようにして振った主人の腕が遮った。 「それでは無いわい。」 ぜいぜい、老人特有のしわがれ笑いが卑しく響いた。視線は藍色外套を油断無く見据えて、動じず。 居心地への嫌悪感が部屋中に満ちる煙に混じり、意識が胡乱げになって行く。確りせねば、と頭をぐるり、振るも、動作にして緩慢。安心せよというけれど、何か、名前も知らぬ妙薬でも混じっているのやも知れぬ。) [Thu 5 Apr 2007 22:18:27]
危娘@城下町 > (部屋の隅に設えられた獅子を模す真鍮造りの香炉から、棚引く薄紫の煙の筋に眉潜め、外套の襟を一層引き上げる藍色の影に、雇主は笑って皺手を振った。 彼の経営する酒場のカウンターの、更に奥まった一室である。内密の話を部下と為す時、堂々の陽の下で喋くるほどの愚か才覚なら、こうまで阿漕に伸し上がっては居ないだろう。 つまり、現在自分が呼ばれたのは――相棒の悪魔付きでは無く、己のみが――陽の下で喋る内容では無い話をされると言う意味なのだろう。 ――月明りの下でも出来ない話。この街の夜は、ヴェイトスと違いひそりと死んだように眠るのに。それでもの警戒か。 光源の乏しい室内で、壁際、扉の淵にもたれ、ひっそりと呼吸を抑えて主人を見上げる。) [Thu 5 Apr 2007 22:07:04]
お知らせ > 危娘@城下町さんが入室されました。 『(「―安心せよ。阿片では無いわい。」)』 [Thu 5 Apr 2007 21:57:53]
お知らせ > マドゥー@警邏さんが帰りました。 『薄闇の中に浮かぶ、宝石の輝きをしばし楽しんだ。』 [Wed 4 Apr 2007 19:59:16]
マドゥー@警邏 > (最早加工もできなくなった壊れた宝玉を懐に忍ばせて…テントをくぐる。) [Wed 4 Apr 2007 19:58:29]
マドゥー@警邏 > “あんまし良い噂は聞きやせんがね…?”(腕組みをしつつ、虎人が言う。まぁどんな商人ものし上がるには、黒い事項の一つや二つ、孕んでいようが…)…少し、入ってみるか…(所詮、何を調べているわけでも無い、単なる見回りレベルの警邏である。多少寄り道したとてまったく問題は無い。それに、商人がどうこうといったことよりも、ステアが何に興味を持っていたのか、といった事の方が気になった…と言うのが本音である。) [Wed 4 Apr 2007 19:57:40]
お知らせ > マドゥー@警邏さんが入室されました。 『ミス…orz』 [Wed 4 Apr 2007 19:53:48]
お知らせ > マドゥー@警邏さんが退室されました。 『最早、加工もできなくなった宝玉を懐に忍ばせて…』 [Wed 4 Apr 2007 19:53:03]
マドゥー@警邏 > ん…(そんな会話を交わしつつ、ふと前方を見遣れば見覚えのある店が目に入った。テントの隙間から乱雑に並べられた宝石の類が、外の光を反射するのが見える。以前、ステアが一人街を歩き、年頃の娘と同じ様に並ぶ商品を吟味していた店…(実際はヴァレリアの核を加工しようとしていただけなのだが…))“あれは…なんて言いましたっけ?なんとかっつー商人の経営する店舗ですぜ?度忘れしちまった、後でしらべときやす。”(自分の視線に気づいたのか、聞きもしないのに、虎人が説明する。) [Wed 4 Apr 2007 19:46:06]
マドゥー@警邏 > そういえば、言っておったな?最近は…なんだ…あの…(城を出る前に名を聞いたはずなのだが、直ぐに忘れてしまった…)“女商人の件ですかい?”(虎人が続ける。最近上り調子だった女商人が半月ほど前、殺害されるといった事件が起きたらしい。無論、そこまでとなると王宮付きの治安維持隊も動き出したようだが、犯人の目処はまったく付いていない。)“まぁ、この街で半月も逃げられちゃぁ、王族殺しでも逃げおおせましょうがね?…あ、失礼…”(王族殺し、のあたりのフレーズで睨みつけてやったら、虎人はびくっとその巨体を竦める様に頭を下げる。) [Wed 4 Apr 2007 19:35:12]
マドゥー@警邏 > (アングリマーラの治安は周囲国から見れば確かに劣悪といえた。ただし、それは犯罪全般の件数が著しく多いという話。住んでいる人間の気質か、意外にも無意味な殺しや虐殺といった凶悪なものは少ない。犯罪の殆どは窃盗の類で占められるのだ。しかし……)“最近少々目につきますな…”(虎人が続ける。)“まぁ、以前からあるにはあったんでしょうが…一家まるまる失踪…なんてのがね?”(言葉に振り向き、ターバンの下、目を細めれば虎人が肩をすくめるのが見えた。) [Wed 4 Apr 2007 19:19:35]
マドゥー@警邏 > (愛用の武具を身に纏い、人と物に溢れる城下町を歩く。自分に続くのは2m近い身長のある、直立歩行をする虎、といった表現がふさわしいライカニアの男性と、青黒い肌ととがった耳を持った細身の男の二人。)“マドゥー師が居られぬ間、城下も随分と様変わりしました。”(虎人が伝えてくる。一日たりとも同じ姿をしていない街を評するには面白い冗談だと思った。) [Wed 4 Apr 2007 19:08:57]
お知らせ > マドゥー@警邏さんが来ました。 『3人1組の小隊で街を闊歩…』 [Wed 4 Apr 2007 19:00:12]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 『――――嗚呼、殺そう』 [Wed 4 Apr 2007 01:20:20]
グレイブ > (まあ、悪魔も悪魔だ。ならば悪魔らしく行動するのが道理というもの。そして殺しは面白い。娘が元気になれば嬉しい、つまりは面白いことだ。だから悪魔はカカと嗤う。軋み聲を、耳障りな音を立てて、嗤うのだ。ああ、と頷いた。勿論だ。勿論だとも) [Wed 4 Apr 2007 01:20:07]
お知らせ > 危娘@城下町さんが退室されました。 『―――、殺、そ?』 [Wed 4 Apr 2007 01:17:48]
危娘@城下町 > (「おい、話はまだ――、」) (首を此方へねじ向ける男を無視して、外套の裾を翻しながら階を上がる。  聞くべき事など、もう何も無かった。アヘンも荷抜きもナジャも脳の奥へ追いやられ、数秒間で如何でも良くなって行く。『これ』に付いてのみ。仕事の成功の有無は完全なまでに「如何でもいい」。成功も失敗もするがいい。 フードの下、知らず知らずの内に、ヒビワレの唇が吊り上がる。黄昏色の愉悦感に。) 聞いた? グレイブさん。 [Wed 4 Apr 2007 01:16:58]
グレイブ > ……やれやれ(小さな呟き。抱えていた円匙を背に回すと、悪魔もしずかに、娘の後を追おうか) [Wed 4 Apr 2007 01:12:13]
危娘@城下町 > ( 藍色外套が、悪魔から、すぅと離れん。 傭兵仲間達の傍らを過ぎ、店内へと昇る階を上がらんと――。) [Wed 4 Apr 2007 01:07:31]
グレイブ > (――彼女に関して、心配なことがあるとすれば、其処だった。 無気力。 このまま倒れて息を引き取ってしまうのではないか、という危惧。 世の中と言うのは面白いことも多いのに、と悪魔は思う。 娘の思考を理解しようと努力しながらも、だが。 面白いか否か。0か1かで判断する悪魔は、何を言うでも無く、大切な者を扱うように不器用な掌で、娘の頭を撫でていく)……入る。進む。奪う。帰る。見られたら殺せ。――基本だァな、この手の仕事にしちゃ(聞きながらも、意識は娘へと向けられていた。悪魔はそれでも、殺しても良いという言葉に、軋み聲を漏らす) [Wed 4 Apr 2007 01:04:45]
危娘@城下町 > (「―――――殺っちまいな。」) [Wed 4 Apr 2007 00:56:50]
危娘@城下町 >  ……、…………、 聞いていない、と……、当日、しくじる、から…。 (薄い笑み、かさついた唇に一つ。冷たい悪魔の手をそっと払おう。彼が自分に触れる事を許すのは、温かみが無いその体温のせい。 瞳はすぐに無感情に戻り、不満も倦怠も心内の雑多な感情とないまぜになって溶けて行く。瞬きの数が少なくなり、瞳の意思は更に、虚ろ。自我を失くす。それが使役される側に置いて何よりの処世術。 作戦会議は進んでいる。) (「確認するぞ。 昼にはナジャの船が着いている。夜を待って対岸から海に入り、船尾から甲板に侵入する。モノは船底だ。基本だが人に見られんなよ。見られたら――、」) [Wed 4 Apr 2007 00:56:32]
グレイブ > (嫌悪、という点では、対象は違えど、二人の感覚は共通であった。そして、娘の意思表示を読み取れる程度には、二人の付き合いも、ある。 慰めるように、励ますように。わしゃわしゃと、彼女の頭を撫でる。 悪魔の不器用な手つきでは、それは撫でているようには見えないかもしれないが。それでも、悪魔から娘への、精一杯の感情表現であった)……それが仕事だしな。しゃあない、って事さ。……こういう仕事が、本業になるわけじゃあ、ないんだから、よ(盗みよりは、殺しのほうが性に合う。――そういう意味でも、悪魔にとっては不満だった。だから、カカ、と嗤いつつも、それは――珍しく。仕事が面白いからでは、なかったのだ) [Wed 4 Apr 2007 00:41:44]
危娘@城下町 > (久方ぶりに沢山言葉を吐いた後、娘の眉は僅かに歪む。常人には表情の変化すら見て取れ難いそれは、意思表示の薄すぎる嫌悪。 自分の仕事は傭兵で。例えば雇主を外敵から守ったり、雇主の敵を屠ったり、戦に出たり。決闘代理人として戦ったり。いずれ真っ向から血を浴びる仕事ばかりの筈で、コソ泥の真似では無いと思う。「雇われ」の手前、仕事の内容に文句の付ける筈は無いけれど――。) …………”アヘン”がナニかは、解らない、…けれど………、 (フードを深く押し下げた。細く吐息。) いま……、は………、  与え、られ、た――……、仕事をこなす、だけ……、さ……――………。 (ぼそぼそと水気の無い声が止むと、悪魔の手の力に上下に頼り無く揺れる頭。無気力と徒労感と倦怠と、――明らかな、不満が其処にある。) [Wed 4 Apr 2007 00:32:01]
グレイブ > ……ああ、アレか(外套の奥、蒼い鬼火が細められた。顔をしかめた、らしい。以前に、ヴェイトスで『ゲーム』に興じていた頃、プレイヤーの一人が黒いニカワのような物をパイプに詰めて吸っていた。アレを使うと気分が晴れる。頭が冴える。動きが早くなる。そう言っていたが、悪魔から見れば、随分と鈍くなっていたものだった。そして、コソコソするのも、あまり性には合っていなかったが)ま、仕事だからしゃァ無ェな。まあ、誰に売り捌こうが知ったこっちゃねェし……と(カカ、と軋み聲。娘の頭にぽん、と置かれた手は、せいぜい頑張ろう、という意図を示しているのか。わしゃわしゃと、そのまま撫でるように動かそうとして) [Wed 4 Apr 2007 00:18:52]
危娘@城下町 > ……………―――阿片だよ。 (無機質な視線を男に胡乱に向けたまま、悪魔にだけ聞こえる小声で囁かん。) ―――……『ヤバイ』品……って言ってて……さ……。 そういう、の……、他人(ヒト)の船に忍ばせて、運ぶん、だって………。 ナジャ商人、が…、完全に荷揚げ、する…前に………、夜中に忍び込んで、………「抜いてくる」のが、あたしたちの、こんどの…――、仕事。て、こと……。 [Wed 4 Apr 2007 00:14:01]
危娘@城下町 > (軋み声が石の壁に完全に吸い取られてから、フードから覗く白い顎は頭格を差す。「聞いて居れば、解るよ」 隧道色が無感情にそう告げん。 話者は『内容』の説明を続けていた。) (「今度の荷は七日に届く。けど、それは大将の荷じゃ無ェ。ナジャの航業船さ。」) (彼は主人の商売敵の名を口にし、薄暗いランタン一つを壁から取り上げ荷箱に置き、口元を吊り上げた。) (「船内に大将の『本星』品を潜ませてある。例のモノさ―。」) (『解るな?』 頭格はそう言いたげに仲間達を――藍色外套と濃緑外套も――見回した。) [Wed 4 Apr 2007 00:09:03]
グレイブ > ああ……だから、だな(頷き一つ。仕方無いさと嗤う声は、やはり軋んだ音を立てる。単に日が浅い以上に、新参者にほいほい重要な話をする輩はいまい。円匙を抱えるようにしながら、彼女に横目で視線を向けて、それから同じように荷箱へ群がる連中へと戻す。 まるで砂糖にたかる蟻だ、なんて)『荷抜き』か、なるほどな。――……そりゃあ、一体何だ? [Wed 4 Apr 2007 00:01:06]
危娘@城下町 > (悪魔の心を読んだ訳では無論無いが、フードの下の黄昏色は横目使いに彼を眇め見る。) …………グレイブさん……、此処へ来、て――、日が、浅い、から…………。 (藍色外套は、彼よりは現主人の職業内容と性質に少しは明るい。人避け娘がわざわざ誰ぞに聞かずとも、囁き交わされる傭兵仲間の話内を聞くともなく耳にしていれば、仕事内容程度は予想が付く。 顎を引いて俯くように視線を戻す。) ………―――『荷抜き』、さ。 [Tue 3 Apr 2007 23:57:15]
グレイブ > ……やれやれ(やはり、面白くないと、小さく悪魔は呟いた。別に何がどうなっても構わないが、しかし。つまらない事にはかわりない。何がつまらないって、そう。『何が行われているか』わからないということだ。 悪魔は自覚している。己の頭の回転が鈍いことを。 そして、商人や傭兵の取り纏め役から複雑な話を聞ける身分にないということを。 それ故、この話をされなかったのは納得している。 だが、納得と、面白いかどうか、は別問題だった)……どうせ、あんまり面白くねェことなんだろう、危娘?(珍しく、今日は悪魔はまだ嗤っていなかった、が。彼女に話しかける時のみ、カカ、と小さく軋み聲が漏れた) [Tue 3 Apr 2007 23:50:25]
危娘@城下町 > (「まぁ、待て兄弟。問題はこの後の荷だ。」) (雇われ達の中でも頭格の男がそう言って両手を上げ、仲間の熱をやや沈めて注目を集めさせた。無頼達――藍色外套も――男に視線を向ける。) (「アマウラの荷はこれが一度目だ。けどこれが大将の『本星』じゃねぇ。解るな――?」) (傭兵達も鑑定士も顔を突き合わせて、みな不穏な笑みを浮かべた。訳知り顔だ。藍色外套も頭格の話す、薄々の『内容』は理解していた。フードの下がうんざり顔なのはそのせいだ。相棒が傍に居ても。) [Tue 3 Apr 2007 23:44:19]
グレイブ > ……随分と、騒々しいな(溜息混じりに呟くのは、娘と色違いの外套に身を包んだ悪魔であった。護衛、というよりも傭兵として。娘の紹介から同じ商人に雇われた彼は、彼女と同じようにヴェイトスから来た者だ。あの町では、カタナもサムライも、ごろごろいた。力量はともかくとして、だが。少なくとも、サムライが『ゲーム』の対象になるくらいには。数多く。故に、カタナは悪魔にとって『面白くない』存在であった。少なくとも、それ単体では、そうだ。故に、娘の傍に立って、ぼんやりとしていたのだが) [Tue 3 Apr 2007 23:44:19]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『その傍らに寄り添う緑色』 [Tue 3 Apr 2007 23:36:55]
危娘@城下町 > (四方を厚い石壁で囲む正方形の地下室は、面積の半分以上を荷が占める。 そんな密閉空間内で、おどけめいて『商品』を勝手に構えた傭兵仲間の手元から、銀にも鉄にも似た輝きが薄暗い周囲を淡く照らした。彼等は、半数以上が現地の与太者か流れ稼ぎのブラティリアで、『商品』の名前を知る者は少ないのだろう。) (傭兵達の中では、最も小さく、最も室内の色に似合いの藍色外套姿ただ一人がその名前を知っていた。 それは――『刀』だ。朱鷺の都の、そしてアマウラに置いた戦士の代表武器。斬る、突く、裂く。どんな戦法にも適した細身で鋭利な刀身。主人が先だって交易を求めていた品である。共に居た鑑定師も眼鏡の淵を持ち上げて、満足そうに頷いた。商品を認めたらしい。 傭兵達は異国の武器にはしゃいで、主人の大事な商品を次次に木箱から取り出し、廻し、面白おかしく眺めてみては感心している。  隅の壁に寄りかかった藍色姿を一人を除いて。) [Tue 3 Apr 2007 23:35:14]
危娘@城下町 > (積み上げられた木箱の一つ。バールで蓋ごと釘を取り剥がす。箱内から零れる鈍光に周囲から好奇心のどよめき。漣のように、低く。) [Tue 3 Apr 2007 23:19:24]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(商人館。地下倉庫内―。)』 [Tue 3 Apr 2007 23:17:05]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『それを求めよう…。』 [Sun 1 Apr 2007 12:05:37]
マドゥー > (やることはいくらでもあるのだ。自分はフォカロ王個人ではなく、アングリマーラ、ガンディアという国その者に使えているのだ。いかなる立場におかれようとも、己が歩む道は分かっている。例え、何度誤った選択をなそうが、誰に罵られ様が、この道を歩むのを辞めるつもりは無い。我侭を突き通すだけの強さ……) [Sun 1 Apr 2007 12:05:25]
マドゥー > (今後、大臣にも報告をして今後の身の振りを考えねばなるまい。武術師範はこのまま続けていくつもりだし、容易に国外に出るのも叶わぬ身となれば、以前のように国内の治安維持等に尽力するのも良いだろう。なんでも最近、商人同士の覇権争いが激化しているのか、以前にも増して抗争、暗殺と思われる被害が続出しているらしい。) [Sun 1 Apr 2007 11:49:53]
マドゥー > (謁見室からの帰り、通路を歩きつつ…情けなくも安堵のため息が漏れた。予見していた通り、王には無能とののしられたが、一切の勅命任務から外されたほかはこれといった処罰は無かった。おそらくは、自分が大臣直属といった身分が幸いしたのだろう。王も、自分如きのために王城内にくすぶりを起こしたくは無いと考えたのだろう。こと武術に関しては、アングリマーラに並ぶものは無いと自負するが、そんな自分を王は端から過大評価はしていなかったらしい。) [Sun 1 Apr 2007 11:38:47]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『首の皮一枚で繋がった…』 [Sun 1 Apr 2007 11:26:40]
グレイブ > (娘はあいも変わらず傭兵稼業のようであるし、ただ飯喰らいというのも詰まらない。 面白くないのはいけない。 動かないのは面白くない。 だが、勝手に動き回れば彼女は心配するだろう。 ならば――と、辿り着いたのが。宿の用心棒。 今日も今日とて、戸口の脇に椅子を据え、円匙抱えて周囲に気を配る、緑色の外套が一人) [Mon 19 Mar 2007 00:16:10]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――さて』 [Mon 19 Mar 2007 00:14:34]
お知らせ > 危娘@城下暗黒街さんが帰りました。 『(唇に達した血をぺろ、と舐めて、死出の手応えに恋情を募らせた。)』 [Sun 18 Mar 2007 02:47:27]
危娘@城下暗黒街 > ………幸せ、に――…、してあげる必要なんて。無いものを――……、 (ぽつり。呟くは女商人に対する紛れも無い、嫉妬。死に掻き抱かれに行くなんて。何て幸福な。何て安寧。 ――ぬるりと。紅い雫が肩口から喉へ。喉から口元へ朱線を描いて伝って行く。) [Sun 18 Mar 2007 02:45:09]
危娘@城下暗黒街 > (びゅる、と生温い夜風が頼り無い造りのサリーを揺らした。空を見上げる。)  ――………… あぁ…月が――――、 (――見ている、と、うっとり呟く。淡い月光。冷たい祝福を惜しみなく降らせて、確かに其処へ。瞬きの後、黄昏色の瞳に溢れるのは、切ない憧憬。「すう」、と腕を垂直に頭上へ上げると、殺害の証の血液が、手首を伝ってぬらぬらと肘へ、肩口へ、月光を反射させて落ちて行く。つう、つう。――つらり。鉄錆の匂いとぬめらかな感触。冷たいが媚薬でも含んだかのような吐息が――再び洩れた。) [Sun 18 Mar 2007 02:38:08]
危娘@城下暗黒街 > (とは言え、幾ら何でも真っ直ぐに正門に向かうつもりは毛頭無い。慣れ始めた異国だが、跳梁妖魔のせいか正規兵が夜中まで巡回している点だけ好きでは無かった。なるべく明かり取り窓の無い通路を探し、裏口へと向かう。石畳の上に無造作に散らばった、何かの陶片や加工していない蒼石の欠片や髪飾りなどが裸足の下を傷付ける感触。びりっと痛みが走った。宝石の欠片か何かで土踏まずの皮膚を裂いたらしい。薄い唇から小さな息を吐いて微塵も足取りを緩めない娘の歩いて行った後には、緋色の跡が点々と残った。調度あの女の巻き毛に似る色。手向け代わりにでもなるか――。 裏口を通り、そのまま裏路地へと屋敷を抜ける。) [Sun 18 Mar 2007 02:25:55]
危娘@城下暗黒街 > (………ぐい、と口元を手の甲で拭い、短剣を女の死骸の上に放り投げた。使用人を殺して奪った装飾性の高い真鍮柄のダガーは、弧を描いて宙を泳ぎ、息絶えた女の背へ突き刺さる。 これで今夜の仕事は終了だろう。今頃主人の最大の商売敵は涅槃の道を歩みながら、己の油断に歯軋りしているに違い無い。――如何でもいいや、と、垂らした前髪を鬱陶しげに掻き上げて惨劇の部屋に背を向けた。足は付くまい。自分は主人の私兵では無い。対して急ぎもせず緞帳へ向かった。どうせこの女の私兵は全て息絶えている筈だ。他の傭兵仲間――暗殺専門の――に寄って。) [Sun 18 Mar 2007 02:12:37]
女@城下暗黒街 > (無感動な衣擦れ音を連れて、噛み千切った舌をぐしゃりと潰して降り立った踵は、骸骨のように白い。 こんなねばつく場景の夜闇。こんなぬめり感のある場面で、娘の身に付けた薄布のサリーが風も無いのにゆらり揺れる。夢想のような足音のない接近の幽玄さに、女は苦痛にもがきながらも股が濡れるのを感じた。 室内に満ちて行く血臭と激痛、錯乱を道連れに次第に遠ざかる意識に、使用人を下げるのでは無かった、と女商人が漸く事態に似合いの感情を浮かべた時、白い貌はすでに目の前に迫っていた。 ゆったりと肩まで登る娘の腕の先が闇の中で目立つのは、湾曲した刃の切先が緞帳から洩れる月光を弾くせいか――。 )   (それから、 暗転。女に取っての全てが。) [Sun 18 Mar 2007 02:02:14]
女@城下暗黒街 > (情欲は遂げられる前に別の結末を迎える事になる。) (「ぎゃっ!」と叫んで寝台の上から転げ落ちたのは女商人だった。見開いた目より押さえた口元から止め処無く零れる――いや溢れる血液が女が転がるつど、シーツに、床に鮮やかな朱色の斑点を落として染めた。ひゅうひゅうと鳴る喉。豪奢な寝巻きの胸元を半ば開ききったままの姿で無様に転倒して、血走った瞳で娘を見上げた。 寝台の上に幽鬼のように佇み、人形じみた無表情で女を見下ろす小さな娘を。) (娘の唇が薄灯りの中で僅かに歪み、蠢き、ぷっ、と何かを床に吐き捨てた。 紅い不自然な三角は、数秒前まで女の口内と繋がっていた器官であった。) [Sun 18 Mar 2007 01:50:45]
女@城下暗黒街 > (喉窪に身に付けた贋物のルビー飾りを鳴らしながら、白黒の娘はどっとふくよかな胸にぶつかって来た。心地良く冷たい双腕がするりと褐色の首を巻き、静脈も透けそうな頬が熱い唇に摺り寄せられる。間近に迫る切ない隧道色の黒。喉に掛かる冷たい吐息。 女の性癖レズビアンがむくむくと頭をもたげ始めた。最早淫蕩な笑みを隠そうともせず、女商人は娘の腕を力任せに掴んで引き寄せた。捻じ切るように唇を吸う。かさついた其処をねっとりと舌で蹂躙し、室内に篭もる温い大気と同じ温度にせんとばかり、滑らかな腰を掻き抱いた――。) [Sun 18 Mar 2007 01:37:30]
女@城下暗黒街 > (現れた「贈り物」は差し込まれた月光を連れて入室を果たし来た。群青色の薄布のヴェールが、死者より白い肌を成した面差しの鼻から下を覆っている。背後から押し来る月明りを弾いて結い上げた黒髪がゆら、ゆら、と揺れる。哀しいくらいにほっそりした薄い肢体を青いサリーに包み、小柄な娘は蜻蛉のような足取りで寝台へと寄って来た。年齢にして14,5。傍らまでゆらゆらと歩み寄り、「すう」と持ち上げる瞳が黄昏色に瞬いて女を見つめた。顔を近付けると、生娘特有の柔らかい体臭が芳しく鼻を突く。娘の眩く白い――剥き出しの二の腕や腿の辺りが月光に愛でられてやけに扇情的に目立つ。淫靡な妄想を先走らせたせいで、室内の陰影に隠された古傷の跡に彼女が気付く事は結局、無かった。) [Sun 18 Mar 2007 01:26:43]
女@城下暗黒街 > (上機嫌の理由は一ヶ月以上を費やした裏工作の成功だった。長年の商売敵との取引に漸く競り勝ったのだ。相手の商人は、もう二度とアマウラやクリスティアとの連携した商戦は望めまい。それどころか今夜のように自分に「おべっか」を使って贈り物をして機嫌を取ろうとすらしたりして――。) ふっふ……、あっはは! 馬鹿な男! 何かしらね散々ウチのシェア荒らして置いてさァ、今更ご機嫌取りだって――? (ホント情けないったら。目くるめく優越感に唇が歪む。クッションを乱れ置いた寝台に半ば寝そべったまま、入り口の緞帳に向かって手招きした。部屋の外に控えていたターバンに半裸姿の使用人が布の外で一礼して、程無く紗布が左右にさあ、と開く。) [Sun 18 Mar 2007 01:13:50]
女@城下暗黒街 > 「ぐう」の音も出やしないわ、あの豚男――。(女は、燃える様な緋色の巻き毛をたっぷりと掻き上げながら、片手でゴブレットを引き寄せて一息に煽った。髪と同色の紅を引いた唇から零れた酒が流れ落ち、褐色の喉に筋を成す。満足そうに熟柿臭い息を吐き、寝台の横に設えたテーブルに器を置く。 石で区切られた暗い――だが豪奢とも言って差し支えの無い設えの部屋である。女は商人である。貴金属や宝石、また踊り娘や歌姫などのジプシー達のプロデュース等も手掛ける、つまり「やり手」の。言い換えれば少々生臭い――人に言えないような取引にも充分に長けた。この暗黒街に置いて、場違いじみた石造りの邸宅を構えている事実が彼女の事業の成功のほどを物語っていた。) [Sun 18 Mar 2007 01:00:50]
お知らせ > 女@城下暗黒街さんが来ました。 『(首尾は上々だった―。)』 [Sun 18 Mar 2007 00:49:57]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『(「あんた、人の死に餓えているみたいに殺すからね」)』 [Tue 27 Feb 2007 12:46:42]
危娘@城下町 > (「それじゃ」、のような言葉を口の中で呟いて外套をせな越しに払う。足早にテントの入り口を抜けようか。次の店を廻ろう。仕事中だ。仕事中なんだから。 自分に言い聞かせるようにして俯きがち、前も見えぬとばかりにフードを更に深く被り直して外套の裾を蹴捌く背中に、老店主の声か被さった。)  (「ガルーダ。皆があんたを女妖魔と怖がるのはな、あんたのせいだ」) [Tue 27 Feb 2007 12:45:59]
危娘@城下町 > (ゆっくりと、首を振った。視線を戻してつ、と見つめる。老店主の不審感を貼り付けた面差し。その下の皮の捩れた皺首。少し鞭を巻くだけで捻り千切れるようなか細さが、照明の乏しい店内でまるで誘うようだ。――そう言えば、ここ二日ほど。「ひとのしぬ」ところを見ていない。)  (「………ガルーダ」)  (店主の声にガーラベーヤをく、と握り締めた。……駄目だ。殺しちゃ。それが彼の為には「幸せなこと」でも。己がそう考えられて考えられて仕方の無い至福だとしても。) (命令じゃない。弁えなければ。) [Tue 27 Feb 2007 12:40:06]
危娘@城下町 > (外套の懐に手をやると、すす切れた布の感触が指に伝わった。………あぁ。あぁ、そうだ。ガーラベーヤだ。いつか街道で。そうだ盗賊に襲われて死んだ――羨ましいぐらいに完全に死んだ――、老人の。埋葬してあげたくて、此の国に来て。それで。 ………それで。自分は何をしているのだろう。愛おしい兄も、美しい父も、優しい画家も竜も居る街を逃げ捨てて。灼熱の国に残留して。) (「―――ガルーダ?」)  (店主が不審そうに尋ねた。) [Tue 27 Feb 2007 12:31:02]
危娘@城下町 > (店主を見つめてゆるら、と瞬き。数秒の間。ふぅ、とした動きで口元のみ僅か笑みの形に結ぶ。それから見上げた天井は、相変わらず薄暗い。) ………………いつまで…………、か、な……………。 (自問にもならない呟きが泡沫のよう。ぬるい大気に溶けて酸素や水素や雑多なモノ達に同化する。 何を求めて此処へ居るのか。何を探して此処へ来たのか。何処から逃げて来たのか。誰を探しに来たのか。―――己は何処へ行けばいいの、か。) [Tue 27 Feb 2007 12:21:45]
危娘@城下町 > (「……――ガルーダ。 お前、何時まで此の国へ居るつもりだ」)  (くぐもったような声にゆる、と振り返ると、商品の中心で真鍮を磨いている老店主が顔も上げずに問いかけていた。) ………………………………、ガルーダ?  (眉を顰めて鸚鵡返し。 「あんたの仇名さ。御主人様が呼んでいただろ」 ) (言われて泥濘のような記憶の棚の中から漸く探り当てて納得する。 そう言えば雇い拾われた当初の事。己の姓名を名乗ると東系との混血だと言う主人が面白がり、『鳥繋がりだ』と戯れに付けた呼び名。たっぷり数秒間、停止して。 あぁ、と頷いて、)  ………とり、の神様………? (だっけ。 老店主は頷いてふっ、と真鍮に息を吹きかけた。「最も、あんたの姿は黒いがね。禽神様は白い」) [Tue 27 Feb 2007 12:13:20]
危娘@城下町 > (後を追って外へ出るつもりは無い。咎めるつもりも哀れむつもりも無かったし、話中の異人娘にも興味は無かった。彼女が店長を襲ったり商品を強奪したなりするなら話は別だが、己の仕事は飽くまで主人の身の回りとその経営する店舗周辺の衛兵係。今回この店に立ち寄ったのも見回りの一環だ。 ――つまり仕事自体は今はもう済んでいるのだけれど。) ………、 外、出たくない、な…ぁ…………、  (は、と蜻蛉のような力無い声で呟いた。店から一歩でも出れば降ってくる太陽光。気は滅入るばかり。) [Tue 27 Feb 2007 11:57:59]
危娘@城下町 > (舌打ちの音はすぐに追って来た。「無口無表情でまるで木偶みたいな娘だ――。女妖魔ジンニーャめ」 どうにか聞き取れるようになった異国語の悪態は、小さい。まるで聞かれるのを怖がるような、それ。 そう言えばこの男は――、と言うより主人に雇われた傭兵の誰もが自分と視線を合わせた事は無い。) (女妖魔に、見えるのか。この昏い瞳が。彼らとは違う瞳孔の色彩が。こんな小娘を怖れて如何ともなるまいに。 藍色娘の殆ど動かぬ表情を理解出来る誰かが居たなら、その時男を見る彼女の表情は憐憫に似た、それ。 彼は勿論気付かずにテント内から足早に出て行った。褐色の背中が薄ら寒そうに丸まっていた。 ――肩を竦める。) [Tue 27 Feb 2007 11:48:00]
危娘@城下町 > (単のそれだけの動作すら、見た目にも昏色空気を纏わり付かせて緩慢に。如何に翳って居ようとこの国の太陽の力は傲慢に偉大で。動くのも歩くのも呼吸をするのも億劫になる。) (主人の経営する貴金属取扱店の一店である。狭いテント――店内である。今日の天候のように相応しく薄暗い。張り巡らせた天幕は丈夫なだけに造られていて、裏地に光量を抑えるための灰色の塗料ぐらいしか塗られて居ない。鈍色、真鍮色、鉛色、金、銀、鼈甲。緑石に蒼石、紅い宝石がテントの隙間から忍び入り来る陽の光を透かし、かすかな光源を方々へ映す。 暗がりの中では、はっきりしない色を掃いた全身藍外套の娘は店の中央ほどに佇んでいて、目深に被ったフードの下で、話しかけて来た男――傭兵仲間の瞳をじっと見返して、先の動作を告げると、”すぃ”、とした動作で再び前方を向いたところだ。内容は「数日前、若い異国風の娘が興味深い品を持って訪れたらしい。――お前か?」との事。 そんなに高価なものなど手にした覚えは今も昔もついぞ無い。人違いだ。) [Tue 27 Feb 2007 11:35:06]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(つぅ、と首を横に振る。)』 [Tue 27 Feb 2007 11:18:31]
お知らせ > ステア@城下町さんが帰りました。 『結局、マドゥーに気付く事無くその場から離れ。』 [Fri 23 Feb 2007 01:00:53]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『思案に暮れつつ、帰途につく…』 [Fri 23 Feb 2007 01:00:29]
マドゥー > (なにやら店の主人と会話をしている。するとステアの片手に見覚えのある、巨大な宝石……。あぁ、なるほど、胸に抱えて一日中嗚咽したほどの物だ…まさか金に変えにきたわけでもあるまい。おそらくは身に付けていたいとでも思ったのだろう。)……っと……(ステアの視線がこちらを向いた。感覚の鋭い娘だが、まさかこの距離で気づかれた??慌てて身を人込みに紛らせば、ゆっくりとその場を離れ。いや、別にやましいことは何も無いはずなのだが…)……無邪気な子を持つ、親の心、という奴か。(訳の分からないことを呟いてみる。そういえば、ステアに早々に任務が与えられたらしい…何でも、ヴェイトス市への短期潜入だとか。当然、自分も常に行動を共にするわけでは無きにせよ、どこかで監視せねばならぬのだろう。さて…どう変装すればよいものか…。) [Fri 23 Feb 2007 00:51:25]
ステア@城下町 > ・・・大き過ぎる・・・? (ジェムが大き過ぎる。という主人の言葉に紅い目がスゥッと細くなる。 確かに拳大程あるジェムではあるが・・・。) ・・・・・・そうですか。 (そう、スッパリ切り上げるとジェムと腕を引っ込める。 ジェム自体がかなり高価なものな所為か主人の視線がジェムに向いたのを見て「・・・なんですか。」とジロリ。 いや、と言う主人にフイ・・・と視線を逸らすとその店から離れていく・・・ その時、知った人物の姿が見えた気がした・・・。)  [Fri 23 Feb 2007 00:43:05]
マドゥー > (つい反射的に人込みにまぎれるようにしつつ、何の店であるかが分かる位置まで移動する。繰り返し言うが、普段能面のような吸血鬼の少女が何に興味を示したのかが気になった、などという不純じみた動機など無い。ただ、なんとなくなのだ。)………ほぅ?(みれば装飾品屋。なるほど、吸血鬼とはいえ年頃の娘というのには違いないらしい。人間じみた行動をとるステアに、わずかに含み笑いをもらす。………事実は違っているのだけれども。) [Fri 23 Feb 2007 00:30:18]
ステア@城下町 > (はてさて・・・任務やマドゥーのことは今は取り合えず置いておこう。 立ち止まっている店というのは金属細工屋らしき店だ。 普段なら、見向きもしない類の店だが・・・今回は、重要な・・・用事。) ・・・・・・主人、ここは装飾作成の依頼も扱ってますか? (今でも既存の装飾品にはあまり興味は無いが・・・ 頷く店主を見て・・・黒外套からヌゥッと白い腕が延びる。 その手には・・・大きめのジェム。 そう、魔杖の核だ。) ・・・コレをはめ込める装飾品を作って欲しい。腕輪でも何でも・・・種類は問わない。 (生前は優秀な従者であり、同時に手荒に扱うなとか土が付いて汚れたとか、自分の身嗜みにもそれなりに気を使っていた。 崩壊したからといって飾り気の無いジェムのままで持ち歩くのは何だか可哀想・・・という考え。 [Fri 23 Feb 2007 00:23:12]
マドゥー > (次なる任務までの空き時間…普段着で城下に下りてみれば、さして歩きもしないうちに特徴的な黒外套の姿が目に入った。なんだか良く分からないが、何かの店の前で足を止めているようだ。ステアの監視任務を負っているが、いつも変質者のように付回しているわけではない。今回はたまたまだ、本当に。) [Fri 23 Feb 2007 00:07:06]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『ん……?』 [Fri 23 Feb 2007 00:02:02]
ステア@城下町 > ――そもそも・・・目立つなと言われても・・・私がヴェイトス中から追われた私にはそれは困難だと言うことくらい分かるでしょうに・・・。 (報告だけで交戦をする必要が無いなら楽ではあるが・・・それは元々目だっていない人物の場合で、私がすると言うなら・・・話は変わってくる。) ――目的なんてどうでもいいですが・・・なるべく面倒の内容済ませたいですね・・・。 (独り言のように、人込みの中を進む黒外套の足がある店の前で止まる。 言っておくが、任務の目的・理由なんてモノには端から興味は無い。王にも忠誠を誓ったわけでもない・・・マドゥーへの義理、ただそれだけだ。それすらもいつまで持つかは謎であるが。 [Thu 22 Feb 2007 23:57:46]
ステア@城下町 > ――はぁ・・・。 (部隊に入ったため軟禁状態からも解放され、アングリマーラに来訪し初めてマウーラ城からでた吸血鬼。 人の行き来の多い城下町、通行人を避けながら相変らずの黒外套からため息を漏れる。呼吸自体はしていないので動作のみだが。 ) ・・・・・・言っても、始まらないですが。 (しかもその報告という任務も奇妙なもので、その力ある対象が懐柔できるなら誘い、障害になるなら排除しろとかいうモノではなく・・・ただ静かに力あるモノを探し報告だけすればいい、そういうのだ。 受ける当人としては楽だが。 [Thu 22 Feb 2007 23:33:17]
ステア@城下町 > (フォカロ王と交わした約束。 私を匿うかわりに私は王の命に従うというものだった。 その約束を承諾した私はフォカロ直属の存在自体も秘密とされる部隊に認定され・・・早速その任務を受諾したのだが。) ・・・・・まさか、ヴェイトスに戻る事になるとは・・・思いませんでしたが。 (その内容は情報収集。 力あるモノを探し、それを報告せよ。というモノだった。それも・・・逃亡した筈のヴェイトスで・・・。) [Thu 22 Feb 2007 23:24:21]
お知らせ > ステア@城下町さんが来ました。 『隠密部隊の長から任務を受諾して。』 [Thu 22 Feb 2007 23:14:10]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 [Tue 20 Feb 2007 01:28:19]
お知らせ > ステアさんが退室されました。 『その後に続き・・・。』 [Tue 20 Feb 2007 01:26:12]
お知らせ > フォカロさんが帰りました。 [Tue 20 Feb 2007 01:17:15]
マドゥー > ・・・・・・俺の使えるべき主・・・それ以上の答えは無い・・・。(ステアの質問に小さく答える・・・)・・・・・・真に魔王との噂をするものもあるが・・・な。(ステアに視線を合わさぬまま、虚空に語る如く言う。そして、行くぞとばかりに、謁見室の出口へと歩み始め) [Tue 20 Feb 2007 01:13:19]
ステア > ・・・そのようですね・・・。 (向き直るマドゥーにコクリと頷く。 やはり無表情のままではあるが・・・。) ・・・あの王。 何者です・・・? (ポツリ、と口にするのは王を見たときから思っていたこと。 得体の知れない男だ・・・。 [Tue 20 Feb 2007 01:09:40]
マドゥー > 御心のままに・・・・・・(地に額を付けたまま、王の気配が消えるまでその姿勢を保つ。)・・・・・・・・・・・・(やがて、顔を上げれば、ふと背後のステアの視線を感じ振り向き・・・)・・・・・・どうやら、お主との縁は未だしばし切れぬようだな・・・(立ち上がれば、肩をすくめつつ苦笑を漏らし呟くように言う) [Tue 20 Feb 2007 00:51:15]
ステア > ・・・・・・はい。 (美味しそう、というのは私が断った場合、何かする心算だったのだろうか。 いや、恐らく最初からその心算だったのか・・・私がYesというのを確信していたかだろう。) ・・・・・・。 (下がっていく王の背中を見遣ったまま。王がいなくなると視線はマドゥーへと向くのだろう。 [Tue 20 Feb 2007 00:46:51]
フォカロ > では、下がってよい。 …ステアとやらはとても美味そうだったのだが―…仕方あるまい。 約束を違える事を多少なりとも期待してくれようか。 (く、く。そんな悪趣味な笑いをすると。指を弾き、女衛兵達を従わせる。)  それでは、貴様は一定間隔での監督役を命ずる。 それで、良いな。(マドゥーを一瞥すると、そのまま女達がフォカロを囲った上で奥へ消えていった。) [Tue 20 Feb 2007 00:25:19]
マドゥー > (成った・・・・・・そう思った。今、この瞬間をもって、ステアを“生かす”ことができた。新たな道を与えることができた。自分の傲慢な行動に、意味ができた。ここからは、ステアが自身の道をつむぎ・・・王と、自分なりの関係をつむぐはずだ。)御心に・・・・・・感謝いたします。(王の言葉が終われば、地に額を擦り付けんばかりに頭を下げた。自分の直接の主は大臣・・・しかし、大局的にはこの王に他ならないのだ。) [Tue 20 Feb 2007 00:15:24]
ステア > ・・・・・・。 (コクリと吸血鬼は頷き誓いは結ばれた。これから私はこの王の望むように目立たずに動かなければいけなくなるが・・・これもマドゥーへ恩を返すことになると思えばいい。) ―――・・・・・・。 (後は何も言うことはない。王の興味が失せたのならそれで構わない。元より此方は追うには何の興味も無いのだから・・・。 [Tue 20 Feb 2007 00:10:49]
フォカロ > 闇や光など、自然の物か… その考え方は和解にしては上等じゃの。 身を任せるのではなく、目的を重ならせれば尚良い考えとなる。 (もう一度、ステアの言葉を噛み締めると言葉を繋げ。) では、吸血鬼ステア。 貴様を隠密部隊として認定する。仕事内容は… その名の通り、都市に忍び込んで情報を得たり、要人の暗殺などを主とする。 その命が下るまでは特に動く必要はない、目立つな。 その約束を違えれば…だ。  …他に何か? (その能力を全て引き出させることをなく謁見を終わらせようとする王。 特に今まであった興味深い目も消えて、ただ狡猾に笑っている老人のようで。) [Mon 19 Feb 2007 23:57:46]
マドゥー > (ステアには更に威力の高い、火線の術があるのを自分は知っている。だが、本人がそれを明らかにしないのならば、ここは語る場ではない・・・。)・・・光、闇、恐怖・・・それは全て自然なものと愚考します・・・。(頭を垂れたまま、王が放つ異様な気配を見に感じた。今更驚きはしない・・・が、・・・この己の飼い主たる王が、真なる魔王であるという噂は・・・いかに・・・) [Mon 19 Feb 2007 23:47:13]
ステア > (詠唱を開始すると同時に動く衛兵たち。元よりソレを放つ心算はない。 なるほど・・・マドゥーとまでは行かずともそれなりに研鑽を積んだ衛兵のようだ・・・。 ) ・・・・・・その通りです。 (凍結系魔術が得意なのは間違ってはいない・・・ただ、それだけではないが。今は伏せておこう・・・。) ・・・・・・。 (マドゥーと王の会話を横で聞きながら・・・隠密部隊という言葉に考えを巡らせる。 ソレがどういったものを指すのかは分からないが・・・予想するにただこの地で普通の兵として過ごすのとはわけが違うのだろう。) ・・・いいでしょう・・・その約束、結びます・・・。 (再度此方に視線を戻す王・・・ソレと同時に、何か得体の知れない気配。ビクリ、と身体が揺れそうになるのを抑えながら・・・応え。 [Mon 19 Feb 2007 23:41:41]
フォカロ > 全ての闇を受け入れようとするが… 闇は飼いならす事が出来ねばただの恐怖となりえる。  ――そう、皆勘違いをしているから、の。 (腕を組みあざけるように笑った。)  黒魔団に、あの吸血鬼が入ったようだ…では目立って詰まらなかろう。 隠密部隊として活躍してもらおうか―― それならば、マウーラは貴様の情報を漏らすことはない。 そう、約束するが? (また一つ視線を動かした。其れと共に大蛇が身を打つような気配がするが、さておき。) [Mon 19 Feb 2007 23:34:49]
マドゥー > (ステアの詠唱が始まった瞬間、反射的に抜刀し、ステアの方に向き直らんとするが・・・・・・瞬時に衛兵達と同時に元の姿勢に戻ると膝まづき。)・・・陛下・・・私は、このアングリマーラが全ての闇を受け入れる寛容さをもっていると信じております。ネクロマ・・・ミレディ・・・・・・否定されてきた数多くの闇を私はあの町で目にしたのでございます。なればこそ・・・ステアこそ、この国が受け入れるべき闇・・・(頭を垂れたまま、声を張り上げるように言い・・・)ステアを黒魔団に推薦申し上げます…。 [Mon 19 Feb 2007 23:24:07]
フォカロ > … ふむ。ステア…吸血鬼とな。 ――良い良い。どうせ、なにも出来ぬだろう。(詠唱が始まった瞬間、数人の女衛兵達がその銃を持ったままステアを囲み。其れを突きつけようとした瞬間に王の言葉。 動きを止めた衛兵達は無表情にもとの護衛に付き。)  ふむ、昨年の末、ヴェイトス市で名をそれなりに轟かした吸血鬼の能力は、氷結という事か。  ――さて、マドゥーとやら。 本来、余の下に突然現れた妖魔はまずは毒物実験なのだが、貴様は其れは望むまい? (にぃ、と口端をくつくつと歪めながら。視線を元に戻し、結局何がしたいのだ… と心の奥に突き刺す様な瞳で頭を下げる男へと。) [Mon 19 Feb 2007 23:11:50]
ステア > ・・・・・・。 (大臣の私兵、と言う言葉に僅かにステアの視線がマドゥーへと向けられる。 初めて聞いた事だ。) ・・・種族は吸血鬼・・・名はステア――。 (視線を王へ戻せば再びぶつかる視線。予想通り・・・今まで会ったどの人間よりも偉そうだ。 実際に偉いのだろうが。 投げ掛けられた問に無表情に答えていく。そして突然・・・。) ―――veniant spiritus glaciales obsscurantes,cum obscurationi flet tempestas nivalis veniant spiritus glaciales,extendantur aeri tundram・・・。 (響き渡る魔術の詠唱・・・外套がはためき覗いた左手を掲げれば・・・その掌に拳大の氷塊が形成されていく・・・。) ・・・これでわかると思いますが? [Mon 19 Feb 2007 23:02:36]
マドゥー > ・・・・・・光栄にございます。(王の言葉に再度深々と頭を垂れる。どれほど、働こうとも、どれほど国に尽くそうとも・・・その御心の片隅にでも留めていただけるのなら・・・)・・・・・・・・・(と、続く、ステアに対する王の質疑に、背筋に冷たいものが走るのを感ずる。今更ながらに気づく・・・王はステアを容認こそすれ・・・欲して受け入れたのでは無い・・・ということを。) [Mon 19 Feb 2007 22:52:32]
フォカロ > 貴様は何処かで見たな… ああ、大臣の私兵であったか。 (マドゥーへの視線は直ぐに隣のステアに移される。やはり、異種族に対して強い興味があるのかまるで視姦でもしているように、蛇のように鋭い瞳を遠慮なくぶつけ、視線を合わせる。)  …種族、名前、魔力の有無、得意な能力を述べよ。 匿うだけではなく、このマウーラに役に立たせに来たのだろうからな。 [Mon 19 Feb 2007 22:45:19]
ステア > ・・・・・・・・・。 (扉が開かれれば、黒外套の視線は少し上がる。 まず現れたのは・・・上半身が裸体の女。その手には銃と思われる武器を持って。それに続いて現れた王冠を被った老人が続き・・・玉座に座った。 あれが・・・王。) ・・・・・・・・・。 (膝を付くマドゥーとは裏腹、立ったままでその紅い視線は老人をジッと向けられ・・・暫くすると、被ったフードを下し、その白い肌・漆黒の髪・真紅の瞳を露にした。 [Mon 19 Feb 2007 22:39:24]
マドゥー > (戸が開かれたその瞬間、ステアとの会話もそこそこに、さっと瞬時に膝をつく。)サンナ・マドゥーにございます・・・。(面を上げいとの言葉に、ターバンの下、僅かに顔が見えるほどに上を見上げれば、自らの主の表情を仰ぎ) [Mon 19 Feb 2007 22:33:32]
フォカロ > (が、一人、二人と其処から現れるのは女。 全員が上半身がほぼ裸体の衛兵が数人現れ… そのあと、漸く老人が一人、にこやかな笑顔を浮かべながら王冠を目立たせるようにやってきた。)  ……ふむ、まずは面を上げい。 その顔を良く見ねば、中身が良くわからなくてな。(玉座にその老齢とは思えぬほど軽やかに座ると、二人の顔を交互に凝視して。) [Mon 19 Feb 2007 22:29:27]
お知らせ > フォカロさんが入室されました。 『と、その玉座の横に扉が開かれた――』 [Mon 19 Feb 2007 22:23:31]
ステア > ・・・・・・。 (忍耐を覚えたか、と言われればどうかと思うが・・・。 吸血鬼はまだ杖の最期の助言を心に留め、出来うる限りソレを実行してきた。 広く視野を持ち、冷静に。) 元より・・・その心算です。 (ある程度緊張してはいるが・・・これ以外の接し方を吸血鬼はよく知らない。 [Mon 19 Feb 2007 22:19:29]
マドゥー > ふふ・・・忍耐を覚えたか?(その返答に僅かに頬を緩めると、再度玉座の方を向き。)王はそろそろ、御身を表されるはずだ。難しいことは考えるな。お主のまま対面すればよい・・・(緊張した様子の吸血鬼に、前を向いたまま続け) [Mon 19 Feb 2007 22:10:55]
ステア > (間の中間まで案内されると、付き人が離れて間を出ていく。 残された黒外套の紅い瞳はこちらを振り返った男へと向けられ。) いえ、こうして出来たのなら何も言いません・・・。 (主語が無くとも指すところは分かっている。コクリと、外套の頭が上下した。 [Mon 19 Feb 2007 22:04:25]
マドゥー > (背後の気配に気づけば、すっと男は動きを見せる。立ち位置を変えぬまま、首だけを動かし・・・)待たせてすまなかったな・・・(何を?・・・・・・具体的に主語は付けずに、まずはその黒い客人にそう言った。9 [Mon 19 Feb 2007 21:57:02]
ステア > (漆黒の黒外套に身を包んだ者が付き人に連れられその荘厳の間へと入って来る。 深く被ったフードからは顔全体を伺う事は出来ないが影から紅い瞳が二つ、覗いている。) ・・・・・・。 (そのあまりの荘厳さ故か、警戒しているのか・・・間を見渡すような動作。 [Mon 19 Feb 2007 21:53:17]
お知らせ > ステアさんが入室されました。 『そこへ―――。』 [Mon 19 Feb 2007 21:48:28]
マドゥー > (左右には物言わず佇む衛兵達。悪名高い親衛隊は王の周りにしかいないのか、姿は見えない。それらに混じり、自身も間のオブジェの一つとなったかのごとく微動せぬまま王と、そしてもう一人の来訪を待つ。) [Mon 19 Feb 2007 21:45:26]
マドゥー > (・・・とでも言わんばかり。勅命を受ける際に纏ういつもの武装を身につけ、謁見の間へと足を運んだサンナ・マドゥー。ガンディア様式の荘厳な装飾が施された間の中心に一人佇み、前方の空の玉座を見やる。王は未だ姿を現していないが・・・) [Mon 19 Feb 2007 21:40:23]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『完全武装こそが正装・・・』 [Mon 19 Feb 2007 21:32:50]
お知らせ > ステアさんが退室されました。 『全ては・・・次の週初めの謁見・・・。』 [Thu 15 Feb 2007 01:34:05]
ステア > ・・・義手にするにしても・・・普通に鉄や鋼で作っても魔力を通すことは出来ないでしょうし・・・。 (何かを腕の代わりにするというなら・・・義手が一番手っ取り早い。が、魔術を行使する自分の場合、普通の鉄等では魔力導体としては幾分役不足かもしれない。 熱線を放ったら自分の義手が溶けた、ということも・・・。) 謁見の後も考えることは多いですが・・・とりあえずはまずは謁見が全て。それで立ち回りもかわってくるでしょうし・・・。 (とりあえずは義手よりも謁見が先決だ。 この謁見で私のアングリマーラに対しての立ち回りも変わるだろう。 最悪、またヴェイトスと同じ様に・・・人目を避け人を襲うことも、ありえる・・・。) [Thu 15 Feb 2007 01:33:40]
ステア > 分かりました。 私は構わないと王に伝えてください。 (付き人は短く返事をすると部屋を後にし・・・再び吸血鬼は部屋に一人残される。) これでやっと泊まっていた時間が動き始める、そういう事ですか・・・。 (ベットに腰掛けながら思考をめぐらせる。 未だに王の意図は読めないが、ヴェイトスから逃れてこっち1ヶ月と半月。 この城に招かれこの城で過ごしたが・・・何も出来ず仕舞いで時間を浪費していっていた。 杖を弔う事もできなければ、失った右腕をどうするかという事も決めれていない。) [Thu 15 Feb 2007 01:20:57]
ステア > 決まりましたか・・・。 (隻腕の吸血鬼はもう見慣れた付き人に対して呟いた。 決まったというのは長らく待っていた謁見、その大よそ日程の事。 やっと王は私と対面する気になったということだ。) [Thu 15 Feb 2007 01:11:09]
お知らせ > ステアさんが入室されました。 『やっと・・・。』 [Thu 15 Feb 2007 01:08:03]
お知らせ > ステアさんが帰りました。 [Sun 11 Feb 2007 02:01:48]
ステア > (こうも長いこと、城内に王の意向を示す事無く居座れば・・・私をよく思わない家臣から何か変な噂もが出回ることだって十分ありえる。 面倒事は此方が起こさずとも否応無く降りかかってくるものだ。) まぁ・・・どうなるにしても。 (今は待つしかない。あると言う謁見を。 [Sun 11 Feb 2007 02:01:44]
ステア > (そうなれば自然と部屋に篭りっきりになるのも当然か。 ここ最近は本当にこの部屋から出たことがない。) ・・・・・・どうしたいのか、いい加減ハッキリしてほしいですけど。 (ヴェイトスから逃れてきて、招き入れられたアングリマーラではあるが・・・国の意思たる王の意図は未だに読めぬまま、こうして時間だけが流れている。) ・・・外の状況も・・・そろそろ気がかり。 (命を助けてもらったマドゥーへの恩義もあるので面倒事は起こす心算はない。 だけれどこうした状態が続くと・・・外、私がここにいることで出回ってくる噂や無いとは思うが追手の情報。 色々気になってくるものだ。 [Sun 11 Feb 2007 01:56:42]
ステア > (相変わらずの部屋。相変わらずの状況。 王との謁見だけが決まっている予定ながらもその日時は未だに未定。) ・・・城からは、出してもらえないでしょうね・・・。 (招き迎えられていると言っても、前にも言ったとおり実質は軟禁に近い状況。城のどこに行くにも付き人が付きまとい一人になる状況と言えばこの部屋にいる時だけだ。) [Sun 11 Feb 2007 01:35:32]
お知らせ > ステアさんが入室されました。 『相変わらずの・・・。』 [Sun 11 Feb 2007 01:29:17]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 [Wed 7 Feb 2007 22:45:28]
マドゥー > (そのまま柱より背を離せば、謁見室と反対方向へと歩み去っていった。) [Wed 7 Feb 2007 22:45:25]
マドゥー > しかし・・・難儀なものよ・・・。生き血以外の味の分からぬ世界とは一体どのような・・・(そのまま瞑想するように目を瞑り、呟く。以前であった上位種エルダーは嗜好品をたしなむが如く、食事を楽しんでいた。まだまだ若輩な存在だということなのだろうか。)………(しかし、茶も酌み交わせぬとは、少々寂しいものを感じる。) [Wed 7 Feb 2007 22:39:25]
マドゥー > ふむ・・・(とんっと、傍の柱の一つに身を預けながら溜息一つ。ステアを連れてきたのも王への謁見を申し入れたのも全て自分。なれば、どれほど気まぐれで待たされようとも文句は言えぬはずなのだが・・・)正直な…彼奴がそれほど気が長い方とは思えぬ…(顎をさすりつつ苦笑を浮かべる。自分だけならば年単位で待たされようとも文句は言うまいが、命を救ったとはいえ・・・相手が相手だ。) [Wed 7 Feb 2007 21:58:07]
マドゥー > (マウーラ城の謁見室へと続く道。来賓を迎えることも多い場となれば、荘厳な飾り付けが目にまぶしい。通路の両脇には近衛兵が槍を持ちじっと佇み。)……王は…?(耳打ちするようにその内の一人に近づき、問えば…『本日は未だお見かけしておりません。』との返答。) [Wed 7 Feb 2007 21:44:13]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『謁見室前にて…』 [Wed 7 Feb 2007 21:40:09]
お知らせ > ステアさんが退室されました。 『それから考えても・・・遅くはないはず。』 [Wed 7 Feb 2007 02:20:51]
ステア > (流石にここまで軟禁し、持成しておいて処刑と言う事はなかろうが・・・王との謁見で王が気に入らなければ無きにしも非ず。) ――貴女なら・・・どう予想します・・・? (掌に納まり切らないほどの大ジきなェムに視線を落とす。 聡明だった彼女ならこの状況、これから起こる事を予想し助言をしてくれただろうが・・・もう彼女はいない。自分でよく考えて行動せねば・・・。) ・・・とにかく、謁見でどうなるか・・・。 [Wed 7 Feb 2007 02:19:54]
ステア > (だが、これでマドゥーもステアという存在・・・己が助けた吸血鬼と言う存在を改めて理解しただろうか。 彼は私を過去に自分が殺した魔剣の少女と重ね・・・ソレを過ちと感じ私を逃がし、守り、生かしてくれた。その事には恩を感じている、それに報いたいからこの軟禁も甘んじて受け入れているが。) ・・・わからない。 (そう、私を客人として向かえ私と会うという王の思想が。 魔族ですら軍務をになうこの国でも、何かと疎まれ気味であるこの私に。) [Wed 7 Feb 2007 02:10:57]
ステア > (結局、鍛錬場を見せてほしいと言う願いは通らなかったので結局部屋に篭りっきりになっていたが・・・その間にマドゥーが部屋を尋ねてきた。 気を使ったのか、ちょっとした茶菓子を持って。 残念ながら、味も分からないし食べれないのだが・・・。) ――人の血しか受け付けない身体というのは・・・人の好意も受け付けないと言うのと大して変わりませんね・・・。 (差し出された茶菓子を頸を横に振った時、マドゥーはどんな顔をしたのか気まずくて見れなかった。 [Wed 7 Feb 2007 01:49:14]
ステア > (マウーラ城の妖魔居住区の一室。 漸く此処にも住み慣れてきた。) ・・・・・・随分と待たせてくれましたね・・・。 (やっと王との謁見の目途が立ったらしいことが付き人から伝えられた。 随分待たされたが・・・まぁ、その間もそれなりに持成してくれてはいたから何も言うまい。) [Wed 7 Feb 2007 01:31:50]
お知らせ > ステアさんが入室されました。 『アングリマーラに来て約1ヶ月――――。』 [Wed 7 Feb 2007 01:25:23]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 [Sat 27 Jan 2007 02:47:42]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『幸せにしてあげる。 (この子と「同じように」と囁いた。)』 [Sat 27 Jan 2007 02:46:01]
危娘@城下町 > (ふらり、ふらり、おぼつかない足取りで先行する夜は、今日も濃密に。 耳慣れた笑い声に、揺れる髪の毛を連れて首を廻すと、悪魔の肩越し、細い首の切断面が覗く。 ぶつぶつと赤黒い血管の切り口。皮膚は浅黒い癖に。こればかりは清潔に白い頚骨が目立った。 くらりと眩暈。 悪魔に、と言うより、その美しい死体に寄り添うようなかたちで、廻された腕の中、己が身をふ、と納めよう。 悪魔の肩口、額を埋めるようにきつく瞳を閉じるふう。) (呟く言葉は、アングリマーラの夜へ、闇色の空へ溶けて行くイメージ。 ――大丈夫。)   離さないよ。―――離さないから、ね。 この子と同じように、いつか、いつか―――、 [Sat 27 Jan 2007 02:45:00]
グレイブ > ……俺から離れることは無ェよ(死体を担ぎ上げて。悪魔はカカと嗤った。そのまま、どしゃりと。足元に絡みつく赤い血を蹴って、娘の方へと足を進めて行く。そして可能なら。また拒まれないのなら。娘の方に、残る反対の腕を回そうとするだろう。ぽん、と一度、叩くように)だから。――危娘から離れなきゃ、大丈夫だ(――そして、それ故に、悪魔も。今日初めて『恐怖』というものを味わう。彼女の拒絶に。――怖いのだ。離れていくことが。娘が) [Sat 27 Jan 2007 02:34:05]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『失礼』 [Sat 27 Jan 2007 02:27:29]
危娘@城下町 > (ゆらり。 停止する足取り。悪魔の真横で。 すう、と視線が横へ流れるだろう。 愛しい愛しい――( まだ完璧じゃないDeath )――悪魔に向ける視線は、哀しげな胡乱。 こびりついた紅液が、この国特有、温い大気に乾いて蒼白の面差しを彩る。 唯一無二のように抱いた首を大事そうに。首を竦めて。)  (陽炎のように笑うだろう。)   ―――……、それを決めるのは、あたしじゃ無い、から―――。   (かくり、と首が悪魔の方向へ傾く。血を吸った重たい髪の毛がどさり、地面に垂れ行く。)  ………―――不安なん、だ……。  [Sat 27 Jan 2007 02:12:02]
グレイブ > ―――待った(躊躇うように。その横を通り過ぎる娘へ。――ただ、声だけをかけよう。 不安なぞ、一度も口にした事のない悪魔だ。 本来、立場は逆だったはずなのに。 だが、今だけはこれを口にしよう。 幽鬼のような、はかなげな娘へ)――俺から離れていかないよな、危娘は?(――それだけを問うて。悪魔はいつものように死体を担ごうとして) [Sat 27 Jan 2007 02:03:54]
危娘@城下町 > (だからこの上無く。黄昏色の『恋』をする。悪魔にも、―――誰にも理解されない唯一つの『恋慕』を抱く。) (新しい『恋』を腕に密やかに抱いて、娘はす、とフードを被るだろう。夢から覚めたような、無機質じみた面差し。 ――雲が濃くなって来た。) ―――後を頼むね。 (早口、ぼそりと呟いて。 よろよろと悪魔の傍らを通り過ぎ、大通りへと戻るだろう。抱いた首も、置いてきたからだも、この国の方法にのっとり、何れ焼いてカラ河に流すのが常。) [Sat 27 Jan 2007 01:57:37]
グレイブ > (嗚呼、そうか。やはり、己には理解できないことなのかと。それがわかり、だからこそ寂しく思う。それはつまり、この娘を理解できないという事であったから。拒絶しないと言った存在が、己であるというのに。だから一切の躊躇いはなく。娘の言葉に頷こう。決まっている。当たり前だ)――勿論。言っただろう。俺ァ、危娘の傍にいる。――なら、『悦び』って奴も、一緒にできるんなら、そいつは面白いってことじゃねェか(カカ、と嗤った。だから)――ああ。共有しよう。 [Sat 27 Jan 2007 01:51:58]
危娘@城下町 > (死出の接吻は、こんなにも狂おしい。 唇を生首から離し、藍色の腕で抱き締めたまま「すう」と立ち上がる。ねっとりとした血液を頭から浴びた姿、燻揺るような佇まい。黄昏色の双対も、似た風情に儚い笑みを。 彼が遂に理解しえない事にはうすうす気付いていた感がある。彼は物事をいつも「面白い」と「面白くない」で区切るから。何度『面白い』訳じゃないと言ったとて、きっと解らないのだろう。 ――先程も言った。『楽しい』『面白い』なんかじゃない。『嬉しい』のだと。)  ―――グレイブさんには、―――解らない、よ………。  こんなに嬉しい事だけれど。……こんなに優しいことだけれど。 (きゅう。首を切なく抱き締めると、頭蓋に残る血塊が外套の袖に染みて滴った。 両目を生首に伏せる様にして、くう、と閉じる。)  ………『面白い』だけで図れない、……悦びが……、満ちていく気持ちは―――、  きっと解らないよ。 (自由も平等も愉悦も哀しみも寂寥も孤独感も、等しく絶望色に消える世界の等しさ。 ――この世にただ一つ、それだけが与えられた自由なのに。) ―――グレイブさん。 (路地裏。対面の距離、少し逸れて。 首を抱いたまま、ひたり、と悪魔に瞳を据える。あの誘蛾灯の蒼をじつ、と見つめる。 教えを彼が請うというならば。)  ―――…あたしと、悦びを共有してくれる?  [Sat 27 Jan 2007 01:46:20]
グレイブ > ――……そか。(触らないでと言う言葉。あっさりとした拒絶。それに、悪魔は何処か寂しそうに、けれども確かに従おう。ただ跪き、娘が喜びはしゃぐ様を眺めながら――悪魔は思うのだ。何がここまで『面白い』と感じさせるのだろうか。其処に狂気が無いことは知っている。だからこそ、わからない。わからない事を考えるのは面白いが、しかし。――何がそこまで『面白い』のだろうか、と。――それがわからないのは、寂しい。何故って、彼女と、娘と、喜びを共有する事ができないからだ。 悪魔は元より自由な存在で。故に束縛から解放されるという事の喜びを知らない。その一点。その一点故に。――娘の言葉を、否定も、肯定もできないでいる。そして、ただ『拒絶された』と、そう思うのだ。――それが、寂しいといえば寂しかった)……自由とか、平等とかってなァ、俺にゃあわからねェな。綺麗だとは思うが――(ばしゃり。外套を頭からのけると、湿った音。どうやら、血が溜まっていたらしい)――……教えてくれ、つったら。教えてくれるかい、危娘? [Sat 27 Jan 2007 01:32:59]
危娘@城下町 > (一連の動きが流れるとしたら。 ひし、と抱き締めん。 土汚れ、捲れた死の匂い漂う奴隷の唇に、己がそれをそっと重ねんと――。) [Sat 27 Jan 2007 01:27:45]
危娘@城下町 > (異郷の曇天を透かして。瀟洒な宮殿を抱いた街の、人気の無い一角に立ち込める堪え難い誘惑の香。 朽木のように倒れた身体は褐色の背中を晒し、曲げ千切れた首を空へ向けて。虚ろになって行く飴色の瞳。少年はもう自由なんだ。もう束縛など無いんだ。これで何処へでも行ける。魂だけになって何処まででも。 大丈夫。「あたし」が死で止めたいのは彼じゃない。蒼い瞳の悪魔であり、また大事なひとびとなのだから。  ――束縛しないよ、と声無き約束。天へ向かって薄い笑み、穏やかに。) (笑う悪魔に、ふう、とした仕草、振り向く。 黄昏色の眼差しは狂気なんかじゃない。理性を含んだ純粋な慶びのそれ。) 凄い、でしょ―――…? この子、――この子、ね? あんなに哀しそうだったのに。あんなに泣いていたのに。あんなに世界と自分との差に嘆いていたの、に―――。 ……こんな、ほら――、 (血を指で掬い、近付く悪魔に見せ付けよう。) こんなに綺麗な色をして、こんなに平等に死んだんだ――……。 今はきっと、殿よりも。この国の王様よりも綺麗だよ……!! (ころり、ころり。くすくすと笑う無邪気な愉悦。腕を伸ばす悪魔から、くるり、くるり。踊るように身を反転させて逃れんと。 不意にぴたり、と瞳が据えられるか。)  ―――触らないで。 (真摯な眼差し。悪魔を留めんとして。 もつれるような足取り、酔ったような。 くず折れた少年の傍らにしゃがみ込もうと。その哀しげに垂れた頭部を持ち上げん。)  [Sat 27 Jan 2007 01:25:41]
グレイブ > ――こいつは、つまらねェな。だって危娘。『死』は、お前だけを見ちゃあ、くれんぞ? 『面白い』ことは、特別な代物だ。――こいつは『特別』じゃねぇよ [Sat 27 Jan 2007 01:08:19]
グレイブ > (――ザッ。まるでそれは雨のよう。血の雨。血の噴水。まったく、まさにその通り。緑色の外套に降り注ぐ鉄錆色の雨滴。それを拒むでもなく受け止めて、悪魔は娘へと歩み寄ろう。なるほど、確かに――確かに、悪魔とて、この光景を美しいとも思う。死と破壊を撒き散らす存在である以上。そして、こうして娘が喜びはしゃぐ姿を見ていることも。アクマにとっては実に好ましいことで。カカ、と自然に嗤い声が漏れた。ばしゃり。赤い水溜りへ膝をつく。水遊びに興ずる童女のような姿の娘へ、笑いかけようか。ゆらり。蒼い鬼火が揺れる)ああ。――綺麗だな。平等だ。優しいぜ、『死』は。確かにな(腕が伸びる。――娘の体を抱き寄せようと。此方へ、悪魔の元へ。決して、彼女の感情を否定するわけではなく。そして肯定するわけでもない。だってこれは――。少なくともだ。)――だってな、危娘。 [Sat 27 Jan 2007 01:07:30]
危娘@城下町 > 優しいでしょ? 綺麗でしょ? ふふ、あたしもきっとこんな風に死ねたら――、あぁ、こんな風に誰か、終わらせてくれたらッ―――!! あたしに絶対的な『死』をくれたらッ――― !! (切実な響きは、恋慕。 指にこびりついた血を抱き締めるように胸の前で、交差。) [Sat 27 Jan 2007 01:03:43]
危娘@城下町 > ( ぽん )   (柔らかい鉄錆の匂いがむっと周囲に立ち込めるか。甘臭の出所は、うなじを断ち千切られて頭部をだらりと前方へ押し下げた少年の頚椎に違い無いだろう。 しゃあ、と紅い噴水が祝福のように降り注ぐ。藍色外套に。そして悪魔にも?)  ―――――――ぁ―、あッ―ッ―――…ッ、 (生暖かい闇の中に佇んで。まるで異国の珍しい香でも嗅ぐかのよう、降り注ぐ血液をいっぱいに浴びて。かなぐるようにフードを取らん。 死人に似た色彩の頬にびたびたと落ち来る赤。忌まわしくも切ない生々しい匂い。うっとりと瞬きして。) ―――どうして?  (あどけないほどの喜悦を血みどろの面差しに塗して振り向く、娘。 にっこりと微笑むのは悪魔の疑問へ。何故?何故だと?言うまでも無い。)  死は誰の上にも平等じゃない。――ほら、こんなに綺麗だよ! 見て! (はしゃぐようにころころと笑う、笑う。蒼い瞳の悪魔がそうするように。地面にしゃがみ込み、血だまりを掬って。 ぱあ、と頭上へ打ち上げる。) [Sat 27 Jan 2007 01:01:13]
グレイブ > ……ふぅ。これで仕舞い、か(唸る鞭。その少年の末路を見ることすらしない。――悪魔は彼女の腕を信頼している。だから、そうして放たれた鞭が、少年の命を奪うことを疑いもしない。そしてそれを咎めもしない。カカと。僅かに唇の端が持ち上がる)――それで、教えてはくれるのかね、危娘? [Sat 27 Jan 2007 00:57:05]
危娘@城下町 > (悪魔に約束された『恋』を腕に抱く瞬間だ。己の生命を見限る時、どうして人間は――こればかりはどの国の、どんな身分の命でさえ――こんなにも美しいのだろう。麗しいのだろう。 かつ、こつ。裏路地を死出の道と変えて歩み来る藍色の娘は、力緩む悪魔の腕から擦り抜けかけた少年にどう映るのか。 近付く事、隧道の闇色を散りばめた光彩は薄い喜悦に瞬いて。ヒビ割れの多い唇を無意識に舌で湿らせて。今この時、きっと世界中の誰より尊いすがたの奴隷へヒトガタの死が迫る。) (『助ケテ――、』) (逃げ行く少年の痩せた背中目掛けて。蛇のように伸びる皮鞭。)      [Sat 27 Jan 2007 00:52:05]
グレイブ > 俺『まで』ね。――ま、俺はァあんまし他の奴の考え方は知らんからな。勝手に思ってるだけだ。――危娘の考え方は、聞いてみたいと思ってるぜ?(取り上げるわけがあるまい。カカ、と軋む笑い声はどこか優しく。娘が近付いてくるならば悪魔は掌に加えていた力を緩めていく。そう大丈夫、大丈夫だと。――この命は、娘のものであると。少女にだけ優しく、少年には恐ろしいだろう、嗤い声を響かせるだろう)危娘は、どうしてェ――『死』は優しいと思ってる? それを聞かせてくれなけりゃあ、俺はウンともスンとも言えやしねェ(そして、娘が少年に死を――終りを与えんとするだろう。悪魔に向けられた黒。受け止めるのは蒼い鬼火だ。無論、いつかの夜に宣言したとおり。悪魔は娘から離れない。彼女が離れてくれと望むまでは。そして望んだとしても――やはり悪魔にとって彼女が好ましい存在であることには変わりない。だから、何をするのも受け止める。たとえその革鞭が己の首に振るわれたとしても、だ。彼女は気付くだろう。相対した悪魔が、その体から力を抜く様を。『死』を受け入れるかのように。――この夜は、奴隷の少年に放たれる鞭を、いつか受け止めても構わないと) [Sat 27 Jan 2007 00:41:57]
危娘@城下町 > (慕わしさと同居する不安は、濃厚な異国の天空に溶けて。この夜もまた忠実に濃い。 温い闇に浮かぶ藍色と濃緑の異人に挟まれて、褐色の幼さが色を失う。瑞々しい生命力が瞳から排出されていく絶望色。 取り上げないで、奪わないで。 声無き声でせがむような一縷の眼差し、昏く黒く。 ゆらり、幽鬼の佇まいで、危うい足取り、悪魔の元へ。 だって彼は此処に居てまだ――落ち着かない。落ち着くわけが何処にあるのか。絶対的に傍に居る現実感が無いと言うのに。――彼もまた、「生きている」んだ。) ―――……グレイブさん、まで―――、 そんなことを言うんだね―――。 (ゆら、と虚ろ振り返るのは、青白の面差し。哀しげな笑みを湛えて。 違う、自分とは。死への否定は己の『恋慕』への否定。彼まで、彼まで――。) (すう、と両手を水平に持ち上げるのは、ゆっくりと。 即頭部に食い込む圧力に悲鳴を上げてもがく少年に向かって、抱きとめでもするかのよう。ゆらり陽炎の動きで近付いて。) ……―――さぁ、おいで。――……大丈夫。…もう何処も苦しくない。 もう何も哀しくない。 ……もう―――、 (黒い視線が、そ、と悪魔に向いた。まるで何かを見切ったように微笑んで。) ……独りじゃ、無い……。 (幽玄の動きで鞭に指を掛ける。悲壮に見開かれる少年の瞳に、その頚椎に目掛けて、死の皮鞭を繰り出さんと――、) [Sat 27 Jan 2007 00:32:26]
グレイブ > (娘は。――そうアクマにとっては哀しいことに。一つ勘違いをしているようだ。今まで。そう今までに。この悪魔が娘から、何か一つでも奪ったことがあっただろうか。円匙に手を添えたまま、ゆらりと長身痩躯は立っている。――まるで死人のようだ、なんて。娘の姿を見て、似合わぬ思考が掠めて、軋んだ嗤い声をあげた)『死』か。さあ、なあ――ま、誰だって『死』ぬがね。俺も、アンタも、そこの坊主も、『殿』とやらも。十字架の野郎だって死んじまった。ま、誰にだって来てくれるって意味じゃ優しいのかもしれんが。――面白くは無ェよなあ(カカ、と嗤いながら――悪魔は腕を突き出した。助けて。助けてか。まったく。――――くそ下らん)つまらんなァ、坊主。実につまらねェ。俺がだ。この俺が、だ。――危娘が殺したがってる奴を逃がすわけが無ェじゃねぇか(がしりと。およそ常人離れした握力が、駆け寄ってきた少年の頭部を襲う。ぎしぎしと頭骨が軋む音に彼は恐怖の絶叫を上げるだろうか。わからない。ただ。悪魔が力をこめれば、この華奢な少年の頭蓋は砕けるだろう。だろう。だけれど――)ほれ、危娘――しっかり掴んでなきゃ駄目だろうが(カカ、と嗤って。悪魔は娘を手招きする。殺すわけがないだろう。――少年を殺したがっているのは、目のまえの彼女であって。悪魔ではない) [Sat 27 Jan 2007 00:19:29]
危娘@城下町 > (独りよがりの『恋』への肯定にも警戒なのか。まるで彼に腕の中の『恋』を取り上げられでもするかのよう、殆ど体形の良く似た少年を抱えたごと「つい」と立ち上がり、靴音少なく、悪魔から一歩距離を取るか。 少年の汚れた頬は、裏路地の暗がりにも虚ろ死人色の白に染まる。) (陰影深いフードの下、血の気の薄い唇が結ぶ笑みは、残忍なほど儚く悪魔へ向く。) ………――さぁ。 『楽しい』のは殺す事?死ぬ事? ―――いいや、違うよグレイブさん。違う。――死は優しいよ。 (つう、と視線が腕の中の『恋』へ向いた。怯えをたっぷり塗した飴色の瞳と交錯する。) ……―――現世と常世の何よりも。 (昏く、昏く。暗黒色の紡ぎ言葉。悪魔の笑い声を背景に、哀しくなるほど細い浅黒の首に、すう、と巡る冷たい指。抱き締めるような絞殺を、戦慄かんばかりの愉悦を込めて行いかけた時、)     ぁ―――、  (少年が暴れて。力の薄い娘の腕の中から飛び出すだろう。 助けでも求めようとしたものか。我武者羅に悪魔のほうへ駆けて行くだろう。異国語が『助ケテ』と――。) [Sat 27 Jan 2007 00:05:12]
グレイブ > 邪魔はしねぇよ。俺は墓守。墓穴掘り。この坊主を埋めるだけだ。知ってるだろう?(――やれやれと、悪魔は久方ぶりに嗤いではなく、溜息を吐いた。この娘、こう行った方面に『スイッチ』が入るとどうなるかは、以前に一度見た記憶がある。避けられた掌。手持ち無沙汰にひらひらとふるって、結局悪魔は己の得物である円匙へと手を添えた。『嬉しい』『嬉しい』か。終わってしまうことが。ふん、と鼻を鳴らす。どうにも世の中は、自分の知らない価値観で満たされている。カカ、とそこでようやく悪魔は軋むような嗤い声を上げた)まあ、俺は『殺された』経験は無ェしな。『殺す』んなら、まあ、楽しいが。――とまれ、ヤルならヤッちまえよ。――ちと妬けるぜ、俺も(冗句だ。――恋、ね。独占欲なぞ、あまり感じたこともなかったのだが) [Fri 26 Jan 2007 23:52:16]
危娘@城下町 > (聞き成れぬ異国語で交わされる会話に、少年の瞳の光彩が針のように細くなった。自分の処分の話だと気付いている者の仕草。体感。最期を知ったいのちの感情と痙攣に、我知らず指へ篭もる情熱は、闇色の愉悦。 「ぼう」と夢でも見るように悪魔を一瞥した双対の黄昏色は、そのままかくり。横へ顎が項垂れて。首を折って腕内の少年の頬に己のそれを重ねる動作。) …………――「オモシロい」……? (がちがちと震える冷たい頬。饐えた垢の匂いと死人のような体温に、うっとりと閉じる双眸。恋でもしているかのような、それ。同じく体温の薄い皮膚を頬ずりして、恍惚のような溜息。) ………あ、ぁあ………、 ……『面白い』? 『楽しい』? ………いいや? …そうじゃない。そうじゃないけれど―――。   『嬉しい』。 (呟く言葉が、最後、はっきりと。「つう」と持ち上げる顎。悪魔に向く視線。 瞬きひとつを得て、ゆっくりとそれが剣呑になるか。 一度目は大人しく叩かれて。二度目、振る掌には、つい、と避けるような仕様。 ――幾ら彼でも。この『恋』に邪魔など。) ―――邪魔をしないで。グレイブさん。 [Fri 26 Jan 2007 23:47:42]
グレイブ > まあ誰だって「終り」は嫌だろうな(カカ、と喉の奥からの軋み声。商品の始末をすれば墓穴が必要になる。――ついでにこの墓守は藍色外套の連れならば。いっそまとめて行動しろと、そういう事らしい。まあ、構いはすまい。上の意向がどうであれ、こっちはこっちで好きにやるだけだ)しかし、危娘。――アンタは殺すのも殺されるのも気にしねェよな。俺も気にしねェが。――やっぱ『面白い』のか?(哀れみ。その虚ろな声が、悪魔にはどうにもつまらない。ぽん、ぽん、と撫でる掌。娘を落ち着かせる為でもあったし、素直な言葉を聞きたいからでもあった) [Fri 26 Jan 2007 23:36:30]
危娘@城下町 > (考えてみれば彼が此処へ居て可笑しい事は無いだろう。同じ主人に使役される同士と言う身分。商品――逃亡奴隷の始末に一人で充分とは言え、この辺りの商家は彼の傘下だ。各自に別件で散っていて違和感はあるまい。) (死人じみた薄白の指は、滑るように近付く悪魔の影に、がくがくと慄く浅黒の背中を抑えるかたち。視線が再び移動して背に触れる悪魔を見上げたか。) ―――……、 可哀想、に。 「そんなこと」の為に―――。 死にたくない、と願うなんて―――。 (声に満ちる虚ろな哀れみ。視線は三度少年の背に落ちる。) [Fri 26 Jan 2007 23:31:03]
グレイブ > まあ、本当かどうかは知らねェ。俺の勝手な想像って奴だ(カカと嗤いながら、悪魔は二人の元へと歩み寄る。す、と動くその姿は、影のような動作。少女の視線が一度だけ此方を向き、そして去るのを見れば、外套の肩が小さくすくめられたのがわかるだろうか。そのまま近付けば、悪魔の手が藍色外套の背へと伸びる。ぽん、と軽く一たたき。撫でるような、親しみのあらわれ。それが娘にとって如何なる感情を生み出すかはわからないのだが)……ただまあ。逃げたのは確実、だろうなあ(ぽん、ともう一度。彼女の背を、撫でようか) [Fri 26 Jan 2007 23:21:59]
危娘@城下町 > (二つの目線が同じ一方へ流れるか。亡者の坂に似た風景画。薄い身体を重ね合ったかたち。背後へ向かう、黄昏色と飴色の双眸。 ――ひぃ、と逃亡奴隷の少年が身を硬くする手ごたえが伝わる感覚。 ――藍色娘は膝を付き、半身を捻った姿勢のまま、フードの中で双対の黒を瞬かせた。 視線は一度悪魔を捕らえ、すぐに少年に落ちるだろう。) ………―――ほんとう? ほんとうかい? (ぺた、ぺたり。半死人のような顔色の少年の冷たい頬に両手を宛がい、黒空へと上向ける。覗き込むように囁いて。) あんた、は――、本当に、そんなことで、逃げ出したの、かい―――……?   (…「幸せ」の死から?) [Fri 26 Jan 2007 23:14:29]
グレイブ > (カカ、と悪魔は嗤う。答えは単純。実にシンプル。娘の背後、影のように佇む長身痩躯の緑色。円匙を背負った姿は、這い蹲る奴隷からすれば、まさしく悪魔か。意に介さず、狭い路地裏に軋むような嗤い声が響く)もっと飯が食いたい、もっと息が吸いたい、もっと歩きたい、もっと女を抱きたい、もっと遊びたい、もっと仕事をしたい、もっとくだらねェ上司に愚痴を吐きたい、もっと寝たい、もっとダラダラしてぇ。結局、そんなもんだ、だろ?(もう一度、悪魔はカカ、と嗤った。そして紡ぐのだ)そしてその『殿』の元じゃあ、それができなかった。その状況を、その坊主は面白いと思わなかったんだろ。だから逃げた。でもって呆気なく捕まった。つまんねぇな、全く(軋む声。裏路地に、反響する) [Fri 26 Jan 2007 23:08:10]
危娘@城下町 > ―――ならば、何故『殿』の元を…、逃げ、出した、だ。 (被ったフードが剥がれかけ、左半面のみを薄い月光に晒して、藍色外套の娘の方が虚ろな口ぶりで囁いた。 どさり。重たい髪が一房フードから零れ、少年の肩甲骨に降り掛かる。原色の腰布だけを巻いたその姿は、いっそ自分より光の世界に嫌われている気がふとした。支えるともなく支える両腕の中で、幼い異国語が泣き咽ぶ。 『帰リタイ。――へ、帰リタイ――、』 聞き取れたのは端的な単語。訳に疎い耳には切実さしか伝わらない。 ――主人は逃げ出した奴隷など要らない、と。 首元で指を振っていたのを思い出した。 ――幸せになれると、思ったのに。) ―――……何処へ連れ―――…、 あんたの運命は「幸福」にしかならないの、に―――、(繰りかけた「説得」を中断する。痩せた背に指を添えたまま、ふう、と視線を彷徨わせた。光源の乏しい裏路に、反響する声音は探し辛い。声の主は果たしていずこに。) [Fri 26 Jan 2007 23:06:04]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――そりゃ、やりたい事があったからだろさ』 [Fri 26 Jan 2007 22:57:47]
危娘@城下町 > 黄昏色の遣いYa-ma。ぎこちない問い掛けに痩せた肩を戦慄かせて、少年は藍色の腕の中で啜り泣く。 痩せぎすの身体が圧し掛かられる体重に僅か仰向けに傾いて、姿勢は自然と天空を仰ぐかたちになる。――月は今日も出て居ない。浅黒い裸の背中に手を添えて、無機質の感情を込めた瞳が一つ瞬き。 奴隷に降りた。 商家の狭い裏路地に人口の光は、無い。垢だらけの肌の上、魚の腹皮のような色の指が辿る。 ――少年がびくりと慄いた。) [Fri 26 Jan 2007 22:53:21]
危娘@城下町 > ―――――どうして。 (対する娘の片頬は。濃厚な雲に遮られた月光を溜めて、青白い。) (返答もまた、幽鬼の如き生命力に似たおぼろげさで紡がれた。 たどたどしい異国語が。 「なぜ」、と。抑揚の無く。まるで絶望のように。) [Fri 26 Jan 2007 22:41:56]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(死にたくない、と。 彼は泣いた。)』 [Fri 26 Jan 2007 22:38:20]
お知らせ > ステアさんが帰りました。 『城の鍛錬場を見せて欲しい。と言ってきた、と。』 [Wed 24 Jan 2007 02:26:43]
ステア > (その内容を聞いた付き人は自分には判断しかねるといった顔をした。) ・・・何なら、私を連れて来た男・・・マドゥーが同行する場合のみでも構いません・・・。 (続いた言葉に、付き人は「聞いて参ります。」と言い残し廊下を歩いていき別の文官に伝言を伝えてた。 それはマドゥーの耳にも届くだろう・・・連れて来た吸血鬼が―― [Wed 24 Jan 2007 02:25:04]
ステア > (ぼんやり、何の目的もなく散歩をしてみたりもしたのだが・・・部屋を移されてから特異な視線を向けられる事は減ったのだが・・・それでも擦れ違う半数位はあまり良い目で私を見ない。やっぱり歓迎されてない、か?) ―――このまま、この状況でここにい続けるのも・・・。 (このまま謁見もなく、ただ無為に時が過ぎるだけなら城を後にすることも考えてしまう。その際はマドゥーに話をつけてからになるだろうけれども。 とりあえずはまだそんな事は考えてはない。なら、この状況をどうするか・・・。   あ。) ――・・・・・・そうだ。 (何か思いついたらしく、部屋の外にいるであろう付き人を呼んで新たに案内をして貰えるか聞いてみる・・・。 その内容は――。 [Wed 24 Jan 2007 02:17:40]
ステア > ――・・・・・・。 (再び、部屋に一人になる。 用など、殆どないのだ・・・というか、あっても頼めない現状。城の中は案内して見て回った。公開出来る所限定だが。城の外にはでれないので行動範囲は自動的に城の中・・・なので魔杖の亡骸の弔いもできず仕舞い。) ――王と謁見があると・・・言ってましたけど。 (王と謁見があるといわれた以上、勝手にこの城を後にするのはマドゥーにも迷惑がかかるだろうから勝手なことは出来ず・・・ぶっちゃけ、軟禁状態。 さて、どうしたものか。) [Wed 24 Jan 2007 02:04:37]
ステア > (実は、三日に一回というペースも実は少なかったりするのだけれど・・・あの男、マドゥーの事を考えて口に出さないでおいた。 あまり周りから私はよく思われてはいないよう・・・その私が何か起こすとマドゥーに、如いては私にとっても面倒な事になれかねないから。) ――ん、はっ・・・ふぅ・・・・・・。 (ゴトン――。 血を座れて絶命した。 その音を聞いてか、部屋の外に待機していた付き人が「もう結構で?」と片言の共通語をいいながら入ってくる。 最初はこの付き人も部屋の中で私が食事し終わるのを待っていたのだが・・・食事姿を見られるというのもいい気がしないし、人間から見ればあまりいい気分でもないだろうから外で待ってもらう事にしていた。 入ってきた付き人に短く返事をして地に伏せた奴隷を引き渡す。 「それではまた何か御用があればお呼びください。」と一礼して出て行く付き人。) [Wed 24 Jan 2007 01:51:58]
ステア > (何がどう働いたのかはよく知らないが、城に招かれ最初に入った部屋から移され別の部屋へと招かれて数日。 一応客人として扱われているらしく、此処に移されてから三日に一回のペースで「吸血用」の奴隷が連れられて来る。 丁度、今日がその奴隷が運ばれて来た日・・・。) ――ン・・・じゅずるっ・・・ン、ふっ・・・・・・・ズルルッ・・・―――。 (部屋に響く水を啜るような音。実際には血を啜る音だが。 [Wed 24 Jan 2007 01:38:52]
お知らせ > ステアさんが入室されました。 『マウーラ城妖魔居住寮―――。』 [Wed 24 Jan 2007 01:30:14]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『今一度、不惑と。』 [Tue 23 Jan 2007 23:54:56]
マドゥー > ふふ…己の感情の出所さえ忘れるとは・・・。いささか、腑抜けが長すぎたようだな・・・。(立ち上がると、くくっと肩を揺らしながら、口端を吊り上げ歩いていった。) [Tue 23 Jan 2007 23:54:16]
マドゥー > (反映→繁栄)(いつに聞いたものだったか、王の言葉が脳裏に反響した。一聞、邪悪な思想とも取れる発言だったが、少年だった自分はその言葉に全身が痺れたのを覚えている。以来、国へ、王へ忠誠を誓おうと心に決め、その思想を身にしみつけていったはずだった。) [Tue 23 Jan 2007 23:50:43]
マドゥー > (ヴェイトスの闇は全て受け入れてこそ千年の反映が得られる・・・) [Tue 23 Jan 2007 23:48:22]
マドゥー > (こう考えてみてはどうか?あの時の自分の行動が、感情ではなく、実のところ無意識の忠義にて動いていたのだとしたら?王が望むままに行動していたのだとしたら??)(世を白と黒、善と悪、ハプテスとその他、の二面にしか考えない者達・・・、妖魔、人間を区別無く扱い混沌渦巻くアングリマーラ・・・) [Tue 23 Jan 2007 23:47:43]
マドゥー > (自分は今まで何に従い行動してきた?感情?・・・いや違う。自分は武人・・・従うものは国への忠義。ならば何故?今回はあのような事を??)(あの少女と自分で決定的に違うものは何だったのだろうか?吸血鬼を全く異物とみなし、徹底排除にかかる少女・・・、吸血鬼をも助け、それを追う少女も討てなかった自分・・・) [Tue 23 Jan 2007 23:42:38]
マドゥー > (ステア亡命させたこと、ハプテスの戦士を見逃したこと・・・・・・それらはいずれも自分自身の甘すぎる感情に従い行動したのだと思っていた。自分は言った…“ステアを討つことが、裁くこととは思えなかった。”・・・と。・・・ハプテスの少女は言った“…何言ってるの、あんた…。 バカでしょ? 憎しみとか罪とか――― 難しい話は要らないわ。 生存競争。 …吸血鬼は水に浮けないそうよ。”・・・と。) [Tue 23 Jan 2007 23:39:25]
マドゥー > (ステアをアングリマーラへ亡命させ、王への謁見を済ませ…ヴェイトス市の罪人となりつつも、何の懲罰も無く平穏に過ごす今日この頃。兵士達に武術指南など行いつつも、常に自分自身に問うていた。何故、自分はハプテスの女戦士を討たなかったのか…、何故、王は自分を罰しないのか。) [Tue 23 Jan 2007 23:31:47]
マドゥー > そうかっ!そういうことかっ!!(マウーラ城の一区画、兵士達が日々の鍛錬を行う場。その中心で一人座禅を組み、数刻ほど瞑想すれば、突如として目を開き、そう叫んだ。) [Tue 23 Jan 2007 23:26:16]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『鍛錬場に佇んで…』 [Tue 23 Jan 2007 23:24:15]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 [Tue 23 Jan 2007 01:28:20]
グレイブ > (――悪魔の名誉の為に語るなら。悪魔は最初から転寝をしていたわけではない。 今日も色々考えながら円匙を振るっていた……のだが。 いかんせん、悪魔は小難しいことを長く考えていられるほどには、頭が良くなかった。 やがて素振りを終えていすに座り、茶を啜りながらまた考えて。考え込んで。考え抜いて。――こっくりこっくり、頭が揺れる) [Tue 23 Jan 2007 01:01:56]
グレイブ > (円匙を立てかけて、宿の入り口その傍に。椅子を置いて、座り込んでいる外套姿。――まるでこの宿屋の用心棒のようであり、客が寄り付かないと主はしかめっ面。だが――こっくりこっくりと船を漕ぐ様が、心地良さそうで。起こすには忍びないと放置されてもいるようであった。どうせこうも深夜になってしまえば、お客なんて来ないのであるし) [Tue 23 Jan 2007 00:36:36]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――ぼんやりと、宿の傍』 [Tue 23 Jan 2007 00:32:56]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 『――そんな事を考えながら。悪魔は娘が戻るまで、円匙を振るい続けた。』 [Mon 22 Jan 2007 03:29:43]
グレイブ > (――まあ。 ぶおん、と唸る風。 どうでも――。 ぶおん。 ――良くは無いが。 ぶおん。 しかし――。 ぶおん。)……死ぬってのは、キッチリ終りだよなあ、多分。 いや、死んだことないから知らんけど(まあ、その点は間違いないはずだ。 ぶおん。 ぶおん。 ならばその前に楽しんでおくことに損は無い――というか)只管に楽しんでからなら、死んでも惜しくないと思うんだが――(その前に死ぬのは詰まらないんじゃないだろうか。悪魔の人生観は実にシンプル。 面白いかどうか、なのだ) [Mon 22 Jan 2007 03:22:37]
グレイブ > (死。死か。――ぶおん。夜闇を切り裂く円匙の軌跡。 剣にしては重く、斧にしては軽く、槌にしては小さい。 そんな中途半端な得物を素振りしながら、思考をめぐらせる。 ――与える側にはなったが、ついぞ与えられたことはない。 誰かの死を悲しんだこともない。否、そんな殺すほど憎み、或いは悲しむほど親しんだ人物は、悪魔にはいなかったから)……わかんねぇなあ、しかし(だから、それを求める娘の心算も、わからない。――わからないことは面白いのだと、悪魔は嗤う。カカ、と。) [Mon 22 Jan 2007 03:08:24]
グレイブ > (――そして、今宵は宿屋の外で鍛錬を。娘は仕事に行き――未だお呼びのかからない自分は宿で待機、だ。 彼女がいつ帰ってきても良いように。もし帰ってきて己がいなければ、少女は慌てるだろうから)――しっかし、ちィと体が鈍っちまったよなあ(そう言いつつ、円匙片手に佇むのは宿屋の入り口、その傍。宿へ来る者、或いは帰ってきた者から、一番に目がつく場所に) [Mon 22 Jan 2007 02:55:11]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 [Mon 22 Jan 2007 02:52:41]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 [Sun 21 Jan 2007 01:24:57]
グレイブ > ありゃ、錆が浮いてやがる……血糊放ったらかしにしちまったからかねぇ(カカ、と嗤いながら思い巡らすのは、随分昔のこと。殺人ゲームと呼ばれる遊戯。ヴェイトスでは未だに行われているのだろうか。この近辺では? わからないが、どちらにせよ、死体が多いのは事実。 いつかの被害者の血を、ぬらした布切れで拭う。――こうして静かな時間も良いかもしれぬ。それに自分の居場所がわかっていれば、独りの娘が安心できる。となれば、穏やかに、こうして武具の手入れをするのも悪くは無いかもしれない) [Sun 21 Jan 2007 01:02:58]
グレイブ > (――円匙の先端を、研ぐ。 商売道具、二つの意味で。 戦場で活躍する武具であり、そして墓穴を掘るための道具。それ故に手入れは欠かせない。 下手な剣よりも頑丈なため、多少刃毀れしたり、曲がっていても気にはならないが、それでも放ったらかしというわけにも行くまい。ごしごしと、ぼろ布で刃を拭っていく) [Sun 21 Jan 2007 00:48:43]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――そして、宿屋の部屋で』 [Sun 21 Jan 2007 00:46:54]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『(くあ、ともう一度欠伸をし。悪魔は眠りへ)』 [Fri 19 Jan 2007 01:53:11]
グレイブ > ……………やぁれ、やれ。どーにも駄目だな、俺ァ(蘇るのは昨夜の会話。思い起こしてカカ、と嗤うのは、どうやら自分が相当彼女に惚れこんでいるらしい、という事だった。無論、その言葉で正しいのかどうかはわからないが。しかし、そういった類の言葉であるようには思う。間違いではないだろう。――■されそうになっても。こうして共に眠って、それを心地良いと感じているのだから) [Fri 19 Jan 2007 01:31:30]
グレイブ > (ベッドの上。娘の傍らで眠っていたはずの悪魔は、やはり娘の傍らで目を覚ます。……くあ、と欠伸を一つ。実によく眠った。そんな風に思って、悪魔は、カカ、と小さく嗤うのだった) [Fri 19 Jan 2007 01:13:15]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『――そして、目覚める。』 [Fri 19 Jan 2007 01:09:41]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『(悪魔も、それに追従しよう。娘を抱いて、離さずに)』 [Thu 18 Jan 2007 04:18:56]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『 好きだよ。  (呟いて。恍惚のようにして、眠るように目を閉じよう。)』 [Thu 18 Jan 2007 04:18:20]
危娘@城下町 > (どさり。悪魔の腕に支えられて上体から真後ろへ反れるかたちは、稚い身体のフォルム。晒した喉の皮膚に、窓を透かして届く月光が蟠る。 応答は、無いだろう。少なくとも肉体的な行動が反映する表面上は。 背筋に巻かれた腕に圧迫される感覚を、おぼろげ味わいながら。瞬き少なくぼうと見開いた瞳は、月光も映さない闇の色。現世とは別世界、常世でも覗いているかのよう。髪がどさり、垂れ下がり、腕も足も力無く。) (ゆらり、瞬き。)                      グレイブさん。      [Thu 18 Jan 2007 04:16:53]
グレイブ > ……だから、まあ、もちっと待て。少しは面白いこと知ってからの方が、最期だって楽しい筈だ(カカ、と響く軋む声。それは娘に届くだろうか。彼女の思考に届くだろうか。その魂魄に。この悪魔が全てを受け止めると。その思いも、気持ちも。だから――もう少し、楽しもうと。幾度か重ねた唇。その三度目。くたりと脱力した身体を、しっかりと受け止め、抱きしめよう。大丈夫だ。何度目かの囁き。届くだろうか。届いて欲しい。悪魔はそう思う。祈りはしない。悪魔が祈ったところで、聞き届けるやからは碌な存在ではないだろう。まったく、嗤ってしまう。本当に)……危娘、大丈夫か?(静かに、問おう) [Thu 18 Jan 2007 04:05:46]
危娘@城下町 > (三度目に重なる感触が触れるなら、それが掠めるか掠めないかの間際、)   ――――――ぁ―――、 (喘ぐような生気薄い呼吸、唇から一つ洩らして。悪魔の腕の中、ぐたりと脱力するだろう。) [Thu 18 Jan 2007 04:02:59]
危娘@城下町 > (蒼い光。太陽とは違う闇に近い色彩が。脳裏に燻揺る。鮮やかに。  今一度唇に掠める感触は、麻薬のよう。身体の節々から染み込む異国の濃夜に似て。唇重ねたまま、光彩に欠けた黒瞳はゆるり瞬き。 視線がそれと知れぬような鈍重さで悪魔の瞳に映るか。 無意識の脳に貯蓄される悪魔の言葉、まるでぼんやり意義でも問いかけるような、無機質のような、ともすれば心ここにあらずにも似た風情。間近から。) …………―――、h (離れると、生理的に洩れる呼吸。薄い唇から。 ――は、――、 悪魔の唇にも掛かるか。)  [Thu 18 Jan 2007 04:00:37]
グレイブ > (そして、再び試みる、三度目のキス。――娘を抱きしめて、己の意思、娘の思いに応えた結果を、伝えよう。 拒まない。その感情を、殺意すらも、受け止めると) [Thu 18 Jan 2007 03:50:33]
グレイブ > (間近。蒼い誘蛾灯。瞑い深淵。悪魔の鬼火は、果たして深淵の底から娘を引き出すことができたのか。――問いかけ、その表情、無防備なそれ。悪魔はカカと嗤った。そのまま、もう一度口付けようか)――まだ危娘は、こういう事も知らねぇだろ? 俺も、知らねェ事は多い。だから――最期は、俺の最期は、危娘の好きにさせてやる。好きにしろよ。俺は、それでも危娘が好きだからな。俺は(そうして悪魔は嗤う。未だ首筋、腕が廻ったまま。手が廻ったまま。命を、娘に預けたまま。だけど、だから)――ただ、もちっと、色々知ってからにしようぜ? 終わりは、最期の最期に、とっとけよ。危娘。 [Thu 18 Jan 2007 03:49:51]
危娘@城下町 > (額にぶつかる衝撃。 ぼんやりと虚ろ開いた眼差しのまま、悪魔の接吻、受け取らん。 視線は悪魔をすかして、何処か彼方、向くような胡乱。半開きの唇から夜に似た冷たい吐息、口移しに流れ。) [Thu 18 Jan 2007 03:47:50]
危娘@城下町 > (安寧の誘惑。愛しさと両立するのはいつも不安と恐怖。   ならば安息と両立するのは? )  ( 答えは緩やかなDeath )  (ごつ、と。流れ船が岩礁に乗り上げるようなイメージならば、軋む笑いは潮騒か。)         ぇ?          (    ――は、と瞬いた。 伸ばしかけた指も、手も、笑みかけた瞳も、全ての行動が停止するか。互いの呼吸も触れる距離で、ぽかんと、今度はこちらが無防備の体。邪気でも落ちた気なそれ。悪魔の顔を見上げんと。眼前には近過ぎる誘蛾灯、ゆらり。) [Thu 18 Jan 2007 03:45:05]
グレイブ > (そして、奪おうか。 娘の唇。 戯れに。 未だ知らぬ事を知る。その事が面白いと知らぬ娘の唇を。 奪おうか) [Thu 18 Jan 2007 03:37:00]
グレイブ > (――だから、悪魔は言ったのだ。知らないことを知るのは楽しいと。『死』を知るのは。未だ知らぬ其れを、娘と共に知るのは、面白いと。だから、首に回された手。それに対して、悪魔はなにも言わない。ただ嗤うのみ。カカ。そんな声が漏れた)(だが――)(こつん)(悪魔の額が、間近に迫った娘のぶつかるだろう。そして、嗤うのだ、カカと)――今はまだ、駄目だぜ、危娘。最期の最期にゃ、殺されてやっても、構わないけどな。 [Thu 18 Jan 2007 03:36:17]
危娘@城下町 > (     腕がすう、と幽鬼の動き、伸びて。 悪魔の頚椎を手繰らんと――、) [Thu 18 Jan 2007 03:33:32]
危娘@城下町 > (気遣う声音が鈍鐘のように耳の奥、わあんわあんと木霊して。ぐらり力無く、悪魔の腕を手繰るよう、両手指を伸ばして双方の袖を掴まんと。身体ごと押し付けるようにゆらり、体重を預け。) (虚ろ、揺れる瞳に鏡面のように映るのは、あの蒼か。見つめ合ったなら。 ――どくん、と弾ける。心内の澱。昏い昏い欲望が渦を為して溢れる妄想。間近の距離、かあ、と見開かれるだろう、両対の黒、深く。 「 あぁ、この頸を首を頚を 絞めて 」 )  グレイブさん。  (無警戒の悪魔。悪魔と名指される男が、こんなに降らない人間の小娘如きに、めくるめく昏欲の殺意、向けられて。) ( 「 断髪魔の中、愛しいひとの中にうつる、じぶん その死に顔、 うつくしく 」)  グレイブさん。  (乾いた唇を、色彩の薄い舌が湿して。痩せさらばえた獣が飢餓を向ける生命力の儚さで。近い距離、額をすう、と近づけんとして。) ( 「 死 死 死 死 死 やさしい、いとしい、うるわしい死 あたしの手で指で死ぬひとが、そのやわらかさが 」 ) (じい。 ゆっくりと。弧を描くか。黒の双眸。悪魔の目の前で。) [Thu 18 Jan 2007 03:31:43]
グレイブ > ……ったく、本当に大丈夫か、危娘?(抱き寄せたからだは冷えていて。とても軽くて。寝起きだから。そんな説明では納得できない程に、胡乱だった。曖昧な仕草。痙攣。掠れた声。その全てが、悪魔に焦燥感を与える。本当に彼女の身体は大丈夫なのだろうか。思えば、初めて逢った時から何処か不健康ではあった。だから、それが今まで――? 汗ばんでいるような娘の身体、両手でしっかりと掻き抱きながら、心配げにその顔を覗きこむだろうか。欲情。内に熱を抱えているようだと、そんな印象を持つ。大丈夫か。そう問いかける姿は、何処か無防備。無論だ、娘に対して、警戒する必要があるか?) [Thu 18 Jan 2007 03:14:44]
危娘@城下町 > (一度後ろに退け反り掛けてまた引き寄せられる身体は、他愛無く。 ぐらり蜻蛉じみた体重質量、悪魔の腕の中へ再び戻ろう。体温は人成らぬものの悪魔に似て、薄く。かくり、人形のよう、彼の腕から零れ右へ傾く喉を晒し。) だ、い……、 じょ……、ぅ―――、 (ひくり、小さな痙攣、戦慄いて。視線は悪魔から外れて垂れるふう。 生白の額に汗が滲むのが薄暗がり、この至近距離なら見て取れるはず。熱は下がったままなのに、まるで欲情のよう、浮かぶ雫。揺れる眼差し。瞳は深淵の隧道色なのに。印象は合反。) (ゆる――、視線はやがてゆっくり悪魔を捕らえて。喉を見て。) …グレイ、ブ、さん……、なんだか……、あた、し……、 [Thu 18 Jan 2007 03:11:03]
グレイブ > んとに――こういう時は、一々離れたりすんなっての。俺ァ怒ってねェんだから(カカ、と嗤う悪魔は、その大きな掌で――離れていく娘を、ぎゅ、と此方へと抱き寄せようか。怒りはしない。謝らせる気も無い。気にするなというように、娘を抱きしめようとする。――だから、娘が揺らめけば、慌てるのだ。――そう、悪魔は心配している。だから。だから――)……おい、危娘、大丈夫か――本当に?(まさか、そんな事をされていたとは思わない。夢の中で、絞殺されかけたなぞ。思いもよらない。否、思ったとしても構わないのか。そんな事をされても。ただ、悪魔は嗤うのみ) [Thu 18 Jan 2007 02:59:27]
危娘@城下町 > (ぺんぺんされた。はっとする。) ――――あッ……、(未だに撫でてくれる指から、よたた、よろめくように離れん。自分は兎も角、悪魔まで。) ごっ、ごご、ごめ……、そんなつもりは……、 (折角の気遣いをこの前から無駄にしてばかりだ。しょんもり。おこらりるとか。)  しんぱ――…、い…? (問い返し鸚鵡返し。 ぱちり、瞬きして悪魔をおずおず上目遣いに見つめることが出来たなら。ふと、くらり眩暈。 密閉した空調が、麝香のような異国の匂いが、鼻を擽る。) ……う、ん……、…ゃ……、 (こっくり、緩やかに頷きかけて、停止する首。視線が熱に浮かされたように悪魔を見るか。――悪魔の喉を。夢の中で見た、苦悶。甘い刹那。 あぁ、そうだ。 「この首」を絞めて。―――あたし、夢の中で。) (笑い声に、ふっ、と気を失いそうになる。くらめいて。崩れる足元、幽鬼のように。) [Thu 18 Jan 2007 02:52:05]
グレイブ > ……ったく。濡れちまったじゃないか(困ったように嗤う。軋んだ嗤い声。震える娘の背中に手を回して、大きな掌で、そこを軽く叩くように、撫ぜて。震える指。身体。それが寂しさゆえか、違う何かなのかはわからない。ただ、悪魔は受け入れ、そして返すだけだ。思いを。否、返すわけではない。向けるのだ。恐らく娘が、悪魔を拒否しても。悪魔は娘に好意を向けるだろう。だから、悪魔は、その濡れてしまった髪の毛を拭ってやるように、その髪を、頭を、撫でようとするだろう。大丈夫だと)……何を心配してるかは、知らねぇがな。大丈夫。俺ァな、受け止めてやるから。そういうのも。(そして、カカと嗤うだろう) [Thu 18 Jan 2007 02:41:22]
危娘@城下町 > (椀から床へ線を描く流れ水の筋が幾つか、ルートを阻むちっぽけな頭部に掛かる。つむじの辺りから額へ伝う雫が冷たいとでも言うかのよう、悪魔の腕の中でぶるり、と身を震わせて。ますます顔を胸に押し付けるふうに。) (近頃になって漸く日常の音として落ち着く笑い声に、――ぞくり。また背筋を何かが駆け上がる感触。戦慄く肩が、か、と見開く瞳の虚無さが、黄昏色の熱を帯びて悪魔へと向かう感覚。――ぐ、と彼の背中に手を廻そう。まるでひ弱な凶人の力にて。) ………、あっ……、 ぅ、ん………、 (呆然と頷く。――こくり、喉を乾いた唾が落ちる。震える指が背筋伝えに解るだろうか。) [Thu 18 Jan 2007 02:36:39]
グレイブ > (ぱしゃり。――娘の体がぶつかって、こぼれる水の音だ。そうか。こんなにも、この娘は、孤独が怖いのだ。悪魔もまた、娘の身体に腕を回そう。その華奢な体躯。白い身体。軽いからだ。それを、そっと抱きしめる。まったく。カカ、と口から嗤いが漏れた)わかった。――大丈夫だ、置いて行かねぇよ。……だろ。安心しろよ。……何のために、危娘、アンタの雇い主に口利き頼んだと思ってるんだ?(それこそ一分一秒たりとも離れんがために。細い身体だ。哀しくなるくらいに。傲慢と、そう思うのだろうか。否、思うまい。何時ものように嗤いながら、悪魔は娘を抱きしめる。大丈夫だと、そう告げるように) [Thu 18 Jan 2007 02:23:49]
危娘@城下町 > (捲れた毛布の裏地が濃厚な闇の中でやけに白い。伸びてくる手に、熱を孕む空気を掻いてもがく風情、指を取らんと。まるでその体温の冷たさを求めるように、手を取れたなら、毛布から滑り出てこの身をぶつけん。) あぁ―――…、 ……か、ない、で……、 一瞬でも、もうあたしから離れないで………、―――…御願い……、 (差し出される水に目もくれず縋らんとするかたちは、まるで亡者が手繰る蜘蛛の糸。骸骨のような白すぎる顔色、相間って。いやいやをするように首を振り、黒髪を靡かせ。 その5分がもう哀しい、寂しいのだ、と傲慢な孤独、押し付けて。) [Thu 18 Jan 2007 02:15:37]
グレイブ > ……大丈夫だ、俺ァ――いなくならんよ(その、空を掴んだ腕に、悪魔も手を伸ばし、その手を取ろうとする。大丈夫。いなくなりはしない。離れはしない。最初は違えど、最期は同じ。共に。そう決めたのだ、この悪魔は。だから、娘が寂しげに背中を見る頃には、再びベッドの重みも増している。ギシリ、軋む音。少々違えど、それは悪魔の笑い声に、どこか煮ている。そうして、椀に入った水を差し出そうか)……安心しろ、危娘。気付いてなかったろうがな。今日はずっと傍にいた。水を取りに行ったりはしたが、お前から5分と離れちゃいない。 [Thu 18 Jan 2007 02:07:14]
危娘@城下町 > ………ん……、へいき、だよ…。 (馬鹿だし。自嘲にもならない正直な返答ぽそり。ヴェイトスならまだしもこの熱帯の国で冬の代名詞病の心配はあまりないかと大丈夫。) (シーツの重量感が減る感覚、咄嗟に。) ―――…やっ………!? (ば、と手を伸ばして離れる濃緑の裾を掴まんとして、空振るか。俊敏ぶりも寝起きでは威力半減かと。空を切る指、むなしく虚空へ突き出したまま。 涼やかな音を耳朶にしながら視線は朧ろ、寂しげに。悪魔の背中を追うかたち。) [Thu 18 Jan 2007 01:55:51]
グレイブ > そか?……まあ、用心しとけ。風邪なんぞ引いてもつまらんしなあ。――あ、水ならあるが、飲むか? 喉渇いてるだろ(娘の様子を伺いながら、悪魔は水差しに手を伸ばすべく、ベッドから立ち上がろうとする。 ぎしり、と寝台が軋み、すぐ近くにあった重みが離れていくのが、娘には感じ取れるだろう。――そして水差しを持って、再び戻ってくれば、ぎしり、と軋む音。それから、椀に水を注いでいるらしい、かすかな水尾とも、共に) [Thu 18 Jan 2007 01:49:49]
危娘@城下町 > (くち、と口腔が小さな音を立てて髪を食む。頬と髪の毛の間にのろのろ指を差し込んで唇から引き抜きながら、) ん…、――…ぃ……い、や………、 何でも、な……、 (悪魔の気遣いにぼんやりとかぶりを振る。視線は天井を見つめて、涙のような水分を含んで虚ろ。 は、と小さく息を吐く、安堵。夢から覚めると安心する刹那があるなんて思わなかった。彼が居る。)  [Thu 18 Jan 2007 01:45:46]
グレイブ > んー、風邪でも引いたか? 寝てる間、結構寝苦しそうにしてたが(昨日、着替えるのに手間取っていたからだ。そう言って悪魔はカカ、と嗤った。娘の気持ち。動悸。そんな事には気付かないまでも、娘の傍にいたというのは彼女に伝わるだろうか。今日は傍にいたのだと。昨日、あんなに慌てさせてしまった娘に対する償いには、なったろうか) [Thu 18 Jan 2007 01:38:09]
危娘@城下町 > (数秒の間。もぞ、と毛布が少し下げられ、周囲の闇と同系色の両対の瞳が覗くだろう。) ………へいき………、 (ぽそ、と呟いて、動悸の激しい胸の上を毛布の中でそっと押さえた。頬が紅い。呼吸が落ち着かないことを、この姿勢では気付かれまい。) [Thu 18 Jan 2007 01:35:56]
グレイブ > (果たして、悪魔は公約通り、其処にいた。傍にいると言ったとおり、娘の傍らの寝台に腰を下ろして。水の入った椀を片手に、ぼんやりと外を眺めていた悪魔はしかし、娘の傍を離れてはいなかった。のだ) [Thu 18 Jan 2007 01:32:29]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『――大丈夫か?』 [Thu 18 Jan 2007 01:31:29]
危娘@城下町 > (温い恍惚。背徳的な夢は現実世界の体温を下げて、心地良く寒い。  誰かの首に確りと指を絡ませた感覚を覚えたまま、目が覚めた。瞼を開くと降りて来る闇。瞬き一つ。寝汗が背中に冷たい。頬に張り付いた髪の毛のが、一筋紗を帯びて潤い少ない唇へ絡む。 ゆるゆると目を上部の窓へやると、厚い雲が見えた。――月は見えない。) …………ッ―――、ぁ、はッ―――……、 (ぞく、と背筋を痙攣させて、うつ伏せに寝返りを打った。途端に目眩るめく陶感が全身を伝い昇って来る。寝苦しい毛布の中、自分で自分の両肩を抱くようにしてく、と目を閉じた。)  (あの感覚。――誰かの首に食い込む自分の指。今わの際の表情。苦悶の艶やかさ。――何て甘い。) [Thu 18 Jan 2007 01:30:11]
危娘@城下町 >  ……あ……ぁ……―――、        (夜が落ちて来る、と思った。) [Thu 18 Jan 2007 01:21:52]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(商人宿の一室。)』 [Thu 18 Jan 2007 01:20:40]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『(娘が目覚める前には、戻ってこよう)』 [Thu 18 Jan 2007 00:57:41]
グレイブ > ……いけねェな、こりゃ(転寝していたらしい悪魔は、クァ、という欠伸と共に身を起こした。身体をぐ、と伸ばせば肩や背中の関節が伸びて気持ちよい。自然、口から漏れるのは嗤い声。カカ、という軋むような声。好きと言ってくれる人物が少ないのが難点だが、まあそれはそれだ。悪魔はまったく気にしない。乾いた喉を潤そうと手に執った椀は既に空。参ったな、と頭を掻いて、立ち上がり――部屋を出る。宿屋の一階まで降りていけば、其処にあるだろう井戸から水をくみ上げようという魂胆で) [Thu 18 Jan 2007 00:50:33]
お知らせ > グレイブさんが入室されました。 『(眠っていたらしい)』 [Thu 18 Jan 2007 00:48:28]
グレイブ > (別段、小難しいことを考えているわけではない。ただ綺麗だな、と思うだけだ。……そう言えば、晩飯をまだ食べていなかった。なんて風情の無いことも思う。腹が減るのは時々面白い。何か頑張って動いて腹が減って、それで食べる飯は美味いからだ。だが――こうして、そういった感覚とは無縁の状況で腹が減れば、それは詰まらない。ズズ、と啜った椀の中身は既に空。どうしたもんかと思って荷物を探れば――昼食ようにと買った、鶏肉の蒸し物が、布に包まれて残っていた。ふむ、とそれを見ながら思案して、まあ良いかと荷物に仕舞う。結局、今宵はぼんやりする事に決めたようだ。今は飯を食わない、と) [Thu 18 Jan 2007 00:17:09]
グレイブ > (茶を啜りながら、宿屋の中。今宵は大丈夫、娘と共に眠ったベッドに腰を下ろして、月見の最中――怯えさせることは、ないだろう。ズズ、と茶を啜る音だけが響く部屋。青白い月光以外は灯りもないが、男はまるで気にしないようであった) [Thu 18 Jan 2007 00:00:40]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『そして今日も、ここに』 [Wed 17 Jan 2007 23:57:05]
お知らせ > 危娘@城下町さんが退室されました。 『(夢を見る。きっと本当の安堵とは愛しい人の死を持って、齎される。)』 [Wed 17 Jan 2007 04:49:55]
お知らせ > グレイブさんが帰りました。 『(そして悪魔は眠りにつく。右腕を、娘に預けて。己の生殺与奪を、娘に預けて)』 [Wed 17 Jan 2007 04:47:58]
危娘@城下町 > (くしゃくしゃと撫ぜる冷たい手。薄い体温と温もり。笑い顔と笑い声。―――――――何時まで続いてくれるのか。) ………………、うん。 (伸ばされる腕に、その袖に、毛布から腕を出してそっと端を掴もうか。反対に顔を枕へ埋める。砂と油の匂いがした。きつくきつく、埋める。小声、くぐもって、) ―――――おやすみなさい、グレイブさん。  (不安と焦燥と恐怖は、いつでも何処にでも。 愛しい人が居る限り付き纏う儚さ。容易く。 毛布とシーツの隙間で、思い切り身体を震わせた。袖だけ掴むなら、きっと伝わらない震えだ。――怯えだけ両立する愛しさ、根深く。) [Wed 17 Jan 2007 04:45:32]
グレイブ > そか……(くしゃり、くしゃり。娘の髪を撫でながら。悪魔はそうか、ともう一度頷いた。 ――薄く、唇の端を吊り上げて、悪魔は嗤う)――――構わんけどな、俺は(軋み声は、漏れなかった。ただぽそりと、ただ一言だけ)知らない事を知るのは、面白い事だ(――くしゃり。最後にもう一度だけ撫でて、悪魔も己の毛布へと潜ろうか。伸ばした腕、それは――娘が己を縋れるように。娘が己を頼れるように。娘が己を■せるように)…俺も、好きだ。大丈夫――安心しとけ。(カカ、と嗤い声) [Wed 17 Jan 2007 04:37:00]
危娘@城下町 > ( 「ころしたくなっても?」 )  (その言葉は唇に乗せて単語になる前に掻き消えるだろう。頭を撫ぜてくれるほど近い距離の悪魔の耳にも届かないぐらいに。 離れない永遠を約束してくれる悪魔。契約でも無いのに傍に居てくれると誓う悪魔。充分だと思った。充分すぎる言葉だった。例えこれから先――どんなにか避け難い理由で――その言葉が儚くなる日が来ても。その誓いで、この一瞬だけで生涯の安らぎを満ちる事が出来るのではないかと思うほど。 未来よ、過去よ。話し掛けるな。今この瞬間ここに居る愛しい悪魔の存在を噛み締めさせて欲しい。) ( 「ころしたいほど 愛しくなっても?」 ) (冷たい身体。低い温度。月明かりに青白い面差し。薄く寂しく微笑んで。) ………大好きだよ、て…。言ったの。……あたしも、ずっと大好きだからね。……ずっと。 ( 「ひとりに しないで ころしたいほど好きな人」 ) [Wed 17 Jan 2007 04:32:19]
グレイブ > ――……悪いな、もう一度言ってくれないか?(蒼と黒が交差する。悪魔の口元には、唇が釣り上がった笑み。ただ淡々と、聞き取れなかった娘の言葉を聞き返そう) [Wed 17 Jan 2007 04:25:38]
危娘@城下町 > (その言葉に、ふ、と毛布に沈みかけた白い顔が持ち上がるか。無機質な黒瞳。じっと蒼い光を見つめんと。 一言。) ―――…たく、なっても?   [Wed 17 Jan 2007 04:22:52]
グレイブ > 俺は、危娘のことが、好きだ――ソイツは変わらんよ。……危娘が俺のことを嫌いになろうが、離れたくなろうが、好きになろうが、一緒でいたがろうが。 俺が、アンタの事が好きなのは、変わらんよ。 [Wed 17 Jan 2007 04:19:34]
グレイブ > 同じか、どうかは――……わからねぇな。俺は、危娘がどう思ってるかは聞いたことがないからな(無論。悪魔も、そのような理由で問われたとは思っていない。だから――単に、素直に、口にしただけだ。『愛してる』との言葉すら、自分の思いに当てはまるかどうかはわからない。ただ、好きなのだと、それは間違いないのだが。だから。娘の感情と違うと。そういわれたとしても、否定はできない。同じだと言い切られても、否定はできない。だけど――ぎしり。とベッドが軋む。身を乗り出した悪魔。腕を伸ばして。背を向けて毛布に沈む娘の頭を撫でようと。するだろう。貴女の感情はわからない。だが、ただ、わかって欲しいことは、あるのだ)だけどな。――離れたりはしない。最初は別々だったけどな。今から、最期まで、一緒だ。……安心して良いぜ。悪魔が相手じゃあ、そうも思えんかもしれんが(カカ、と嗤った。そうして、貴女の中で囁く声を――否定するわけではない。だが、決して肯定するわけでもない、そんな声。悪魔は囁く。大丈夫だ、と) [Wed 17 Jan 2007 04:18:27]
危娘@城下町 > (問いかけたのは、世間一般の同年代の少女と同じように「愛しているよ」とか「好きだよ」とか夢見る台詞を望んだ理由の質問じゃない。この悪魔は自分と出会う時はいつも笑っている気がする。蒼い蒼い不思議な光彩の瞳の中、悪魔にしては不釣合いな――唯一知る悪魔が愛父の冷たく凍て付く眼差しだし――感情を秘めてこちらを見ている気がずっとしている。暖かいような、こそばゆいような、温もりのような、不可思議なそれ。自分が知っている感情のような気もしたし、まるで縁の無い思いのような気もしていた。解らない。解らないと不安になる。容易く、脆く。) ………あたしと、同じ? (相棒で、家族で、身内で、だいじで。) (きゅ、と唇を噛んだ。 悪魔の答えを得て、心の中で囁く者が居る。――違う。あたしとは。)   ………そ、か………。 (けれど、現実の自分はこくん、と頷くだろう。物分りのいい子供のように。納得するように。 癖のある笑い声。嫌悪感など微塵も無い。それでいいじゃないか。それで。大切に思われている、その言葉だけで充分じゃないか。膝の上、指を握る。そのまま背を向けて、毛布へ潜ろう。顔を見られまいとするように。) ……ありがと。…あたし、寝る、ね……。 [Wed 17 Jan 2007 04:12:01]
グレイブ > ――……どう思うか?(問いかけ。黒い瞑い瞳。それが真っ直ぐ突き刺さるように向けられたままの、問い。しかし笑みは揺らがなかった。決まりきっている。一度置き去りにしてしまったけれど。一度離れてしまったけれど。悪魔にとって、この娘が如何なる存在か。そんなの、決まっている)俺ァ、大切だと思ってるな、危娘の事は(はっきりと、断言しよう。そうだ。それ以外に何者でもない。大切な、大切な、大切な)相棒で、家族で、そうだな――それ以上の何か、かもしれん。俺にャあわからんが、人間は『愛してる』『恋してる』『好き』、そういった風に呼ぶのかもしれん(カカ、と嗤った。逆に言えば、そう言った言葉で形容できない、より勝る感情かもしれないのだが、何にせよ、そう言った存在なのだ、娘は。そう思う、彼女なのだ) [Wed 17 Jan 2007 03:58:30]
危娘@城下町 > (逃げちゃ駄目だ。(*ひとこと) (相棒同士で財布合同だとするなら金にならないと思うのよそれ。循環するぜに。その辺りの売買は最終手段と言うことで一つ。) (ぶる、と肩を震わせてのそのそ自分のベッドへ上がる。この国だし、寒いと言うほどでは無いが温度差はある。それこそ風邪でも引いて移したら大変だ、と思って、悪魔の顔をちら、と見上げるか。 笑っているのかその瞳。楽しそうに。面白そうに。蒼い眼差し、浮かぶ感情は何処かくすぐったいような、向けられるそれ。何と言う思いなのか言葉では良く解らないけれど。) ……グレイブ、さん。 (彼の言葉に対して其方へ行くでも無く、ベッドの上で膝をぺたんと後ろに折ったままじい、と見つめよう。傾げる小首。乾いた唇を舌で湿らせて、) ………あたしの事、どう思う? [Wed 17 Jan 2007 03:52:49]
グレイブ > (だが戦うんだ、現実と。現実に、背を向けちゃいけないんだ。そしてぶつかって潰れるか磨り減って倒れる。慰めて、誰か)(だって悪魔だもの。でもそうやって説明しつつ、じつはこっそり買い占めてるかもしれない。この娘が傷つく――わけではないが、のは勘弁願いたい。悪魔はそう思う)(くしゃみをするのを見れば、仕方ないなと悪魔は嗤った。さすがにもう上半身に黒の短衣を着てはいるものの、外套は脱いでいる。それ故、普段よりも悪魔の表情ははっきりと判るだろうか。己は理解できていない、理解できない思いを、娘に向けて、悪魔が笑っているのがわかるだろうか。其処に慈しみと呼ばれる勘定があることを、貴女は気付くだろうか)ったく……ほら、こっち来い。暖めてやるから――ったく、着替えながら考え事なんかしてるからだ(なんて、そんな事を言って嗤うのだ。娘が離れがたいと思うのと同様に、悪魔も彼女と離れがたいと思っているのだから) [Wed 17 Jan 2007 03:40:07]
危娘@城下町 > (活かし所の切ないタフネス値。何だか男が損する世の中に出来てそうでこれまた涙がちょちょ切れそうな現実よ。いいんです、男はきっと磨り減って大人になる。) (何ィ、いらん ことしい を! でもきっと懇々と説明しなけりゃ(しても)よう解らんかと。知性2を舐めたあきませんと逃げ道確保だ。駄目か。駄目か…。) (手間取ったせいですっかり冷えてしまったが、気になるのは其処じゃない。てけてけ走り寄ってドアを開ける。開けないと。あのドアの向こうに早く彼の姿を確認しないと。早く速く。) (ノブを掴んで引く。転がるように室内へ入る姿は、先ほどの宿の外の場景に似るか。急いで視線を廻して悪魔の姿を確認出来るなら、ほお、と肩の力を抜くのも、また同様に。あの恐怖を味わいたくなんか無い。) (まじまじと悪魔の顔を見て、一瞬送れて返答。こくこく。) う…、うん……、その、だ、だいじょう…… っ、くしゅん! (言ってる傍からくしゃみした。爪先から指まで冷たい。ヴェイトスの冬ほどでは無いが、さすがに数十分下半身が裸同然だと涼しくもなる。) [Wed 17 Jan 2007 03:33:23]
グレイブ > (それでも力とタフネスが上なあたりはアイデンティティー。そして男はタフでなければ生きていけないが、タフなだけだと死んでいるのと同じなのだとか行ってみるテスト)(そしてそれを興味本位で調べて使用方法を伝える悪魔。 果たして。娘が扉を開けると、其処に悪魔は――)……構わんさ。俺ァ、気にしないからな(部屋に響く奇妙な笑い声。煌く蒼。悪魔は、其処にいた。娘を待っていた。ベッドに腰をかけ、青白い月を眺めながら、茶を啜りながら。悪魔は待っていた。大丈夫。二度はいなくならない。二度といなくならない)しっかし、外、寒かァ無かったか? 風邪とか引くなよな。ありゃあ、かかると詰まらん。ロクに動けなくなるしなあ。 [Wed 17 Jan 2007 03:19:33]
危娘@城下町 > (数値的に「守ってあげる」か何か言われてちょっぴり凹むといいとか鬼な感想。しどい。いや頑張って欲しい気持ち。) (多分普通に売ると予測。生活あるし。ナニに使うとか知識が無いので知らぬが仏だといい感じ。 闇の中、ただ一つの光源は蒼。笑う気配は伝わるか。あぁ、心配してくれてる。「忘れないで」居てくれる、と動悸の乱れが収まって行く。早く戻ろう。早く彼の姿が近くで確認出来るうちに。) ごっ……、ごめ…、 時間、かかって……、 (さかさかと下衣を履き帯を締めて、荷物を纏めて急いで室内へ戻ろうと。引っ込んだ蒼がたちまち不安になる。あの蒼が消えた途端、彼まで居なくなってそうだ。) [Wed 17 Jan 2007 03:13:07]
グレイブ > (ともあれ現状は保護者。保護者で良いだろう。きっと。能力値的には娘さんのが上ではある辺り情け無いが。まあ、年の功で何とかしようか、実年齢不明だし)(だが娘さんの使い古しなら喜んで買う手合いがゲフンゴフン。 夜の中、蒼い瞳で彼女のいるだろう方向を見据えれば、ふ、とその灯が翳る。眼を細めたのだ。嬉しそうに。そうか、と頷いた。安心したのだ。娘に、何事も無くて。そうか。もう一度、揺れる鬼火。誘蛾灯)なら、良いんだが。――別段、どっか行きャしないから、それで考えてるんだったら、必要ないぜ、その考えは(カカ、と嗤い声。人は嫌う悪魔の声だが、悪魔にしては優しい声音。ぎい、と軋む扉の音。それと共に、鬼火は消える。部屋に戻ったのだと、知れるだろう) [Wed 17 Jan 2007 03:04:14]
危娘@城下町 > (嫌なミラクルですな。言葉の魔法。実質年齢は不明なんだし問題無いじゃ無いかと豪語だ。従兄にしちゃやけに保護者っぽいし。10離れればこんなものだろうか、と世間一般の従兄さんに聞いてみる気。) (ちなみに売り物にはなりませんよ。使い古しにも程がある物ばかりだし。 衛舎なら兎も角、商人宿では深夜に余計な灯は付かない。廊下では月明かりも届かない真の暗がりに少し距離を置いて浮かぶ両対の蒼に、一瞬びく、と身を竦ませるも、荷袋で腿から下をガードしてこくこく頷き。) だ、大丈夫……、 ちょっと、その――……、 考え事してた、だけ……。 (ごめん、と項垂れ、着替えを再会しようか。今度は見付かるだろう下衣を引きずり出して少し嘆息。 悪魔は此処に居てくれる。 「彼」は今は何処に居るのだろうか――、と。) [Wed 17 Jan 2007 02:57:53]
グレイブ > (叔父と姪。そうか叔父さんだったのか。言葉の響き一つでなんだか酷く年上になったような感覚。せめて従兄でどうだろうか。外見年齢二十代半ばで叔父さんは、わりと厳しいかもしれない)(――そして首を出してみれば。何故だか廊下のすみっちょでお店を広げている娘さんが一人。ああなんだタイミングが速かったか、とか思わない辺り悪魔は紳士なのかもしれない。まあ、暗がりで全く見えないのだけれど。ともあれ、声のしたほうへ視線を向けよう。闇の中でも蒼い眼が見えるのは、きっと娘を驚かせるかもしれないが。鬼火のような、蒼色)そうかー? ……ま、大丈夫なら良いんだが。なんかあったら呼べよ。俺ァ部屋の中にいるんだから(カカ、と嗤って。頼って良いのだと、娘に告げようか) [Wed 17 Jan 2007 02:46:33]
危娘@城下町 > (むしろ兄妹と言うよか、仲のいい若い叔父と姪っぽい関係が相応しい気もしてきた感じ。そうだ、人攫い云々職質対策にはこの案で最終決定に。身内のように愛おしいのは、だいじなのは同じなのだし。) (などと悪魔が室内で心配になっているだろう頃、廊下では。) え?あぁ、違っ――…、これは夏用の上着だし……、 帯とか何処へやったかな……、 (なにせ流れ傭兵。つい半年前まで家も無かった身分だ。荷袋の中は生活必需品から春秋夏冬兼用の着替えまでごった。狭い袋だし財産も無い。一応それなに整えては居たけれど、なかなか目的の物は最初に見付からない法則だ。荷物ひっぱり出したりしまったりで探してる最中。ちなみに上半身はきちんと着てる。下半身が下着代わりの黒い短衣のみで涼しいだけ。) (そこでいきなり開閉音がしようものなら、びびっ、と硬直。) あ、わ、わ――、ま、まだ着替えて無いから! 大丈夫だから! (ばば、と両手で膝を抱えるようにして暗がりの隅へ小さく小さくなって必死に応答。暗さで見えないことを、祈る。) [Wed 17 Jan 2007 02:41:34]
グレイブ > (やれやれ、と溜息を吐きながら悪魔はお茶を啜る。年頃の娘は難しい、と。そういう事なのだろうか、なんて。月を見ながら考える。兄貴分を気取っているのは己だけなんだろうか、そんな風な気持ちも起きる。この悪魔も不安なんだろうか。自分でそんな風なことを考えて、悪魔はカカ、と嗤った。面白い。実に面白い。娘との交流も。そしてその交流で新たに湧き上がる感情も。共に新鮮で、共に面白くて、共に大切なものだ。悪魔を生かすのは娯楽。あの娘。本当に大切な存在。……なのだが)……にしちゃあ、随分と遅かァ、ないか?(ズズ、と啜る。そう、アングリマーラはあまり治安が良いとはいえない。となれば、宿の中とはいえ、娘が裸――着替えているところに出くわせば、良からぬ事を企てる者もいるだろう。腕を伸ばして己の円匙を握ると、立ち上がった。まあ、自分は――良いだろう。上半身が露でも。そう変ではない。言い訳しているのだろうか?早く見に行けと告げる、頭の何処かが)……おい、危娘。大丈夫、だよなぁ?(ぎぎい、と扉が開いて。赤毛の悪魔の顔が覗く。右へ、左へ) [Wed 17 Jan 2007 02:26:56]
危娘@城下町 > (何かもう「脱ぐ」と言う気配が嫌なのだ。恥ずかしい気が。幾ら後ろを向いて貰ってても、衣擦れの音やら荷袋の口を開く気配やら、あのごそごそ感が自分で気になってそわそわする。これが愛父や愛兄なら別だけど。家族だし。妙な線引き。) (すか、と空気を切る腕の気配を残像に廊下へ出奔成功か。え、あれ?何か呼んだ?と、ドアを閉めた時点で、ふと背後を振り向いたが。次いで殊更呼ぶ気配も無いので、急いで着替えを、と。廊下の端までずりずり荷袋引きずって、四角へ移動。此処ならちょっと部屋から誰かが首を伸ばしたぐらいじゃそうくっきりは見えないかと。深夜だし。人が来ない運に掛ける…。) (ごそごそ帯を解き、両手の親指で下衣の腰布に手を掛ける。其処でふと思い出した。あれきり会っていない侍を。) ……一心さん。もうアングリマーラ出てしまったのか、な………。 (やっぱり、一緒に居るなんて。嘘かな。) (そう考えると、室内の悪魔も、ふと目を離した瞬間に居なくなる気がした。急いで着替えないと、と思う反面、焦りすぎて荷袋からなかなか着替えが探せない。そろそろ腿が寒い。) [Wed 17 Jan 2007 02:21:11]
グレイブ > (悪魔には割りとそういう感情は無かったりするので、うん、と首を傾げる。別段見ないで、と言えば其方を見ないのに。長身痩躯の男は、少々痩せてはいるものの、やはりしっかりとした体付き)あー、別に見やしないって。恥ずかしいんなら(言いつつ、片腕に持ったままの急須で、新たにお茶を注ぐ。甘ったるいその味だが、悪魔は気に入った様子。カカ、と嬉しそうに嗤うのだ)――ちょぉーっと、待った。待て、危娘。待て(真っ赤になって飛び出そうとする彼女の動きに、待てよと、腕を伸ばす。娘の細腕を掴まんとする。――が、届かず。さすがに十も能力値が離れていれば届かないか。ダッシュ避難と貴女は言うが。言うけども。言うけどさ)……廊下だって人は通るんじゃないのか、おい? [Wed 17 Jan 2007 02:08:51]
危娘@城下町 > (そう言えば先日再会を果たした侍との初っ端出会いは結構『面白』かった。本人に取ってはあの豪快な行き倒れっぷりは笑い事じゃないと思うけど。けど。) ――ぇえ!? あっ、い、いいよ、そんなの! は、恥ずかしいよ……、 (服脱げ、と言われて思い切り振り返った顔は心持ち赤面。折角撫で付けて貰った髪がばさりと翻る。俯き、ぼそぼそと否定の体。一年の間経験して、羞恥心ぐらいそれなに覚えた。しかして濡れた衣服が気持ち悪いのは、事実。どうするかなーと、頬の赤いまま、悪魔にちらりと視線をやれば、すでにさっさと脱衣中で。びびる。) あっ、あっ――、そのっ、あたし、外! そ、そとで着替えるからッ! ほら廊下、ここ、この時間とか誰も居ないし――、 (などと慌てふためき、気遣う悪魔に背を向けて、ベッドの上の荷袋引っつかむと廊下へダッシュ避難だ。てけてけ。) [Wed 17 Jan 2007 02:00:58]
グレイブ > (そうして、彼女が少しずつでも『面白い』という感覚を理解していっていただければ嬉しいと思う。そうすれば、共に楽しめることも増えていくだろうから。そして楽しんでいくことが増えていけば、悪魔と娘が共にいる時間も増えていくだろう)……危娘も服を脱いじまえよ。着替えあるんだろう? ――それと暖かくしとけ。カゼでも引いたら詰まらんからな(そう言いながら、あっさりと悪魔は外套と、その下に着込んでいた薄手の黒い衣服を脱げば、上半身を露にしてベッドへと腰を下ろした。調度、危娘の反対側。彼女に背を向け、外を――月を見るように。自分の荷物から引っ張り出した布切れで、簡単に自分の身体を拭おうか)……大丈夫か、おい? ――寒いんだったら、なんか羽織っていたほうが良いとは思うが――……。 [Wed 17 Jan 2007 01:49:35]
危娘@城下町 > (ふん、ふん、と真面目な顔で聞いてはいるけど、実際、理は良く解らない。『楽しい』『面白い』より先に『安寧』『安らぎ』が欲しいとは思う。快楽なら戦いが、遊興なら戦争があるのに。 ただ慕う悪魔の楽しそうな顔はと言われれば、これは『楽しい・面白い』より『嬉しい』に属すのだから、先生の答えには素直に頷き。心留めればいずれ理解の日も来るかも知れないし。) うぅ……、気持ち悪い………。 (半分ほど外套に掛かった。多分下まで染みた感じだ。めそり。) (てってけ、ドアを抜けて二階の自室へ移動するか。部屋に着くまで握手状態。宛がわれた部屋は二階端の倉庫の隣だ。着替えを始める悪魔を横目に、とことこ自分のベッドに戻り、こっちも外套を脱ぐ動き。) …・・・っ、くしゅ――、 (すでに冷え始めた着水部分は、上着を脱ぐと肌寒い。小さくくしゃみ。) [Wed 17 Jan 2007 01:40:34]
グレイブ > 『楽しいこと』『面白いこと』だな。――何にせよ、知らなかった事を知るのは、楽しいし、面白い(カカ、と嗤った。死より面白いかどうかは、わからない。だが死を楽しめば、それでお仕舞い。だからその前に、色々と楽しんでおいたほうが得だと、ただそれだけのこと。悪魔はやはり楽しげに嗤い、楽しげに言うのだ。正解だ、と)あ? 別に謝んなくたって良いだろ、うん。濡れちまったのは危娘だけなんだし(そして茶は、と言えば、実は未だ急須に残っていたりする。いや、此方のそれを急須と呼ぶかは別なのだが。片手にそれを持ち上げて。反対の手で娘の手を握れば、そのまま部屋まで上がるだろう。――そして部屋まで来れば、悪魔は一足先に、自分の身を包んでいる外套を剥ぐのだ。やや埃と、土と、汗の臭いの混ざったそれを) [Wed 17 Jan 2007 01:28:46]
危娘@城下町 > (血の繋がらない兄も父もペット(ペットと来た)も居る身。一人は悪魔だし一人(匹?)はドラゴン。かつては頻繁に交友を交わした仲だけど、今は誰も彼もが遠い空の下。今頃何をしているものか。そもヴェイトスに居るのか居ないのか。寂しくなるからよっぽど構って欲しい。仮兄分の蒼い悪魔。) ……そっか………。 じゃあ、えと――、 (考え考え、こくり、小首を傾げて、) それも「楽しい」…こ、と……? (仕草的、「先生、この答え、当たってる?」とそんな風情。死ぬ事より楽しい事がいっぱいある、との昨日の話を得て、質問風。) あ、あぁ…、ご、ごめん、なさい……。(これは今度こそ謝らないと、折角貰ったのに。甘いお茶、少し飲んだだけで地面に御馳走だ。しゅん、と項垂れて。火傷はしなかったものの外套は腰から下がちょっぴり濡れた。早く乾くといいけれど、なんて裾を摘んで困り眉。) う、うん、わかてる、よ――、あ、駄目、やっぱり、手、繋ぐ、手――、 (独特の笑い声、少し安心するものの、慌てて手を伸ばし、悪魔の袖をしっかと掴まんと。握れたなら多分部屋までこのまむま。) [Wed 17 Jan 2007 01:22:53]
グレイブ > (というか。わりと悪魔は兄貴分なつもりなのやも知れない。すでに娘に兄がいるとは、知らない身だから。ただまあ、知ったとしても世話を焼くことは変わらない)うし、泣き止んだか……良かった良かった。ん?俺も良くは知らんのだが、何でもこっちじゃ良く飲む代物らしい。……こういうのを喰ったり飲んだりも、面白いよな。まだ喰ったことないもんが山ほどあるんだ(カカ、と嗤った。おいしそうな表情を見れば、悪魔だとて嬉しいわけで。だから、傍から見れば、二人が嬉しそうにしている姿、微笑ましいと映るかもしれない)謝んなくて良いさ。俺が考えなしだっただけ、と……ありゃ、零しちまったか(まあ、幸い、貰ったのが結構前。結構ぬるくなっていたが――参ったな、と己の頭を引っ掻く。カカ、と嗤い声)慌てなくても、置いて行きャしねぇよ。……調度良い、俺も動いて、ちと汗を掻いたし。部屋戻って身体とか拭いちまおうか。 [Wed 17 Jan 2007 01:09:59]
危娘@城下町 > (親戚の子は通じるかも知れないっぽい。兄妹もかろうじてセーフゾーンか。髪や目の色が兄妹で異なる混血児は山と居ようし。衛兵さんの職務質問のかわし方はこれでイケる気分で。) ……ん、ぅ。 (目元を、くし、と外套の袖からはみ出た握り指で拭い、こくり素直に頷き。差し出されるチャイを両手で受け取るか。立ち上る良い芳香。茶碗にまず鼻先を近付け、ふんふんと匂いを嗅ぎ、) ……? (「これ何?」と言いたげに、悪魔の顔をきょと、と見上げてから、一啜り。 口の中に広がる甘味にじわじわ広がる笑顔。口に出さなくても雄弁な「美味しい」表現。) ご……、ごめん、ね……、し、心配、で……、その。 (上目遣い。カップを持ってへたり込んだまま、いい訳っぽく弁解。怒らないと言ってるのに、どうにも「嫌わないで」の表現深く。 こくり、ともう一口お茶を飲んで、中へ促す悪魔に、) ……あっ、待ってよ……、 あっ、つ――! (急いで立ち上がりかけてお茶零した。) [Wed 17 Jan 2007 01:04:28]
グレイブ > (人攫いとて、この街では日常茶飯事だ。ヴェイトスに比べ、遥かに人口も、種族も多く、雑多な都市。犯罪の多さも、比べるべくない。それ故に昼間ならば見咎められても仕方ないやもしれぬ。――が、もし見咎められれば其処はそれ。兄妹ですとか、親戚の子なんですとか。言い訳のしようは幾らでも存在する。最も、そう言って攫っていく類の人攫いも、いるのだろうが)……ったく。ほら、これでも飲んで落ち着けよ。んなに泣いたんじゃ、身体から水が無くなっちまう(カカと笑いながら、悪魔は娘に茶碗を差し出した。中には未だ、甘いお茶が入っている。――健康という言葉からかけ離れた存在ではあったが、しかしここまで血色が悪いのはどうなのか。今度美味い物でも買ってこよう。そんな決意)怒っちゃいねぇな。大丈夫――危娘を怒るなんてェ事はしないが……そうだな、とりあえず部屋に戻ろうか。寒いってぇのに、このまま蹲ってるってェなら、俺が抱えて運んじまうゼ?(そして、やはり喉の奥からのカカ、という嗤い声。きっと悪魔は言葉通り、実行するだろう、それを) [Wed 17 Jan 2007 00:49:46]
危娘@城下町 > (ヴェイトスの大通りでは些か剣呑にも見えるか、全身を覆う外套姿も、この異国ではさして目立たないのが便利だと思う。ガーラベーヤもサリーも一枚布。似た様式。おまけに深夜だ。周囲に人目も余り無い。無いだろうと思いたい。体格にその関係の不自然さは無くとも、顔立ちの若さから到底親子には見えない外套二人は、昼間だと衛兵さんにしょっぴかれそうな現在状況だ。円匙担いだあんちゃんとへたり込んで泣いてるチビ娘は正しく人攫いの図かと。かと。) (なでなでされたー。頭に掛かるいとも優しい感触に、八の字に歪んだ眉、俯く瞳をぐしぐし拭い、) ……う、うん。 (ぐす、と啜り上げながら、どうにか泣き止み。頬と顎の涙跡以外には、悪魔の杞憂通りまるで水気に乏しい陶磁器じみた面差しなれど。すん、と顔上げて、近くなった悪魔と目を合わせるか。) …お、…怒ってない……? おこて、無い? (信用していないのか、なんて。おずおず。) [Wed 17 Jan 2007 00:43:24]
グレイブ > ったく……大丈夫だ。ここにいるんだから。安心しろよ、危娘(くしゃり、くしゃり。不器用に、大切に、宝物を撫でるように、娘の頭を撫でていく。月光の下で見ても判るほどに青ざめた顔。それだけ心配してくれたのだと、そう気付く。だから、得るんだ瞳の彼女を慈しむように。大丈夫だと告げるように。悪魔の掌が、少女の頭を撫でる)……これなら、書き残しといた方が良かったなぁ。悪かった……ンじゃあ、今度から、心配しないで済むようにしような、うん(そうして言葉をかけながらも、娘に対する苛立ちや何か、そういったものは欠片ほどにも存在せず。それは彼女を多少は安心させるだろうか。わからないまでも、その泣く様子に、少し悪魔は考える。乾いてしまうんじゃないか、なんて、そんな事を思うから)……ほら、大丈夫だから泣きやめよ。何処にも行きャしないんだから(藍色の娘の前に、しゃがみこむ緑色。目線を合わせて、彼女の顔を覗き込もうか) [Wed 17 Jan 2007 00:31:42]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 [Wed 17 Jan 2007 00:22:40]
危娘@城下町 > (飛び出した夜は、今日も密度の濃い闇黒。雲は無い。暫定雇用主名義で宿泊中の部屋の窓からは月が良く見える。 それでも安心しなかったのは何故か。目が覚めて其処へ居た筈の悪魔が居なかったから。 元から血の気の薄い顔色がもっと蒼白に変わったとも。――まさか。そんな。あんなに約束したのに。滑り込む不安はいとも容易く。身支度もそこそこに狂気の体で探しにと。) (のんびり近付く濃緑外套に、へたりこんだ藍色外套は、フードもしてない顔上げてまじまじ悪魔の顔を見上げるか。 ―――じんわぁ。ざんばら髪の下、両眼に滲む雫、めそり。) めっ……、目が、さめて、ね――? ぐっ、ぐっ、グレイブさ、い、いなかた、から――…、あ、あた、あたし、ど、何処行ったのかなっ、て――、 (えっえっえっ。撫ぜられる手にはストリートべそ掻き。両手の甲でぐしぐし目を擦る仕様で。) [Wed 17 Jan 2007 00:18:34]
グレイブ > ――大丈夫だ。置いて行きやしない(予想していた。それ故に開口の一言はこれだった。ある意味で、ここまでとは思っていなかったが。――ともあれ茶碗をズズと啜る姿。わりと馴染んでいると言えなくもない。大慌てで飛び出してきたのがわかるような娘の姿に、ゆらりと立ち上がる長身痩躯。そのまま、無造作に娘の方へと歩み寄ろう。仕方ないなあ、この子は。そんな感情。微笑ましいとも言える。だって悪魔は嗤っているのだ。楽しげに。ここまでの思いを向けられて、どうして娘を置いて行けよう。無碍にできよう。手を伸ばして、その解けた髪の娘。頭を撫でようか)安心しろよ。ちぃとな、夕涼みしてただけだ。……まあ、もう夜にゃあなっちまったが。 [Wed 17 Jan 2007 00:09:02]
危娘@城下町 > ぐ、ぐっ、――グ、グレイブさ―――、 (認められたならその悪魔の姿。その場でくたくたしゃがみ込む所存。気、抜けた。) [Wed 17 Jan 2007 00:04:43]
> (ガッ、ゴッ。 ――がたーん。) (微妙に不穏な連続音、連れて。悪魔の蒼い眼差しの先、路地に面した戸口の其処だけ木造のドアが勢い良く開くだろう。) (その内部の暗がりから猫か犬の子のように転がり出て来たのは、藍色外套を無造作――と言うか慌てまくって引っ掛けて、長い髪を結いもせず振り乱し、黒紗で顔を半分隠しながら今にも泣き出さんばかりの形相を要した青白い顔の娘。 前髪の隙間から見える額にコブとか見えるのは不穏音の正体かと。慌てすぎて手すりか何処かでぶつけたもの。) (路地へ飛び出るなり、右、左と半狂乱の風情で首を廻し、悪魔の姿を見付けて、) [Wed 17 Jan 2007 00:03:09]
グレイブ > さぁて、とは言え俺も仕事を探すかねぇ(無論、こうやって日々の尊い、尊い労働で小銭は得られるのだが。さすがに単純作業ばかりだと詰まらない。やはり傭兵。殺したり殺されたりが性にあっている。――もう少し早く戻ってこれれば一合戦できたのだが、と思うが、まあ過ぎたことを気にしていては、新しい状況を楽しめない。 どうしたものかと思案しながら、手を伸ばすのは直ぐ傍におかれた急須――と欠けた茶碗。仕事から帰ってきたら、宿の主人がくれた物。中身は甘ったるいお茶……チャイだかサイだとか、そういうらしい。ズズ、と啜り、カカ、と嗤う。美味い。気に入った。そんな風に)(――と。どたどたどたと。激しい足音。階段を転がるように下りてくるような音。んあ、と振り返る顔には、外套に隠れているが笑顔。一応書付は残しておいたのだが、あの娘) [Tue 16 Jan 2007 23:53:25]
> (と、頑健だが質素な石造りの宿の内部。不意に慌しいが軽い足音、忙しなく。 二階建ての階段でも走り降りて来るかのようなそれ。だだ、だだだ――、) (石の建物に音は良く響くだろうか。その音は真っ直ぐ宿の戸口まで近付いて来るようで。 悪魔の耳にも聞こえるか――、) [Tue 16 Jan 2007 23:48:20]
お知らせ > さんが来ました。 [Tue 16 Jan 2007 23:39:59]
グレイブ > (結局、何処へ行っても生めよ増やせよ育てよ作れよ。そして呆気なく死ぬ。死んだ数だけ穴が要る。焼いてしまおうがそのままだろうが、灰や骸を放っておくわけにもいくまい。聖なる河へ流しても、流れ着いた先では穴が要る。がらん、と無造作に悪魔の足元に放り出された円匙は、土で汚れていた。 そう結局、こうして人が群れている以上、墓穴掘りの仕事もまた、無くなることはない)景気は良いってなァ、この事だな、まったく(カカ、と嗤う。世の中どうあれ、坊主と葬儀屋、ついでに娼婦は仕事に困るまい。それと近頃は兵隊か。何にせよ、めでたい事だ。こうして飯の種が簡単に手に入るならば、その分、あの娘の傍にいてやれる時間も増える。そして共にする事も、だ) [Tue 16 Jan 2007 23:25:36]
グレイブ > (――そうして、娘と共に眠った朝。明けて次の日、悪魔は雑多な人々の群を眺めながら、彼女の泊まっている宿の傍へと腰を下ろしていた。ヴェイトスのような猥雑な都市も眺めていて楽しいが、こうした雰囲気も面白い。結局のところ、人間なぞ何処に行っても同じように、こうして町を作る。なるほどなあ、なんて思いながら、カカ、と喉から嗤い声が漏れた) [Tue 16 Jan 2007 23:16:51]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『――ぼんやりと、宿の外』 [Tue 16 Jan 2007 23:14:58]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『(多分また、猫のよう。丸くなって寄り添い眠る。)』 [Tue 16 Jan 2007 05:36:48]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 [Tue 16 Jan 2007 05:34:48]
グレイブ > (かくして、蒼い瞳の悪魔は、再び娘の隣に。二度と離れない。二度と離れない。そう決めながら、共に一つのベッドで寝るのだろう。大好きだと、そう応えながら――) [Tue 16 Jan 2007 05:33:46]
危娘@城下町 >  えへへ、グレイブさん、大好きだよ。 大好きだからね。大好きだから。 [Tue 16 Jan 2007 05:33:12]
危娘@城下町 > (そんな気遣いが、そんな心が、伝わればいいのに。心を読む術は人間、こと愚鈍な娘にはほど遠い技術で。今は儚い不安と、今此処にある幸福を、そっと握り締めるイメージを深く、何度目か解らない、撫ぜられる感触に、猫のよう、目を眇めて、) ………ん……、 (首を竦める動作でその冷温を甘受するだろう。それだけで娘の体温は少し上がる。嬉しいんだ。嬉しいんだ。触れて貰える、其処に居る幸せ。頬だって赤くなる。幸せそうな顔。久しぶり。) (伸ばされる手で握手のかたちに繋がれば、ちょっと目を上げて、視線を合わせようと努力の後、くすぐったそうに微笑む。この感覚も久しぶり。彼の笑い声も久しぶり。懐かしいことばかり。異国の地で思わぬ邂逅、二度目。) (それから死骸に目を向けて、「あぁ」と、) …この国では、要人邸以外に墓は無いらしくって、さ……。 死体は燃やしちゃうって灰を川に流すのが普通らしいけど。 ……埋めちゃってもいいかなっ…て。 (どうせ主人には「始末しろ」とだけ言われているんだし。この国に意味無く裏路地の地面を掘り返す風習は無いだろうと判断。掘り始めるなら、邪魔しないように見守るつもりで。) ――うん、ありがとうグレイブさん! (ほお、と洩れる吐息は安堵のそれ。独りじゃない夜。誰かが居る夜。――本当だ、とふと侍の言った言葉に我知らず思う。寂しかったんだ、あたし。独りで居る夜は、寂しい。淋しいから。) (眇める蒼。慕わしげに見上げて。繋いだ手を精一杯の力で握り返さんと。) [Tue 16 Jan 2007 05:32:50]
グレイブ > (嫌いはすまい。拒絶も。ただ、面白くない事は、面白くした方が良いと、そう思うのみ。娘が楽しいと思うのであれば、悪魔はそれ以上何も強要しない。――いや、始めから強要はしないのか。無理強いされて行うことで、面白いことなど万に一つもありはしないのだから。だから、娘の心配は杞憂。少なくとも、この男にとっては。伸ばした手。膝の上から降りようとする貴女の頭をくしゃり、と。励ますように撫でた。大丈夫だと)ああ。安心しろよ――二度は無い。ちゃんと受け止めるさ。受け止めずに、放り出したりはしない。……大丈夫だぜ、危娘(そう言えば、以前もそうやって外套の端を掴まれていたな、と思えば、思わずもれる笑い声。伸ばした手で、今度は彼女の手を握ろうとするだろうか。裾よりは、此方のほうが安心だろう。お互いに)……そうだなあ。ま、それじゃあ久々にお仕事と行きますかね。別段、ここに掘って良いんだろ、墓穴?(問いつつ、彼女の手を握ったのとは反対の手で、よく馴染んだ円匙を握り締める。穴を掘って、入れて、埋める。それだけの、ある意味では重労働だが、男は一応本職だ。そう、長くはかかるまい)なあ、危娘――俺が一言でも、イヤだって言ったか? 俺と一緒に寝たいんだろ?――なら、一緒に寝ようぜ(上目遣いに返すのは、嬉しそうに、楽しそうに、細められた蒼い瞳。そして嗤い声。決して、彼女を拒んではいない。怒ってもいない。そんな様子で、悪魔は嗤った) [Tue 16 Jan 2007 05:13:51]
危娘@城下町 > (俯いた顔少し上げて、近い悪魔の顔に微かな安堵。冷たくても、悪魔の体温。其処にある限りははっきりする存在だから。漸く幸福が訪れる気持ち、安らかに。僅かだけれど。僅かだけれど。一瞬でも離れたくない、そんな思い、強く強く。 頷いた。) ……そうする。グレイブさんには、何も隠さないようにする。 ……だから、受け止めてね? あたしを……。 (はにかむように伝えて、そっと膝から降りようか。いつまでも彼の膝を占領していては動けまいし。袖さえしっかり掴んでいれば、満足とばかり。彼の外套の端を掴もうとするだろうけれど。) …紹介、ぐらいは出来るだろうけど。 (仕事の話。まだ信用の無い自分だし、雇い主がどう思うかは解らないが。) あぁ、その「ひと」。 (死骸に目をやり、) ……埋めてあげなきゃいけないしね。その後、案内するよ、宿に。 ……あ、…えと。 (と、軋む笑い声に、ふとこちらは気付いて寂しげに。) その、…ベッド、狭いのは、いやかな。グレイブさん……、 一緒だと、せまいよ、ね……。 (しゅんとする表情連れて。怒る?怒る?の仕草。上目遣いに聞いてみよう。) [Tue 16 Jan 2007 05:06:42]
危娘@城下町 > (いつか愛憎と(愛情では無い。そんな清らかなものでは無い。執着と想い。強く、根深く。)安寧が両立する日が来ればいいのに。それは死ぬまで。どうか愛する人をけして拒む事は何も無いから。頼むから。懇願する。懇願する。切実に願う。独りにしないで。) (生気に乏しい体温も顔色も表情の儚さも、素のものだ。某かの感情が影響するでは無いけれど、不満に思われたくは無いから、言われれば治そうと努力はするだろう。愛した人の評価が全て。嫌われると息が詰まる。肺が潰れる。)  [Tue 16 Jan 2007 04:58:49]
グレイブ > (娘の焦燥。娘の慕情。娘の思慕。娘の不安。娘の殺意。その全てを受け止めることができる、などと悪魔は思うまい。だが、しかし、拒む事はあるまい。娘が悪魔を拒まない限りは。彼はそういう存在だ。相手が拒まない限り拒まない。そして好ましいと思った存在は、在りの侭であれば良いと、そう思う。不安ならば、不安でも良いのだ。消えないで欲しいと願うなら、それで良いのだ。悪魔は、その思いに応えよう。傍にい続けよう。共にいよう。最後まで。死ぬまで。どちらが先に倒れるか、それはわからないだろうが。もしもそうなったら、共に倒れようと、そう決める。 そうか、と、悪魔は頷いた。苦しくない。それをそのまま全て信じるわけにはいかなかったが。それでも、苦しくは無いのだろう。生気の無い顔。つまりは詰まらないのだろう、この娘は、きっと。自分が傍にいれば、面白いと、そう感じてくれるだろうか)求めても、良いんじゃないかねえ。……少なくとも、俺は、下手に我慢されるよりかは、その方が良い。――傍にいて欲しいんなら、そういってくれ。俺は莫迦だから、はっきり言って貰わんと、わからん時も多い(カカ、と嗤うのは自分へと。その愚鈍さ故に彼女を傷つけたのだから。暗闇の内でも、いつか娘が明るく――否、楽しそうに笑ってくれれば良いのだが。そう思う) ´…イッシン、ね。傭兵か――なら、危娘の傍にいりゃ、そのうち逢えるだろう。きっとな。逢えなきゃ――ま、それまでか(頭を何処かに忘れた骸が一つ。処刑か、暗殺か。まあどちらにせよ、大した違いはあるまい。傭兵が、彼を殺した。それ以上でも以下でもない。実にシンプル。単純なのは良い事だ。それだけで楽しい)うん? そうだなあ――さすがに、俺も喰わなきゃ腹が減る。いっそ、同じ奴に雇ってもらうってぇのもアリか(傭兵の真似事とて、できぬ身ではない。実力はさほど高くなけれど、『悪魔の用心棒』という響きは、それなりに意味がある。楽しそうに、笑った。――少なくとも、こうしてせがむ彼女は、楽しそうだと思ったからだ)いや、俺の宿は橋の下っと。まあ、そんなわけで。――誘ってくれるんなら、ありがたいな。 ああ、構わんぜ。俺でよけりゃあ、な(カカ、と軋み声) [Tue 16 Jan 2007 04:51:40]
危娘@城下町 > (およそ「正しくない」理ばかりで形成している娘なのだし。相手が悪魔だろうが堕天使だろうが吸血鬼だろうが、はたまた正義の死者だろうが黄泉送りの殺戮者だろうが、遍くそんな身分も制度もどうでもいい。例えば彼(彼女)が彼(彼女)でいるから。例えば墓守りグレイブがグレイブであるから。だから怖ろしい。だから気にする。だからその一挙一動が不安で仕方が無い。落ち着かない。いつも居ないと、この目の届く場所に、この手の届く場所に居ないと、何処かへ消えてしまうような儚い不安。いつも。何度でも。襲う焦燥。 愛しさと相反するのは、いつも恐怖。取り除けない。愛している愛している、愛しい愛しいと何度ぶつけ、何度返されても。 両立しない安堵と慕情。そんな自分をだいじに思ってくれる自信などありはしないのに。) ………ううん。責めているんじゃないよ。…もう、それはいいんだ。 沢山、受け止めてくれたから。…もう苦しく無い。 (少し顔を上げて娘は笑う。生気に欠けた笑顔。白い頬で。笑ったまま癖のようにまた俯く。) ……好きだと、愛していると、解らない、ね。 ……どうして此処へ、どうして、あたしの、愛しているあたしの傍に居てくれないのか、と。わがままになる。……もっと、貪欲になってしまう。 ……いけないことだと思うのに、ね…? (大丈夫。元気だよ、もう。と、悪魔に笑ってみせよう。明るくでは無いけれど。太陽の下へは出られない、胆力の無い笑顔で。) あぁ、一心さんて言うんだ。 ……其処の、(と、悪魔の腕の中、揺れる身体を固定させようと、廻した手に少し力を込め、反対の手で指差さんと、首無しの死骸。) …ひと、の。主人に、あたしと一緒に、雇って貰ってる…はず。 (はず、と言うのは、以後彼と会っていないからで、詳細決定は自分に依然不明のまま。紹介までなのだし、傭兵風情は。) (頬を離せば、うん、と頷き、ふと嬉しそうに小首を傾げるか。) あぁ、そうだ! グレイブさんも此処で仕事を探すといいよ。此の国には立派なお墓があるし…、若しかしたら雇ってくれるかも知れない。 (この国の死は荘厳な意味合いらしいので、流れの傭兵を雇用して貰えるか否かは不明で、かも知れない、としか言えない不確かさが哀しいが。) ね、グレイブさん。今夜の宿はあるの? あたしの泊まっている宿に来なよ。 ね? 今日は一緒に寝よう?昔みたいに! [Tue 16 Jan 2007 04:39:59]
グレイブ > (なぜならば。おおよそこの世全ての最下層であろう悪魔だから。何も蔑まず、何も拒まない。相手が此方を拒絶しない限り。思いを向けてくれる限り。そして、それから悪魔の個人的な理由。娘を好ましいと思っているから。何が正しいとか、間違っているとか、そんな事は悪魔にはわからない。だから、在りの侭の娘が好きだ。問われれば、そう嗤って言うだろう。はっきりと。言い切るのだ)……そうかァ……やっぱ、俺がいなくなったのも、あったか。謝っても、足りんだろうが(だからこそ、その償いを。赦しを得て。救われたから。今まで離れていた分、傷つけてしまった分を、これから先、癒せればと、そう思う。共にいようと、そう決めた。ゆらり、ゆらり。もう大丈夫だと、そう告げるように。膝の上の少女を抱き、そして揺らす)ただ、まあ……他の連中も、そうかもしれんが。『嫌いだから』いなくなったわけじゃあ、無いと思うぜ? 少なくとも、俺ァ違うし……多分、他の連中も、な。 じゃあ何で、って聞かれると困るが――(そして、その結果娘が受けた孤独も、決して軽くはならなかっただろうけれど。こうして告げることは、慰めになるだろうか。悪魔には、わからなかった)そうか? なら、俺もここにいるとするかね。アングリマーラも初めてだ。色々と、面白いこともありそうだしな(彼女がここを離れるまで、自ら離れることはない。そういえば噂では、吸血鬼が逃げ込んできたとか。面白そうだ。そう思って嗤えば――うん、と告げられた言葉に首を傾げた)さあ、俺はソイツと逢ったことが無いから、危娘の為かどうかは、本当かどうかも、わかんねぇがな。だからって『騙そうとしてる』って言ってるわけじゃねェぞ? 逢ってみないとわからない。――良いね、楽しみだ。面白そうなことが増えた(実に楽しそうに、嗤う。頬ずりされれば、頷いてみせよう。大丈夫だと)ああ。――何処かに行くときは、危娘と一緒だ。置いて行きャしないさ [Tue 16 Jan 2007 04:17:45]
危娘@城下町 > (彼は拒まない。彼は蔑まない。脆弱な心も、黄昏に惹かれる想いも。死に恋焦がれる現在でさえ。 彼の言葉を得て、「大事」な人の言葉を得て、娘は少し落ち着いてすん、と鼻を鳴らして、廻した腕を手前に引き寄せ、まだ残る涙の名残りを拭く。あっさりしていて、何だか説得力のある答え。 そっかなあ、とこくこく頷く。彼が言うなら、むきに否定しはしない。だいじな人以外に何を想われ、何を考えられても歯牙にも止めないが、逆なら別だ。愛している人々の言葉が絶対。評価が絶対。この決定は覆らない。覆す気が無いからだ。) ……本当に、怖かった……。グレイブさんが居なくなって。ラフマンさんも(愛し、愛された吸血鬼。)ソウキさんも(愛し、愛された堕天使。)消えて。居なくなって。探しても、探しても居なくて。 ……あたしがとても、とても醜く変貌してしまったせいだと思った。…あのひとたちが嫌いな、太陽を浴びているから。 (ぽつ、ぽつ、と妄執のように呟く記憶。離しながら顔が僅かに歪むのは、当時の痛み、激痛、魂の孤独感を思い出して。漉かれる髪、漉いてくれる指に身を預けんと。目を閉じるか。ゆりかごのように揺らされる身体。心地良い。) ………海、か……。 あたし、は、もう少し…、アングリマーラに居たい、かな……。此処は時間が、あんまり早く流れない気がする、し……、 あぁ、そうだ――。 (は、として、少し腕を離すか。悪魔の顔を正面から見つめんと。) ついこの前、新しい連れが出来たんだった。――グレイブさんにも紹介しないと。 ……あたしの為…なのかな…? か、どうか、まだ良くわかんないけど、凄く必死になって沢山のこと、話してくれた人。 ……一緒に居てくれるって言ったけど。……それが本当か、解らなくて。 (笑う悪魔に、頼りなげな顔、寄せて。最期まで一緒とこくり頷き。) …… もう、何処へも行かないでね? (呟いて。冷たい頬に頬擦りを。) [Tue 16 Jan 2007 04:06:32]
グレイブ > (そう。悪魔は未だ知らない。『死』。『殺す』ことは知っていても。何かが失われる。誰かがいなくなる。それが如何なる感情を呼び覚ますのか、知らないのだ。そう言った意味で、悪魔は無垢だ。それが邪悪なのだと言う者もいるだろうが。 太陽の世界。暗闇の世界。そんな差は、彼には無かった。面白いものがあるかどうか。それだけ。ああ、そういう意味ではこの世は素晴らしい。見るもの全てが、面白いのだから。変わらない。そういわれれば、そうか?と首を傾げた)危娘も同じだろうになあ――いや、少しは変わったがな。真ん中は変わってないだろう、多分(寂しがり屋で、不安で、それでも何とか前に進んでいた娘。それを醜いと呼べるだろうか? そんな莫迦な。 悪魔は嗤いながら、その綺麗な黒髪を指で梳いた)出たくないってんなら、無理に出る必要は無いんじゃねぇか? 面白いモノもあるだろうが、無理して見に行ってもつまらんだろ(あっさりと。娘の悩みに答えを出す。無論、悪魔とて喰わず嫌いはどうかと思う。だが、かつて彼女は――というより人間は、日差しの中で暮らす生き物だ。それが太陽が嫌い、と。そういうのならば、理由があるのだろう。そう思えばあっさりと。膝の上の貴女を、あやすように揺らしながら、うーん、と少し真剣に考える)そうだなあ。俺ァ戦争ってのは、やったこと無いから面白いかもしれんな。墓参りも、してる奴ァ良く見たが、やったことはないし。――あとは、まだヴェイトスでも行った事無ェ場所は多いからなあ。ティアンは一度行ったか、そういや。でも、海にゃあまだ行ってないしなあ。泳ぐのって面白いんじゃないか?(殺伐とした返答であれ、娘に対して応えるのは、こんな言葉だった。悪魔にとっては何も変わらない。価値観は面白いか否か。戦争も、海水浴も、そして恐らくは未だ知らぬ『死』すらも、同列に語る。 擦り寄ってくる娘。悪魔は外套の内側。カカ、と嗤ってみせた)きっと一緒に死のうね、ってのも字面で見ると物騒だがなぁ。――大丈夫だ。最期まで一緒だ。んなら、寂しくないだろう? [Tue 16 Jan 2007 03:49:30]
危娘@城下町 > (蒼い瞳の悪魔には計り知れない出来事もままあるかも知れない。愛したひとが、愛されたひとが、何時の間にか、何時の間にか居なくなってしまった。死んでしまった、消えてしまった。この世界から居なくなってしまった衝撃。もう何処を探しても居ないひとびと。常世に彼らが居るのならば、行きたい、会いたい。愛したい! 暗闇を、黄昏を愛するこころは、更に深く。刻まれる暗黒。今は、黒いものが――先日邂逅した侍が太陽の世界に導いてくれるのに対して、こんなに――何より娘安堵と安寧。今は、兎に角。貴方だってきっと解る。解る。――あの頃には知らなかった感情。「愉悦」が今はある。「恍惚」も「陶感」も。夜のおかげで。闇のおかげで。) ………変わんない、ね………、グレイブさんは。 (撫で続ける感触と冷たい温度。ふと哀しく笑った表情、少し俯く。長い髪が頬から垂れて、面差しを隠すような姿勢。陰影深く。) ……あたしは、とても――、きっと、とても。変わってしまったのに………。 もっと、あの頃より、(愛してくれていたころより。)(きゅ、と唇を噛む。俯く動作が深くなる。) ……醜い。 ……太陽の下へでたくない、くらい。 (首に廻す腕。姿勢を変えて距離が近くなるか。密着してもお互いに、きっと温みの少ない体温。申し訳無く思わないわけでは無いけれど。 膝の上、落ち着いて、顔を改めて覗き込もうと。) ………――面白い、こと? ……えっ、と、………戦争? それとも、墓参り? (殺伐とした応答を、きょとんとした童女の表情で、間近から。これが娘の今の安寧。安らぎの行動だから。こくん、と首を傾げる。 それから知るのは、最期の台詞。) …………あぁ……、 (きゅ、と腕に込める力。顔を近付けて、その頬に、頬を寄せようと。親鳥に寄り添う雛鳥の姿勢。) ……良かった……! きっと一緒に死のうね…! 一緒に居ようね! [Tue 16 Jan 2007 03:38:21]
グレイブ > (悪魔が、その笑い声が、何も変わらなかったのに対して。目の前の娘は、随分変わってしまったように思う。いや、本質は、芯は変わっていなかったとしても、周りが磨り減って、磨耗してしまったように。――その一因は、自分にもある。くしゃり、犬猫のようと娘は思うかもしれないが、大切な存在を優しく、撫でた)まるで、じゃないだろうが。少なくとも俺よりは強いだろ、今の危娘は――こんな事なら、サボってるんじゃなかったな(カカ、と嗤う。誉める。認める。躊躇無く。だってそうだろう? こうしてすり減らしながら、彼女は頑張ったのだ。それを認めてやらず、なにを認めるというんだ。悪魔にはわからない。伸ばされた腕。彼女が抱きつこうとしているのはわかったから、その腰に腕を回して、此方からも抱き寄せよう。可能なら、腰を下ろした己の膝の上へ。座らせるようにできれば、より間近になるだろうか。夜の街。お世辞にも治安が良いといえないここならば、誰も二人を見る存在はないだろう。拒むはずがない。むしろ、此方から求めるように)………優しい、ね(狂気、だろうか。悪魔にはわからない。だが、わからないなりに。血色の失せた体躯の少女の言葉。聞き逃すまいと、悪魔は思う)俺は、今ン所『死』については、よく知らん。……いや、殺しはしたがね。だから『死』を面白いたぁ、思ったことはないんだが(よく知らない存在を、面白いとは思えない。だが、より良く知れれば、と思ったことはある)まあ――『死』は、最後の最後に取っとこうぜ? もっと面白いことをやってからのが、少しは得だ(そういって悪魔は嗤うだろう。決して、彼女の言葉を拒否したわけではない。伝わるだろうか。最期は一緒だと。そう告げたのが) [Tue 16 Jan 2007 03:24:09]
危娘@城下町 > (耳の奥、まるで子守唄のように聞いていた笑い声。あの街の墓守小屋には、今は別の誰かが住んでいるのだろうけれど。あの追憶の小屋で一時過ごした夜、彼は良く笑っていた。こんな風に。一年の間がその癖のある声だけで埋まって行きそうだ。彼は変わらない。愛しい、だいじだと思ったあの日のまま。あの声のまま。) ………ありが、と………。グレイブさん、に、そう言って貰えると、うれしい。 ……まるで、あたし、強いひと、みたいだ。 (こんなに脆弱な己なのに。傭兵にあるまじき愚武者なのに。撫ぜ続けられる頭に自分が犬猫になったような気分を覚える。 泣いたり、意地を張ったり、拒絶したり、そんなことが人生の仕事のような自分。犬猫のように愛らしくなんか無いけれど、彼は撫ぜてくれる。褒めてくれる。こんな自分を認めてくれる。) (幸福感。――満たされる。間近で彼の顔を覗き込み、思い切って腕を首に廻そうと試みるか。きゅう、と抱き付く姿勢。低い低い体温で。届かなくても、拒まれても。跳ね返されても、別にいい。) ………グレイブさん。 (はぁ、と温度の低い吐息。だいじで仕方が無いもののように擦り寄れるならば、耳元で。目を閉じる。呻くような、儚い、声。) ………死は、優しいよ。 ………あたしは、死を愛している……んだと、思う。………―――凄く、惹かれるんだ。「その世界」に。……あぁ―――……、 (恍惚の溜息。悪魔の冷たい頬を撫ぜようか。冷たい指、血の気の薄い唇で結ぶ、儚い笑み。出来れば間近で。黄昏色の愉悦を同じ色の瞳に込めて。) ………グレイブさん、と、一緒に、死が分かてたら………! [Tue 16 Jan 2007 03:13:39]
グレイブ > (それを愚か、と悪魔は言わないだろう。不器用だな、と嗤うかもしれないが。だがしかし、悪魔が何かを嫌うということはない。この娘ならば、なおさらだ。置いて行った。そう彼女は思ったかもしれない。或いは、捨てられたと。決して、そうではないのだ。悪魔は求める。悪魔は捨てない。なら、これで帳尻が合うじゃないかと、そう言って嗤うだろう。あの、掠れた声で)(そして掠れ声の彼女。大丈夫かと、気遣うように、背を優しく撫ぜる。頑張ってなんかいない。そういうが、笑いながら、首を横に振った)でもな、さっきの鞭――速かったぜ? そんだけ、頑張ってきたってことじゃあないか(だから俺は誉めるのだと、悪魔は言い切った。くしゃり、と撫ぜる。彼女は自分で自分の事を誉めないだろう。ひょっとすれば、娘を誉めようとした人はいないのかもしれない。なればこそ、悪魔は彼女を誉めるのだ。こうして気弱で、泣きながら、それでも強く生きてきた彼女を)嘘はつかないさ――今度は、な。傍にいる。二人だし、寂しい思いはさせない、が――……殺して欲しい、ってのは、穏やかじゃないな(だが。彼は、嗤って、こう告げるのだ)それを、求めるんならな。――俺としちゃ、簡単に、死なれたくは無いんだ。離れたくないってなあ、言ったろう? [Tue 16 Jan 2007 03:00:58]
危娘@城下町 > (不安な癖に求めない。希望があるのに捨ててしまう。なのに一人前の欲しがりで、世界を嫌い、世界から嫌われる訳だ、と万人が納得するような愚かさで構築される娘だ。いつ彼に愛想を付かされても文句は言えまい。言えない。 だからこそ思う。自分で理解しているから、思う。今此処に居る間はせめて。彼がこの場所、この瞬間に存在する今はせめて。彼の全てを信じよう。甘えよう。頼ろう。その言葉、その意味を。そう考える。) (珍しく長く喋ったせいで、再び掠れる喉、砂塵の国の大気も手伝って、また少し咳き込む。悪魔から僅か顔を背け、青白い頬を向けた姿勢。けほけほと。) …………が、ばってなんか、無い、よ………。 (喉を小さく押さえ、視線を外したまま、ぽつり。髪を撫ぜられる振動に上下する頭。その間も視線は斜め下、外したまま。) (彼の言葉に、それがふっ、と見上げるか。蒼い蒼い、蒼い蒼いあの瞳をじっと見上げて。請うかのような姿勢。気弱な視線。くすん、ともう一度啜り上げて。) ………、本当に? ……ずっと傍に居る? ……あたしが寂しいとき、孤独なとき、………殺してほしいとき、傍に居て、くれる?  [Tue 16 Jan 2007 02:54:30]
グレイブ > (だから。契約は、しない。まるで『契約しなければ傍にいれない』というような感もある。第二の機会を与えられたのだ。それこそ、全身全霊全魂魄をもって、その信頼に応えねばならない。悪魔による、悪魔なりの、彼女への返答の一つ。不安で仕方ない心中。寂しがり屋――と形容すべきかは、悪魔の語彙量ではわからないが――な娘のことだ。僅かの間離れても、不安なのだろうと、そう思う。しかし、それでも、悪魔は契約と言う選択肢を選ばない)………そ、か。まあ――そんな事も、ある、よなぁ(何に失敗したとか、墓参り――誰が死んだとか。そんな事は問わない。悪魔にも、一年があって。その間に――彼女ほど様々な何かがあったわけではないが、考えるところもあった。そして帰ってきて。こうして、彼女の言葉を聴いて、そうか、ともう一度頷いた)……お疲れさん、危娘。頑張ったよな、随分と(自虐めいた笑顔。それを吹き飛ばすかのように、悪魔は嗤う。カカ、と。娘が好きだと、以前言ってくれた、その笑い声。背を撫でていた手が一度離れ、くしゃり、と彼女の髪を撫でようと)(そして一瞬の躊躇。それに、と)……これからは、俺が傍にいる。何かあったら――助けてやれる。 [Tue 16 Jan 2007 02:44:08]
危娘@城下町 > (一度に複数の悪魔(または人外の何か)との契約を果たす事が出来るのか否かは解らないし、愛父は――彼も相変わらず冷たく気まぐれで、それこそ、もう。自分を覚えているやらいないやら不安で仕方が無いけれど――自分以外の悪魔との契約を好まない。言い出せたとて差し出すものが無いのだから、契約にもならないのだけれど。――けれど、そこはかとない喪失感への不安。また感じてしまう。目に見える契りが何も無い。彼と自分の間に確かなものが無いから、再び恐怖心に心揺らぐ日も近い、と心内で危うい未来予測。もし今度離れて――それが例え、次に出会うための布石だとしても――しまえば、手繰る絆が、その想われている自信が己に、無い。この後に及んで。) (緩められる力――以前より少しだけ弱くなったか、その腕力――、今更気付く、心遣いの声音。仕草。自分が知らない一年間に、彼の身の上にも何があったのだろう。気になるけれど。) …………う……、ん……。 (こく、と頷き、撫でられる背の腕の力にだけ、気を良くしたように、僅かに眉間の皺が減る。無表情が和らぐ。) (人は如何言うか解らないけれど、己には心地よい笑い声、耳にして。一度、彼の胸に額をくっつけ、また上げて顔を見上げんと。) うん――、あの、ね――…。 流れて来た、んだ。――ヴェイトスで、仕事失敗した…ってゆうのも、あるけれど――…、 (其処でふ、と沈む視線。もう怒ってはいないけれど、代わって表情に薄く浮かぶ、自虐。) ………何だか、――……あの街、に……、居たたまれなく、なっちゃって、さ……。 もう半年以上、外へ出たり、墓参りに行ったきり、街へ戻らなかったり、……もう、そんな生活。 (ひょい、と小さく肩を竦め、小さく笑う。) ……アングリマーラに来たのは、偶然っ…て言うか、ちょっと、ね……。 (ちょっと、をぼかして、ほんの少し笑う。儚い笑顔。) [Tue 16 Jan 2007 02:35:50]
グレイブ > (契約、その言葉を悪魔から言い出すことはしない。無論。娘が言い出したとして、それを悪魔は拒むまい。だが――それは、己を縛る言葉であると同時、娘と自分の関係をも縛る言葉だから。ただの「悪魔と人間」と。その関係に堕す言葉だから。そこに孤独は無いだろう。だが、それ以上は決して無いのだ。離れない。忘れていなかった。もう一度告げる。本当に、面白い。こうして、娘と出会えて、共に歩むことができて、別れて、再び出会って、また共に行けるのだ。こんなに。否、これ以上に面白いことは、存在しない)……っと、悪ィな。 大丈夫、か?(慌てて、その苦しげな様子に腕の力を緩める。そう、娘は未だに華奢なのだった。目に見えて動きは良くなっているものの、己の力では傷つけてしまう。緩めて。代わりに彼女の背を、優しく撫でようか。拗ねるような表情。見下ろすのは、蒼い瞳)……そうか。――ああ。二度は、裏切らない。(だから、と続けて、悪魔は嗤った。カカ、と。掠れた、以前と変わらぬ笑い声で。そして問うのは、今更といえば今更。娘が怒っても仕方ないかもしれない問い。それは理解していても、問わずにはいられなかった)――――何が、あったんだ、それで? [Tue 16 Jan 2007 02:20:47]
危娘@城下町 > (本当に、いっそ契約してしまえればいいのに、と思う。悪魔との絆。愛父と交わした項の刻印。契約さえしてしまえば、もう世界を分かつ事は無い。彼が自分から離れる事も無い。愛しい死の瞬間さえも、刹那を分かち合える事がきっと出来るのに。呪縛、束縛。彼が最も忌むもの。――自由奔放な悪魔に軽蔑されたくないから、言わない。それだけだ。代わりの言葉「離れない」。今は噛み締めるその単語。覚えていた、忘れていなかった。それが、愛しい、愛しい、離れ難い。二度と。彼の言葉に、くすん、と頷く。) う…、ん………、 (は、と、微かな吐息。抱きすくめられる力が強いなら、苦しげに。そお、と目を開けて、瞬きひとつ。「もう大丈夫だから」「平気だから」と言いたげに、廻した手を前面に挿し込み、少しだけ彼の胸を押そうと試みる一連の動き。) ……、ん……、ッ…、……苦しい、よ………、 ……グレイブさん、……、だいじょうぶ、解った……、悔しいけれど、信じて、あげる、から………、 (圧迫感に紅潮した頬、少しだけ拗ねるような表情。顔を見上げて。) [Tue 16 Jan 2007 02:12:46]
グレイブ > (離れない。離さない。それはまるで呪いのようであり、祝いのようであり。悪魔は娘を抱きしめる。やはり、この地に降り立ったばかりの頃。そして出会って。共に過ごして。自分は去った。それに対して、最早言い訳はできない。だが――と。それだけは事実なのだと。娘に告げたい。貴女に告げたい)忘れた訳じゃあ、無かったさ、俺も、な……ッ(埃に塗れた外套の匂い。それが娘に懐かしさを与えているかどうかは、悪魔にはわからない。だが、娘の暖かさは、悪魔にとって懐かしいものだった。泣きじゃくる娘に対して、カカ、と楽しげな嗤い。いささか、彼の抱擁は、少女に対して強いものであったかもしれない。だが。伝えたいのだ)忘れてはいないさ。俺は。危娘、アンタのことを忘れたから、いなくなったわけじゃあない――覚えてたさ。ずっと、ずっと、ずっと、な(それを伝えたい。嘘と罵られても構わない。だが、伝えたかった。それは真実だったから。このヴェイトスを去って。こうして戻ってくるまで。随分時間は経ったけれど。決して、貴女のことを忘れていたわけじゃあ、ないのだと)(きつく。きつく。けれど傷つけないように。抱きしめる) [Tue 16 Jan 2007 02:01:08]
危娘@城下町 > (泣きながら、叫びながら、聞き分けの無い子供のようにばかばかと繰り返し悪魔を詰りながら、心の何処か計り知れない感情が、すっと満ちるのを感じる。思う。 あぁ、もう大丈夫だ、と。もう平気だ、と。 例えば愛父が。愛兄が。親しい画家が、騎竜が誰か大事で堪らない誰かが、いつかまた、自分を忘れ去っても。自分の存在を消してしまっても――「その可能性」が怖ろしくて、忘れられるぐらいならば、夜と闇と、世界と同化して、己の個が無くなってしまえばいいと切実に願った日々の何て寂債!―― もう、彼が居る。彼が此処に居る。夜の冷気のよう、満たされる孤独感。安堵感。 前後して外套ごと包み込まれて抱き締められる感覚。ぼろぼろぼろぼろ。幼児のように泣きじゃくりながら、懐かしい香り、墓土の匂いの外套の胸に顔を埋めんと。決して離れまいとする、力。精一杯の。頼りなくて大嫌いな、己の腕を必死に伸ばし、その背中に廻してしがみ付こう。一人にしないで。独りにしないで。独りにしないで、独りにしないで。) ずっと、覚えてたッ………! (掠れ声。ずっと儚く。きつく目を瞑ろう。これが夢でもいい。覚めない夢なら。「殺されて」。あたし。) [Tue 16 Jan 2007 01:54:50]
グレイブ > (――娘の言葉が、悪魔を救う。二度目は。今度は。与えられた機会。与えられたのだ。赦しが。娘から。 カカ、と掠れた嗤い。 二度は無い。当たり前だ。無い。ありえない。そんな事をすれば、悪魔が自分を殺すだろう。 だから、その動きは発作的だった。 娘が男の外套を掴む。縋るように。否、離さないというように。ならば。悪魔は、反射的に、発作的に、その軽い体躯を抱きしめようとするだろう。 娘の頭と、背中。その小さな身体を、傷つけないようにしながら。抱きしめようとする。 ――離れないと)……ありがとう。――ああ、そうだ。ありがとうだ。 危娘、ありがとう……ッ(それは、本当に救いだった。こんな悪魔の身には余るほどの救い。成程、神とやらが信仰されるのもわかる気がした。信じて、信じて、信じ続けて。その果てに得るこの救い。赦し。……だが、と悪魔は神を嗤う。神なんぞよりも、この娘に与えられた、この言葉のほうが、どれほど素晴らしいだろう) [Tue 16 Jan 2007 01:42:47]
危娘@城下町 > (ひりつく喉。けほけほと弱々しく咳き込む。耳に届く懐かしい、懐かしい、懐かしい苦笑、密やかに。 握り締めすぎて、死骸の血を吸った地面の土ごと手の平に食んでいたせいで酷く強張る五指をのろのろ開く。傷付いた手の皮膚が彼の、己の心のようだ。ざらついて、痛む――。) (乱雑に撫でられる頭につれて揺れる視界。目の前の男を睨んで、睨んで。きゅう、と唇を噛み締める。許さない。許さない。許さないから。    今度、消えたら。)  ………ぅーッ………、 (呻くようなしゃくり上げ、一つ。悔しそうに、寂しそうに。血泥に汚れた指で目尻を拭う。地面にきつく俯く光景に、映るのは濃緑色の外套の膝。 誘蛾灯の悪魔が膝を付く。「悪魔が」「人間に」。 その意味の深さを最早知らないわけでは無い。それでも、それでも――!! 馬鹿、許さない。今度離れたら、許さない!)  (伸ばされる手の気配に、交差して。 ひし、と汚れた両手で貴方の胸に手を。その外套を掴まんと。胸に縋るでは無いけれど、服だけ掴む。そんな風情で。) ………、二度目は、ゆるさない、からッ……!! 今度は、ころしてあげる んだからッ……!! ばか、――グレイブさんの馬鹿ぁあああああ。 (語尾が消える。涙で夜が見えなくなる。神も悪魔も天使も運命も、今度彼を自分から引き離したら、世界中を許さない。許さない――。) [Tue 16 Jan 2007 01:35:38]
グレイブ > ……また、一緒にいさせちゃあ、くれないか?(ごめんなさい)俺は莫迦で、鈍い。――危娘。だから、傷つけちまって……(ごめんなさい)――……怒って、嫌って、信じられなくて、当然だ(ごめんなさい)それでも(ごめんなさい)……また、一緒にいさせちゃあ、くれないか?(ごめんなさい。悪魔は、生まれて初めて、誰かに許しを請うた) [Tue 16 Jan 2007 01:23:50]
グレイブ > ……だなあ。本当、俺は莫迦だ(カカ、と掠れた声。そうして笑うのは、彼女ではなく、己。こうにも思ってくれた人がいるのに、ふらりと消えた。払われた右手。振り払う娘。その二つを、以前と変わらぬ蒼い瞳で見つめよう。地についた両手。そして夜闇に響く、言葉。叫び声。その一語一語が、娘の味わった孤独を思い知らせる。否、それこそ傲慢か。悪魔は神ですら面白いと嗤うだろうが、目のまえの娘の、この感情に対してだけは嗤いを浮かべなかった。それだけの思いを向けられていたのに、いなくなった自分を、只管に嗤う)……そんな莫迦な俺だから、いなくなっちまった。ああ、信じられなくて、当然だよなあ(ざ、と娘の目前に、男も跪く。こんな行為は、生まれてこの方、一度もしたことはない。許しを請うのだ。目前の娘に。もう一度機会をくれと。貴女の失った信頼。それを取り戻す機会をくれと。また貴女の傍にいたいのだと。再び、伸ばされる手。拒まれるだろうと、そう思いながら。それでも伸ばすのだ。 くしゃくしゃと、不器用で、乱暴で、それでも大切にするような動きで、彼女の髪を撫でようと) [Tue 16 Jan 2007 01:20:19]
危娘@城下町 > ……ん、――で…、置いて、行、たんだ、よぉ――ッ………、 (命中した拳の感触。押し付けられる、冷たい頬。腕は、拳はすぐくたくたと降りるだろう。憎くて愛しい男の胸に置く代わりのようにして、地面に握りこぶしの両手を付く。まるで地面なら、夜の中の大地なら、自分を置いていくことも忘れることも無いと叫ぶように。) (くしゃくしゃと乱暴に撫でられる頭。あの頃を彷彿させて、背中の筋がぞお、と泡立つ。歓喜か、妄執か、堪え難い慕情が堰を切った衝動か。戦慄く感情。) (ぶる、と震えて、ばっと優しい手を振り払わんと。憎悪、愛情、烈火の激しさを込めて睨んでやる!) ばか、ばかばかばかばかばかばか! グレイブさんの馬鹿ッ!! な、何でいきなり居なくなった癖に! い、いきなり消えちゃったくせにッ!? そんな言葉、そんなの、も、もう――、もう信じないよッ!信じないッ!! (ばらばらと地面に落ちるのは、涙。切り裂くように睨む黒の両眼から、世界一愛しくて憎たらしい笑顔の死神へ。どれだけ心が引き裂かれたか、どれほど絶対孤独を感じたか。やがて、愛した人々がみな、誰もかも、どれほど愛しく思っていても、いつかどこかへ消えてしまうんだと思わずに居られなかったほどの絶望を思い知れ!愛した貴方!) [Tue 16 Jan 2007 01:13:16]
グレイブ > 置いて行くつもりは無かったし、置いて行きたいとも思って無ぇよ(痛み。ぐり、と此方から拳に頭を押し付けるようにしながら。文字通り、地の底から響くような。けれど優しい声で言おう。 そして続けるのだ。だが、と)――だが、置いて行っちまった。帰ってくるつもりだった、なんつってもな。置いて行っちまった。 こうして、帰ってきたかった。 でも――危娘、あんたを置いて行ったのは事実だ(だから)――怒って良いぜ。 ……その変わり、もう置いて行きャしない。(くしゃり、くしゃり。頭を撫でる) [Tue 16 Jan 2007 01:01:57]
グレイブ > (ミシィッと、鈍い打撃音。素早い拳を、回避することはできない。する気も無かった。力の無い一撃。外套に隠れた頬に減り込む其れ。痛みはあった。だが、悪魔はそれでも、くしゃり、と娘の髪を撫でる。カカ、という軋んだ声も、殴打されたままでは、いささかくぐもって聞こえただろうか。憎い。そう告げる瞳。滲んだ瞳。そして、切り裂くような叫び声。もっともだ、と思う。人の社会の道理は理解できねど、娘の心情は理解できる。それだけの付き合いを重ねた。重ねた上で、自分は置いて行った。――行った? 帰ってくるつもりだった。 何とも虫の良い台詞だ。つもり、だ。来れるかどうかは、わからなかった。くしゃくしゃと、不器用な手つき。娘の髪を撫でよう) [Tue 16 Jan 2007 00:59:29]
危娘@城下町 > 何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!!何で置いて行ったの!! [Tue 16 Jan 2007 00:56:41]
危娘@城下町 > (濃緑色の外套。独特の輪郭を描く得物。軋むような笑い声。蒼い、瞳。蒼い、蒼い、蒼い――。いつか誘蛾灯に誘われる虫のように、ふらりと頼みにした男。――あんなに頼みにしたのに、自分を置いて、自分を忘れたかのように 置いて 消えた男!) (近付く腕。懐かしい笑い声。対して娘の瞳は切れ長の面影を残してざぁ、と極限まで見開かれた。――愛憎の形に。) ……………今更、何、だ…………。 (わなわなと、声が震える。掠れた声。かすれるこえ。肩も手も、黒い黒い両瞳も。逃げるでは無いから、容易く触れることが可能だろう、黒髪もまた、痙攣して。 くう、と盛り上がる雫を溜めて。憎い憎い、憎い憎い憎い、愛した男をはったと睨んで。)  何が、久しぶり、だ、よ………。 ……――何がッ……!! (ひら、と手が翻され、平手――では無い、拳で、悪魔の端整な顔の頬を殴り付けようとするだろう。最も力はか弱いけれど。 出会った頃のように。同じに。) [Tue 16 Jan 2007 00:54:23]
グレイブ > ……よぉ。しっかし――少し、じゃないか、結構、見ない間に、まあ――(恐らく、娘の記憶の中の男と、目前の男とは完全にイコールで結ばれるだろう。それに対して、この少女。苦労したのだろうか。したのだろう。先ほどの鞭の動きは、以前より遥かに切れを増している。そして渇いた、乾いた、声。ふ、と。躊躇無く手が伸びた。以前も、何度かこの悪魔がした動き。神が全知全能ならば、悪魔は荒唐無稽な存在だと、そう語ったのは如何なる文豪だったか。神が常に其処に在るのならば、悪魔は神出鬼没。幻のように現れ、消え。そして消え、現れる。伸ばした手は、少女の黒髪を撫でようと、動くだろう。拒むのも、受け入れるのも、容易い動き。今の、彼女になら)――久しぶりだな。……帰ってきたぜ、俺は(カカ、と懐かしい笑い声を、あげた) [Tue 16 Jan 2007 00:44:50]
危娘@城下町 > グレイブ、さ………、ん……………?   (嘘だ。幻だ。幻影だ、夢だ、影だ。此処にいるはずなんか無い。もう一度会えるはずなんか無い。 居なくなった大事なひと。) [Tue 16 Jan 2007 00:41:48]
危娘@城下町 > (屈められる身体。長身。蒼い光。蒼い、蒼い。誘蛾灯の蒼。 癖のある笑い声。――けぶる記憶。 訝しげに瞳を眇め、迫る身体を實、と睨む。誰だ。何だこの――男。じり、としゃがんだまま、半歩下がる。警戒をしたまま。) (けれど近付く影。近付く影。近付く、蒼。 青白い頬の娘は睨んで、睨んで、睨んで―――、ふ、と瞬きした。記憶の底。最早どろどろと原型を止めぬような。ヴェイトスへ来たばかりの頃の自分の追憶。―――蒼い瞳。 一目で心を捕まれた、あの瞳、ひかり。――……か、と目を見開く。鞭から手を離す。屈む影、呼ばれた名前。逃げずに、一声。) ………、グレイ、ブ……、さ………―――――? (それはそれは、水気の無い。乾いた声で。あの頃よりもっと。) [Tue 16 Jan 2007 00:39:25]
グレイブ > (一抹の寂しさ、というのを覚える。なるほど、定命の者との差というわけか。享楽的な存在である自分には良くわからず、意識もしなかったが。『忘却される』というのは、酷く寂しいものだと、悪魔は初めて知った。その事実が面白い。只管に。カカ、とやはり軋むような笑い声は変わらず、向けられた殺意と威嚇、鞭、そして振るった少女へと声を向ける)忘れられるってェのも、面白いな、本当に。――生憎と、敵じゃあ、無いな(ス、と音も無く身がかがめられる。長身痩躯のその影は、以前と変わらぬ声で、彼女へと声をかけるだろう。――そう、この娘の警戒心が強いことは知っているから。だから、悪魔にしては優しげな。人にしては恐ろしい。掠れた、奇妙な声で)だが、それにしたってなァ――『相棒』を、忘れるなよな、危娘?(蒼い瞳が、嬉しそうに細められた) [Tue 16 Jan 2007 00:29:37]
危娘@城下町 > (死の気配を、香りを満喫しようと、既に饐えた匂いを発し始めた生首の頬へ自分のそれを寄せた時、突如降る声音。 娘の表情が一変する。強張った無表情で、見開く瞳は隧道色の殺意。右手で首を放ると同時、左手で鞭を引き抜き掛ける。――前方、つまり声の聞こえた方角の情景なんか見ていなかった。こんな場所、こんな状況。――居るならば、常人じゃない。あっちへ、行け――、) (――何処かで、聞いたような、 声だと、思った気は、理性の底で、したけれど――。)  …………ッ! (き、と顔を上げざま、ばしん、と「その人影」の足元に鞭を叩きつけるだろう。威嚇にしてたっぷりの殺意を塗して。) ――誰? [Tue 16 Jan 2007 00:24:25]
グレイブ > ――……死体なら、抱きしめるより、埋めないといけないんじゃねぇのか?(カカ、と――喉の奥からの、軋むような笑い声。少女は、この娘は覚えているだろうか。こうして死体を扱う、独りの男のことを。彼女が恍惚から目を閉じていた瞳を開けば、其処には緑の外套の影が立っている。大きな、円匙を片手に。そう、死体の始末は、彼の仕事だった。 蒼く煌く瞳で、少女へと声をかける。 軋んだ、声で) [Tue 16 Jan 2007 00:18:50]
お知らせ > _さんが入室されました。 [Tue 16 Jan 2007 00:10:41]
危娘@城下町 > (既に撤収を始めた仲間達に背を向けて、藍色外套はのろのろ死骸へ歩み寄る。咎める者は無い。死体の始末も仕事の一環である。――特にそれを「好む」者が居るならば尚の事。)  (ゆら、ゆら、と重量感に乏しい足取り。よろめくにも似て、幽鬼の風情。 うつぶせの身体を通り過ぎ、血の糸を引く生首へ近付いて、くたり、しゃがみ込む。) (甘い、柔らかい、鉄錆の香。燻揺る。 自分の頬が微かに、だがはっきりと紅潮するのが理解できた。ぎくしゃくの動きで両手を伸ばし、引き千切った首を抱き寄せる。抱き締める。――禿げかかった縮れ髪。垢じみた肌。死の間際に流しただろう脂汗も、己の外套の胸に吸い取られて消えて行く。吸収する死。――何て優しい代物。) ―――――ん……、―――ッ―――……、 (ぎゅう、と力を込めると、切断された首の肉の崩れる感触。恍惚に目を閉じる。) [Tue 16 Jan 2007 00:07:36]
危娘@城下町 > (「――行くぞ」) (ふと声を掛けられて、蜻蛉のような動作で振り返る。路地の先、開けた場所で一際黒々を増す人影――傭兵仲間が呼んでいる。 ――この異国の夜は、濃い。ヴェイトスで見たような、夜半までこうこうと続く黄色と赤の光達が無い。浅黒い肌の背の高い異人達は夜に慄き、夜に生命の危機の淵を見る。――妖魔とやらの異形のせいか。そんな魍魎の仕業以外にも、夜に消える命もあるのに。) (この、足元の男のように。――かつて主人の下働きを努めていた者らしい。切り裂かれたガーラベーヤに染みた色と同色の赤が剥き出しの地面を染めていた。 液体の主の目線は、更に数m先に存在した。 ぽっかりと哀しげに見開かれた瞳は、濁る。――首を飛ばしたのは、己の鞭だった。何でも宝石だか装飾品だかを一つ、二つ、盗んだらしい。 彼は奴隷だった。――「このぐらい」で、死は容易く顎を開くのだと。主人は苦笑して、喉の下で指を引いていた。――死の合図を、己を執行人として。) [Mon 15 Jan 2007 23:55:55]
危娘@城下町 > (――燻揺る鉄錆の香。石畳と夜の匂い混じりに、外套の裾から、擦り切れた袖から、皮膚の薄い横顔から呼吸のつど。肺へ、四肢へ、脳髄の奥へ吸着して行く気がしている。――異国の裏路地の夜は、今日も深い。胸が満ちるほど。)  (フードを取り払った姿勢は、ぼう、と真上空を見上げる喉反らし。傭兵らしからぬ急所を晒すかの無防備。蒼白の頬が「くう、」と振り向くと、深淵の色の両眼の先、瀟洒で巨大な建物の、玉葱型の屋根が見える。――宮殿だ。この国の皇とやらは、ああいう場所に住んでいるのやも知れぬ。――死が彼と現世を分かつまで。) (かくり、と首が傾く。側面の髪が紗の様に頬へ掛かり、娘の若い顔立ちを半分隠し、周囲の闇色と同化させる。) [Mon 15 Jan 2007 23:42:51]
お知らせ > 危娘@城下町さんが入室されました。 『(―濃密。)』 [Mon 15 Jan 2007 23:33:02]
お知らせ > 危娘@城下町さんが帰りました。 『(両手で顔を覆う。太陽を教えようとしてくれた人のイメージを消そうと努力した。)』 [Sun 14 Jan 2007 23:38:27]
危娘@城下町 > (こんなにも世界には何も無い。完全に光が無くなれば、あたしと世界の継ぎ目も無くなるのに。) [Sun 14 Jan 2007 23:37:50]
危娘@城下町 > たいよう なんか、なくなってしまえばいいのに―――、 [Sun 14 Jan 2007 23:35:36]
危娘@城下町 > (脊髄に走る冷気。背を起こし、襟元を掻き合わせて発作に掛かったように左右を見回した。 黒いパノラマ。 360°の異郷に懐かしさは無く、頼みの闇は他の雑多な無機物を包んで他人顔で漂っている。 何も無い。誰も居ない。 何も。) (突如、妄執のような孤独感が薄い喉へ競り上がって来た。 寂しい、と。自分の中で誰かが叫んだ。 ――独りぼっちに耐えられる? と。) (心臓が一回りの幅で収縮する気がした。汗が冷たい。黄昏色の瞳がすう、と色を無くして行く。どくんどくん。血潮の音がやかましいヴィジョン。目をきつく瞑った。左胸に手を当てた。)      ―――………、あぁ―――、 (ぐらり。  足元が溶ける。) [Sun 14 Jan 2007 23:34:14]
危娘@城下町 > (――がしゃん。) (耳の遠くで解りやすい音がして、たちまち世界が安定した。落ちかけた瞼をはっと開き、反射で腰の鞭を引き抜く形に握り締める。もう一度瞬きすると映像はもっと明確になり、音の正体は、黒猫が積み上がった木箱の上の素焼きの壷を倒したせいだと知れる。 ――「にゃおん」。楕円形の軌跡で住居通りの奥へ消える。 は、と呻くように息を付き、再び元の姿勢で背中を預けた。 異国の夜が天から見下ろす。再び満ちる安堵感と共に、―――不意に襲う困惑。 「このままでいいのか」、と。問いかけられた言葉が今更脳の奥から肥大してくる。) [Sun 14 Jan 2007 23:21:57]
危娘@城下町 > (生白の喉の皮膚は、薄い。其処へ月光を当てると、体内に蓄積されて浸透していく気がしている。隅々まで黄昏が染み渡るような感覚、虚ろに。夜と、闇と、同系色の自分になる。個々の感情も、想いも、不安も恐怖も胡乱さも存在の確かさをどろどろに溶かして、自分が世界から抹殺されていく安堵感に満ちていく。) (これだ。――これこそが、月の恩恵に他ならないのだろうに。酷くだるい身体。満ちていく夜の気配。背後の気配も、世界のイメージも遠のいて行く。足元が揺れる。) (ぐら、り。ゆらり――、) [Sun 14 Jan 2007 23:07:53]
危娘@城下町 > ………何を、揺れて居る、のか、な…………―――。 もう―――…、 (紡ぐ唇に似た風情に、水気の無い声音で呟き、ぽつり。 「いきている」人の事を考えるのは、随分と久方ぶりな気がしている。思っているのは、昨晩邂逅を果たした明朗快活な流れ侍。襤褸切同然、髭も髪も伸ばし放題、乞食のような身なりで、その上猫を乗っけて登場と言う胡散臭さぶりを遺憾無く発揮しておいた癖に、説く事は妙に道徳的だから困る。) (たいようの世界になんか、連れて行ってくれようとしなくていいのに。きっと同情なのに。) (なのに、心揺れる自分が居る。――自分の心が一番解らない。困る。) (ぐらり、と喉がのけぞり、白い首が月明かりの下に露になった。重たいフードがばさりと落ち、現れた青白い面差しに月光が溜まって行く。淀んだ清らかなイメージ、目をく、と閉じる。恍惚のように。) [Sun 14 Jan 2007 22:55:58]
危娘@城下町 > (せな越しの室内では、主人と客とが商談を進めている筈である。油の輸出がどうだの、胡椒の値段がどうだの、相も変わらず聞き取り悪い言葉で理解し難い話をしている。 室内の四隅に設けられた香炉の香りと共闘されて、数分と持たず外へ出た。異国の香りでも、大気のほうがずっといい。暗がりの質が違う。街中とは言え、空の下に有機的な気配は薄い。) (フードの下に手を差し込み、額に浮いた雫と張り付いた前髪を手で払った。でこぼこの十字傷の感触に触れ、ぶる、と猫のように身震いした。 汗が冷たい。 ――冬半ばのこの季節に、寒さと言うものを知らぬかのような、この国の中でさえ。) [Sun 14 Jan 2007 22:42:08]
危娘@城下町 > (虚ろな声。恍惚に似る朧げさで頭上の月を見上げてぼう、と呟くのは、ドーム型の住居の壁にもたれた闇と同色の藍色外套。月光を受けるフードから覗く青白い頬の下半分に、血の気は、儚い。仄見える薄い唇もまた同様で、水気に乏しい。 自らの持つデコラティブのエネルギーに彩られて、藍色の影は一層生気を無くして見える。更にフードの奥の、対になった隧道色の両眼以外は。) (ほう、とゆるゆる吐息を付き、ぐったりと壁に体重を預けた。夜は物陰を這う軟体生物のようにのろのろと長い。安堵と同時、罪悪感のような倦怠が押し寄せる。外套の襟を深く立てた。) [Sun 14 Jan 2007 22:30:36]
危娘@城下町 > 晴れて、る―――…、………。   [Sun 14 Jan 2007 22:21:22]
お知らせ > 危娘@城下町さんが来ました。 『(メインストリートの一端。)』 [Sun 14 Jan 2007 22:20:43]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『軽い疲れを覚えつつ、自室へ戻った。』 [Sun 14 Jan 2007 13:20:14]
マドゥー > …なれば…場所を移すか?あちらに……(わずかに声を潜め、呟くように言う。今現在の、人間用の居住区ではなく、残り約半数……ステアと同じ、妖魔の住まう区域…。)本人が望むなら、妖魔区の部屋を一つ空けてやって欲しい。(文官は承知すると、そのまま踵を返す。もっともそれはそれで何かありそうではあった。数日に一回の食料の配給を受けるステア……今度はそれが不公平だと言い出す連中が居るに決まっているのだ。) [Sun 14 Jan 2007 13:18:42]
マドゥー > “吸血鬼……という事実ではなく、どこの馬の骨とも分からぬ犯罪者をクシャトリアと同列に扱うのが我慢ならぬようです…。”(文官の言葉に、そういうことか、と思わず納得する。ステアは本来ならばスードラ(奴隷)にも劣る犯罪者であるというわけだ。カーストが根強いこの地において、王の意向が未だ無くば、その認識は仕方のないことなのだろう。) [Sun 14 Jan 2007 13:09:36]
マドゥー > (いつものことであるが、王の考えを読み通すことは自分には到底無理なようだ。今までどおり、と言うなれば従うしかあるまい。早足で、通路を進んでゆけば…)“マドゥー師”(不意に呼び止められた。見れば、口ひげを蓄えた文官の一人が腰を折り礼をした。こちらも向かい合えば、礼を返す。)“例の吸血鬼……どうも周囲より苦情が出ておりまして…”(文官の言葉におもわず眉をひそめる。徴用されている軍人や文官の約半数が妖魔や怪物の類であるというこのマウーラ城で、今更吸血鬼の一人が何だというのか?) [Sun 14 Jan 2007 13:02:07]
マドゥー > (次いで告げられたのは、“命があるまで武術指南でもしつつ休め”との事。給料もこれまでどおり支給されると……つまりはまったくのお咎めなし。何故?)………(理由として考えられる事…、一つは大臣直属の自分に対し、王は何も期待していないと言うこと。もう一つは、自分がやってきたこと…ヴェイトスでの騒動、ステアの独断での亡命幇助が、王の意のままであったということ。後者であったなら……王は意図して、密偵向きでない自分をヴェイトス市に送り込んだとでも言うのだろうか…?) [Sun 14 Jan 2007 12:51:18]
マドゥー > ……(戸惑いを隠せぬ表情で謁見室を後にする。厳罰覚悟で訪れた王の御前、魔界調査以降のヴェイトス市の動向、そして吸血鬼ステアについて、事細かに報告した。王はいつもながら、笑みを貼り付けつつ、適当な相槌を打ち……“ご苦労だった、サンナ・マドゥー”との言葉を口にした。一瞬あっけにとられていると、“ヴェイトスへの潜入はしばし控えてよい。お前にはこれまでどおり良い働きをしてもらわねばならぬからな?”と。ステアに関連する騒動、大聖堂との問題などについては一切触れられなかった。)……何を考えて… [Sun 14 Jan 2007 12:42:08]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『背後で静かに謁見室の扉が閉じた。』 [Sun 14 Jan 2007 12:07:10]
お知らせ > 一心さんが帰りました。 『(道場に帰ったらまずは怒られるだろうな、と青年はふと思った。でも、なによりも先に飯!)』 [Sun 14 Jan 2007 05:33:21]
お知らせ > 危娘@城下町さんが退室されました。 『(共に雇用して貰えるように取り計らって貰うつもり。飯はその後だ…!)』 [Sun 14 Jan 2007 05:28:48]
一心 > ( これからどのような道に進むかはお互い次第。未来のことなど心配しすぎていてはなにも進まない。だから笑って歩いていこうと、青年は思う ) はははは。すまんの。腹はどうしたって正直者で ( ご飯には困らないから、と腕を引く少女。 ・・・・この少女は気づいているのだろうか。既に、貴女は自然に笑っているのだ。 ) おお。それはうれしいな。もう腹が減って腹が減って虫が死にそうでな ( 笑い、少女と一緒に店内へと向かう ) [Sun 14 Jan 2007 05:25:56]
お知らせ > 一心さんが来ました。 [Sun 14 Jan 2007 05:25:52]
危娘@城下町 >  …………うん。 (くすん、としゃくり上げ、涙の名残りを振り払うと、暫定相棒となった青年――その言葉を信じるも、信じないも、これも己次第なのだろうけど――の腹が鳴れば、一瞬きょとん。次いでおず、と笑い、腕をくいくい、と引くか。) ごめ、御飯。ずっとお預けだったね。 ……いこ。今の殿(藍色娘は雇用主をこう呼ぶ。)に紹介してあげる。 ごはんいは困らない、から。 (と、好機と不審の視線の中、改めて彼を伴って店内を行くだろうか。) [Sun 14 Jan 2007 05:16:43]
一心 > ( 両手で握られる手。青年は楽しそうに、ともすれば可笑しそうにその光景を眺めていた。 ) ゆっくりとな。少しずつしていけばいいと、俺は思うよ。御主が自然に笑えるように、な ( おずおずと笑う少女の笑顔。青年は「笑えばきっと良いことがある」と小さく言って笑みを深くする ) ―――御主もな。少しずつで良いから、がんばっていこうな ( 見れば商人であったり同僚の傭兵であったり客であったり店員だったりの視線。気づけば青年は困ったような顔をした後 ) それにしても、 ( 笑い ) ・・・・腹が減ったのぉ ( 丁度いいタイミングで、腹の虫が悲鳴を上げた ) [Sun 14 Jan 2007 05:11:11]
危娘@城下町 > (猫と言えば、幾度と無く人馴れのしない猫に似ている、と言われた自分だけど。それでも喉を優しく撫でられれば、懐かない事も無いのも猫の常。) (しっかりと繋がれた手。伝わる体温を静かに、まじまじと見下ろして。長い時間見下ろして。おずおずともう一方の手を載せるだろう。青年の手の体温を探るように、硬い筋に沿って、指でなぞるみたいに。) ……太陽を、好きになることは無い…、と、思うけれど……。 (きゅう、とそっとそっと、握り帰す手。ぎこちなく。 もしも。もしも陽の当たる場所に恋焦がれるような、そんな恋が出来るなら。死の代わりに、太陽に恋が出来るなら。) (伏せた視線を、そっと持ち上げる。まだ青白い。まだ体温は低い。瞳の闇は深い。けれど。)  ………、嫌いに、ならないようには、出来るかも、知れない。 ……と、思い、たい。 ……全てが、終わる前に。……そんな風に、思うようになった、あたしを、知ってみたい。 ……かも、知れな、い。 …まだ、解らないけれど。 (つい、と首を振り、白い頬を露にする。伸びる手から、今度は逃げない。触れるなら直前、てし、と手首に手を添える。おずおずと笑ってみよう。彼の笑顔に似せるかのように。) ………、あたしを、覚えていて、くれて、 …り、がと……、一心、さ……。 [Sun 14 Jan 2007 05:00:01]
一心 > ( 猫は好きだ。気まぐれだけどもたまに懐くから ) ( さておき ) ――――― ( 少女の言葉を、静かに青年は聞いた ) ―――わかった。御主が、今の御主がまだ望むなら太陽の下でも歩き、陽の当る世界で笑い、自然に笑うことができるようになろうて。 ( 握り返されるその手。人の気配。明らかに此方へと近づこうとする人間の気配である。仕事仲間だろうとは、彼は気づかない ) ―――後悔するのなら、今ではないだろう。後悔というのは、『全てが終わってからするもの』だからの ( 青年は笑う。放浪の末、顎鬚も伸び放題、髪も伸び放題だけれども。 ) 御主が望めば前のようになれる。全ては御主次第なのだから。 ( そして、青年の手は何度となく、振り払われること覚悟で少女の頭を撫でようと、伸びるだろう ) [Sun 14 Jan 2007 04:46:53]
危娘@城下町 > (そう言えば、彼は猫と一緒に現れた。だけど、彼が、彼が寂しさを出してなんかいないから―。解らなかった。) (正面から見つめる青年は穏やかに笑う。誰かに良く似ている、日の当たる場所の似合う笑顔。――誰を思い出しかけたろう。――優しい兄か。お人よしの小説家か。) (瞬きもせず、青年の顔を見つめて、見つめ続けて。ふっ、と視線を下向けた。ややあって乾いた唇を舌先で湿らせ、ぽつり。) ……あたしは、太陽が好きじゃない。日の当たる場所が好きじゃない。…何より、しぬこと への安寧に、自分で、 (こくん、と息を呑む。目をく、と閉じる。) 自分で、解るほど……、恋、してる。 上手く笑えないかも、知れない。…ずっと暖かいものを、拒絶して行くかも知れない。 …あんたの親切を、無駄にするかも知れない。 ――それでも、それでも! (閉じた視界の外。握られる感触。一度びくりと震えて、その手をおずおずと、少しだけ握り返すだろうか。震える瞼。傭兵仲間が声を掛けようと近付くのが解る。主人が席を立つ音がする。) それでも……、後悔、しない? [Sun 14 Jan 2007 04:36:26]
一心 > ―――これでも、喋る相手が居ないと猫でも喋り相手にするぐらいな寂しがり屋なんだよ ( 向き直る身体。彼はふっと、肩の力を抜くように笑うと、 ) 逃げるというのは、目を背けること同義ではない。再び立ち向かうために休息を取るためにするものだ ( だから、逃げるな、とは言わない。休んだのなら、立ち向かえ、という。生きている限り、戦うのがヒトならば ) ―――― ( すっ、と伸びる少女の手。 ) ―――答えなど、変わるものではない俺は思うがね ( 少女が小さく笑う。儚く哀しく、諦めの笑いを ) なぜ、そう決め付けるのだろうな。 ( 伸ばされた手。その手に伸ばすのは一人の青年の手である。もし、届くのならば、その手をそっと握ろう。 ) 俺はそれで構わんよ。御主がそれでいいと言うならば。御主がまた、あの日の夜のように笑うことができるなら、俺は身を粉にしても構わぬよ ( そういって、小さく笑おう ) [Sun 14 Jan 2007 04:24:32]
危娘@城下町 > (それから、ふと、初めて笑った。小さく。哀しそうに。風化する陶器の様な儚さで。) ………出来ない、だろう。 [Sun 14 Jan 2007 04:17:39]
危娘@城下町 > (止まる足音。静まる店内の中で、ゆっくり振り返る面差しは、白く蒼く。隧道色の瞳が一層深い色彩で青年を見つめる。一人の夜を寂しいと言った青年を。少しだけ、驚いた顔。虚を付かれた表情。) ………一人は、寂しい? ……あんたが? (向き直る身体。ぎゅ、と拳を左胸の辺りで握り締める。肥大する、感情。) ……あたしは、寂しい、のか………? 一人、で……。 (自問自答。自問自答。逃げだと言われれば「そうだ」と言える。逃げている。世界から目を塞いでいる。最初から哀しみの中へ居れば、喪失感の中へ居れば、これ以上哀しくなる事は無いと。それの何処がいけない、のか。瞳を塞ぐことの、暗がりへ逃げることの、何がいけないの、か。)  (道徳的なこと。暖かいこと。道理の通ること。一生懸命に説く人を、闇色の目が見つめている。薄暗い店内の中、こんなステージに似合わない人を、じっと見つめる。) …………………それなら、一心さん。 ―――あんたが後悔していないなら。あんたが、喜びを得ろ、と言うのなら。あたしの逃げを良しとしないと説くのなら。―――あんたが。 (す、と青白い。手が伸びた。青年の方へ。) あんたが、あたしの喜びになってくれるかい? ――……世界に目を背けずにいる、理由になってくれると、言うのかい? ……あんたが。 [Sun 14 Jan 2007 04:16:42]
一心 > 俺に御主の考えが読めぬように、御主が俺の考えを読めぬもまた、道理だが ( ふっ、と何かが抜けたように息を吐く。すぐに変われ、なんてことは当然無理な話で。反感もってやってくるのもまた当然。しかし何時までもこうしているわけにもいかないだろう、と ) なあ。御主は本当に、このままで言いと言うのか? ( 逃げるように背を向ける少女。それは会話の拒絶と同時に理解する気が無くなった様にも青年には見える。何度となく振り払われた手を青年は見つめ、のろのろと戻す ) 喜びを全て捨ててまで、悲しみに浸るだけでは辛いと思うんだがな。一人の夜というのは――― ( 青年は天井を一瞬だけ見上げる。放浪癖の青年は一人の夜が多い ) 寂しいものだ。 ( 店内を歩いていく少女。その後姿に近づこうと一歩を踏み出し、 ) 御主がそうやって消えようと思うのは、ただの逃げなのだと俺は思うが。目を逸らせば現状は変わらず、立ち向かわなくては自体は打開しない。 ―――俺は、御主に偉そうなことを言い、御主は反感を持っただろうが、俺は後悔していない。 ( 一息 ) なあ、御主。危娘殿。 ( 立ち止まる。開くのは少女が歩んだ数だけ開くだろう。青年が踏み出したのはたった一歩 ) 御主をそうまでして拒絶させる恐ろしさを、俺は知らぬ。だが、もう一度その喜びを得るためにがんばってみる気はないか? 何時までもこんな生活を続けるつもりなのか? [Sun 14 Jan 2007 04:01:28]
危娘@城下町 > (すう、と大きく息を吸った。) ………誰からも忘れて、消えてしまいたい、のに。(あんたが、哀しむと、消えられないじゃない、か。と、声無き声は、誰にも伝わらず。青年が止めないから、空気を揺らして、店内をゆっくり歩いて行くだろう。) [Sun 14 Jan 2007 03:46:55]
危娘@城下町 > (虚ろな返答を繰り返すだけの、白痴じみた応答に、親切丁寧な応対が耳に痛い。ぐっ、と唇を噛んで――噛み過ぎた唇は痛いけれど、強情のよう。まだ噛んで――、ふいっ、と無言で目を反らす。何もかも見透かしたような事を言わないで欲しい。胡乱な子供の言い分などどうでもいいと気にかけないで欲しいのに。――おせっかいなんだ。要らない世話焼きなんだ。こんな、いつのたれ死ぬか解らない、いつ彼岸の岸辺を見るか解らない、たった二度ほどの邂逅の子供に。気を裂いて。) ………あんたの、考えは、(ひっく、としゃくり上げる声、咳に誤魔化し、) あたしには、度し難い、よ……。 (すん、と鼻を啜り、のろのろと顔を上げて、再び青年に背を向けよう。拗ねたようにも見えるかも知れない、ちっぽけな藍色の背。――無責任だ。酷い。酷い。こんなに心を砕いてくれていても、すぐに居なくなる、忘れる癖に。こんなに哀しいのは、涙が出るのは、青年のせいなんだ。) (てし、と右手で、優しい青年の手を力無く振り払わん。その温かみにどれ程心の底で未練があっても気付かない振り。それがほら「都合のいい生き物」でもあるじゃないか。) ………―――得る、喜びより、失う悲しみのほうが、大きいよ。 だから、――あたし、世界から、  [Sun 14 Jan 2007 03:45:22]
一心 > ―――ゆっくり、考えてみるんよ。本当にただのどうでもいい、ことならな ( 世の中には、一期一会という言葉がある ) 解らない。という言葉はただの思考停止だ。悩んでみろ。苦悩しろ。そんなものが無い人間はただの人形だ ( 不安なのかもしれない。なぜこんな奴にこんなことを言われなければならないのかと、思っているのかもしれない。青年はふるっと首を振る少女に小さく笑い、 ) 困っていないのなら、 ( 人は不安なもの。恐怖から逃げるのは当然だ。 理解できないものは『見なかったことにする』。都合のいい生き物 ) 何で泣く? ( 困っていないなら、泣く必要なんか無いじゃないか。困っていないのなら、達観したように笑ってしまえばいいじゃない。貴女の本音はどこなのか、と問いかけるように青年はそっと頭を撫で続けるだろう ) 不安や恐怖。そんなものからは逃げたくても。何かを失ったときに訪れる感情を憶えたくないがために『得る喜びを忘れないでほしい』。なんて俺が言えたことじゃあ、無いが ( そっと、息を吐く ) 御主に何があったかなど、俺は知らぬ。だが、御主が困っているように感じたから、一年前に出会っていたから、俺は御主に此処まで言うんよ。悪いことをしたな ( 言えば、少女の頭から手を離すだろう ) [Sun 14 Jan 2007 03:27:30]
危娘@城下町 > ――ぇえ? (思いも寄らない言葉が耳を打ち、思わず顔を上げた。湿気でけぶる視界の中で、襤褸切衣の青年が滲む。)(ごし、と濡れた袖の端で、目尻を拭う。彼が死んだら――、彼が死んだら?) な――、何とも、思わな……い……? (彼の静かな眼差しを受けて、自問のような呟きは返事未満。視線が段々と下へ落ちる。床へとたわむ。) ………い、いいや………、哀しい? …いや、違……、寂し……?ぇ――? (たった一度。たった二度。一年越し。通りすがり。ただ一時笑顔をかわし、ただ一時共に歩いた。それだけだ。) (視線がまるで怒られる前の童子のように、怯えたようにふるり、と持ち上がり、上目遣いに青年を注視。) わ……、わから、ない………。解んない、よ――。 ただ、ただ――、 (平気じゃ、) 平気じゃあ、な、い――…? (ゆっくり撫ぜる手の温もりに小さな即答部が戦慄く。無意味な出会いにしたいのか、と問われれば、口をつぐんで。ふる、と首を降る。)わ、わかん、ない……。わかんない、けど…、 あ、あたし……、困って、るよ…に、見える? 平気だって、何とも思わないって、言ってる、よ……。 何も、何もただ、――ただ、怖いだけ、で――。 (認めてしまえ、なんて言えない臆病。怖いから逃げる。怖ろしいから眠る。闇の中で。自分が存在しないと思う事が出来れば、何も怖いものなどないのに。どうして立ち向かわせようとするんだろうか。) ふ…、不安――、怖い――、そう、怖いだけで――、だから――、 ……ぅ……−っ……、 (言葉が詰まり、籍を切ったように涙が零れた。盛んに袖で擦り、いやいやと頭を振る。彼の腕まで拒絶するように。) [Sun 14 Jan 2007 03:17:17]
一心 > 損得以前になにも無いよ。 それを聞くとなると、御主は俺が死んでも何も感じないわけだな? ( 当然だろう、とも思う ) 御主はな、俺と話した。一年前に。ちょっとした居住区で。な? 既に二度も出会ってる。 ( なんて、ヘタなナンパなようだけども。睨まれこそし、頭を振られてもなお、載せる事を許可されたような、小さな拒絶 ) そうだな。御主の気持ちなぞ、御主にしかわからぬものだ。 ( 少女の疑問はもっともである。出会いは二度だけ。それも一年越しである ) 迷惑だと、言うならばそうかも知れぬ。だがな、俺は御主のように『困ってる』人間が放っておけないのだよ。 ( 出会いに意味が無い。という言葉に青年は小さく頷き ) そうだ。意味は無い。だが、出会いに意味を持たせるのは全て、『出会った後だ』。 ( 突き刺さる視線は更なる視線を呼び、注視の渦の中でさえ、青年は我関せず ) 俺と御主の再会もまた、無意味なものとしたいのか? それとも、意味あるものにしたいのか? ( そっと、頭を撫でるだろう。妹に、娘にするように、優しく ) 人は言葉にしないとわからない。不安も、不満も、欲求も、本音も。不器用な生き物だ。吐き出したいことは全部吐き出してしまえ。 [Sun 14 Jan 2007 03:02:26]
危娘@城下町 > …あたし達の出会いに、意味なんか無いじゃないか――。 [Sun 14 Jan 2007 02:53:12]
危娘@城下町 > そ――、……損得なんか、無いじゃない、か。な、何も―――。当然て何? 当たり前、て、何? あたしと、あんたはただの通り縋り、だろう? う、現世と常世に命を分かっても、もう話す事も触れることも出来ないと嘆くよ、な、そんな そんざいのたいせつさ なんか、無い、だろう――? 何で? 何で――? (擦り切れた外套の袖で忙しなく涙を拭い、拭う傍から零れ落ちる涙を瞳に溜めて、親に反抗する子供のようにきっ、と睨む。いつか見覚えのある大人びた笑顔。近付く腕をも一緒に睨んで。) (頭に触れる直前、かぶりを降ろう。振り払いはしなくとも、か細い拒絶を込めて。く、ときつく閉じる両眼。) ………一心さん、には――、解んないよ――。 大好きな人が、みんな――みんな、居なくなる怖ろしさは。 ――自分の存在もわからなくなるほど、大事な人が、いきなり。――いきなりあたしの事を、忘れたみたいに――、 ある日、いきなり居なくなる、怖ろしさは――。 (なのに、なんで関わりの薄い彼ばかりが「忘れない」と言うのか。解らない。寂しい。怖い、怖ろしい。解らないものは、怖ろしい。――そんなの当たり前、じゃないか。) (すん、と鼻を啜るかすかな音。剣呑な視線が店内から突き刺さる。彼の手が触れるなら、びくり慄いて。ますます両手で頭を抱え込む。) [Sun 14 Jan 2007 02:51:58]
一心 > 御主が大馬鹿野郎だから俺は怒るんだ。 ―――当たり前のことだ。御主が死んだら哀しむ。それだけのことだ。当然ことだろうに ( 掴みかけた手は払われ、青年はその手を再び自分の下でだらりと下げる ) 御主を忘れる理由が無い。御主は俺にひどいことをしたか? 恨まれるようなことをしたか? ( 集まる視線など青年には関係ない。どうせ一晩二晩もすれば笑い話。気にすることでは無いからだ ) なあ、御主。何をそんなに怯えている。俺は御主とここで久しぶりに出会った。それ自体に意味は無い。出会いに意味を持たせるのはその後の当人たちだ。御主はこの『再会』を、無意味にしたいのか? ( 解らない、と泣き出す少女。青年はそっと、その少女の頭を撫でようと手を伸ばすだろう。半ば、振り払われるかもしれないと感じながら ) わかった。だったら解りやすく言おう危娘殿。 ( その顔に浮かぶのは笑み。そっと落ち着かせるような、いつかの居住区での笑みと同質の ) 御主が世界から消えれば、俺は哀しいと感じる。それは理由とかそんなものが明確なものではない。御主と同じように俺も一人。逃げるのは楽だが、立ち向かうのも勇気だと、思わぬか? 御主はなぜ、今泣いている? [Sun 14 Jan 2007 02:36:05]
危娘@城下町 > 何でさ……、わ、解んないよ――、解る、よ、に、言、てよ――、ぅ――…、うぇっ……、 (解らない。解らない。解らない。馬鹿だから、解らないから、で逃げていたいのに。こんな闇の中で、ずっと忘れられていたいのに。それならば何一つ苦しくないのに。 仕舞いにはしゃくり上げるようになる。いやいやをするように頭を振り、両手で抱える。) [Sun 14 Jan 2007 02:31:42]
危娘@城下町 > (濃厚な闇の中で良く響く恫喝。びく、と骨も肉も薄い小娘の肩が痙攣し、身体がよろりと後ずさる。主人が、傭兵仲間が何事かと視線を向ける気配がした。) なっ…、な……? な――、何、で……!? 何で怒る、の、怒るのさ――? 何で、あたしが死ぬと、あんたが哀しい……!? わ、解らない、よ――、解らないったら! (かん、と落ちる脇差の音。自分の身でも守るようにもう一歩後ずさり。怯えか虚勢か、戦慄く瞳だけ青年に向けて。掴まれかけた肩へ伸びる手を我武者羅に振り払わんと。) 何で!? 何で、あたしを忘れようとしないでいるのさ……!? それであんたに、な、何の得がある!? 御飯、奢ってもらえるから!?し、――仕事紹介して貰えるから!? 解んない、よ…、馬鹿だから、解んないよ! ど、怒鳴らないで、よ……! どうして、どうして――、 [Sun 14 Jan 2007 02:26:06]
一心 > ( ぐっと堪えるような仕草。青年はそれを目を細めて見る。視線を落とし、 ) 悲しくも無く、寂しいと思わないなら俺の顔を見て言ったらどうだ? ( 拒絶を繰り返す。一年前。出会った少女をここまでした出来事を青年は知らないが。ぎっと睨まれれば実戦を経験している人間と道場剣術の人間の差か、少しだけ後退りたくなる気持ちが沸くが、堪える ) 人が忘れていくのは当たり前だろうがっ!!! ( 思わず怒鳴った。一人の侍見習いが。商人や店員、客たちが何事かと視線を向けてきても青年はいつものごとくガン無視 ) 人が忘れていくのは当たり前だろうが。そんなことを悲観して御主は『本当に忘れていくことだけを望んで死んでいく』ことを選ぶ? ふざけるな。御主が今死んだら俺が哀しむ。どうだ? 価値など無いと言えるか? 御主は本当に馬鹿だ。 大馬鹿野郎だ!! ( はふ、と落ち着かせるように一つ息を落とし、振り払われた脇差は床を滑り、テーブルの足にぶつかって止まるだろうか ) なあ、御主に何があったかは知らぬが。一言だけ言えることがある。 ( 卓へと歩きだそうとする少女。その肩を掴もうと青年の手が伸びるだろうか。気づけばかわせるだろう。ただ、青年が掴むことができれば此方に振り向かせるだけだ ) 忘れていくと言うならば、『忘れられない努力をしろ』。人間は残酷だ。御主が忘れてほしいと思うなら『努力をするな』 ( しかし ) だが俺は『危娘という存在を忘れないように努力する』。これだけは御主がどれだけ『忘れられようとしても』覆らない [Sun 14 Jan 2007 02:14:32]
危娘@城下町 > (正論ほど有効な攻撃方法は無い。きゅう、と両手を腿の横で握り締め、睨むように青年を見上げる。浅黒い肌の女性店員が狭い店内でぶつかって行っても、揺れまいと足を張るほど、ぐ、と四肢に力を込める。ただ、) ――自責、とか、自嘲なんかじゃ、無い。――…いいとか、悪いとかでも無いよ。ただ――、 (其処で息を切り、視線を下へ落とす。唇を噛み締める力と同じに、きつく俯く姿勢。世界への拒絶のような。呻くみたいに言葉が続き、) ただ、――哀しくは、無い。寂しい、とも思わない。 (思わない人間は、こんな顔をしない、と知らない。紡ぐ拒絶。) 世界に、存在しなくてもいい。――ただ、それだけさ。 ただ―――、ただ――、 (逃げるような、繰言。逃げていると、青年にも容易に解るような、拒絶。違う、関わりなんか要らない。欲しい、寂しい、相反する心がせめぎあい、青年に向ける面差しは、いっそうきつく。噛み締めた唇は血を盛り上げんばかりの。黒い瞳がきっ、と睨み、突き出された右手で脇差を振り払うか。) ……嘘だって言ってるじゃないか! 人は忘れるよ、わ――、忘れていいよ! 価値なんか、無いままでいいよ! た、ただ、あたし、ただ――、 そう、静かに――、静かに、死んで、行ければ――、 (言葉の語尾が消えて行く。青年に失望されると思った。――いや、それでいいのかも知れないのに。) (たまらずに顔を反らす。卓へと、足早に行くだろうか。) [Sun 14 Jan 2007 02:00:47]
一心 > ―――それを言われると耳が痛いのぉ ( がりっ、と回した手は後頭部。一つ、二つと掻いた後。少女の言葉を聞く ) 確かに御主の言う通りだ。わかった『御主はこの世界にとって存在するも憶えてる人間が居ない』と言うことにしよう。では聞くが御主は本当にそれでいいのか? 確かに一年という月日は忘れさせるが御主と再会した今、俺はもう忘れない。それに過去のことをずっと引きずって『自分に価値など無いのだ』と言っていれば楽だな。自責は楽で楽でしょうがない ( ふぅ、と長口上に一息。布巾を適当な机に放り投げ、店員から注視をガン無視 ) 御主が嫌だと言っても俺は『絶対に忘れない』。どうだ? 今まで御主には確かに『世界に存在する理由が無かった』かもしれない。しかしこれからは御主がこの世界に存在する価値があると、御主は思えないか? ( そう言ってから、青年は組んでいた手を解く。すれば、取り出すだろうは脇差 ) 御主がそれでも『この世界に存在したくない』と考えるなら俺を殺してみるか? ほら。そうすれば御主を『本当に憶えてる』人間は居なくなる ( そうして、突き出すだろう脇差の本来の役目は『自害』であるけれど。睨む少女に対して青年の顔は真顔。 ) 俺は今まで御主を忘れていた。ならばこそ、今は思い出した ( ならば ) これから先、無価値な世界を再び選ぶか。それともこれから価値ある世界に戻るか。 どうする? 決めるのは御主だ ( 言いたいことは、これからを見ろ、ただ一つ ) [Sun 14 Jan 2007 01:42:43]
危娘@城下町 > (唇をきゅ、と噛んで青年を振り返る。まるで負けまいとするような無表情。陶器で出来たようなそれは、風が吹くと、ばらばらと罅割れて壊れて行くような代物。こうして見返してみると、小娘の目に青年は酷く大人びて見えた。存外若い顔立ちはまだ十代後半ほどだと言うのに。背のせいか、纏う空気のせいか。) (青白の眉間に拒絶の意思を含んだ皺が再び寄る。) そんなのは嘘だ。  (きっぱりと拒絶の言葉。ぎざぎざの刃で断ち切るように。) あんたは、たまたま今、この時あたしと会ったから、思い出しただけだ。 あたしと言う存在を。――会わなければ、どうだ? (きつく噛み締めた唇。拒絶、拒絶、明るいもの、希望を持つものへの拒絶の意思。一歩踏み込んで近付く。黄昏色の店内の雑音が遠のくイメージ。) 覚えていた、と思い出したは違うよ、一心さん。 ――此処で会わなければ。あんたが倒れていなければ、あたしとあんたは、二度と思い出すことの無かったと思わないかい? あたしが世界に居る意味など、本当になるのかい? ただ――、 (言葉が少し詰まった。) ただ、時折、あたしが生きていたことを、思い出す人が居るかも知れない。ただそれだけの価値の何処に――、  世界に居る意味がある? (落とされた姿勢。気を遣う姿勢が厭だ。思いやるような姿勢が厭だ。行きずりの思いやりなんか要らないんだ。――暖かいものなんか、大嫌いなんだ。) (はった、と睨んでやる。唇を噛んで、蒼白な面差しで。) ――……気休めなんか、要らない。  [Sun 14 Jan 2007 01:27:55]
一心 > ( 裾を翻して此方を向く少女の姿。青年は腕を組んだまま、その白い顔を正面から見据える。どこかで見たことのある顔だと思った。意味は先ほどのとは違う。まるで特攻隊のような顔、といえばわかるだろうか。そんな風に青年には見えた ) ―――なあ、御主。生きている意味が無い、と言うがそれは本当の話だと思ってるのだろうな? ( 投げられた布巾。青年はそれを掴むと、埃を落とさずに手で持ったまま再び腕を組む ) ―――まったく、御主は馬鹿だの ( 話を逸らそうとするが、もはやこの青年は逸らせる気など無い ) 俺は憶えていた。 御主がこの世界に居たから俺は飢え死にせずにすんだ。いいか? 生きている意味とか世界に存在する意味なんてのは当人が決めることじゃない。そんなものは無い。 自分で自分に生きる価値など決められる奴なんてどこにも存在してるわけがないだろう。そんなものは他人が決めることだ。 ( なあ、御主、と青年は少しだけ腰を落として少女と視線を合わせようとするだろう ) 御主がこの世界に存在してくれると、俺はうれしいんだがどうだろうな? それが世界に居る意味にならんかの? ( 所詮人は自分のために生きていくが、結局は他人のために生きていく。そうしないと生きていけないのだから。だから、青年は『運命』だとか。『命運』だとか。そんなものは信じない ) [Sun 14 Jan 2007 01:15:58]
危娘@城下町 > (ねじまきっとかトゲとかてアロエかなんかじゃないのかそれ。アレ?) (灯りの少ない店内は、ガーラベーヤの男と僅かにサリーを纏った女達。席を立ち移動する者こそ少ないが。すぅ、と外套の裾が揺れ、身体が背後の青年へ向き直る。暗がりで浮かぶ夕顔のような白い面差しの中、隧道色の瞳が、先ほどまで癖のように繰り返した瞬きもせず青年の瞳を見返すか。ざわめきの乏しい店内で、数秒の沈黙。) ――――何も無い。 ―――何も、無いだけさ。 (それから、視線は斜めに剃れる。聞き取れないかの掠れ声で独り言じみて。) ………――あたしが、世界に、いる意味が無い。――ただ、それだけさ。  (そっと息を付き、顔を上げて、ぼろきれ同然の青年の服を見、傍らの卓に放り出してあった布巾をひょい、と投げようか。せめて埃を取れ、との仕草。尚もこの時の視線は合わせない。きつく俯く。きつく視線を下向ける。まるで何かの意地のよう。) ………あたしを、覚えている者など、いないから、ね―――。 ……も、もういいじゃないか。それは。 席へ行こう? (と、話を反らすかの反応。) [Sun 14 Jan 2007 01:05:47]
一心 > ―――? なにがあったか、聞いてもいいかな? ( 歩く少女の姿。揺れる長髪を視線で追いながら一つ聞き、 ) ――――なんかこう、ネジ巻きみたいな形をしていてやけに固かった記憶がある。後はトゲを抜くのに苦労した ( なんだそれ、の植物である ) ――――― ( ひらりひらりとかわされる。青年は目を細め、行き場を失った両手を組み、足を止めるだろう。店員や客に迷惑かもしれないが、そんなことは気にしない ) ―――御主、変わったの。なにがあったか、言いたくないのなら聞かぬが。気分が悪いならできるだけ早く眠たほうがいいぞ ( はふ、とため息を一つ零し、伸び放題の髪を掻きあげ、 ) 店内でやはり食事するにはあまりに不相応な格好だな、俺のは ( 見下ろす己の姿 ) ―――話せ、とは云わぬ。だが、御主のことを一年立とうとも心配してるのは、なにも俺だけの話じゃ無いことだろう? ( 貴女がヴェイトスから離れたことを知ら無い人も居るのだと、知っていてもなおなにもできないだろう人も、居るだろう。 ) ―――偉そうなことを言った。すまん。俺に言えたことではなかったな [Sun 14 Jan 2007 00:53:07]
危娘@城下町 > (黄昏色。濃密に昏い店内の空気を青年を伴って泳ぐように進む。長い髪の揺れる背中で、ぼそり応え。) ……ヴェイトスで、しごと、……しくじった、から。 (以後、その話題には何も答えず、商談を続ける主人のほうにちらり目をやり――まだ長引きそうだ――彼らから少し離れた窓際の席へ行く算段。外套こそ脱ぎはしないが、顎に纏わり付くフードを完全に引き降ろし、) ……ウドか何かを茹でずに食べたんじゃないかい? あれはアクが強いから、生で口にすると、おなか、こわす――……、 何。 (なに、の言葉は横へ流れるだろうか。肩に手を置かれる前に、伸ばされる気配を察して触れられないように反転。次いで伸ばされる額への手なら、これも顎を引いて。逃げるのが遅れたなら、酷く冷たい体温を知るだろうが。) (足を止め、正面から威嚇でもするように、はた、と見据える。) 何でも、ないよ。 [Sun 14 Jan 2007 00:42:58]
一心 > ( 眉間に皺を寄せた後、不貞腐れた仕草に青年は馬鹿みたいに笑って、「すまんすまん」を繰り返す ) 仕事、と言ってもなぁ。御主、別にヴェイトスでも探せるもんでもないかの? ( 身振りで店内に誘われれば、青年は一つ頷いて立ち上がろう。気持ち分、服装を整えるがサバイバーであった彼は如何せん、服が汚い ) 俺はそこらへんの知識は駄目でなぁ。わかる奴のほうがうらやましい。そういえばな、この間食べた草がうまかったんだがどうにも―――その後腹痛やらなんやらで大変だったこともある ( ふむ、と彼は顎鬚に触れながら心の中で呟く ) そんなのは全然構いはしないに決まってる。それよりも、御主、 ( 扉を開く少女。青年はちょっと待て、というように少女の肩に手を置こうか ) 昔と違って顔が青白くなったな。具合でも悪いのか? ( そして、少女が抵抗しないのならその額を手で触れようとするだろう ) [Sun 14 Jan 2007 00:31:31]
危娘@城下町 > (たたかれたー。べしべしと振動で揺れる重量軽い頭。手を離されるなら、両手をぺたり頭にやり、むす、と眉間にシワで見上げてから、ついっ、と不貞たように視線を逸らし、) べ………べつ、に……。 何となく、流れてきただけ、だよ……。 仕事、探さなきゃいけない、し……。 って、言うか、ヴェイトスでも無いし。 (などと、ぼそぼそ返事しつつ、とりあえずと身振りで店内に誘うか。まあ、懐残量が零じゃないし、人一人奢れるだけの余裕はある。扉を押しつつ、横目で振り返り、) ……今の時期なら、食べられる草も結構あるの、に……。何で、てきと、なもの、口にしちゃうかな……。 (はふ、と小さく息。平素の無表情に戻って瞬きもう一つ。以前に出会ったときよりよほど青白い面差しで、) いい、よ。ごはん、ぐらい……。 昔、お世話になったし……。 でも、あたしと、相席でいいの、かい……? (きい、とおす扉。異国の匂いと煙が流れるか。) [Sun 14 Jan 2007 00:25:00]
一心 > おお。まあ気にするほうが負けだと思ってくれ。いやぁ、懐かしい。それにしても御主もまあ大人っぽくなって―――るのか? なんか雰囲気違うか? 色々と経験したってやつか? ( 豪快に笑い、正座する少女の頭をぼんぼんと叩くだろう。乗せる、のと叩くのはちょっと違うことを書いておく ) すまんすまん。いやぁ、しかし居住区で『一心さんなら――』なんて見上げてきた奴がこんなところに居るとは思わなかったぜよ。で、ここはヴェイトスのどこだ? ( 仰け反った少女を見れば首を引っ込め、 ) おお。空いてるもなにも最後に食った野草が三日前でな。その前はなんか名前も知らないような猪っぽいモンスターでな。いやぁ、あれは不味かった ( そしてまた豪快に一つ笑えば、少女を前にして両手を「ぱんっ」と小気味いい音を鳴らして合わせるだろう ) すまん! 飯さ貰えないかの!? ( 言った顔。申し訳なさそうに片眉が下がる ) [Sun 14 Jan 2007 00:14:56]
危娘@城下町 > (髭面(しつれい)がついと引っ込んでから、漸くのろり、と上体を起こす。どっとこ暴れてた鼓動は何とか収まりがち。びびりの名残りで残る涙目で、反れる視線をぱちくり見上げるか。) じょ…、(息を、こく、と呑み、唇を湿らせて、) ………じょーろ、て、何さ、も………、 (ちゅっこんだ所でぱぱらぱー(*電球音)だったか。乱れて顔に掛かった髪の毛を指で払い、よいしょ、と姿勢をちょこんと直し、ストリート正座へ以降。) うん――…、それ。名前……。 ……え、と、一年、ぶ、り――… ッ――!? (声尻が高くトーンが上がるのは突き出された顔に再び首を後ろへ反らした仕様。) わわ、解ったから、こ、怖いよ、一心さ――、 (言いかけて腹の音を聞いた。ぱちり、瞬き再び。青年の腹へ視線を落とし、また上げて、おそるおそる。) ……って、若しかして、おなか、すいて、るの、…かい…? [Sun 14 Jan 2007 00:08:03]
一心 > ―――おお、すまん。いや、どうにも暗くて顔が見えなくてな ( 近い、と言われれば引っ込める首。青年はじょりっ、と顎鬚に手をやり ) いや。俺の名前は一心だ。ふむ、いやすまん。思い出せそうで思いだせん。ちょっと待ち ( 送る視線はどこかへ。青年は何度か呟くように ) ――――き、だったような気がする。『き―――』―――『如雨露』なんか違う。ふむ。 ・・・・・・・・・・ ( その瞬間。間違いなく青年の頭の上で電球が光ったかもしれない。電球なんて存在しないが ) ―――おお! 久しぶりだなぁ! 俺だ俺! 憶えてるか!? 月見里 一心だ! いやぁ懐かしい! 何時ぐらいかの!? 元気にしてたか!? ( おお、と目を輝かせて再び顔を突き出すだろう。 ) いやぁ、懐かしい。危娘、だったな・・・・。いやぁ、御主こんなところで何をしとったん? ( 言った瞬間、青年の腹が鳴る ) [Sat 13 Jan 2007 23:58:31]
危娘@城下町 > (なにそれ、どういう状況。 口にしかけた突っ込みも人の事を言える立場じゃないと尻すぼみに終わる切なさよ。ともあれ、数ヶ月を得て漸くおぼろげな理解に達するだけの異国語より、遥か解り易い公用語に、引き攣った顔の顎の辺りに両手をやり、警戒しつつも、恐る恐る口を聞こうと。唾を、二、三度飲んで、) ぇ、あ――、ご、ごご、ごめん……ッ!? って――…、い、いやその、ひ、人違い、だったら、 ――ち、近ッ……!? (などともごもご言いつつ、いっしょくたに返事。突き出された顔の空気に押し出されるように、後ろにのけぞって逃げる形。逃げ腰の人見知りは健在だ。) [Sat 13 Jan 2007 23:52:22]
一心 > ・・・・・? おおう。すまんの。いや、最近『まともに人間と会話していなくての』 ( なんか問題発言にも聞こえる台詞を一つ落とし、男はその場で胡坐を掻く ) そんな驚くこと無いだろう。これだって俺は放浪に放浪を重ねてやっと町にたどり着いたのだから。まったく、どうやったら道場に戻れるのか ( ふむ、とため息をついて腕を組む。実際のところ、放浪一年以上とか黙っておく ) ――――? ( 心臓の辺りを押さえる少女、名前の端を口走ろうとする少女を見て、はてどこかで見たことあるような顔だと目を細め、顔を少し突き出すだろう ) ―――ん〜。すまん。御主の顔はどこかで見たことあるかと思うのだがどうにもいかん。名前が思いだせんわ [Sat 13 Jan 2007 23:41:15]
危娘@城下町 > (と、言い置いて、瞬き、再び数回。髭と蓬髪でかつての面影が薄いけれど、ふと記憶の奥底から浮かび上がる、その顔。) え・・・、ぇっ!? あ、あんた、い、いっし―――……? (おぼろげな記憶の名前、口にしかけ。)  [Sat 13 Jan 2007 23:37:19]
危娘@城下町 > (人間なんだコレ。何でまたにゃんこより下の存在的(登場位置から推測)になって御推参であられるのかラストサムライ(←?)。 数秒の間の後、勢い良く持ち上がる顔に、) …っひっ、ゃあああッ!? (ズサァ、両手を後ろに付いて尻餅。にゃんこの放物線を咄嗟に目で追うかたちで硬直。尻餅の勢いでフードが捲れ、娘の小さな青白い面差しが外気の下、露になる。ばっくばく言う心臓の辺りを無意識に外套の上からぎゅう、と握り締め、怯えた眼差し含んでにゃんこを探す男を見上げ、) あ、あ、あ、あん、あんた、何ッ!? な、なにっ・・・!? [Sat 13 Jan 2007 23:35:55]
一心 > ( 少女が瞬きの後に見つけた存在は人間である。黄色人種のアマウラ人。もしくはトキノミヤコ人。羽織っている姿はとてもじゃないが季節に合わないものである ) ―――― ( 少女が声を掛ける。すればしばしの沈黙の後、 ) ――――なんと急激的に今異国の言葉がわかった! こりゃあ共通語!? ( ぐわっ、と人間の顔が持ち上がる。無精髭に伸び放題になった髪。扱けた頬。よく見なくても男性の顔である。男が思いっきり顔を上げるものだから、頭の上に乗っていた猫は転げて男の背中に消える ) いやぁ、言葉がわかる奴にあえて良かったぜよ! このまま俺は「俺の友達はこの猫だけだ」とか言いそうになったてところだったぜよ。なっ! 相棒 ( すでに友達以上恋人未満の親友同義の相棒に昇格しているらしい猫に声を掛けた男性はしかし ) どこいった相棒ぉ!! ( 猫は闇の向うにすでに歩いていってるらしかった。まる。ここまでが10秒だと思ってくれれば相当な喜びと早口がわかってもらえるかと思う。 ) [Sat 13 Jan 2007 23:28:07]
危娘@城下町 > (最初に猫の鳴き声がしていて良かった。視線は鳴き声の主を探すために下向いていて、結果にゃんこに下敷きにされた雑巾とか見付けたし。) ―――……………。 (効果音ズビーン。瞬き、二、三度。いや最初はね。単にぼろきれの上に乗っかったにゃんこだとふつーに思ったよ。でも良く見ると物質量あるし。聞き覚えのあるアマウラ語?とか喋ったし。ちょ、なんだこれ。) ………―――、 (更なる沈黙数秒。見降ろしたまま、ゆっくり息を吸い、) あ――……、え、と――、  (そーっとしゃがみこみ、人差し指でぼろきれつんつく。怖いなもう。) あ、あんた、大丈夫、か、い――……? [Sat 13 Jan 2007 23:19:42]
一心 > ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ( 闇に埋もれるようにして猫を頭の上乗せながら倒れている人物は超絶放浪癖のある一心という名のアマウラ人である )( 皆々様は覚えてるだろうか。残念ながら背後霊は忘れかけている。川辺を辿って町の外に出たら戻ってこなくなった人物である。まる )( もはや語るまい )( 雑巾の正体は人間である ) [Sat 13 Jan 2007 23:13:59]
> ( ぎぃ、と開く扉。外は未だ闇に包まれてなお明るく照らすはずだった月は雲に隠れ、代わりにと街灯が地を照らすその場所で ) ―――― ( にゃぁ、と猫が鳴く。でかい襤褸雑巾を下敷きに ) 「――――・・・・にゃぁ、と言えば退いてくれるんかの」 ( その言葉は異国の地でありながらも更に異国の言葉であった。もし、聞き覚えのある言葉だと認識するのなら、それがアマウラの言葉であることがわかるだろうか ) [Sat 13 Jan 2007 23:13:04]
危娘@城下町 > (数ヶ月を得て異地で暮らすうち、日常会話程度は感覚で理解するようになった。墓地の位置も今は解る。ただ、行きたくない。このまま濃密な闇の世界に永遠に身を沈めていたい。そう切実な想いな強いだけで――。) ………―――――? (ふと、フードを揺らして顔を上げる。黄昏色の両眼がつい、と横へそれ、主人達から入り口の扉へ移動した。猫の声は、ひっそりとした世界で良く聞こえた。) (するり、闇の中を滑るように動いて、音もさせずに戸口へ移動。迷い猫か何かか、と確認するため、扉を小さく押すだろう。) [Sat 13 Jan 2007 23:07:08]
> ( その音は外へと続くだろう戸口からであった。『何か』が軽く引っかくような音。 ) ―――― ( 次に、猫の鳴き声が鳴る。暗闇に身を隠す貴女は気づくだろうか。商談纏まらぬ世界でなお小さい音はもしかしたら、それらの声に掻き消されたやもしれぬが ) [Sat 13 Jan 2007 23:03:35]
お知らせ > さんが入室されました。 『―――コト、ン』 [Sat 13 Jan 2007 22:56:18]
危娘@城下町 > (――もう何日この国へ居るのか。もう何ヶ月になるのか。何を目的で此処へ訪れたのか。何処へ行こうと言うのか。目的などとうに風化するほど、心の底の澱が干乾びて既に長い。 あの老人のガーラベーヤは荷袋の奥へ仕舞い込まれたまま。言葉もろくに喋る事も出来ず、彼らの話す事も理解出来ず、ただ諾々のようにこの国の墓地を探して彷徨う内、のたれ倒れたままの姿勢で死んで行く筈だった。――今の主人に拾われたのは、偶然にしても出来すぎた。 自分が子供だったからかも知れない。自分が女だったからかも知れない。ともあれ餓死も行き倒れもせずこうして意味も無く生き長らえて居られるのは、彼のお陰なのだけど。) ――…殺され、る、じゃ、ない、死―、は、―――…嫌だもの、ね――……。 (水気の無い掠れ声が空気を僅かに揺らす。商談はまだ纏まらない。) [Sat 13 Jan 2007 22:51:27]
危娘@城下町 > (壁に一様に構えた傭兵仲間はみな商人の身の護衛で、男が「纏まらない」と言ったのは暫定主人の商談だった。 今も数mの距離を置いた薄暗の卓で交わされている彼らの会話は、勘定に疎い小娘の耳に、音楽と同じ異国―いや、異世界の音階に聞こえてしまう。何がおかしくて笑うのか、何が後ろ暗くて声を潜めるのか解らない。 付き合わせる主人の顔と、相手の顔。湿った空気。成分の知れない香――。) (眩暈がする。長く細く息を付いて、更に暗がりに守って貰うように壁際の奥へ奥へ隠れた。) [Sat 13 Jan 2007 22:41:11]
危娘@城下町 > (「――纏まらないな」) (不意に誰か――似た風情、似た姿勢で藍色影と同じ壁に寄りかかっていた傭兵の一人――がぽつりと娘に話し掛け、薄暗い静寂を乱した。) (「つぅ」、と揺れて傭兵の男を振り返るフードの奥。周囲の黒を脅かすかの隧道色の瞳が瞬く。 血の気の無い唇が喘ぐように開き掛け、結局閉じた。男から距離を置くようにゆらり揺らいで、壁の少し奥へ溶けるように移動する。) (黒々とした視線が現在の雇い主――太った初老の商人――を再び見た。蛞蝓のような肥大した指に緑玉の指輪が、闇の中に瞬いて光に脆弱な目を打つ。目を逸らさせそうになる。――駄目だ。今は彼の護衛なのだし。瞳を眇めて我慢する。) [Sat 13 Jan 2007 22:31:17]
危娘@城下町 > (自分の感覚が鈍重になっていく理由を探しながら、黄昏を這う蝸牛のようにのろのろ進む夜の時間を感じている。) (いつかと同じ古酒場。曲がった笛の奏でる異国の音楽。朽ちた色の壁。照明の乏しい穴倉。濃密な闇と同色の、擦り切れた藍色外套の両肩を軽く抱くような姿勢で、小さな影が壁にもたれて呼吸している。ひっそりと。)  [Sat 13 Jan 2007 22:23:00]
お知らせ > 危娘@城下町さんが入室されました。 『(今夜は月が見えないから。憂鬱になるのだ、と。)』 [Sat 13 Jan 2007 22:17:46]
お知らせ > 危娘@城下町さんが退室されました。 『(さぁ明日は墓地を探そう。卓を立ち、商人宿へ。)』 [Sat 18 Nov 2006 00:12:30]
危娘@城下町 > ………ヴ、…リス、さん――、げ…き、かな…。 (独り言未満の呟き。それでも不確かに紡ぐ恩人の名前は、一時だけも死への恋を忘れさせる。懐かしさや、安否を気遣う思いや、今如何しているかな、とか。元気でいるかな、とか。そんな益体も無い気持ちでも。 そうだ、「そういう事」を普段から思っていればいいものを。幾許かでも、健康な人間の感情で居られるものを。) (ストリートへ投げ掛ける淡光が一層薄くなった。厭きれたように。――月光。密やかなあんたまで、あたしを蔑まないで。 気持ちは解る、と己で笑った。生命力の薄い笑み。) [Sat 18 Nov 2006 00:10:08]
危娘@城下町 > (――そう言えば、こんな衝動に縁の無いと思っていた人も、また同じような黒い苦悩があるのか、と知った日をぼんやり思い起こした。 ――柑子色の髪の兄じゃ無い。氷の月のような父でも無い。本当に唐突に思い出した――あの小説家の青年の事だ。彼はまだ生きているのだろうか。大事に人らしい暮らしを営んでいるのだろうか。危険な目にまた会っていないか。身体は無事か。辛い思いをしていないか。いつかの様に苦悩していないか。あの街へ、居るのか――。家族を、大事にして――。)  (――当たり前か。あたしのような生活破綻人間では無し。 浮かんだ面差しは、もう何時から顔も見ていないせいで、酷く薄らいだ記憶のそれ。御人良しの面差し。 彼の記憶は、最後に病院で錯乱していた映像よりもそっちの顔が先に浮かぶ。) [Fri 17 Nov 2006 23:58:43]
危娘@城下町 > ………………――駄目…、だ…な……。 (ぽつん、と呟いて薄い唇に苦笑いめいたものが浮かぶ。死出の想いにばかり心寄せている自分への自嘲だ。一般的な――と言っても「ふつう」のそういう人々がどのような感情を抱くのかなど皆目解らないが――自殺・自傷感情のように、さして強く「死にたい」と懇願しているでも無いのに、死の旅ばかりに心が急く。 死の――恍惚を、完璧な安全を、無欠の安堵を、永遠の安寧を想うつど、心は黄昏色の陶感に黒々満ちる。乾いた場所へ慈雨の降る感覚――。 何で――誰も知らないのか。 そう思いながら、また、己の異質さをおぼろげに感じている。今宵の月のように。) (カップの中で液体が揺れた。手慰みに注いだ注ぎ分は、今度はもう八部目を越す。これ以上は溢れてしまう。この恋慕の感情のように――。) [Fri 17 Nov 2006 23:48:20]
危娘@城下町 > (――城門へ到着したのは、昨晩。魑魅魍魎の類が横行しているらしいとの触れ込みだが、今の所姿を見て居ない。単に運付きが良かっただけかも知れない。故郷の苛烈な戦場で「同じように」生き延びてきた様に。きっと。 戦闘士としての実力やキャリアや高名さが、混戦では何の役に立たないことを知っていた。何のことはない、運のいい者が生き残る。他の不幸な戦士達を横目にして。) (窓の外へ再び――今度はなるべく月光を見ないようにして――視線を戻した。魔族のものらしき影は、まだ見ない。やはり運がいい。――いや、悪いのか。 ――どうにか強い妖者に出会って「死ねない」のだし。) [Fri 17 Nov 2006 23:35:51]
危娘@城下町 > (*続) (唇を噛んでから堪えて。ふっ、と息を吐いた。二、三度ゆるりと瞬きして頭を軽く振る。全てが駒送りのような映像のひっそりした動作。 おかげで店の、客達の背景に溶け込む。外套の袖から覗く手首や、木窓から注ぐ淡月光で浮かぶ顎の辺りが、この国の人間では無いことを現す白い皮膚をしていても、誰も気付くものは居ない。物珍しく見られることも無い――。) (不思議な、国だね。――あんたの国。懐の中のガーラベーヤに心内で話しかけた。答えたのは笛の音。物哀しくひっそり響く――。) [Fri 17 Nov 2006 23:24:15]
危娘@城下町 > (それでも強いアルコール成分が鼻を突き、くらり眩暈――。生白い眉間に密く、皺が寄る。 [Fri 17 Nov 2006 23:12:47]
危娘@城下町 > (――二秒もせずに卓へ戻した。カップの中で揺れている琥珀色の液体は、娘の――藍色フードの下の顔だ。極端な背の低さと隠者めいた空気のせいで、うっかり老人に思い込んでしまうが、実は隠れた面差しは酷く若い。――瑞々しさに掛けた唇に触れる事は無い。名前も知らない強いアルコールは、一人分のポットとカップ共に、娘が店を出るまで手を付けられずに終わる代物だ。飲めもしない酒で卓を飾るのは、酒場に行く時の娘の常套。無論、周囲の者に訝しがられないように、無頼者に舐めて掛かられないように。――アルコールもやれない子供に見られない様にの用心。傭兵と言う職は知っている。軽んじられては、いけない。) [Fri 17 Nov 2006 23:03:49]
危娘@城下町 > (故郷やヴェイトス都市で見ていた夜とは、少し違う。――霞み架かって見える空。儚い月光。元々なんて密やかな清らかさで、忌まわしい程生命力の無い光だと、うっとり見上げて恋していたが。この国ではどんなにか悩ましい魅惑に満ちている。――蠢く蒼黒の雲に隠れ霞んで、妖しく手招きしているようだ。――こっちへおいで。) (眩いものを見るようにフードの下の二つ黒を眇めて、藍色のヒトガタはひっそり首を廻し、視線を卓へ戻す。 窓際の席は月が、空の夜がよく見える。首を竦めるようにして卓上の素焼きのカップを口に運んだ。) [Fri 17 Nov 2006 22:51:44]
危娘@城下町 > (天井は丸く繰り抜いた隧道のように低く、其処へ犇く人間もまた、穴倉めいた酒場の造りに似合いの眼差し。――黄昏色に錆びて鋭い。 異国のメロディ。素材も解らぬ湾曲した長い笛が細々奏でる物哀しさ。 太い丸太を輪切りにしただけの卓と椅子に、ガーラベーヤの男達が顔を伏せて座している。殆ど喋り声の無い場所。だから選んだ。――ほら、眼差しの様子は、酒場内でも一等薄暗の端へ座を取った、藍色外套の中で光る二つ黒のそれにも似る。) [Fri 17 Nov 2006 22:43:16]
危娘@城下町 > (異国の匂いが鼻腔を満たす。空も月も蒼く見える――。) [Fri 17 Nov 2006 22:33:19]
お知らせ > 危娘@城下町さんが入室されました。 『(メインストリートの、古酒場。)』 [Fri 17 Nov 2006 22:31:38]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『冗談ではない・・・もう生みは御免だ・・・』 [Sat 14 Oct 2006 12:05:49]
マドゥー > 魔界に再度到達する方法?・・・馬鹿なことを聞くな。それを考えるのがおぬしたちの役割であろう・・・。(ふぅとため息をつき、集まった魔術師たちの問いに首を振る。)魔界に行き何をしたいのかは知らぬが・・・・・・俺の仕事はここまでだ。しばらくは休ませてもらうつもりだ。(立ち上がれば魔術師たちを見下ろすようにして言い放つ。ヴェイトス沖に座礁した海賊船の調査を・・・・・・などと聞こえたような気もしたが・・・。) [Sat 14 Oct 2006 12:05:35]
マドゥー > 件の紅い光だが、どうやら強力な魔族が魔力を供給することで機能を保っていたらしい。俺が滞在中に、何者かがその高位魔族の一体を討伐した瞬間、魔法陣の光は急速に弱り始めた・・・(指を噛まれた魔術師の一人がなにやらまだ呻いていたが、構わずに、紅い光について話を移した。正直、光そのものについては自身は何も関与することができなかったのだが・・・・・・。改めて帰還するといろいろな噂は耳に入れることができた。) [Sat 14 Oct 2006 11:56:03]
マドゥー > 魔界ではこちらの生態系は当てはまらぬと思ったほうが良い。(ばさりと、自身が魔界滞在中に記したメモの山に目を通しながら語り始め。)俺が観察した限り、太陽というものの存在が確認できなかった。つまりは植物も捕食等の手段で養分確保する必要があるのだと思われる・・・(長期の調査生活ですっかり学者じみた物の考えが身についてしまったのか・・・魔術師相手にらしくない理論を展開する) [Sat 14 Oct 2006 11:49:50]
マドゥー > (既に大分しおれてはいたが、魔術師たちは魔界の植物を手に取り物珍しげにひっくり返したりしながら感嘆の声を漏らす。)それはトレントと呼ばれる樹海で採取したものだ。不気味な色をしているが害はない・・・。む・・・待て、それは・・・・・・(べつの魔術師がリンゴのような果実を手にとろうとし、それを制しようとした瞬間・・・・・・果実がその指に噛み付いていた。)捕食植物の実だ・・・噛まれるので気をつけろ。(すでに悲鳴が響き渡っていたが、淡々と語る。) [Sat 14 Oct 2006 11:44:06]
マドゥー > ・・・・・・以上で、俺が採取した類のものは全部だな・・・(アングリマーラ風の見事な刺繍が施された絨毯の上に座し、向かいに座る数人の魔術師たちを前に“魔界”での戦利品を並べていた。) [Sat 14 Oct 2006 11:38:45]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『妙な香が立ち込める部屋・・・』 [Sat 14 Oct 2006 11:36:18]
お知らせ > ファカロさんが帰りました。 『そして王は秘儀を為す・・・』 [Tue 23 Nov 2004 16:16:28]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 [Tue 23 Nov 2004 16:15:46]
マドゥー > (ゆっくりとすすんで行く藩王とそのとリ巻き達・・・マドゥーはその場に佇んだ。ヴェイトスへ向かえと言われたならば、その瞬間から自分の為す事はただ一つなのだから・・・) [Tue 23 Nov 2004 16:15:40]
ファカロ > 主は再びヴェイトスに戻れ。余はまた事を成すだろう・・・必要とあらば主も使う。・・・例の賢者とやらも姿を見せぬ・・・・・・やり易くなったものよ。(くくくっと含み笑いを漏らすと踵を返し、再び歩を進めて行く) [Tue 23 Nov 2004 16:12:48]
マドゥー > は・・・・・・(ただ其れだけを返す。そのようなこと、自分に言われてもいかんともしがたい。何か必要な事があらば即座に申し付けられるだろう) [Tue 23 Nov 2004 16:08:28]
ファカロ > サンナ=マドゥー!(その瞬間、まるで心を読んだかのごとく、王が振り向く。さすがの武人も目を見開き、反射的に腰を落とす。が・・・王は柔和な笑みを向けて続けた。)今の所、女1人の胎で魔人兵一体生み出せれば良いところだ。まだ、少々効率のほうがよろしくない・・・。(魔人兵とは、呪われた果実を用いて人間の女に産ませた妖魔のこと・・・。藩王はこの新たな兵力たらん魔人兵の研究にマドゥーの帰還とともに没頭していた) [Tue 23 Nov 2004 16:04:29]
マドゥー > (覆面の男、サンナ=マドゥーはその目を軽く細め王の背を見た。王の言う大儀で果たしてこの先どれほどの人命が失われるか・・・駒である、自分が考える事では無いのかも知れぬが・・・) [Tue 23 Nov 2004 15:53:29]
ファカロ > 誇って良いぞ、サンナ=マドゥー。主の働きに余は多いに満足しておる。妖胎果・・・・・・余の大儀にまさしく不可欠な一品よ・・・(その手の中に未だ果実があるかのように、しわくれだった手を眼前に翳し) [Tue 23 Nov 2004 15:44:43]
お知らせ > ファカロさんが入室されました。 [Tue 23 Nov 2004 15:29:39]
覆面の男 > (すっと覆面の男は頭を垂れる。)・・・勿体無きお言葉・・・・・・・(低く、呟くように言った。それに王は軽く頷きを返す。) [Tue 23 Nov 2004 15:29:22]
ファカロ > (通路の左右の壁には、何やら不可解な象形文字らしきものがびっしりと埋めていた。この通路は、王が魔術実験の為に城に設けた施設にいたるもの・・・。そして王は厳かに口を開いた。)・・・この度は大儀であったな・・・(その顔から笑みが絶える事は無い。そしてその魂に闇が絶える事も・・・) [Tue 23 Nov 2004 14:43:42]
覆面の男 > (男の足取りは見るものが見れば武の達人のそれ・・・。いくら護衛の女に囲まれているとはいえ、この場で刃を抜けば王の首を飛ばすことはたやすいのだろう。しかし、王は彼が其れを為さない事を知っていた。男の忠義を知り尽くしていた。) [Tue 23 Nov 2004 14:31:16]
ファカロ > (乾いた石造りの道を壁に定間隔に掲げられた松明の灯が照らす。そこを数人の男女が歩み進む。一団の中心にあるは巨大なルビーの王冠を頭上に座した老人・・・アングリマーラ藩王ファカロ=ダージリンその人であった。その四方を囲むように半裸の達が火筒を携える。それより少し後ろ・・・ゆらりと滑るような足取りで進む覆面姿の男がいた。その男の腰には一対のジャマダハルが差され、見え隠れするマントの裏地にも鋭き刃の輝きが見て取れた) [Tue 23 Nov 2004 14:28:31]
ファカロ > ( [Tue 23 Nov 2004 14:19:59]
お知らせ > 覆面の男さんが来ました。 『其れは・・・一月程前の事・・・』 [Tue 23 Nov 2004 14:19:48]
お知らせ > ファカロさんが来ました。 [Tue 23 Nov 2004 14:17:20]
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