アングリマーラフリー 参加者 なし ROM 1人
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『まずは聞き込みを始めようか…』 [Fri 17 Oct 2008 20:49:53]
◆マドゥー > (少なくとも、消えたヴァリスの足取りを追うのはやって損はない作業だろう。上手くすれば、使えぬどころか大いに役立ってくれるかもしれない…)(そう思えば、廃墟の壁から立ち上がる。) [Fri 17 Oct 2008 20:49:11]
◆マドゥー > (無論、積極的に討つべき相手とは違う。しかし、ただでさえ不利なこの状況、事態は悪い方に見積もっておいた方が安全とも言える。)さて………ヴァリスが使えぬとあれば………(だが、逆に考えればチャンスかもしれない。ヴァリスが敵に懐柔されたとしたら、少なくともその足取りは敵の懐へと通じているはずだ。今まで、ぷっつりと途切れ、足取りを掴ませなかった相手。しかしそこに僅かな綻びが生じたとも考えられる。さもあれば…ヴァリス・ファングレーは良い撒餌であったとも言えるわけだ。) [Fri 17 Oct 2008 20:47:32]
◆マドゥー > (前者2つの可能性ならば、もう放置しておくほか無い。問題は最後一つの可能性。ヴァリス・ファングレーが仮に敵に懐柔されていた場合、十中八九、何らかの仕事に就いている可能性が高い。傭兵であれば、やはり屋敷や積荷の護衛の類か………そして敵にしてみれば、そうして手に入れた有効な手駒を自分に対する一手として使わぬ理由は無い。嘘八百を吹き込み、自分を襲わせるか、その他の方法でぶつけて来るか………。いずれにせよ、こうも時が経過したならば、ヴァリス・ファングレーが生きていた場合…敵、とみなしておいた方が無難かもしれない。) [Fri 17 Oct 2008 20:43:19]
◆マドゥー > (一つ…記憶が何らかの形で戻り、当初の目的を思い出した。…記憶喪失の男だ。それならば責める理由も無い…むしろ落ち度は自分にある。一つ…どこかで野たれ死んだ。…かなりの使い手、とは思われるが、腑抜けていてはこのアングリマーラ…ありえぬ話ではない。最後に………敵に懐柔された可能性…。自分ほどでは無いにせよ、奴自身の面が割れていないとは当然言い切れない。あまりに人を疑う事をせぬ男だ。舌先三寸で、懐に導きこまれていても何らおかしくは無い。) [Fri 17 Oct 2008 20:38:32]
◆マドゥー > 裏切り…と考えるのは尚早か。(あの男との会話で、そのような巧妙な駆け引きが出来る人間とも思えなかった。ともすれば、こうして帰ってこない理由としてはいくらかの理由が思い浮かぶ。) [Fri 17 Oct 2008 20:34:25]
◆マドゥー > ヴァリスめ………(アングリマーラの郊外、廃墟の崩れた壁に座し街の方を見つめる戦士は小さく呟いた。相方として共同戦線を張ったはずの男が幾日しても戻らない。自分と違い、敵に顔があまり割れていない、と言った理由で散策に出ていたはずなのだが… [Fri 17 Oct 2008 20:33:13]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『相方が戻らない…』 [Fri 17 Oct 2008 20:31:03]
お知らせ > ヴァリス@酒場さんが退室されました。 『おじさーん。おかわりー ( 髪フェチだとは思いたくなかった)』 [Sun 12 Oct 2008 22:47:17]
◆ヴァリス@酒場 > ( やがて、注文の品が無愛想なおじさんによって運ばれてくると、それを口にしながらぼんやりと考える。過去の僕について。あの危娘さんを見てると脳が疼く。なぜだろう。彼女は―― ) 頬を引っ張ると気持ちいいのだろうか。 ( 別人なのだが背格好や無表情あたりが似てるので勘違いしている。だが、そんな事には気づかない青年は、 ) 今度頬を引っ張らせてもらおう。何か思い出すかもしれない ( それは無いと思うが。 ) あとあれだ。銀髪と赤毛と――髪用語満載だな僕の断片記憶。もしかして髪フェチか ( むぅ、と唸ってからエールを飲んだ ) [Sun 12 Oct 2008 22:19:42]
◆ヴァリス@酒場 > ――ま、今日は非番だし。のんびりするか ( 今日は輸出から輸入までの仕事もなければ護衛の仕事も何も無い。のんびりしようか、と思い酒場に入った処で連絡役の使役獣(もしくはライカニア?)と接触したので、報告を終えた。 ) おじさーん。エールと焼き鳥で! あ、エールは薄めでお願いね! ( しゅび、と手をあげて注文すれば一息。水で喉を湿らせる ) [Sun 12 Oct 2008 22:10:26]
◆ヴァリス@酒場 > ( なーご、と鳴く猫はどこにでもいる野良猫の一匹のように見受けられる。いや、その首輪をしているところから野良猫ではないだろう。 ) お仕事お疲れ様 ( 青年は小さく笑い、猫の首輪にメモを括りつけると、猫の頭を撫でる。 ) サンナさんによろしくね ( 猫は小さく鳴くと、酒場の出入り口から路上へと姿を消した。時々によって違う連絡方法。猫だったり犬だったり鳥だったり――女だったり。 ) ――さて、これで一つ阿片の輸出、輸入の件は良しとして、 ( すっ、と酒場の椅子を廻してテーブルに回ると、 ) ガルーダ、か。便宜を図ってもらわないとな ( 友達であっただろう彼女をこのままサンナ氏によって処刑されたら困るからだ。なんとか説得できないものかと思いながら、メモには阿片類の情報のほかに「ガルーダと接触」とだけ一文を書き足しておいた。後はあちらのアクションを待つしかないか ) [Sun 12 Oct 2008 22:04:23]
お知らせ > ヴァリス@酒場さんが入室されました。 『こんばんわ。猫さん』 [Sun 12 Oct 2008 22:00:34]
お知らせ > ヴァリス@アングリ近郊さんが帰りました。 『そして、彼はそこで『ダジール店』の印の入った印を見つける』 [Wed 8 Oct 2008 03:23:22]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ―――そんな顔してないのに。 ( ぽり、と頭を掻いた。嘘を吐くならもっとそういう顔をすればいいのに。一息。――彼女が件の商人に雇われている傭兵だとするならば、僕はどうすればいいのだろうか、と考えるも一瞬。 ) ―――申し訳ない気もするけど。 ( 青年は誰も見てないのを確認してから、荷台のの幌にそっと手を伸ばす。――なあ、ヴェイトスに戻るのはさ。あの子の笑顔を見てからでいいんじゃないか? 自分に問いかけつつ――捲りあげる。 ) [Wed 8 Oct 2008 03:17:20]
お知らせ > 危娘さんが帰りました。 『(すぐに崩壊する嘘を付いて、小娘は馬車から遠ざかりながら、静かに、咽いた。)』 [Wed 8 Oct 2008 03:13:22]
◆危娘 > (小娘は、立ち去りかけて停動。緩やかな所作で振り向こう。死んでしまったヴァリス・ファングレー。今は居なくなってしまった、ヴァリス・ファングレーが、その明らかな断片が、記憶の中の映像と重なって、鮮やかに声掛ける。やっぱり、あの柔らかい声音で。やっぱり、あの御節介な言葉で。小娘の感情の虚ろな瞳には、また無感傷に涙が溢れる。某かを考えて、溢れる思いの雫じゃないのに。分不相応に哀切の姿を演出させる。あなたが、彼が、よく見えないまま。 小娘は、廻した頭部だけで、壊れそうに静かに。笑えるものならもろり、と笑おう。) ―――――――うん。 あたしは、 しあわせ だよ。 また、遇おう。 [Wed 8 Oct 2008 03:11:56]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( 自分の世界を構成するもの。自分を主観とした世界。そうした世界の中で――きっと彼女の中のヴァリスは何かの一端を担っていたのだろう。ゆるり、と首を振る。 ) ――ううん。記憶喪失の人間が言うには変かもしれないけど。覚えてるよ。 ( ゆっくりと立ち上がる少女に青年は苦笑い。 ) ねえ。 ( ぺこりと頭を垂れてから歩き出す少女の背に声を掛けよう。 ) また、会えるよね? 仕事、一緒だし。 ( 声を掛けても返事があるかどうか。 ) 僕が言えた事じゃないかもしれないけど、きっと昔の僕だったら――友達が不幸になることは望まなかったと思うよ。 ( 一声、そう掛けよう。人のことを思いやれる子なのだから。涙できる子なのだから。そういう子は――幸せにならないといけないと思う。――奥。深遠の奥で小さく呟くのは「また人を信じるの?」という疑問。ゆるり、と首を振って忘れ、少女を見送ろう ) [Wed 8 Oct 2008 03:05:22]
◆危娘 > (白痴のように、幼子のように繰り返す言葉の中で、ふと、自分は何を言う権利があるのかとも思う、酷く冷徹な己を感じる。彼等の慕情の代行人になろうとでも言うのか、自分。――忌み名を思い出せ。血塗られた翼。ありがとう、なんて。どうして言って貰える理由がある? ――彼は、どちらも彼も。返さねばなるまい。この生臭い死地とは縁遠い、明るいひなたの方向へ。抱き締めてくれる慈手に、小娘の体躯はさぞ冷たく固かろう。呼吸を小さく繰り返し、繰り返し、離れる腕と同等速度でゆらゆらと立ち上がらん。幽鬼の如き頬の色に、伝うだけ涙の痕。ぐい、と乱雑に手の甲で拭って。深遠色の両牟で、ひた見詰めん。) …あたしは、あんたに。 …あんたの、記憶に、残って貰える、ほど。(ありがとう、なんて言って貰えるほど。) …優しいイキモノでは、無かったけれど。 …あんたが、(ヴァリス・ファングレーが。克ち合うか、四つの黒い光彩。こっくり、何処か寂臭含んで頷く動作と同時に、) だいすき、だったよ―――――……。 (だから、きっと。あなたがあなたを取り戻して。せかいの何処かで、幸せでいてくれるなら、それでいい。――それで、いい。) (ぺこり、気遣いに今更頭部を小さく下げて。ふらふら其の場を後にしようか。――ヴァリス・ファングレーより大事である訳のない、阿片の積荷を荷馬車に残して。) [Wed 8 Oct 2008 02:53:02]
◆危娘 > (休んでいてもいい。今は忘れてしまっていてもいい。――だけど、居なくならないで。ヴァリス・ファングレー。あなたが居無いと、世界のどこかが欠けてしまう。) 居なく、ならない、 で。 [Wed 8 Oct 2008 02:39:48]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ―――――――――そっか。それを聞けただけでも、満足だよ。 ( ふ、と小さく笑おう。どこか哀しげに、だけどもうれしそうに。仮に彼女の言うとおりならば――過去の僕はどんな愚か者だろう。 ) ――他に。どんな人が居たかなんて僕にはわからないけれど。ありがとう。君が此処にいなかったら、僕はそれを聞けなかったよ。 ( 小さな子。安心させるように抱きしめた中で、ふと――追憶が流れる。銀髪の子。彼女は――・・・・。ゆるり、と頭を振る。 ) ――うん。此処にいるよ。 ( 過去の僕も。今の僕も。 ) 居るから。大丈夫だから。 ( そう、言うほかに無かったのか。それとも言いたかったのか。――なあ、どうしてだろうね、なんて。心の中で問いかけても答えが返ってくるわけでもない。僕の中の僕は静か。死んだように静か。そっと、少女への抱擁を解こうか。ゆっくりと、だけど。 ) 大丈夫? ( そっと、顔を覗き込もう。 ) [Wed 8 Oct 2008 02:39:45]
◆危娘 > ――――違う! (小娘は、己の方こそが罪人のように低く小さく叫ぶだろう。自分を庇うように、自分のせかいを守るように、青年の腕の中――あんなにも忌々しい人のいのちの温みの中――小さく小さく膝を抱えて体躯ごと縮こまらん。) ――――あんたを、思う、ひと、は――、 あんなにも、居たッ……! たくさん、居たッ………! あ、あたし、など、より――、もっと、もっと、 賢く、価値のある、ひとたち、がッ…………、 (みんな。みんな、みんな、みんな――、) みんなッ………、ヴァリス・ファングレーが、とてもとても、とっても、―――好き、だったん、だ……ぁッ…………!! (先ほどよりきつく強く、白く唇を噛み締めて、小娘の口の端に血が滲む。ヒトガタの嗚咽は握り潰されて、こんなに近い彼にも届くまい。ただ、生理的な微熱を帯びた言葉の断片が。伏せきった後頭部から、細く、細く。あなたが懇願するように。) ――――――――――――――い、 ――――――――――――――居なく、 ならないで。 (篭もった水気の無い声音は、どちらに宛てたものなのか、小娘如き脳のつくりでは、己でも解るまい。 彼は此処に居るのに。『彼』でない彼は、此処に居るのに。新しいヴァリス・ファングレー。死なないで――、死なないで、死なないで、死なないで死なないで死なないで置いて行かないで!) ――――――――――居なく、ならないで。 ヴァリスさん………! [Wed 8 Oct 2008 02:33:40]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――――ありがとう。君のその言葉があるだけで、きっと――救われたと思う。 ( もっと早くに会合していれば、と願わなくは無い。お前は自分が思っているほど、軽い存在じゃなかったのだと、知らしめてやれば、どれだけ彼にとって救いになったのか。今となってはわからないが。 ) ―――ちゃんと! ( 強く、嘘でもいいから。否、嘘ではないだろう。――だが、それが何時になるか分からないし、自分が口にしたとおり、今はまだ思い出したくないことがたくさんあるけど。でも、 ) 思い出すから! 君が大切に思ってくれたヴァリス・ファングレーを取り戻すから! ( もう、泣かないでくれ、と。そんな痛々しさを見せないでくれ、と。心の中で懇願した。同時に、――もし、記憶を取り戻したら自分はどうなるのだろうか。代理は代理らしく、消えるのだろうか。――否、そんな事は無いのではないだろうか。分からないことだが。 ) ――でも今はまだ、彼を休ませて上げてほしい。言い方が悪かったよね? ごめんね。 ( ぎゅ、と抵抗が無ければ抱きしめてしまおうとするだろう。嗚呼、なんでだろうね。なんで過去の僕はこんなに人に愛されているのに――、一度死ぬことを選んだんだろうね。 ) [Wed 8 Oct 2008 02:22:22]
◆危娘 > 『常識』………な、んか、で――………、 喪って、いい、ひと、じゃ、 無かっ……た………、 『常識』な、かッ………、どうだ、て――……、いい、ほどッ……、 価値のある、ひと、だ、た、のにッ………ッ……………、 (膝から崩れては、泥人形宛らだ。脊椎も骨髄も意味を成さぬ。脱力した両膝は温い地面に折り曲げて、投げ出され、嗚咽がほろほろ、夜鳥の鳴き声の如く続き行こう。――此処に居る彼は、『彼』とは違う。あの微笑を、あの柔らかい挙措を、いつも傷付いていたこころを抱き締めて、誰かの為に戦う意思を、損なうことの無かった青年はもう居無い。居無いのに、どうして『彼』の完璧な名残りが、断片が。眼前に慈雨めいて降ってくれるのだろう。困惑する表情すら、見えなくとも解る。きっと、『彼』そのものの、おひとよしの、当惑顔。 深く深く、冷たい顔の皮膚に爪を立てるぐらい両手を押し当てて、頭部を振らん。勢いに任せて飛んだフードの下から、紗のように髪が溢れて等身を覆うのだろう。その中で、小娘は、ヴァリス・ファングレーの喪失に、壊れるほど哀悼の思いを感じている。――居なくなってしまうのは、辛い。だから、だからあたしは。自分が先に、はやくはやく、大事なひとびとの、誰より早く、涅槃へ旅立とうとしていたのに!) (肩に置かれる指の感触の代返は、びくり、微かな体躯の痙攣。ますます顔を伏せて小娘は、髪と夜との中で咽ぶ。) い………、 (何かを、言いかけて。) [Wed 8 Oct 2008 02:13:47]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――それが昔の僕にとって常識だったかどうかは知らない。けれど、今の僕には「ありえる」と考えてる。 ( だから、起こったのだ、と。 伸ばした腕は少女に届かず。どういう顔をしたらいいかわからなくなる。この子はきっと僕のことを知っていた。けれど――僕が記憶喪失だという事にショックを受けている。罪悪感。僕は――この子にとって大切な人を殺してしまったのだ。 ) ――――ごめん ( やはり、今の僕は過去の僕とは随分と違うようだ。今の僕は別人なのだろうか。僕にしてあげられることは――なんだろうか。立ち上がりかけた足が進まなかった。この子をこのまま置いていけるとは思えない。困惑。 ) ―――その、なんて言ったらいいか・・・・。 ( そっ、と恐る恐る手を伸ばそう。少女の肩に手を置こうと。 ) 思い出す、ように、するから ( 血を吐くような言葉だと、自分で思った。ぎりぎりと、精神が「まだはやい」と警鐘を鳴らす。でも――それでも「僕が正しいと感じる」ことに準じて、青年は言う。今は嘘だろうが。なんだろうが。 ) ちゃんと、思い出すから。がんばるから。 [Wed 8 Oct 2008 01:59:16]
◆危娘 > ―――――…………………………あんた、には、 (目深いフードの面差しを持ち上げる。彼の深い瞳は、美しかった。死んでしまっても、尚。 為り損ない呼吸が詰まる。唇が熱を帯びて乾いて行く。) ―――――………………………『常識』、だったの、か………? 魔が、差した、なんて、ぐ、らい、で……………、 あのひとを、 (あなた、を――、) ヴァ、リス・ファン、グレーを……ッ、 殺してしまう、 ほ、どッ………? (伸びる腕のシルエットの、なんと柔らかいものだろう。あのひとと同じ。ヴァリス・ファングレーと同じに、この滅びに向かいつつある異国の中で唯一つ。優しく得難いものなのに。――まるで、今も。生きているように、接しないで。 すい、と半歩。下がると其処はもう、どんと背中が馬車に当たるけれど、彼の慈愛の所作はかわせようか。その代わり、動作が叶ったら。覗き込まれる前に、今度こそ両手で顔を覆おう。手ぬぐいは要らない。あなたのものを何一つ、自分の何かで侵食出来ぬ。――どうして我慢出切るだろう。どうして幸せだと思って居た? 大切なひとを亡くすのは、辛い。 ヴァリス・ファングレーは消えてしまった。ヴァリス・ファングレーは居なくなってしまった。器だけは此処で笑ってくれるのに。もう世界の、何処にも居無い。) ……………………………………あんた、はッッ……、 あんただけは…ッ、 し、あわ、せ、で いて、くれる、 と、 おも、た、のにッッ……………!! (引き攣れる声は、喉から絡げ出ん。最早、まともに返答することも出来ぬ蒙昧者は、其の場にがくり、膝を付こう。照れたような笑い方を、見ないように。これ以上、彼の生きていた断片を手にしないように。静かに静かに、しゃくり上げん。 やがて、彼が其の場から立ち去らん瞬間にも。) [Wed 8 Oct 2008 01:43:23]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――と、言うのは君の『常識』だよね? ( 他者を完璧に理解することなどできない。同じように、他者は完璧に自分など理解してはくれない。だから、それ以上に言葉を繋げることはしない。 ) ―――・・・・ ( なんて哀しそうな顔をするのだろう。なんでそんなに泣くのだろう。そっと少女の頭を撫でようと手を伸ばそうか。 ) ―――そんなに、 ( 苦言、哀しげに揺れる瞳は青年も同じ。正面から見据えないように、視線を外して俯き加減の青年は苦く、 ) 僕は、違うんだね。 ( そう呟いてから、一転。呼吸一つで心配そうな顔で少女の顔を覗き込み、 ) 僕のことを聞きたいけれど、そんな顔をしてる君には聞けないね ( 困ったように笑った青年は、ポケットから手ぬぐいを取り出すと少女の頭に被せようとするだろう。 ) 今は聞かないでおくね。それと――・・・ ( 困ったような表情。そして、はにかむように、 ) ごめんね ( と一言置いてから、立ち上がろうと膝に力を込めよう ) [Wed 8 Oct 2008 01:29:36]
◆藍色外套 > ―――――……………………………………魔が、差しただけ、 では、 ―――――……………………………………自分は、殺せ、………ない。 (ぽつり、呟いたしゃがれ声は、だけど本当の事だ。瞑目する仕草が、『生前』の名残りを、留めていた。――「思う」など。何の、慰めになろう。解り切った事だった。あんなに愛おしむべきニンゲンの、ヴァリス・ファングレーは消えてしまった。珠宝のように繊細で愛しい、そんな誰にでもあって誰にでも大事であろう記憶の群れと共連れに。――何かが、――自分などには計り知れぬ存在の何かが、彼を殺めたのだと、彷彿思う。誰が、何が、こんなに優しいひとを追い詰めた。 このひとは、こんなふうに。こんなふうに。こんな寂しい目に合わなければならない何かを、したとでも言うのか!?) (一定の距離を保とうとしても無駄だったろう。歩幅が違う。直ぐに追いつかれて、覗き込まれる表情の。何と、ヴァリス・ファングレーに似ているだろう。彼は死んでしまったのに。――もう、せかいの。何処にもいないの、に。 ほつ。落ちた雫が冷たかろう、大地。殆ど無機質に近い哀愁を秘めた白い顔は、あなたと比べると、さぞばけもののように醜かろう。ゆるる、頭部を再び振らん。) ―――――………あたし、の、こと、に 構わないで、と、 言っ―――――…………ッ、 ………!? (言葉は、喉の奥で停止する。見開かれる瞳のさまが、返答も瞭然だろう。) [Wed 8 Oct 2008 01:21:45]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――さっき言ったとおり、 ( 深呼吸を挟んだ後、青年は静かに瞼を閉じて言う。 ) 半々、というのが正直なところ。忘れてしまったという自己嫌悪と同時に、自分可愛さにまだ思い出してはいけないという素直な気持ちも同居している。だから、半分は自分自身を責めているのだと思う。自分勝手に忘れた僕は。きっと自分殺しなんていうのは魔が差しただけなんだろうね。 ( 普段から嫌な奴だと思っていました。でも、目の前であいつが危なくなったとき、僕はこのまま奴を見捨てていけばわずらわしい気持ちにならないと思ったんです。だから、見捨てました。そういうような魔が差したのだろう。ショックになりました。深く精神にもぐりこみました。だから――このまま忘れたほうが僕が幸せなんだと思って、僕は自分を殺しました。同じこと。 ) ――そう。それより、 ( 見やった少女。嗚呼、人間だ。この子はニンゲンなのだな、と一人心に呟く。 ) 大丈夫? 顔色が悪いけれど。 ( 月明かりの下、露になった少女に青年は心配そうに見やり、膝を折って視線を同じにしようか。そして、一息 ) 君は――僕を、知ってるんだね? [Wed 8 Oct 2008 01:07:51]
◆藍色外套 > ………―――――………………………………………… きっ、と…、ニンゲン、だった、と…思う、よ………。(――誰よりも、人間だったよ。――記憶の中に鮮明に、残る。あなたはヴァリス・ファングレーだった。) [Wed 8 Oct 2008 01:01:29]
◆藍色外套 > ―――――………………………………………… (何が、 言えよう。月光の下、切り揃えられた黒髪の下の、その何処までも哀しい笑みを前にして。) (青年に送る眼差しは、そのまま。貧相な頚椎をそっと傾けて俯かん。ほつ、ほつ。世界に感知されない音で、流れる雫が大地に落つる。構わないでいい、きっとあなたの位置から見えぬから。――あぁ。ヴァリス・ファングレーは、死んだのだ。最後の日、苦笑いをしていた、あの愚かなほど優しい男は、涅槃へ行ったのだ。――あのひとは、今は、幸福か?――今は、安らいでいるか?――もう、何も不安じゃない、か? 何故、そんなに辛そうな顔に見えてしまう? まるで抗え切れぬ大罪の許しを請うように。) ……………………………………あんた、の、 自我、は………………………、………あんたを、責めている、のか? ……………今、も? (小娘は、両手で耳を塞ぎたかった。顔を覆ってしまいたかった。青年を突き飛ばして、静かに語られる憂愁の歴史を、中断させてしまいたかった。――どれも出来ぬ。小娘の両手は、ニンゲンモドキに相応しく双つしかなかったし、今、自分を庇う行為を振り翳せば、彼を見失ってしまう気がしていた。――永遠に。まだ燻る炎を背後に、彼はまるでヴァリス・ファングレーそのひとが甦ったような眩さだろう。その笑顔が、遠く魔窟都市でささやかに花開いていると思い込んでいた。小娘はふらり、倒れこむような仕草で地面に降り立ち、青年の歩幅に合わせるよう、半歩ずつ下がらん動作。きつく俯いたまま横振るかぶり。) あんた、は―――、 [Wed 8 Oct 2008 00:59:40]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――うん。無いよ ( 青年は小さく頷く。捲りあがる幌。月明かりの下、体躯の姿が露になるも、青年は小さく笑う。寂しくも無く、哀しくも無く、楽しくも無く、最低で不細工な『愛想笑い』 ) 誰かに言われたのかはわからないし、覚えてもいないよ。でもね――前の僕を殺したがっていた、もたなかったと思ったのはきっと僕自身。一度リセットしなければ成り立たない自分という自我。休ませなくてはならなかったのかもしれない。それとも完璧に殺したかったのか。それもわからない。 ( 半身引いた姿。青年は小さく、そして視線をどこかへと投げ、露になった体躯から視線を外し、 ) 「ヒトデナシ」「ヒトモドキ」「人外」。人間以外の存在。何者にもなれず、何者にもなれない。――だから、人間の倫理や論理なんていうのはわからない。人の世に生きていく中で、完璧には同調できない。きっと――人間を見ようとして人間になろうとした「人以外」の何か。だからじゃないかな、「過去」の僕が壊れたのは ( 青年は一歩、二歩、と体躯の姿に近づこうか。その姿を――陽だまりと呼べるかどうかはわからぬが。 ) 僕の話しで飛び出すのは。あなたがお人よしだから? ( それとも? と全てを語らず首を傾げようか。 ) [Wed 8 Oct 2008 00:45:17]
◆藍色外套 > ……………………………………あんた、は………、 (どくん、と、心臓が音を立てて貧相な血管に血潮を噴出す。ゆらゆら、陽炎めいた動作で持ち上がった手首が、外套の左胸の鷲掴む。) 記憶、が…………、 無い、の、か…………………!? (ぱちん。やけに響く、残り火の爆ぜ音。小娘は、か、と両牟見開いて、彫像のように硬直せん。ちかちかと昏迷色の光源瞬く黒瞳だけが、ゆっくりと――初めて、青年へ向こう。幌の中から、ひそりと、だけど。 眼に映るあなたは、どんな顔をしている?どんな顔で、「ヒトデナシ」などと自分を評しているのか。誰よりも愛情深い、誰よりもニンゲン臭く笑う、あなたが。) ………………………………………あんた、が、 (知らず、ぎり、と拳に入り込む力。爪の食い込む掌の内、握った鞭の柄が小娘の哀切を代弁するように、軋む。) 誰か、が………………、 ヒトデナシ、 と………、罵った、の、か………!? (もう片方の膝も立つ。戦慄く薄い両肩の影は、馬車の中、立ち尽くして数瞬。 ばっと左手で幌を捲ろうか。 そうしたら、邂逅出切るのか。――あなたの、懐かしい姿と。 もし薄い月明かりに見えるなら、ちっぽけな藍色外套で頭から爪先まで覆った矮躯が、桟に足を掛けて立ち竦むさま。) ―――――…………………「過去の自分」を、……ころしたい、と思うような、こと、を――、 誰かが、あんたに、したと、思うの、か………!? [Wed 8 Oct 2008 00:36:03]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――忘れちゃいけないような気がするかな。たぶん、とっても大切な約束。時々ふと思う。唯一無二を定義しようと考えていたのに、それは存在しないと帰結する。 ( 背後の傭兵仲間は喋ってない。気づけばそろりと席を離したのだろう。ごめんね ) ――何が正しくて、なにが正しくないか、なんていうことは誰が決める? 社会、倫理、論理、常識。全て人間が作り出したもの。僕のような「ヒトデナシ」には関係ないことだもの。だから、僕が僕に正しいと思えることをする。だから「ごめん」って謝るの。 ( 人の常識なんていうものは知らない。なんでそのレールに従わないといけないのか。「こう考えるのが普通でしょ?」なんていう問いは意味を成さないのと同じ。 ) ――うん。記憶喪失。お医者さんが言うには「ショックで」記憶を失ったというけれど、僕はきっと「過去の自分を殺したいから」記憶を失ったと考えてる。だから、思い出せない僕はまだ「過去の自分と併合したくない」んだと思ってる。だから、臆病者。って、変な事喋っちゃったよね? ごめんね [Wed 8 Oct 2008 00:21:59]
◆藍色外套 > 。(――…小娘は、ふと、瞬きする。噛み締めた唇を、ぼろ、と解くと、口腔に溜まった冷たい酸素が溢れ出ん。 彼は、今。何と言った? 潜まる眉。こんなに表情が表に出るのは、いつぶりの事か。其のつもりも無いのに膝が立つ。) ―――――…………………゛失った゛ 記憶 ―――――…………………? [Wed 8 Oct 2008 00:14:08]
◆藍色外套 > ――――――――――――…………………………………… そう、だね……。 御節介、 だ、ね……………………、 あんた、は………………。 (――変わらない。春の日差しを彷彿させる、柔らかい声。ふわふわと眩しい、威圧することの無い、ひかり。 あなたは、最後に小娘が顔を見上げた日の、そのままの面影で。こんな異国の、こんな場所に存在する。 ……腐食するように音も無く、もろもろと滅び行く異郷。誰の為でもなく溢れる、この小さな熱持つ瞳の雫は自分の何処から来るものだろう。――『王まで認めて下されたと言う話だぞ!?』。泡を口角に溜めた主の嘲笑を思い返す。 この国も、死んで行く。左眼のみに溜まった水滴が頬骨を伝い、ぽつん、板張りの床に落ちて闇を色濃くする。 ――そうだね。『貴方』は、そうやって、誰かの為だけに胸を痛めていつも傷付いていた。笑っているのに。今のように。) ―――――― ―――――………………… 忘れることは ―――――…………………いけない事、か ―――――…………………? (「変わらないね」。その言葉の代用品。くぐもった声は続く。) ―――――…………………罪悪感が、あれば…………………、 忘れちゃ、いけない、事だと言う…………………証拠には、ならない…と、思う。 約束を、忘れるのは。 謝らねばいけないと、あんたが、己を責めるのは。 しないといけない、事なの、か―――――。 [Wed 8 Oct 2008 00:13:45]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――構うな、とか言ってる人ってさ。構ってほしいんじゃないかとたまーに思ったりするんだけど。お節介だよね? ( つと、あげた足を止めて振り返る。何事かと傭兵仲間が見やるが青年は其方に背を向けて言う。 ) ――嗚呼。不安だね。ずっと考えちゃう。失った記憶の向こうで誰か――泣いてるんだ。銀髪の誰か。それがどうしようもなく申し訳なくて胸が痛むけれど、僕は忘れたままなんだ。ずっとね。 ( 眠る前に何度と無く感じる息苦しさ。虚無感。きっと僕は過去の僕ではない。育ったわけでも進化したわけでもない。そっくりそのまま入れ替えた別の僕。 ) 酒を飲んだりしてもダメ。そいつはいつも夜になるとやってくる。何かを忘れたまま、生きていくのは楽だけど、何か――忘れちゃ行けない事まで忘れてる気がしてならない。約束とかだねきっと。でも、それを思い出すと同時に自分がうまく回らないと思うから思い出したくない。だから、 ( 一息、 ) 過去の自分とか今の自分とか僕は考えない。そんなのは人間が作った垣根だから。あっちだとかこっちだとか言うのは行けるから、見えるから存在するから。壁なんてものは最初から存在しなくて、それは自分が作り出したと思うから。だから――いつか、銀髪の子に「忘れてごめんなさい」って謝りたい。 ( そう言った青年は苦笑い。 ) なんて君に関係ない自分語り。思い出したいけど自分可愛さに思い出したくないって言う我侭な自分に目隠ししたいからたくさんお喋りする。臆病な犬はよく喋るっていう奴だよ ( にんまりと笑った青年はひょいっと肩を竦めて見せた。 ) [Tue 7 Oct 2008 23:56:15]
◆藍色外套 > ――――――――――――……………………………………あたし、なんか、に (密やかな娘声の、しわがれ方は深くなる。天井がじわじわ、ぼやけて映る。 ふぅ、と、その呼吸の音の気配さえ、昼の世のように明るさを伴うようだ。小娘の一番忌むべきモノなのに。貴方は、やっぱり『彼』と同じ匂いがする。相容れぬ太陽の。) ――――――――――――……構う、――――…………、 から、だろう…………。 (臨終際の死人めいた、ひっそりと返る返答は、僅か、くすり。ほんの僅か微笑ったようだ。 あたしに、気付かないで。 ほら、声だけだと、あたしの記憶など、あなたの中に残っているまいから。姿見せないままの、邂逅。 再びの吐息の気配に、きゅう、と、唇を一層噛んで、返答せん。喋らなければ、不信に思おう。此方に来ようとするやも知れぬ。『彼』はおせっかいだったから。呆れるほど、思いやりがあったから。唇を、湿して。) ――――― そう ――――……、、 不安、 かい………………? 喋って、いない、と―――、 こわ、い―――――………? (示し合わせた訳は無論無いけれど、小娘もつ、と視線だけ横流さん。柑子色の灯の下、賑やぎの、気配。 しゃがれ声は、方向だけを示すように。) ―――――………… あんた、なら。 「あっち」……に、居たほう、が……………、 楽しいんじゃ、ない、かい――――……………? その―――――、 (熱い――、驚いた、自分が。――熱い、細い、息と共に吐き出すように、呟かん。 「あたしは、構わないから」、と、) 思い出したくない…………こと、も………、 忘れて、いられる、 さ……………。 きっ…、と……………。 [Tue 7 Oct 2008 23:44:31]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――君が喋らないからねー。僕が二人分喋ってる。喉がよく乾く。 ( 水筒はこれ以上飲まないほうがいいか、と地面に置く。一つ呼吸を置いてから、 ) とは言ってもねぇ。なんだかつまらないよ。いつ終わっちゃう仕事かわからないんだよ? ――まあ、無理強いはしないけど ( ふぅ、と少しだけ喋りすぎたせいか。疲れた吐息を一つ落とし、 ) 喋ってないと気分が楽にならないんだよー。そこらへんはほら、皆同じ。僕も皆も。 ( つい、と向けた視線の先には先ほどの傭兵たち。下世話な話でげらげら笑ってる。 ) ついつい。思い出したく無いことを思い出す。僕には縁遠い話しだけどね。 ( よっこらせ、と腰を上げると水筒を手に焚き火のほうに戻ろうかと一歩前に歩き、 ) あ、水はちゃんとある? ( くい、と振り返りざまに問いかけようか ) [Tue 7 Oct 2008 23:31:28]
◆藍色外套 > ―――…………………―――――――――――― よく、 喋る、ね ヴァリス、さん、――――――――――――、、 (――ほんとうに、『彼』と同じように笑うんだね。裏腹の言葉に潜む寂寥感は、よたつく精神構造で悟られぬように形作らん。『初めまして』を言うように、「ヴァリスさん」の部分は酷く乾いた、老成めいた呼び方を。 幌布の脇で、小娘はフードを被ったまま、そっと天井を見上げる仕草。眼前に詰まれた積荷の中身も、こうすると眼に入らない。 頑丈さだけが取り得の布屋根の薄暗を見上げながら、唇を噛み締め続けん。 せめて、あたしに気付かないで。青年の『状態』を知らぬから、手前勝手な願望も思うんだ。 ――だから、御願いだから。そんなふうに。 最後に会った日と、同じように。 御願いだから、どうか) ――――――――――――… 気を――――――――――――……、 (ふさり、再度揺れる幌布。青年の位置からは、闇に裾が溶け込むかの色をした、外套の裾しか見えまいか。) ――――――、――――――――――――……使わない、で 、 いい、 から ――――――――――――、 (短く、返答を。 それが小娘に出来る蒙昧な努力の結晶。) 此処が いいん、 だ 。 [Tue 7 Oct 2008 23:24:51]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――? うんー。でも母親はなんでこんな名前付けたんだろうねー。僕にはわからないや ( にはは、と笑って青年は自分の分の干し肉を齧る。もぐもぐ ) でも、いい名前なんていわれたの初めてだわー。とは言ってもそんなに時間が立ったわけじゃないけどねー ( 水を少しまた飲んで、ゆっくりと首を傾げよう。 ) 君は――喉が痛そうな声をしてるね。辛いの? ( んーと、 ) 水飲む? ( ちゃんぷん、と水の入った水筒を荷台に向けて差し出そう。 ) ずっとそんな場所にいたら息つまらない? [Tue 7 Oct 2008 23:10:14]
◆藍色外套 > (衣擦れの音と、陽気な応答に戻って来るのは、長い、沈黙。―――――――小娘は、僅かに口の端押し開き、呻くようにして瞑目せん。) ―――…………………―――――――――――― ヴァリ、 ス・ ファン、 グレー ? (やがて、やっとの返答は、その人の名の、ひとこと、ひとことを。慈しむように、せかいに、染み込ませるように、大事そうに呟く、途切れ途切れの単語の断片。 こんなどろりと黒い熱帯夜に、こんな裏世の取引きに、余りにも似つかわしくない明るい声に。 詰まる、喉。 女のひとだなんて、思わない。気楽にお喋りなんて、出来っこない。だって貴方は。だって、貴方が、彼ならば。どうして、此処に。 ――どうして、此処に!) ―――――――――――――――――――――――― う、 ん。 (押し殺したような、ひしゃげた声音は、暫くして。 幌の影で、唇の皮を、血の珠が盛り上がるほど噛み締めて、ようよう言おう。「なんでもない」ように。必死に、「初めまして」を言うように。) ――――――、、い、い 、 しご、、と――――――…………………、 だ、ね………………… ? あんた、の、 (ヒュ、と喘音に似た、肺呼吸の気配だけ。無邪気に誘う声に、反応するには、それこそ不自然だろうけれど。――あなたは、まだ。あたしを何者か知っていないから。 息を吸い込むように、しゃがれた声はほろほろと続こう。) 名前、も、 いい、名、 だ、 ね ―――――、 [Tue 7 Oct 2008 23:04:53]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――かな? そういえばあの陽気な人とはしばらく会ってないなぁ。 ( なんて言いながら青年は静かに腰を近くの石の上に下ろす。なんだ、怖い人かと思ったら会話できるじゃないか。いきなり襲われなくてよかった、と胸を撫でおろす ) あ、そうなんだー。じゃあ傭兵仲間だねー。お互い割といいお仕事に就けたよね。 ( にまにまと笑った青年はよいしょ、と焚き火の周りの傭兵仲間に手を振って水を取ってもらう。投げ渡された水筒を掴み、一口喉を湿らせてから、 ) ――うん? お互いいいお仕事に就いたよねー。とか? あ。せっかくだしこっちに来て一緒にお喋りしない? 干し肉もあるよー? ( などとのほほんと声を掛ける青年は、 ) あ。ヴァリスって女の名前じゃない? とか突っ込みなしね。僕はれっきとした男だからね! [Tue 7 Oct 2008 22:53:10]
◆藍色外套 > ―――…………………―――…………………、 今 、 なん、て―――…………………? (泣き出しそうな、細い声が。 会話の末尾に静謐に続こうか。) [Tue 7 Oct 2008 22:47:30]
◆藍色外套 > ―――…………………、 ああ―――………、 (顔も姿も見せぬまま、帰って来た反応は、応答めいた微か吐息が一つ。) ―――…………………、 ラジー、 さん、 の、 紹介、 ……か、な―――…………………。 (――時期的にはそんなところか。何れ顔の覚える機会の無い、沢山のいのちの温度の一つに過ぎぬ。 疑問符さえ付いたか付かなかったか解らないくらいの、独り言じみた囁きが続こうか。) ―――……、 あたし、は―――、 いや――………、 あたし、も―――…………、雇われ、だよ―――…、 、 (どくん、どくん。何だろう、この、不安。余りにも久々すぎる動悸の速さ。 未だ互いの姿を確かめないまま、小娘は装えるだけの平静着飾り、うわべの言葉を返しながら、ただ。静かな動揺と高揚とを感じている。 何だろう。この声。何処か、いつか、懐かしい場所で、聞いたことのあるような。 ひなたの世界の住人の発する気配。明るくて、柔らかくて、――そして、そう。 こんなふうに、微笑むように。 言っ、 ) (ぶつん、と思考が途切れた。) [Tue 7 Oct 2008 22:46:12]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ――あ。えーと、何度目かな。一度、二度――忘れた。 ( あはは、と困ったように笑った青年は途中までの指折りもそのままに頭を掻いた。大量生産品のブレストアーマーに腰にさした無骨な剣。傭兵と言われれば傭兵だが、なんとも傭兵らしからぬ外見。童顔の――記憶喪失の青年は、 ) そういうアナタは――。依頼主さんの直接の部下とかそういう人? この件の責任者ー、とかの。 ( かくん、と首を傾げて青年は問いかけよう。揺れる幌布があっても中は確認できぬが、 ) 初めまして。ヴァリス・ファングレーって言います。ヴァリスでいいですよ。 ( 見えぬ姿ににっこりと笑おう ) [Tue 7 Oct 2008 22:33:40]
◆藍色外套 > ―――…………………、…………………、 なら、 いい …………………、 (――ふさり。幌の垂れ布が宵風に揺れて、同じ温度の声を運ぼう。散り散りになる気配。烏合の衆に相応しい反応。声の主の噂を、齧るだけ知っているなら尚更か。 まともに反応したのは、此方に直接投げかけられた一声のみ。 荷受口の幌の脇。膝を抱え込むような姿勢で蹲っていた藍色外套は――小娘は、聞いた瞬間、実は内心ぎくりと錆びた心の痙攣を覚える。何、だろう。この声。何処か遠く。懐かしいところを思い出させる、明るい、ひなたの方向へ進むひとびとの、発する気配の伴う声。明るくて、柔らかい。 暫しの間を置いて、再びふさり、幌布が揺れようか。) ―――………………、 新しい、ひと、 かい …………………、? [Tue 7 Oct 2008 22:28:36]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( 「お前だって気になるんだろー?」「俺は気になる。」「お前の骨は俺たちが必ず拾ってやる。」「いってこい、ヴァリス・ファングレー!」「お前の犠牲は尊かった」「末代にまでは語り継がれないだろうけど」 ) 余計嫌だよ! ( と、青年が声を張り上げた瞬間、この世の物とも思えない声が宵闇に響いた。その声にシン、と場が急に静かになった。気づけば背中からぐいぐい押されている感覚が無い。 ) え、えーと・・・。だれ? ( と、青年が小さく問うた時には背中を押していた傭兵たちは好き勝手に「あ、俺見張りー」「俺は火の番」「俺は夜空を鑑賞」「仕事しろよ!」漫才という現実逃避を行っていた。なにこの反応。皆が知ってて僕だけ知らない有名人とか? ) 見ないほうがいいのかな? 冗談ですよー? 皆本気でやってたわけじゃないですからねー? ( 此方からは姿が見えないため、そろりと顔色を覗うような仕草で言う。 ) [Tue 7 Oct 2008 22:21:41]
◆藍色外套 > (賑やぎの声と闇とを縫って。 その時、ひそり響いた、掠れた娘声一つ。方向を探れば解るか否か。件の興味を集める荷馬車の幌の中から。) ―― やめたほう 、 が、 いい 。 (声音は今一度響くだろうか。焚火の炎、柑子色の照り返しを受けるに反比例して、一層暗くなる荷受口の脇の辺りから。 黄昏に篭もるような、くぐもった、音階だけが。) ―――――――…、 仕事に、 無い こと、 すると。 ――死ぬ よ。 (最後の言葉は、一層、低く。) [Tue 7 Oct 2008 22:14:45]
お知らせ > 藍色外套さんが入室されました。 『――止めたほうが いい 。 』 [Tue 7 Oct 2008 22:08:08]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( 何度か、仕事をしていれば漏れ聞こえるものがある。例えば――『アブジャル=パウロ』という名前。誰がどこで聞いたかは知らないが、傭兵の中ではこの仕事がその商人からの依頼ではないかという疑惑を持つ者が多い。『アブジャル=パウロ』といえばアングリマーラでは有名人である。そんな奴に関わって命を失っては大変だと逃げていく者もあったが、金払いの良さや仕事の内容の楽さから残る者も多かった。――と、青年は認識している。 ) ――ま、まあ。例えそうだとしても。こう何度も検閲を通るわけないよー ( 「でもよ、俺見たぜ? 白い粉を・・・」「小麦粉かなんかじゃない?」「だといいんだけどなー」「調べてみろよ」「えー」「じゃあ・・」なんで皆して僕を見るんですか ) なんで皆して親指突き出すの!? ( まあまあ、なんて笑いながらごまかされ、ぐいぐいと背中を押されて荷台のほうへと突き出される。 ) なんで危険な事だけ僕任せ!? ひどくない!? ( まあまあ。 ) まあまあ言ってればなんでもかんでもなぁなぁになると思ってない!? ( まあまあ。 ) (泣いていいですか?) [Tue 7 Oct 2008 22:06:29]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > 無い。に一票 ( ぴっ、と人差し指を立てた青年は焚き火の中、にんまりと笑う。同じように雇われたであろう傭兵数人は難しそうに眉間に皺を寄せる。 ) 理由は生物のような動きも見れないし声も聞こえないし。つまり、無機物だから ( 「あー。ここまで何度かやってれば気配があってもおかしくないよなー」 ) 僕だったら・・・そうだな。テンの毛皮なんていいんじゃないかな? 今なら高騰してるだろうし ( 「それじゃつまらないだろー。もっと面白みのある奴を考えようぜー?」 ) 例えば? ( 「そうだなー・・・麻薬とか。どうだ?」 ) ・・・・ ( つぅ、と数人の傭兵が荷台のほうへと視線を向ける。しばし、思案するような間があったあと、 ) 「「「まさかー」」」 ( へら、と手を振って全員で笑った。そんなことがあるわけないと、皆が皆信じたかったのだ ) [Tue 7 Oct 2008 21:58:31]
お知らせ > ヴァリス@アングリ近郊さんが来ました。 『例えば、この荷物が奴隷という可能性は・・・』 [Tue 7 Oct 2008 21:55:16]
お知らせ > リート@食堂さんが退室されました。 『 (暫し後、テーブルの上にはチャイが二人分) 』 [Mon 6 Oct 2008 23:01:30]
◆リート@食堂 > でも、もしかしたら滞在中に見えるかもしれませんよ。時々あるんでしょう? えーと、公開軍事演習…? っていうのが (それが滞在中にあるかどうかは歌い手には知らぬことだが。少し落ち込んだようにも見える商人を慰め――になってるかどうかは分からん――つつ、気分転換にチャイでも飲んでみてはどうかと勧めてみようか) すごく甘いですよ。ヴァーシャのチャイとはまた違うみたいで。甘党じゃなかったら一寸……うん、止まるかも (流石に後半の言葉は声を落して商人にだけ聞こえるように) [Mon 6 Oct 2008 23:00:56]
◆リート@食堂 > (軍を鼓舞するような歌でも歌えば入れてくれるかもな、なんて軽く言ってくれるものだ) 戦に行く兵士を讃える歌は確かにありますけどね (歌い手は争い自体を好まない。戦を肯定するものは好きではない。兵士を鼓舞するよりも、送り出す者の切ない気持ちを綴った歌の方が好ましいと思うし、まだ共感できる気がする。それがどうしようもない流れの末に起こった争いであれ、傷つける事を肯定したくは無い) 戦、とかは余り好きじゃありません (苦笑し) [Mon 6 Oct 2008 22:45:42]
◆リート@食堂 > (象軍と言うものがアングリマーラでは編成されている、と商人は言った。象と言うものを見た事が無かったので頭の中で想像するしかない。耳が大きくて、鼻が長くて山のように大きくて…? だめだ、想像できない。ぶん、と頭を軽く振り) 象軍演習場…軍事施設なんですね。じゃあ折角演習場に行っても見に行けないんじゃ… (それとも一般に開放されている様な施設なのだろうか。もしそうだとしても商人と歌い手と言う組み合わせが見に行くと面倒な事になりそうだな、と思う。己は違うが、吟遊詩人には間諜の真似事をするような人間もいるのだし。商人もそうだなぁ、とぼやいている。矢張り行き難い所ではあるのだろう) [Mon 6 Oct 2008 22:32:59]
◆リート@食堂 > (象、と言う動物がアングリマーラにはいるらしい。商人と食堂で話していて、ふと彼が話題にのぼらせた) でも、街中にはいませんでしたよ ね ? (少なくともそんなに大きな動物が街を闊歩していたのなら商人が教えてくれただろう。目が見えずともそこに牛がいる、猿がいる、と教えてくれたのだから。そう返すと、商人は演習場にいるのだ、と言った) 演習場… (余り耳慣れない単語に首を捻った) [Mon 6 Oct 2008 22:26:12]
お知らせ > リート@食堂さんが入室されました。 『 ぞう ? 』 [Mon 6 Oct 2008 22:20:28]
お知らせ > リート@食堂さんが帰りました。 [Sun 5 Oct 2008 22:22:38]
◆リート@食堂 > (一口飲むごとに止まっていては茶を飲むのにも時間がかかって仕方が無い。アングリマーラを離れる前にこの甘さに慣れればいいな、なんてそんな事を思って甘い甘いチャイを飲み込んだ) [Sun 5 Oct 2008 22:22:36]
◆リート@食堂 > (楽器に触らず、歌も歌わない期間が長くなると仕事に障る。宿滞在中にこっそりと練習するしかないだろう。日中は商人について回って荷物の積み下ろしを手伝ったりするので、練習するなら夕方くらいだろうか) とは言え、余り滞在する事にはならないみたいだから大丈夫 かな (再び机の上のカップを探してカップを掴み、口元へと運ぶ。さっきよりも甘さが増した気がするのは気のせいだろうか。また、歌い手の動作が止まった) [Sun 5 Oct 2008 22:13:38]
◆リート@食堂 > (ふぅ、と溜息を吐く。憂鬱そうに溜息を吐くのはチャイの甘さが原因ではなく、アングリマーラでは歌を歌えないということだ。歌を歌いに出かけようとしたら商人たちにきつく「歌うな」と言われてしまった。まず目が見えない事でスリの格好の餌食になるといわれた。治安は相当悪いのだと言うのは聞き及んでいたし、敢えて忠告に逆らうような事もしたくはなかったから、諦めて今に至る) こつこつお金をためておいてよかった… (ぽつり、と声を漏らした。宿代、ヴェイトス⇒アングリマーラ⇒クリスティアの運賃で可也の金が飛ぶ。金が足りなくなったなんて事態は悲惨すぎる) [Sun 5 Oct 2008 22:00:21]
◆リート@食堂 > (その甘さにカップの縁に口をつけたまま止まってしまった) ……… (数泊の間があって、歌い手は甘いそれをこくりと飲み込んだ。己をアングリマーラに連れてきてくれた商人は別のテーブルで商人仲間と話しをしているのだろう。それほど賑やかでもない食堂であったから、己の耳にも商人の話し声は聞こえてきた。内容は何のことは無い世間話のようだ。また一口チャイを飲んで、テーブルの上に置いた) [Sun 5 Oct 2008 21:48:03]
お知らせ > リート@食堂さんが来ました。 『 (出されたチャイを飲む) 』 [Sun 5 Oct 2008 21:41:06]
お知らせ > ヴァリス@アングリ近郊さんが退室されました。 『(そして夜は更ける)』 [Sat 4 Oct 2008 00:45:51]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( とはいえ、それらの解決に一番早いのが記憶を取り戻すことなのだそうが、どうにもそういった意欲がまるで湧かない。必要性も感じない。比較的平穏に安穏と暮らしていければいい青年にとって、今の状況は満足には至らない妥協点。とはいえ妥協できるだけ平穏なのかもしれない。うん。今は幸せー ) ・・・・・ ( んー、と伸びを一つして夜空を見上げる。何時頃ヴェイトスに行こうかなぁ、と考える。とりあえず、此方の『問題』が一段落したら戻りたいとは思うけど・・・。まあ、今のところ急いで記憶を探す必要もないし、意欲も無いのだから後回しでいいか。 ) ふわぁー。はやく街に入りたいなー [Sat 4 Oct 2008 00:30:34]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( ――比較的、青年の近辺も平穏であった。此方の近況をあれこれと悩んだ末に、記憶喪失であることを含め、全てを認めた手紙はすでにヴェイトスから送られてきたあて先に送り返している。返事はくるのだろうか。僕はどういう人間だったのだろうか。好奇心ではなくなぜか不安が募るばかりだ。 ) ――長いですねー ( 「ああ、まあ。これから交代もあるだろうしなぁ。アングリから出てくる奴もいるんじゃねーか?」 ) ああ、じゃあ久しぶりにベッドで寝れるんですねー ( にまにまと笑えるのは久しぶりに硬い地面で眠ることにならなくて済むからだ。とはいえ、眠ることが青年にとって必ずと言っていいほど安穏とした事ではないのだが。 )( 「そういえばさー。お前、寝ながら泣くのな。」 そう、意地悪に言ってきた傭兵が青年の肩を小突いた。それに半笑いで応えた青年は、 ) なぜですかね? 夢の内容とか覚えてないんですよ ( 「ははは。そりゃそーだ」 時々あることなのだが。寝ながら泣くそうだ。夢の内容もおぼろげで、思い出そうとするとひどい頭痛がするので、あえて思い出そうとすることはやめて結構立った。問題とは言えばもう一つだけあり、時たま眠る前の胸が潰れそうになる原因不明の症状がある。そういう時は酒か女で誤魔化す事にしてるので、どちらかというと眠りながら泣くという醜態だけはどうにかしたかった。 ) ――それだけでもどうにかなんないのかなぁ ( はふ、とため息を吐いて膝に肘を立てた。 ) [Sat 4 Oct 2008 00:13:55]
◆ヴァリス@アングリ近郊 > ( 積荷の存在を知らされずに何度目かの輸送の仕事をこなしていった。のんびりとした、平穏な仕事が多かった。それもそのはずで、輸送護衛任務なんていうのは何かに襲われなければ比較的平穏である。 ) ――ふわぁ ( 目端に涙を浮かべて大きく欠伸を洩らした青年はむにゃむにゃと口を動かしながら剣を抱きしめて焚き火の明かりを弄っていた。今はアングリに入るのに必要な手続きをしようと行商人たちの列に混じって順番待ちをしているところであった。意外と手続き待ちは多く、他の護衛も暇そうにしていた。 ) [Sat 4 Oct 2008 00:01:08]
お知らせ > ヴァリス@アングリ近郊さんが入室されました。 『何度目かの輸送仕事』 [Fri 3 Oct 2008 23:55:33]
お知らせ > マドゥー@裏路地さんが帰りました。 『その場から立ち去った…』 [Mon 22 Sep 2008 00:04:16]
◆マドゥー@裏路地 > (…知っていた事だが、目を逸らしていた事実を眼前に突きつけられ歯噛みをする。このアングリマーラで阿片をばら撒いているのは何もアブジャル・パウロのような裏取引を行う商人だけではない。マウーラ…王そのものもまた…いや王こそが、阿片をバラ巻き利益を得ているのだった。それが深い、アングリマーラの闇の実態…)(舌打ち一つすると男を放り投げ…) [Mon 22 Sep 2008 00:04:03]
◆マドゥー@裏路地 > (引き起こした男の顔を見た瞬間、戦慄が走った)………馬鹿な……(思わず思いが声になって漏れる。阿片をばら撒く商人…その使い走りとでも思えた相手…。そのはずなのに…こいつは…)………間違いない………(自分の見知った顔。知り合い、と言うほどでもないが…数度顔を合わせたことはある。なぜならば…)……こやつは、マウーラの兵士だ…… [Sun 21 Sep 2008 23:59:03]
◆マドゥー@裏路地 > ぬんっっ!!(相手の後姿を目視すれば、だんっと獲物を見付けた猛禽類の如く飛び降り、その延髄めがけ膝打ちをめり込ませる)“ぐぇっ!!?”(蛙のようなうめき声を上げ倒れ付す不審者。このまま首を叩き折る事は容易かったが、それでは意味が無い。微妙に威力を殺すように打点をずらせば、倒れ付した相手の脇に身を起こし…その頭を引きずり起こす) [Sun 21 Sep 2008 23:50:22]
◆マドゥー@裏路地 > (月光を背に路地を走る気配を追う。複雑に曲がりくねる路地を進む相手に対し、こちらは屋根と塀の上をショートカットして進む。時を絶たずして相手の足音を真下に感ずるようになり) [Sun 21 Sep 2008 23:47:12]
◆マドゥー@裏路地 > ………っ(こちらの存在に気付いて逃げる…その行動に反射的に体が動いていた。自分の姿を見られたかどうかは分からない。だが、こんな場において第三者の存在を気にするような相手だということだ。)………(まともに追ったのでは追いつけない。となれば…直線距離を行くまで。)ひゅっ!(だんっと近場の壁の縁に飛び乗れば、壁の凹凸を利用し、一気に建物の上に躍り出て) [Sun 21 Sep 2008 23:25:58]
◆マドゥー@裏路地 > (人が倒れる事事態この場では何ら珍しい事ではない。ただ、こちらからは見えない路地の曲がり角の先に数人の気配がしたのが気になった。さっと駆け出せば、その倒れた人影の側に片膝を付いた)………女…?(それはガンディア系ではない白い肌の女だった。衣服は一切身に着けておらず、びくびくと小刻みな痙攣を繰り返していた。くぃっと虚ろな瞳を指先で押し広げてみれば点のような瞳孔が見て取れた)………阿片…か…(と、目線を上げれば、こちらの動きに呼応するが如く、がささっと足早に立ち去る気配を再度感じた) [Sun 21 Sep 2008 22:47:57]
◆マドゥー@裏路地 > (そのまましばらく路地を進んでゆく…強盗の一人にでも会うかとも思ったがそれも無かった。次第に路地に蹲る人影も少なくなった頃…)………どさっ…(自分の視線の先…ちょうど路地の曲がりがある所で…人の体が倒れるのを見た。) [Sun 21 Sep 2008 22:31:00]
◆マドゥー@裏路地 > (路地にはそかかしこに建物に身を預けるように蹲る人影があった。だが流石にそいつ等が煙を吐き出している事は無い。どこか、そいつ等が屯している場があるはずなのだが…) [Sun 21 Sep 2008 22:20:43]
◆マドゥー@裏路地 > (ターバンの下、片手を鼻元に当てながら眉をしかめつつ歩を進める。周囲に漂う匂いは禁制の薬を炊き出した時に得られる代物…、周囲に建物がひしめく裏路地とはいえ、野外で濃厚なその匂いが立ち込める。どこかで大量に、それが炊き出されているのは明確であった。)………噂以上だな…堂々と良くやる…(アングリマーラでも特に治安が悪いとされる区域…、以前より官憲も殆ど立ち入らぬここでは夜な夜な禁制の品による狂乱騒ぎが繰り広げられていると聞いていたが…噂を耳にするのと実際に目にするのとでは別世界だった) [Sun 21 Sep 2008 21:51:31]
お知らせ > マドゥー@裏路地さんが来ました。 『甘い匂いが広がる暗がり…』 [Sun 21 Sep 2008 21:32:41]
お知らせ > 痩身の商人風貌さんが退室されました。 『さて、俺も『雇い先』に戻ろうか――、』 [Sun 21 Sep 2008 02:30:12]
◆痩身の商人風貌 > (…外闇の奥へ消える青年の背を見送りながら、商人風貌――アブジャル=パウロ直属暗部、『針鼠』のラジーは、一人卓に残って、ひっそりと顎を埋めて皮肉笑い。 ――…これでいい。役者は揃った。 確かにタジール=バハラーティの傘下に、ラジドラ=シュミカと言う奉公人は居るには居るが、別人だ。 男の真名は姓の無い単なる「ラジー」。傭兵風情が単なる代議の依頼人と、再度会おうとも思うまい。…これで、あの忌々しいサンナ=マドゥーが、街道で、万に一つ、以前のように積荷改めの邪魔をしてきても、あの男が対処しよう。 何、所詮流れ者。殴られた恨みも倍増して、最悪共倒れにぐらいなってくれれば儲け物だ。 それより大事なのは――…、) ……ホンチャンの『積荷』の中身に、近付けねェ事だよなァ…。 まァ、護衛が荷を改める事なんざァないか。 (宝石商ドグラ=ナジャの末路に代わる餌食――。標的、毛皮商タジール=バハラーティの荷に紛れ込ませる『禁薬』は、護衛に密かに紛れさせる身内に、それとなく見張らせればいい事か。 外部、内部の首尾はコレで良し、と――。) (ガタン、男も席を立つ。本性を透かしたような悪鬼笑いを面差しに浮かべ、) [Sun 21 Sep 2008 02:29:03]
お知らせ > ヴァリス@路地さんが帰りました。 『( そして青年は夜の中に消えていく』 [Sun 21 Sep 2008 02:18:24]
◆ヴァリス@路地 > ――ん。よろしくね。ラジーさん。それじゃあ ( たん、と踵を一つ鳴らせば青年は宿から出て行こうか。『初めての契約』という少しだけ緊張することもあったし、なんだか疲れてしまった。宿屋に戻る前にどこか別の店に行くのもいいかもしれない。スイングドアを肩で開けた青年は飲み屋の外へと消えていく。 ) [Sun 21 Sep 2008 02:11:16]
◆痩身の商人風貌 > ハハッ、そう言うなよ。一応、俺に取っても雇い先だ。(青年の内心を知る由も無い商人風貌は、苦笑の後、パン、と打ち切るような両手打ち。 契約書を受け取ったなら、ざっと眼を通して懐仕舞わん。) ――おう、後日、宿に使いをやらァ。 そんじゃ、ご苦労さん。それと――、改めて宜しくな。 ヴァリス=ファングレー。 (と、ニヤリ口の端に笑みを刷き、席を立つ青年を見送ろう。) [Sun 21 Sep 2008 02:06:32]
◆ヴァリス@路地 > ―――わかりました。 ( ふぅ、とため息を一つ。なんせ『初めてのこと』だからよくわからないけれど。嗚呼、と呟いた後、 ) ラジーさんの店も切羽詰ってるんですね ( ぽり、と頭を掻きつつ紙の内容をざっと確認し、変な項目がないのを確認した後、名前を書き込んだ後に宿泊先の宿屋の名前を書いておく。これで連絡とかも取りやすいだろう。 ) はい。書き終わりました。お仕事の日程が決まったら連絡くださいね。 ( 箸でぽり、とつまみを一口食べ、安酒で口を湿らせた後、立ち上がらんと腰を浮かせ、 ) 他には何も無ければ行きますけど。 ( と、言いつつ剣を手にする。 ) いいですか? [Sun 21 Sep 2008 02:01:33]
◆痩身の商人風貌 > じゃァ、尚更構わねェじゃねーか。不安要素とか、良く解んねェ奴だなァ。 (と、片眉上げて呆れたような返答一つ。 それにしても自分の事を解らないとは何だろう。応答もまとも、喋り方も慇懃。とても痴呆白痴の類には見えないが。) ――まァ、いいや。 よっし、じゃあコレで契約成立ッて事でいいかい? ファングレーさん。 あァ、シュミカさんとかカユイ呼び方辞めな。ラジーでいいよ。皆、そう呼ばァ。 (と、鼻を鳴らしつつ、脇の書束から簡易契約書らしき一枚を抜き出し、書き物用の木炭と一緒に、卓の上に差し出さん。) いや、何人かはもう契約済ませてらァ。ただ、此処には、(と、少し首を巡らせ、某か顔ぶれを探すフリ。)誰も居ないみてェだけど。(と、顔の向きを青年に戻し、) ――あ? いいだろそんなの。単なる日雇い護衛の仲間内で、馴れ合いとか必要無いだろ。 打ち合わせの時、イヤでも顔を合わすんだから、いいじゃねーか。 そんなもんだろ?傭兵なんて。 (実際、概要と自分の分担だけ把握していればいいようなものだし。) それと、言い忘れたが、料金は時価になるな。 ――つまりティアンからの帰路からこっちに付くまで、何の襲撃もなけりゃ定額。 あれば、そのつど三割増し。 悪い話じゃないだろ? [Sun 21 Sep 2008 01:53:42]
◆ヴァリス@路地 > 帰路、か。わかりました ( ということは、ティアンまで行くのだろうか。それともティアンまで? まあいいか。後で聞けばいい ) 僕が特別強いとは思いませんけど――・・・。前科は――ごめんなさい。ちょっとわからないですけど、傭兵やってて前科が無いことってそんな無いと思いますけど ( ぽり、と頬を掻いた青年は苦笑。傭兵なんてものは犯罪予備軍みたいなものだし ) わかりました。シュミカさんがいいって言うんだったら依頼受けます。僕も宿代だって稼がないといけないですし ( ひらり、と手をあげたのは降参の意。あんまり過度な期待を抱かれると少し辛いんだよなぁ、なんて思いながら。 ) で。僕が最初ですか? 他にもう集めてる傭兵とかいるなら顔を合わせておきたいんですけど。 ( まさかこの場にいるわけもないだろうが・・どうだろう。居たりしたら笑っておこう ) [Sun 21 Sep 2008 01:39:43]
◆痩身の商人風貌 > あァ、こちらこそ宜しく、ファングレーさん。 (と、御互い名乗って、ひらり片手を上げる挨拶。握手の手を出さない代わり、矢鱈、調子良くべらべら喋るのは、無論青年に警戒心を抱かせまいとせんが為。 愛想の良い人間の方が、人は相好を崩しやすかろう。 彼の注文に対し「奢るよ」と言いつつ、) 行きはいい。 その代わり、代役なんて者ァ居ないわな。ぶっちゃけアンタらに全面的に帰路を任せたい訳だ。 (と、ずばり宣言する。「ティアンまで行って護衛頼めるなら、そもそもアンタに声掛けねェよ」と、おまけの一笑。 やや生真面目な顔付きになって、鼻の横を軽く掻く。返って来たのは、商人風貌の方こそが意外そうな表情で。) あァ? それこそ何がおかしいよ? 腕の立てば立つほどイイに決まってんだろ。さっきも言ったじゃねェか。他んとこの店に、腕のいいのは取られてるッて。 強い相手とタイマン張れてるアンタを見て、傭兵って雇い業だって素性も解って、更にフリーと来て。 声を掛けてなんでいけねェ? 不安要素ッてなァ何だ? アンタまさか、何か前科でもあるワケ? そんなら勿論、この話はナシだけどよ――、 (と、逆に切り返し、両肘をずいと乗り出そうか。こういう時は内心に何を考えてようと、ハッタリ通した方の勝ちだ。) [Sun 21 Sep 2008 01:32:10]
◆ヴァリス@路地 > はじめまして。僕はヴァリス・ファングレーといいます。よろしく、シュミカさん ( と、挨拶を交わしておく。 くい、と水を一口飲んだ後、軽いお酒と小さな料理を頼む。 ) 街道から。で、ティアンからの護衛と交代するのはどこら辺ですか? それと、報酬は? ( ティアンまで出向き、そこからずっと護衛、と言われてもおかしくない。別にそれでも困る話じゃないのだが。 ) 僕を選んだのはなんで? それこそ傭兵なんてそこらへんにごろごろしてるわけで。ただ、サンナさんと僕が喧嘩して、僕が生きてたからっていうだけ? 実力だって実際に見たわけじゃないんだろうし、 ( 肩眉をあげて問いかける青年は運ばれてきた安酒と料理を一瞥した後、 ) そんな不安要素の僕に頼んでいい品物なの? ( それこそ、それなりの腕前の傭兵とて、安金で雇うこともできるだろうし。 ) [Sun 21 Sep 2008 01:20:44]
◆痩身の商人風貌 > (*訂正 〜やろうか?」などと言う→言いかねない) [Sun 21 Sep 2008 01:11:46]
◆痩身の商人風貌 > まァ、どっちにせよ、幸運の女神が付いてるってなァ悪かないだろ。 (と、青年の真似してこちらもニヒルに竦める肩。盛場で堂々と水を注文するような青年の振る舞いには、内心「ミルクでも頼んでやろうか?」などと言うせせら笑いが浮かんだぐらいには、性悪だけど。 此方は定石通り安酒を頼んで、同じく運ばれたそれを、ちびり口元啜る。トントンと卓上を指で叩きつつ話し出そう。まぁ、取り合えず、) 話の先に名乗るわな。 俺はラジドラ=シュミカ。見ての通り、商家の手代さ。 ご主人はタジール=バハラーティ。毛皮商だ。マレに絹や更紗も扱うがな。 (と、此処で杯をもう一口。 邪推しない青年の心遣いを別に、言って置いたほうが怪しまれまいと、ばらしていい範囲は喋ろう。要らない嘘や隠蔽は、身の破滅を招き掛けないし。) で、だ。 俺の言う護衛が欲しいのは、今度ティアンから運ぶ反物の荷馬車でな。 届け先は勿論、うちの店。順路は一応街道を進むんだが――…、 ほら、近頃何かと物騒だろ。アングリマーラに近くなると妖魔も出るしな。 アンタぐらい腕が立つなら、多少の強盗や魔物も捻られるだろ。 ――あァ、勿論。アンタの他にも目ぼしい連中には、声ェ掛けてるよ。 ウチゃ商人には恵まれてるが、戦士の類はからきしなんだ。他の大店の方が払いがいいから、そっちに取られてよ。 (と、人手不足を問われる前に、手を振って先手を打たん。) まぁ、概要はこんなトコだ。 [Sun 21 Sep 2008 01:10:38]
◆ヴァリス@路地 > 悪運かもしれませんけどね。 ( ひょい、と肩を竦めれば、酒場の椅子に腰を落ち着かせる。とりあえず「水ください」と注文。水ってなんだ水って。酒だろここは、という酒場の空気なんて知らない。さっき飲んだばかりだもん。 ) はぁ。ありがとうござます。 よかった。で、荷馬車の護衛ですか。大きいものですか? ( 荷物の事など聞かない。必要だったら教えられるだけだ。別に気になったら――旅路の途中にでも聞いてしまえばいいし。応えなかったらそれまで。別段気にする必要も無い。 ) 届け先と、――まさか。僕一人の仕事じゃないんでしょ? ( ことん、と置かれた水で口を湿らせてから、青年は笑って男を見た。雇われ一人と業者一人なんて事はありえない。傭兵が一転、ブツによっては強盗に変じました、なんていう話は多い ) [Sun 21 Sep 2008 00:56:05]
◆痩身の商人風貌 > ハハ、おっかねー。 アンタ、運もいいんだ? (などと結構な内容に軽口で応対。無意識に戦士に対し、物騒な印象を与える話し方をするのは、男自身が裏街道を歩く身のせいか。警邏に合うと後ろめたい、とか言うあの心情。 ヒョ、と存外俊敏な動作と、問い掛けには此方が晒す間抜け顔。一瞬後、ブハッと吹き出さん。) ぶッ! ははは!何だそりゃ、笑えねェー! アンタ、面白いなァ。益々気に入ったぜ。 (等と言う癖に笑いつつ、肩をバシバシ叩かんと。 ともあれ商人風貌がスィングのドアを開けて青年を誘ったのは、店全体が穴倉めいて天井が低く、照明の暗い中規模の広さの酒場。 古びたカウンターが右手に一つ。どっしりとした円卓が左手に、扇状に乱雑に並んで五つほど。疎らに船乗りらしき客が座り、端の一つが開いている。その席へ促そうか。 先に向かいの席へ座る姿勢を。) まァ、そういう系の話じゃないから安心しなよ。 何、単なる荷馬車の護衛さ。 [Sun 21 Sep 2008 00:48:42]
◆ヴァリス@路地 > ――そりゃあ・・・ひっくり返らなかったら本当に殺されてましたから ( 困ったように笑う。痛かったんです本当に。とはいえ、殺されなかったんだからマシというほど危険な人らしい。 ) ――って、いいんだ。んで、お仕事ってどんなのなんですか? ( ひょい、と男の顔を覗き込み、問いかけよう。顔、覚えてられるかなぁ。などと思いつつ足を向け。 ) まさか。貴方と二人で、なんて話じゃないですよね? [Sun 21 Sep 2008 00:39:20]
◆痩身の商人風貌 > その割にゃ、派手にひっくり返ってたっつってたじゃん? やッぱアンタが強ェんだッて。やるね、色男――。(などと、おべんちゃら吹かしつつ、内心では、決まりだと呟かん。いまいちアングリマーラに慣れていない様子だが、そんな事はこの際、関係無い。 恐らく本人が口にするとおり、本当に流れの傭兵だろう。階級制度の厳しい、この国の作法を知らないのも頷ける。 表面的には、飽くまで無害の笑顔装って。パチンとばかり、指を鳴らそう。 腕の立つ、流れ者の、マドゥーと互角するほどの雇われ人。これ最適な人材は無い。) うぉ、マジ? アンタ話、早くて助かるぜ。 ――あァ、まァもう、マドゥーさんの話はいいや。 (と、一見、間抜けた回答は受け流し。半歩、身体をずらして親指で近くの、先程とはまた違う盛り場を指さん。) まァ、兎に角、ここで込み入った話はナンだし。 其処でも入ろうや? (と、先導して先へ歩かんと。) [Sun 21 Sep 2008 00:33:42]
◆ヴァリス@路地 > ―――そりゃあ・・・強いとは思いますけど。手加減したんじゃないんですか? あっちも傭兵だからってやたらと殺しまわるってわけにもいかないんじゃない? ほら、無闇な殺傷はご法度・・・とか? ( かくん、と首を傾げるのは本当に知らないからだ。たぶん、ご法度ですよね、サンナさん? と、心の中で問いつつ、 ) ――頼みたいお仕事? えーと、僕みたいな傭兵でいいなら引き受けますけど。 ( という言葉は地。なんだかサンナさんとのやり取りが変なところで僕という名前を売れさせたのかもしれない。うれしいなぁ、なんて感じ。 ) ん〜? ( あんま意味が分からなかったらしい青年は、 ) つまり、ものすごーく厳しい国なんですね、此処。大変ですね ( なんて、間の抜けた返答を返した。 ) [Sun 21 Sep 2008 00:22:47]
◆痩身の商人風貌 > ――あァ、本題に入る前にッて意味ね。(と、陰口云々の蛇足を急いで付け足し。) [Sun 21 Sep 2008 00:16:13]
◆痩身の商人風貌 > (己の仕草に対して、きょとんとした青年の反応を見る限り、やはり別段、サンナ=マドゥーと何か謀事を企んでいる部下か何か、と言う線では無いようだ。 流石に当時は、遠くの野次馬を装ってたせいで、先に何か話してたらしい内容までは解らなかったけれど。 ――俺の考えすぎか。どうやら本当に難癖を付けられただけらしい。しかし、激昂して異民に当たるとは、サンナ=マドゥーともあろう男が、落ちた物だ。内心の嘲笑はおくびにも出さず、しかし、こればかりは本心含んだ感嘆の念で、「ヒョォ」と口笛。) はァ! アンタすげぇ肝だなぁ! あの人、今はあんな巡回みたいな仕事してるけど、ほんとは洒落になんなく強ェんだぜェ? まァ良く「それ」だけ、(と、湿布をしげしげ覗き込まんとして、)で、済んだモンだ。 ――いや、それが、ちょッとな。 (と、ここで再び声音潜めん。) 実は、アンタのその腕を見込んで、ちィっと頼みてェ事あるんだけど、さ。 ――ほら、あの人。 元王宮のエライ人だからさ。 俺らみてェな、丁稚上がりの手代が、あんまり大っぴらに陰口言えねェじゃん? 『どッから』 洩れて怒られッか、解んねェ、し? (と、最後の探りを、何気無く口にして、言外にサンナ=マドゥーとの繋がりを探ろうと、彼に向けて上目を眇めん。) [Sun 21 Sep 2008 00:14:51]
◆ヴァリス@路地 > ? ( しぃ、と秘密話の体で言われても何がなにやら分からない。秘密にしなくちゃいけないことなのだろうか。 ) ええ、そんな人に絡まれました。ほら、殴られて頬が青くなっちゃいました ( とんとん、と指先で叩くのは頬の湿布。これで大抵誰もが「災難だったなぁ」と納得してくれる。そんなところ。 ) でも、そんな事が秘密話にしなくちゃいけないような事なんですか? ( かくん、と青年は意味がわからない、という風に首を傾げよう。同じような事なら何度も酒場で聞かれた。 ) [Sun 21 Sep 2008 00:03:02]
◆痩身の商人風貌 > (品行方正な応答に、商人風貌は、ほんの一瞬、黒いハイネックの襟元に顔を埋めて、密やかな含み笑い。 ――黒髪短髪。異国の出で立ち。生国、卑しからぬ品性風貌。 自分の眼に間違いは無い。 ――奴だ。 サンナ=マドゥーと揉めていた男。 思案は数秒に留めて、傍目からは首を竦めたに過ぎない所作に見せかけて。 更に軽やかな足取りで、青年の眼前まで近付いて、意味有りげな流し目一つ。人差し指を唇の前に当て、「シィ」の仕草、してみせよう。 更に周囲に素早く眼線、走らせて、潜める声。) ――なァ、 その。 あんまり大きな声じゃア言えねェんだがなぁ。 アンタ、 其処の、(と、件の『火事』のあった方向へクィ、と顎やり、) この前の事件の時さァ、 『あの』 サンナ=マドゥーに絡まれてたッてェ、マジ? (と、今までの野次馬達が興味本位に聞いただろうか、内容と同じ台詞を囁かんと。) [Sat 20 Sep 2008 23:59:22]
◆ヴァリス@路地 > ( っと、青年は立ち止まると首を傾げる。 ) ? はい。どうかしました? ( かくん、と首をかしげたまま青年は問いかける。一見すれば今まで話しかけてきた商人と大差は無い。――と思う。 ) [Sat 20 Sep 2008 23:50:03]
◆痩身の商人風貌 > (不意に青年の行く手。建物と建物の隙間の路地から唐突に掛けん声音は、低いバリトン。 制止に彼が立ち止まるなら、続いてふらりと暗がりから姿を現すは、まだ若い商人風貌。 額から灰色のターバンを無造作に巻き、小脇に洋皮紙の束を幾つか抱えた、三白眼の青年は、年に似付かわぬ落ち着いた貫禄と、隙の無さから、一見、大店の手代か若い番頭ではと言ったところか。 危なげない足取りで青年につかつか近寄り、片手を上げんと。) やぁ、悪ィね。 ちょっと、いいかい――? (口角をクィ、と持ち上げ、シニカルな笑みで問いかけん。) [Sat 20 Sep 2008 23:47:22]
お知らせ > 痩身の商人風貌さんが来ました。 『ちょいと、兄さん――、』 [Sat 20 Sep 2008 23:39:28]
◆ヴァリス@路地 > ( では、自分がするべきこととは何か。サンナ氏の人となりはそれなりに調べたが。次たって翁さんを殺したという組織の全体像を掴まなければなるまい。とはいえ、そんな事は無理なのだろうが。――では、地道に歩き回るのがいいだろう。ハーレムなんていうのはヴェイトスで言う暗黒街であるらしいから――・・・・。 ) ・・・? ( かくん、と首を傾げたが疑問はなにが疑問なのか気づく前に消えてしまった。まあいっか、と呟いてお勘定をテーブルに置いて店を出た。 ) とはいっても、 ( 一歩出れば夜気に包まれた町並みの中に広がる迷路のような路地にでる。 ) ハーレムもなにも、どこからかはわからないけど。 ( 案外、自分が歩いてる場所も安全地帯とは言えない。腰の剣をとんとん、と指先で叩くと路地をのんびりと歩き出した ) [Sat 20 Sep 2008 23:37:40]
◆ヴァリス@酒場 > ( サンナ・マドゥー。宮廷付きの重要人物。まあ、国家のお役人といったところだろう。恐らく、僕に声を掛けてきたのは叩けば埃でも出てきそうな奴らだろう。取締りの一角を担うサンナ氏が動けば、どこかの裏取引をしていた商店が潰れる。商店が潰れればそれは多くの利益を生み出すチャンスになる。ということで、目下新参の商人は情報収集に奔走し、腹に一物でもありそうな商人はサンナ氏の目標から自分を遠ざけようと動き、あわよくばそこから利益を得んと動き出す。そんなところだろう。 ) ――― ( ぐい、と僕は馴れないエールの味を口の中で転がしながら考える。果たしてサンナ氏は味方であり続けられる人だろうか。協定を結んだのは確かだし、商人を殺したという組織を赦せないという見解は一致しているが。敵の敵が味方とは必ずしもいかない。とはいえ、別段今はサンナ氏と敵対する理由など無いのだが。 ) ―――あれから三人目。 ( たん、とカップをテーブルに置き、ナッツの殻を剥きながら考える。 ) ――この三人の中で翁さんを殺した人の仲間はいたのかどうか。・・・・・・・もっとも、それは僕が考えることじゃない、か ( サンナ氏も、きっと僕に対してある種の疑惑を抱いているかもしれない。組織を発見すると言っても。個人行動と言ってもパイプのあるサンナ氏と違って此方は尻尾が出ないかじっと待っているしかないのだが。 ) [Sat 20 Sep 2008 23:32:46]
◆ヴァリス@酒場 > ( そう、声を掛けてきた中肉中背の男はにんまりと笑うと、僕の頬の湿布を指差して、「でも、あんた。よく命拾ったなぁ。あんたの前に二、三人殺されてるんだろ?」 ) ・・・・・・・えーと、 ( 「いやぁ、あんたは運がいい! 拾った命は大切にしないとな!」そう言って男はうははは、と笑うとエールを掲げて僕が手にしたままのエールにがつん、とぶつけてきた。「この間のあの男はお前さん知ってるのか?知らないんだろうなぁ。知ってたら画面蒼白でガクガクブルブルしてておかしくないもんな!」 ) えーと、・・・はい。誰なんですか? ( と、いう風に聞けば誰もがうれしそうに応えてくれる。人によっては『善人』と、人によっては『悪魔』と。評は様々なだが、僕個人からすれば、サンナ氏の素性を確認することができたので僥倖と言える。「で、お前さん。本当に知らないの? う、わー。」なんて驚いた顔をしたのはこの男で三人目。もしかして、僕は探りを入れらていたのだろうか。 ) 今度会ったら道を塞がないように気をつけますよ ( やんわりと笑って言う。男は「ああ、気をつけなよ。それじゃあなー」と、ひらりと手を振って別の席へと戻っていく。収穫なし、哀れな旅人が例の男に殴られた。たぶん、そんなとこだろう。男を注視してみるとよくわかる。数刻もしないで店から出て行くからだ。のんびりしていけばいいのに ) [Sat 20 Sep 2008 23:23:06]
お知らせ > ヴァリス@酒場さんが来ました。 『( やあ、あんたも大変だったね。とんだ災難だ )』 [Sat 20 Sep 2008 23:14:55]
お知らせ > 危娘@カラ河/夕刻さんが帰りました。 『どんな終わり方をしても、この世で死だけは、絶対的に平等だから。』 [Sat 20 Sep 2008 01:48:55]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (……帰ってからの騒動を物思い、のろのろと眉間を揉む。今から既に陰鬱な足取りで根城へ戻りかけた幽鬼の足取り、ひたり止めて振り返れば、一層深い黄昏の中。 従者と老商の白い欠片が、交じり合ってカラ河を行く。 ふと、物煩いが嘘のように抜け落ちて、不思議に安らいだ無表情で、黙祷するよう。微かな傾斜で天を仰ぐと、苦鳴に似て細く吐き切る呼吸の糸。) ―――――…………………………………………………………………おぼえ、て……………、 いるよ……………、ジャハラ、メール……………、 まともで、ない、死が……………、 怖い、と……………、言った、ね…………… ? (生前の名を呟けば、あの泣き笑い顔が脳裏に刹那浮かんで、瞬くように消えて行く。少しでも柔らかい思い出が、今までそうして掻き消えたように。 藍色外套の見送る中、世界もまた、河面のように歪んで、太陽の光の淵が地平線の端へ消えて行く。砂丘へ挑むように川縁佇み、間も無く訪れる夜を五感で感じ取りながら、藍色外套は、遥か涅槃へ祝福された彼の安寧を得て小さく呟く。 びょう、と横凪ぎの砂嵐。) ( 「私はまともに、死にたいんだ」 ) (彼の。 誰かの声が甦る。) ――――――――――――――― ううん、安心なんだよ。 ジャハラメール。 [Sat 20 Sep 2008 01:47:43]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (ぶつぶつと続く念仏を、朧気に愁情含んだ眼差しで聞きながら、死人の記憶に思いを馳せる。 前日、地買いの首尾を確認に行った主の側近は、其処で目にした光景を伝えた末に、不興を買って命を落とした。 ――「サンナ=マドゥーが、戻って来ている」。忠誠心が主に向かって伝報を繰り返させのに、最初こそ『冗談を言うな』と一蹴した主が、内心で逃れ得なかった戦闘士への恐怖心から開き直り、遂に不快だ、と傭兵に斬り捨てさせた過日の映像。 主の小器の限界が、奴隷兵出身の彼に、確かにまともな死を迎えさせなかった。 あんなに怖がって笑っていたのに。日毎に凶気を増す主人の言動に怯えて、少しでも、一瞬で死の訪れやすい、死の鳥の傍らを求めていたのに。 結局、望んだ結末すら迎え得なかった。激昂した主の命から、妻子は死に顔も見れず、葬儀すら、出せぬ。遺して行くものは、多過ぎる。) ―――――………………………………………………………………………………………………………、 (――いつも、僅かな、関わり。 指にこびり付いた骨粉の欠片を、無言で、見るとも無くじっと見下ろす。 魚の骨めいた指同士を交差させると、たったそれだけの残滓すら、指紋から離れて擦れて消える。 未だ死の抱擁を得られぬ外套姿の隣から、また何かが喪われて行く。先立って先立って、皆、涅槃の国へ死に急ぐ。死が怖ろしいと言った者から、まるで理不尽に眠りに付く。 真鍮細工を磨いた指も、戦闘士を迎えた――小娘は知らぬけれど――眼差しも、泣き笑いも、誰も居ない。) (そうして、いつかあなたも、あなたも、根の国を慕い逝くのだろう。 誘蛾灯の悪魔よ。今はこんなにも遠い、夏光の化身めいた髪色の兄よ。) [Sat 20 Sep 2008 01:38:04]
◆危娘@カラ河/夕刻 > ( 「ジャハラメールは揉めていた男より、『そちら』の風体を何度も繰り返し注言していたが――、どうも俺の感が怪しいと言う。 ターバンにマント、カタール差し。 百人と居る装備だが、傍らを通るだけで皮膚が総毛立つほど、闘気を良く為す男は十人と無い。 よもや、本当に、奴が―――…、 それに共に居た男と言うのも気になる。遠目で一見優男風だが、あれで随分と腕の立つような――、」 ) ―――――……………………………………………………………………だ から それ、が 、 (それまでの沈黙から、不意に。彼にしか届かぬような、掠れ声。暗部業の癖に能弁な、青年のお喋りを遮るかのよう。 藍色のフードと覆面の間で、つぃ、と大きな黒光が眇まり、眼線が斜め背後へ微か傾く。) ―――――……………………………… あたしに…………………………関係ある、事…………………………かい? (声音は沈黙し、唇を噛み締む音が少しして、不穏な気配が無言で遠ざかって行く。 濃布の天蓋めいたフードの内で小さく唇を引き結び、そっと無機質に眼を伏せん。 今更十数年間、蓄積した疲労が、団結して襲い掛かって来ている気がした。 ――あたしを。 睫の傾斜が深くなる。己の所業が、現世でどんな意味を持つかは解る。千万の怨嗟と恨みと憎悪。 ――どんなに、憎悪していよう、ね。 誇り高き戦闘士。サンナ=マドゥー。) [Sat 20 Sep 2008 01:27:01]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (――これで、許してくれるかい。ジャハラメール。) (……御坊の手に渡った袋の口から、白砂が水銀のように零れて行くを、最後の一握まで見送っていると、不意に背後から、物音を殺して寄り来る足音が生じる。 得物の刃鳴りこそ無いものの、物々しい気配からして、彼等に紛れては居たやも知れぬが、決して葬列の内の誰かではあるまい。 果たして直ぐ、藍色外套の背中越し、まだ二十代前後の青年の声が、呻くような囁きで。) ( 「――俺は矢張り、奴の話が気になる」 ) ―――――………………………………………………………… 『彼』………、か………? (こくり、背な越し音も無く頷いたは、葬衣の黒服とガーラベーヤに見せかけては居るが、確かに己も見知る主直属の暗部の同僚。 直径12cmほどの投げ針を使う、暗殺隊出身のヴェティアンだと聞いている。 ――何れ、熱度を撒き散らすイキモノには変わりない。 外套の下、袖からこっそり窄めた両手で、密着する嫌悪感に、密か肩を丸め抱く。 喘命するように、それでも応じ、細息交じりの覇気無い言の葉。) ―――――…………………………………………………………………、………、で………? [Sat 20 Sep 2008 01:17:05]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (再び上体を倒すようにして歩を進め始めて、見ると、黄昏色の風景の中、老武器商の葬儀は既に終わりに近い。 微か見覚えがあるあれは、向かいの露天商の女将だったか、ふくよかな体格の黒頭巾が葬列の端、肩を丸めながら遠ざかるのが薄ら見えた。) (――さぁ、行こう。外套姿は温度低めの吐息一つ。一度頭陀袋を振り返り見て、思い切ったふうに薄い肩へ担ぎ上げ、ふらふら縺れた足取りで、如何にか一同の際まで辿り着かん。 列の先頭で御坊が振り返り、日焼けした顔達が竦む様に、或いは無気力に立ち止まる。 ――哀悼と喪失感の停滞。小娘は一瞬立ち止まり、同じ足取りで駆け寄って、一行の前にすぅと、這い寄る如く立ち塞がらん。 葬列の動きが完全に止まる。年老いた老坊の白濁の始まった水晶体に、藍色の矮躯は如何映ったか。 喘ぐように半開きの、蝋めいた唇しか見えぬ半顔が、僅かに頚椎傾げた姿勢から。) ―――――…………………………………………………………………これ、 を …………… 、 (口元だけが僅かに蠢き、上体を捻るようにして担いだ荷をどん、と降ろす。老商と前後して逝った、為し得た家族に看取られる事の敵わなかった壮年を、見送る身寄りの居なかった(だろう)彼の斎儀に加わらせる。 どちらが寄り幸いに逝けたのだと、誰が胸を張れるのだろう。 幾つも不信気な視線に対し、袋の口を開けて見せる。 横倒れた袋から零れる白い粉が、一行の前に晒された。泳ぎ、俯く眼差し達。二重重ねの死は、常人には荷が勝ち過ぎる。) ………………………………………………無縁、仏、なんだ……………、 ………良けれ、ば………、 (項垂れるように、頭だけを少し垂れる。視線の先を、黄金色の砂海が埋める。) 一緒、に …………… 、 …………… 、 [Sat 20 Sep 2008 01:07:43]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (――先の死者はまだ境遇が良いやも知れぬ。小娘が抱える骨の主の家族は、葬式其の物から出して貰えなかった。) (その日。乱雑に積み上げた木片と骸に魚油が巻かれ、黄土色の煙と炎を吹き上げ終えて打ち捨てられるまでを、同行した小娘は、いつもの虚無と憂愁、綯い交じりの眼差しで見つめていた。其れを、相棒が見付からなかった為か、代役の死体処理係達が去って暫く。灰交じりの骨粉を掻き集めたのは小娘自身だ。) ( 「私がいつか旦那様諸共、マドゥー師に処断されて、逝ったなら――」 ) (俯いてボソボソ呟くように喋る癖が、己と似ていた赤髭痩躯の壮年は、共に過ごした希少な記憶の中、戦闘士を師と呼んでいた。 ずっと昔、王宮奴隷兵だった頃、武人斯く在るべき姿を垣間見た事があるのだと誇らしげに言いながら、独り言の様に続く口ぶりは、転じて今の浅ましい運命の末を理解していた。) ( 「まともな死に方はしないだろうから怖いけれど。せめて亡骸ぐらいは、真っ当な葬られ方をしたいんだ。 ほら、私は成りあがり従者の癖に、家族を持ってしまったから…。 矢っ張りね、 可笑しく死にたくは、ないよ」 ) (穴倉めいた地下の、闇の蟠る最たる隅に膝を抱えて蹲った己の隣に、いつの間にか胡坐を掻いて其処に居ながら、おずおず口角を歪める表情を、胡乱な意識は泣き笑いみたいだと見上げていた。窄んだ二つの蒼い瞳が、己の預かり知らぬ何処か遠い風景を見つめながら、切実な思いを告げていた。) ( 「…だから…」 ) ( 「私に……私に、其の時が来たら…、その死に様に、少しでも協力してくれるかい? 血塗れ翼の鳥 私は、まともに死にたいんだ」 ) (微温湯めいた回想から逸脱を担うのは、緩く頭部を振る仕草。ぎくしゃくした動作で袋の口を再び縛る。俯いた体勢の、ついでの様に呟く言葉は、極く短く。) ――……………………………ごめん ……ね ……………。 ジャハラメール………。 ( あんたが望んだ、真っ当な死では、無かったのかも、知れない、ね。 ) [Sat 20 Sep 2008 00:50:45]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (「さぁ、骨を」) (御坊の促しが、砂風に乗って外套姿の耳に届く。遠く横揺れする人々から、最も背の高い誰かが進み出て、隧道色した反射鏡のような双眸が茫と見守る中、抱えた袋から白い聖粉を河面へ向かってさらさら注ぐ。 誘導されるかのように、ゆらり。斜め下から反対の側面まで、ぼんやり弧を描くように視線を移す。清流に同化していく白粉は、小娘が此処まで引きずって来た頭陀袋の中身と同じだった。 ――焼いて潰した骨。年老いた男の。遺体の損傷が激しくて、十三日と四日の安置も許されず、都市外れで焼き砕くしか無かった定めの。) ―――――…………………………………………………だいじょうぶ……………、 ……………直ぐに、収める、から、……………ね…………………………、 (駒送りのようにゆるゆる上体を曲げ、大事気に抱えた袋に向かい、密く囁くような声音と仕草とは、正反対。地面に置いてはいけないとの斎法も忘れたように、体積の重みそのままどさり、無造作に降ろすと、袋の口を僅か開ける。 暗黒世界の淵を臨むように覗き込み、中身と同色の指をそっと差し入れると、ざらりと死の感触が伝わった。 半日前はヒトの形をしていたのに。 こんなに完璧な死はそうそう無い。もう家族の誰の願いも一縷として対峙出来ぬ。 せめて五体満足の死に姿でさえあれば、例えば致命傷も重病も嘘のように起き上がって、不思議な顔で瞬きしてくれるのでは無いかと、在り得ぬ望み一つも掛けられた物を。) (手を引き抜くと、灰色交じりの砂粒が、物哀しげに指先に残った。 生きたかったのにと、哀訴するように。) [Sat 20 Sep 2008 00:34:17]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (答えは、出ない。 冥府に魅入られた小娘の内では、きっともう、永久に。) (彼等から50mばかり離れた河辺。弓手をふらり額に翳せば、一日の終息近く収まり掛けの熱気の中。陽炎みたいに輪郭の定まらぬ、その一行の背景、遠く。 これもゆらゆら波打つような夕日の緋色が、新たな涅槃の住民を、来迎するように血色に燻揺る。 其の色彩が、揺れるさまが、己の良く識る映像と――首の付け根を弾き飛ばして、ぶつ切れた血管の淵から血潮がひたひた溢るる、あの場景――酷似して、我知らぬ寂債感に襲われる。 ――また、己の番では無い。あたしが、あんな風に。冥国に歓迎して貰えるのは、一体、何時になるのか。 ――その日は。限り無い安息の地へ、愈々己が飛び立てる日は、本当に、来るの、か。) ―――――………………………………………………………………… ……………、 (砂埃に薄汚れ、煤け千切れた藍色の裾を、両手持ちの頭陀袋同様、ずるずる膂力無く引きずりながら、外套姿は、不意に佇んだ姿勢そのまま眇める両牟。澱のように募り疲弊した想いの滓は、言葉にせずに、微か上向く。 太陽は、矢っ張りとても、好きでは無い。好きでは、無い――。) [Sat 20 Sep 2008 00:20:11]
◆危娘@カラ河/夕刻 > (己が不確かな追憶のフィルムを、まるで当て付けるように巻き戻し、眼前で再生している様だ。 俯き姿の御坊が、不明瞭に呟く念仏。 せめて形ばかり集った近民の被る漆黒の薄頭巾。 即席の斎場。 漣のような、ぽつりぽつりと啜り泣き。) (――葬列。 其ればかりはどの異郷であろうと、静謐と哀惜が支配する斎儀。誰の為の斎式かは知っていた。稼動の乏しい脳裏の奥。何処かに存在する画面の中で、真鍮細工を磨く痩せた老人。) (――良く、似ていた。突如、夥しい蛮勇一過がテントの布を蹴り上げ、刃を携えてどっと押し寄せても、結跏趺坐の姿勢から微動にせず、一瞥した静かな瞳も。 直後に見せた、まるで何かに満足したような、哀しげな微笑めいた最期の瞑目も。 ――浮かばせたのは、自分だ。皺胸に斜め一文字を刻んだ瞬間の、気のせいと間違うような、胸の軋みを覚えている。 ――何故だったろう。彼は、あんなに。もう。ずっと永劫に。) …………………………………………………………………………安ら、げる………、のに………、 [Sat 20 Sep 2008 00:09:28]
お知らせ > 危娘@カラ河/夕刻さんが入室されました。 『(もう幾度も目にした光景が。砂の彼方、蜃気楼のようにけぶる――。)』 [Sat 20 Sep 2008 00:02:20]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『そして夜は更けて行く…』 [Fri 19 Sep 2008 23:28:04]
◆マドゥー > (さて…とりあえず食料調達の類はヴァリスに任せるか。完全に顔が割れていないとは言い難いが、少なくとも自分ほど狙われる事はあるまい。それに多少の荒事程度ではまったく問題荷ならないだろう。)………(それと、もし彼が現在本当に記憶喪失なのだとしたら、その実力は現在半分も発揮されていないだろう。記憶を取り戻させるきっかけともすべく、一度がっつり揉んでみるか…。)(からり…と木刀代わりにもなりそうな棒切れを拾い上げつつ、軽く笑みを浮かべた。) [Fri 19 Sep 2008 23:27:13]
◆マドゥー > (自身に一撃入れるどころか、あれだけの格闘能力を潜在的に持っているとは。場違いながらも、久しく心を熱くしてしまった。それはそうと…)さて………ここからどう出るか…(一騎当千の相棒を得たのは良いが、現状をどう推し進めていけばよい物か…以前のように己を襲ってきてくれればむしろ楽かも知れぬが、相手も二の轍は踏まぬだろう。) [Fri 19 Sep 2008 23:04:55]
◆マドゥー > (アングリマーラの繁華街より少々離れた郊外…廃墟の一つから身を出せば街の方角を見渡した。先日、ヴァリスに打たれた顎はまだ押すと軽く痛みが残っている。)………やれやれ…あれでは本物だと認めざるを得んな。(カモフラージュとして始めたヴァリスとの格闘だったが…久々に貰った一撃だった。その速さ、重さは正直自分の想像をはるかに凌駕しており……初太刀は…正直なところかわしきれなかった) [Fri 19 Sep 2008 22:47:59]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『痛む顎をさすりつつ…』 [Fri 19 Sep 2008 22:40:23]
お知らせ > ヴァリスさんが帰りました。 『ひがっ! (滅茶苦茶痛かった。鼻が特に)』 [Tue 16 Sep 2008 02:48:07]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『どごっっ!!(双方の攻撃同時命中)』 [Tue 16 Sep 2008 02:37:14]
◆ヴァリス > ―― ( ふ、とサンナが笑えば青年もまた小さく笑む。笑えてよかったね。 ) 命なんてとっくに捨ててるやい。――ん。わかった ( 小さく頷いた後、 ) おおう!!? ( びくぅ、と肩を竦めた。怒鳴り散らされれば。青年は一息。 ) いまさら反応遅いんだよ蛮族が! ( 怒鳴って――足が出た。拳じゃなくて足。ローじゃなくてハイキックである。ええ、やりすぎじゃない? なんて言葉は聞こえない。やりすぎぐらいがちょうどいいと思う。――たぶん? 眠れる獣性万歳。 ) [Tue 16 Sep 2008 02:35:04]
◆マドゥー > その通りだ……(ふっと軽く微笑む。今日中に笑みが漏れるとは思っていなかった…)…俺にそんな提案をした命知らずはお主が始めてだ…(そして続く相手の提案ににやりと不敵な笑みを浮かべる…)日が明ける頃に○○の裏路地に来い。(とりあえずこの場は二人ともが散るが良し…最低限落ち合う場所さえ伝えれば……“喧嘩”をはじめようか…)…っっキサマァッ!!この異国民如きがいつまで我が道を塞いでおるかぁぁっっ!!?(あらん限りの威厳をこめて怒鳴りつけよう) [Tue 16 Sep 2008 02:29:16]
◆ヴァリス > ( 暴力反対と言っていたのに舌の根乾かぬうちというとはこの事か。もっとも、此方は素人故、難しいことは其方に従うだろう。故の――提案 ) [Tue 16 Sep 2008 02:23:08]
◆ヴァリス > ――つまり、二人とも個人行動。すたんどあろーんってやつだよね? ( ゆらり、とおかしそう肩を震わせて笑った後、 ) ははは、逃げるかどうかこそ、好きにするよ。とはいえ―― ( ちらり、と辺りを見渡してから、小さく呟く。 ) このまま和やかに別れたのでは仲間です、と訴えてるようなもの、かな? ( それこそ、人殺しから井戸端会議では怪しまれるだろう。すでに彼の商人――名前聞いてないや――の息が掛かった人間が見ていると仮定できる。ならば ) 此方から切り込まないと後手に回るだろうし・・・。サンナさん ( にっこりと笑って、 ) 喧嘩する? ( 拳をぎりぎりと握り締めて営業スマイル!! ) [Tue 16 Sep 2008 02:22:22]
◆マドゥー > (青年の純粋な言葉を俯きながら耳にする。嗚呼、何故にこうも純粋な物ばかりが………言葉を済んでのところで飲み込んだ)………好きにしろ…だが…己の身が危うくなった時……俺の事は無視して全力で逃げる事を約束しろ。その目的の人物に、会うことすらできんのでは話にならぬ。(じぃっと目を合わせて、それだけが約束だ…と念を押す。)…正直…ありがたい……。二人いればどちらかは寝れる……(片方が見張りに立てる…それは持久戦では大きな事だった) [Tue 16 Sep 2008 02:17:46]
◆マドゥー > ( [Tue 16 Sep 2008 02:09:58]
◆ヴァリス > ――責めすぎだよ。サンナさん。この状況を作り出したのはその人の欲だよ。 ( 信じられない、という風に顔をあげたサンナ氏に青年は小さく笑い、小言で。 ) でも、サンナさんにはマークが付いてるけど。僕には付いてないよ? ( 確かに。彼の商人は徹底してサンナ氏の近くの人間を叩くだろう。容赦なく、だ。完膚なきまでに。しかし、それは同時に己の罪の露呈の危険性と部下の損失を意味する。そう、何度もできることではないだろうとは思うが、残念ながら彼の商人の財力など知る由もない ) ――確かに、僕はヴェイトスに戻って自分のことを知って、やらなきゃいけないことがあるのかもしれない。けど―― ( 彼はへなり、と眉尻を下げた顔からふっと真剣な声で言う。 ) 僕にもし恋人がいたら? 結婚してたら? 家族がいたら? 親友がいたら? 僕はその大切な人たちに――『僕は目の前でお世話になった人が殺されたのになにもできなかった』と言うの? ( 気質、なのだろうか。記憶を失う前だろうと、失った後だろうと、 ) 世界の中心として世界を主観しているのが僕なら。僕は僕の世界で僕が満足に近づく努力をしたい ( そう言って、青年は朗らかに笑う青年は、 ) 僕は嫌いな事は全力で否定したい。特に――こういう暴力は ( 厄介事に首を突っ込むだろう ) [Tue 16 Sep 2008 02:08:38]
◆マドゥー > (お前はヴァリス・ファングレー…傭兵…吸血鬼擁護の罪人……そう言葉で教えるのは容易だった。しかし、それは自身で思い出さなければならない事項だろう。)……いや、そういう状況に追い込みをかけた俺の責任には違いあるまい…(そう呟いた直後、青年の言葉に信じられないといった風に顔を向けた。)正気か、お主………昼夜問わず、食事用便の安息までも奪いに来る連中だぞ?(お主もそのやり口を見ただろうと畳み掛ける…。もし、かの傭兵が自分と共に剣を取ればそれは確かに大きな助けになるだろうが…)…探す者がいるのだろう…お主にはお主の世界がある…(それを振り切るように言った。そう、ヴァリス・ファングレーには彼自身が守っている者が居た筈だ) [Tue 16 Sep 2008 01:53:26]
◆ヴァリス > ――僕の素性は。僕が知りたいな。 ( 困ったように頬を掻く青年。己の素性を知るためにはヴェイトスに向かわねばなるまいのは当然のことだが。 ) 難しい話だね。 ( ひっそりと息を吐いたのは深く聞いてはいけない話だからだ。裏から国一つを手中にしようとするなら、それこそ賄賂や裏取引なんて重要な話は多い。知ったら殺されても不思議じゃないかもしれない ) ――嫌な想像だね。それは考えたらサンナさんが辛いよ。 ( へなり、と眉尻を下げた顔でサンナを見るも一転。 ) 僕も、手伝う? ( 一宿一飯の恩義もあるだろう。だが、目の前で知り合いが殺され、自分は気づいたら逃げていたなんて・・・。 ) 傭兵、だったんでしょ。僕。だったら―― ( 戦えるんじゃないんだろうか、とサンナ氏を見る。もっとも、巻き込みたくないと言われればそれまでの話し。誰だって自分の戦いというものは存在する ) [Tue 16 Sep 2008 01:44:58]
◆マドゥー > 分かっている……いや、お主の素性は未だ分からぬようだが…(疑ったのはただそれだけの理由。こうして会話すれば、馬鹿馬鹿しい疑念だったと知れる。)………奴はこの町を裏から牛耳ろうとしている。俺は奴の企みを過去にいくつか潰しているのだ。(ぼつり…見ず知らずの青年……いや、ヴァリス・ファングレーなのだろうが…に話すべきではないのかもしれないが…言葉を漏らした)これが…俺に意図的に向けられたものならば…俺は翁に向ける言葉が見つからん…(ぐっと拳を握り呻く。そして続くヴァリスの言葉に顔を上げる。以前友だった男の言葉に似ていると思った。)………相手に俺の帰還が知れたのは間違いあるまい。これ以上の被害を出す前に…奴を成敗する。…生き死に抜きでだ… [Tue 16 Sep 2008 01:33:21]
◆ヴァリス > ( そもそも案内されたのが厩だ。UMAとは仲良くなれそうだったのに。どこに行ったのかな。あのUMA。 ) ―――僕はそんなことしないよ。此処を紹介してくれたのはサンナさんだよ? ( 元々この場所に一人で来たというなら話は別だが。もっとも、記憶喪失である己が以前なにをしていたのかなんて知らないが。 ) ―――怖い、世界のお話だね。 ( ぽん、と肩に手を置かれた青年は少しだけ難しそうな顔をして、一息。 ) サンナさん。その雇い主さんはなんで翁さんを殺したのかな ( つ、と上げた視線はサンナ氏の背後。今や消し炭だけの空き地に向けられる。 ) ―――想像は、色々できるよ ( 土地が消失してからの手早い買収。配下の人間をその場に付かせた理由。それは同一の人間が黒幕か。それとも別の人間が黒幕なのか。想像、推測、仮定、どのような角度から見ることによって、角度によって見えてくるものは違う。無差別の犯行? それとも意図的犯行? ただ、言えるのは ) 僕は、こういうの嫌い、だな。大嫌いだ。 サンナさん。サンナさんはこれからどうするの? 差し当たり無かったら、でいいんだけど ( 流石に国に忠誠を誓う人間なのだから、言えない事も多いだろうが。 ) [Tue 16 Sep 2008 01:23:46]
◆マドゥー > なるほど…(厩だったから…の言葉に頷く。)正直、お主が火付けの下手人ではないのかと疑いもした。(ぽんっと馴れ馴れしく相手の肩をたたこう。自信の感情の燻りを抑えるためだ)………人を殺しに来た相手だ。連中はその対価を払ったまで。(二つの死体を見下ろせばそう淡々と言う。死があまりに身近な国…日常…)…と、言うのは建前だ。問題はこやつ等の雇い主にある…。俺はそ奴に命を狙われている。こいつ等が生きて、俺の事を報告されるのは面白くない…(…もっとも…あれだけ群集が集まれば意味も無かったかもしれないが…) [Tue 16 Sep 2008 01:16:23]
◆ヴァリス > ――え、え、えと? ( 自分を取り残してサッと去っていく群衆。え、なんで僕だけ置いていくの? 風味にオロオロした後、 ) ――厩、だったから・・・。 ( 本来の敷地の中でも外側にあっただろう厩を襲う強盗もいるまい。もっとも、そこに人が泊まりこんでいたのだろう何てことも想像してる人なんて、更に無い。 ) えと・・・ ( 一拍、困った顔で当たりを見回した後、 ) 何が、あったのかな? ( 火事があったのはわかる。強盗が入ったのはわかる。けど、 ) サンナさん。貴方ほどの腕前だったらさっきの人たち・・・ ( と、それ以上は言わない。だが、言わんとしてることは分かるだろう。「無力化だけすることもできたんじゃない?」と。これは、簡単な強盗放火の事件じゃないんだろうか? ) [Tue 16 Sep 2008 01:07:35]
◆マドゥー > (…と、自分を突如呼ぶ声に顔を上げる。いつの間にやら人が集まってきたか。この殺しについては問題あるまい。誰が見ても正当防衛だ…。問題は…これで自分の動きがパウロに知れること…そんなことを思いつつ…)…ヴァリス……(相変わらずの青年のようだ…ぽんっと埃を払えば其方に向かって歩を進める。群衆は自然に引いた…)…無事だったようだな……(声をかけられるほどに近づけば…言う。これで、この男は確実に容疑者では無くなった) [Tue 16 Sep 2008 01:02:10]
◆ヴァリス > ( 恐らくは正規の形で派遣されただろう国の人間に事情聴取でもされていたのか。顔を煤だらけにした青年が疲れ切った顔で兎に角、一宿一飯の恩義のためにも黙祷ぐらい捧げるべきかと足を向けた処で――雇われと自称宮廷付きとが殺し合いもしていれば驚きを通り越して何がなにやら分からなくなってくる。群衆の中からサンナ氏にわかるようにと両手をぶんぶん振るが――気づくかはわからない。憤怒に身を込めていれば視界が狭窄していてもおかしくないだろうから ) [Tue 16 Sep 2008 00:54:49]
◆マドゥー > ………パウロよ…最早貴様に法は必要ない。貴様にすら情けをかけていた己を呪うぞ!(一人、佇みながら憤怒をこめて呟いた。法の下で制裁を加える…それのなんと生ぬるい事か。人の所業を外れた物に…人の刑罰はふさわしくない。)(さて、このタイミングでパウロが事を為したと言う事は…やはり自分の帰還を待っていたと言う事か…?) [Tue 16 Sep 2008 00:52:34]
お知らせ > ヴァリスさんが入室されました。 『サ、サンナさん!?(素っ頓狂な声は群衆の中から)』 [Tue 16 Sep 2008 00:48:44]
◆マドゥー > “あぶばば…”(質の悪い雇われだった。振り下ろされる刃をそのまま受け止め、相手の手から奪い取る…といえば秘技とも言える高等な武術であったが、この相手ではさほど難しくも無かった。そのまま何気ない造作でその山賊刀を引き抜けば…、唖然としているもう一人に向かって投げつける。)“あぴゃっ!?”(奇妙な声を聞けば、その男も額の真ん中に刃を突き立てたまま…体を痙攣させ崩れ落ちた) [Tue 16 Sep 2008 00:30:15]
◆マドゥー > ぶぅんっっ!!(頭上に山賊刀が振り下ろされる……。半年と言う時が己から憎しみを…敵意を洗い流してしまっていた。禁制品取締りという行動を継続している物の…当初の執念とは程遠いものとなってしまっている。それを今の今まで保ってきた、パウロの勝ち…というわけだ。)“へっ?!”(男が素っ頓狂な声を上げる。…己の左胸に突き立った、自身の山賊刀を見下ろし…) [Tue 16 Sep 2008 00:00:23]
◆マドゥー > “おい、めんどくせーから殺っちまえ!どうせどっかのスードラだ。”“ちげぇねぇっ”(男達のやり取りが近づいてくる。そうか、そうだったのか。全ては、己の甘さが招いた事だったのか。)………翁…許してくれ……(半年前、自分は豪商人アブジャル・パウロとの闘いに足を踏み入れた。その過程で部下を失いつつも、パウロを追い詰めたのだが…後一歩のところで雲隠れされてしまっていた。それをきっかけに、諸外国より禁制品のルートを絶つ目的でヴェイトスへと赴いていたのだが…つまりはそうだ、奴の執念が己を上回っていた……そういうことなのだ) [Mon 15 Sep 2008 23:46:45]
◆マドゥー > (その態度と言葉がいたく気に入らなかったらしい。そろいもそろい、二人ともが腰に下げた山賊刀を鞘から抜き放つ。)“耳がきこえてねーのかぁっ!?聞いてんだよ!!パウロ様の敷地で何やってんのかって!!”(…瞬間、頭を中からかき回されたかのような錯覚を覚えた。今この男はなんと言った?パウロ??) [Mon 15 Sep 2008 23:25:49]
◆マドゥー > ( [Mon 15 Sep 2008 23:23:12]
◆マドゥー > “そこで何をしているっ!?”(その時、ドスの聞いた品の無い声に顔を上げた。気配には気付いていたが、通行人の類とばかり思っていた。どうやらこちらに用が合ったらしい。)“答える口がねぇのか!?あぁんっ!!?”(凄みをきかせる、という奴なのだろう。体格の良いブラティリアと緑色の肌をした異種族の男が青筋を立てながらこちらに近づいてくる。)………ここにあった露天はどうした?(ちょうど良い。近づいてくる相手には答えずにそう問い返した) [Mon 15 Sep 2008 23:16:03]
◆マドゥー > (火付けの報告を受けて公務でこの場に駆けつけたわけでは無かった。大臣への報告を済ませ、今後の方針として禁制品の出入りを強化することについての意見交換を行い、次の目的地をフォーウンとした。その出立準備の矢先、ヴァリスの様子見を兼ね、翁への挨拶に足を向けて…目にした惨状だった。)…馬鹿な…一体何故っ!?(がんっと側の支柱だったであろう炭を拳で打てば、ぼろりと崩れ落ちる。見渡す限り、人の焼死体らしき物は存在しないようであったが…それこそ骨まで残さぬのでは、と思えるほどの見事な燃えっぷりであった。) [Mon 15 Sep 2008 22:58:33]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 [Mon 15 Sep 2008 22:54:03]
◆マドゥー > ( [Mon 15 Sep 2008 22:35:02]
◆マドゥー > (見慣れた光景が無くなってしまう…それは別段珍しい事ではない。長らくその場を空けていたとでもあれば尚更だ…しかし、昨日今日、しかも事前に全く予期せぬ時期の物であれば…人は唖然とするしかない。)翁?…翁!(自身の武具は昔からここの馴染みの刀鍛冶に繕っていた。今の竜骨の刃を加工して貰ったのもここだった。物静かな老人で必要な事すら声に出そうとしない…しかるに裏切りとは無縁…。己がもっとも信頼を置くものの一人であったはず…)ヴァリス…ヴァリス・ファングレーがやったのか?(数日前に己が手を貸した男。予想が正しければヴェイトス屈指の傭兵…まさかあれほどの男がかような火付け強盗の如き所業に走ったのだろうか?) [Mon 15 Sep 2008 22:28:55]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『消し炭を踏みしめた…』 [Mon 15 Sep 2008 22:13:54]
お知らせ > 藍色外套@貧民区最端さんが帰りました。 『(――そして一軒の武器店が『焼失』した後、土地を買い取った商人は堂々とサインを綴る。)』 [Mon 15 Sep 2008 03:51:44]
◆藍色外套@貧民区最端 > (背後で、其れだけは揃えたものか、号令の必要も無く、一斉に武具が構えられる金属音。轟、と一際吹き付ける夜風の勢いが、複数の靴音を隠蔽する合図。先行した悪魔は、既に誰かの冥府の水先案内をしているだろうか。直ぐに行かなくては。――柔らかな『死』に置いて行かれる前、に。) (閉じていた双つ睫がすぅと持ち上がってから数秒。ばさり翻る外套が、大気を孕んで翼のよう。つぃ、と岩の上、直立不動のまま倒れる四肢。落下するかのような姿勢から、悪魔の後を追っての降下。緩やかな電光と化して岩壁を跳ね下りると、下降に沿い、裾が黒い羽じみて纏わり付く。傭兵達がロープを投げる。幾つもが後を追う。また、放たれて行く。死の鳥が。) (………アブジャル=パウロは、外套の一端全てが視界から消えて、漸く額の汗を拭った。これからだ。まだ強張り気味の含み笑いが口角に昇る。見ていろサンナ=マドゥー。わしの手には阿片と言う切り札がある。貴様と言う邪魔者さえ無くば、この国の中核を、わしが支配してやれるんだと言う事を、まざと思い知らせてやる!異国でわしの昇進を耳にして、己が節穴を悔やむがいい……!) [Mon 15 Sep 2008 03:51:14]
◆藍色外套@貧民区最端 > ( 凍結したかの、一拍。ふぅ、と骸骨色の薄い頬が、浮かべる陶器の罅めいた微笑。) …………………行って、 (こくん、反対へ傾ぐフードの端。) …、来ま、す 。 (そうして、がくん、顎を落とす主を余所に、能面顔に戻りながら踵を返す小娘は、悪魔の後を追う構えを見せながら、だけど未だ知る由も無い。主のあんなにも怖れ抜いた、あんなにも其の気配だけで、いのちの灯火を横凪がせた、この異国随一の剣客の。彼が。 サンナ=マドゥーが、今正に故国の内に、舞い戻り来て居る事も。 …これから『押し込み強盗』の不運に逢う定めの、眼下の粗末なテントの正体は、いつしか昔。それは小娘が得た知遇――プリー老人と良く似た面差しの老店主が経営する、粗末な武具店であると言う事も。主人が其うと知りながら、ヒトガタでありながら怖ましい小娘への皮肉を秘めて、最初の標的とした事すら。) ―――――――、 (今一度、それだけが糧と請うように、月光と夜とを見上げて。小娘は浅く長い深呼吸。声無き声で呟かん。――さぁ、行こう。知らない誰か。哀惜も寂愁も無い世界へ、あたしが案内してあげる。すっかり幸福になったなら、きっと抱き締めていてあげよう。遠い涅槃の道程まで。其処ではもう誰も、大事なひとが、居なくならない。これ以上、何一つ欠けぬ。――至上の、しあわせ。) [Mon 15 Sep 2008 03:46:31]
◆藍色外套@貧民区最端 > ―――――――――、 ね、 ぇ? (ぎょっと、油ぎった面差しが持ち上がれば、しゃがれた問い掛けのヒトカゲは、いつしか外套が触れるほどの眼前。かくり、人形めいて横向いた頚椎。底抜けに闇色の双眸だけが、今や主人をも死国へ迎えんばかり。)(―――乾いた唾を嚥下して。紅玉の飾りの震える指が、やっとのように下方を指した。ゆらり、駒送りのよう。ゆっくりと追う、黒い光源。投影される映像の中、濃緑の外套の淵が、僅かはためいて見えた様な気がしたけれど――。) (体勢そのまま、つ、と瞳を閉じる。香油と汗の匂いの中、彼の吐息を、嘆息を、思い出している。――漸く下った、『号令』。) [Mon 15 Sep 2008 03:36:34]
◆藍色外套@貧民区最端 > (こんなに濃厚な闇の下に今、やっと放たれて。小娘の昏い想いは、臨界点を越えそうだ。喉が軋む。悪魔と居ても、ふらり幾度と月光を仰いでは、ようよう平静を保つのに。ずっと、同僚の気配が横行するばかりの、無意味に近い地下警備や、情報収集兼任の斥候役には辟易していた。生きているものの群れの中で、暗がりを求めるようによろよろ生命を繋ぎながら、ひたすら募って行ったのは一方通行の恋慕と虚ろな苛立ち。悪魔が背後、遠ざかる気配がする。刹那、前向いたまま瞳を眇め、歩を留め掛けるもの。再び、近付こうか足音。無機質的に。――涅槃の信者にも、未だ傭兵の義務がある。主の号令あらずに行動出来ぬ。だから、早く――、ほら、悪魔が、『死』が行ってしまうから、ほら、早く――、) あたし、ね――……、……、(ひゅ、と小さく酸素を吸い込む、喉の上下。) …………、………、ず、と ―――………、 命、令……、 待…、…――て、 るん…、だ、よ――…? あんた、が………――…、 今日、動く、、…て、言う、か……ら――…………、 ほら――、 ほら、グレイブ、、さ、 ――行っちゃう、から、、―――、、 (途切れ途切れの言葉の羅列。ぬるぬるした体温の集合体の中。いつまで立っても、己の想う昏い世界が遠ざかるばかりで、この数ヶ月、自分が如何に焦燥たる思いを抱いて過ごしていたか。小娘の焦りと不安は既に緩やかな限界を迎えつつある。ざり、ともう一歩。主に向かって歩を進めると、彼ばかりかヒトビトの温度が塊ごと、ごそり綺麗に半歩、逃れるような後退の振動。右後方の獣皮鎧のブラティリアが、蓮向かいに控えたライカニアの娘が、ひくり、喉の蠢きを止める。眼差しの集中するフードの下。個々の持つ松明灯りに、照り返されて揺れる半顔。能面めいた無表情に、浮かぶ微量の感情は、はっきりと、眉間に刻んだ倦厭。) ( もう、其処に。あたしの望むせかいが、あるのに。 目の眩むような完璧な安寧、唯一つが。焦がれ続ける死出の衝動。直ぐ其処に在る、唯一の想い人。なのに、この上。昼から繰り返しの演説になど付き合わせる、から。ほら。彼は先へ、あたしを置いて行ってしまうのに――。) [Mon 15 Sep 2008 03:31:24]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 『(娘がついてくると、信じて)』 [Mon 15 Sep 2008 03:21:34]
◆緑色外套 > (その通りだ! 漸く、漸く、漸く、再び円匙を振るって人を殺す事ができる。 殺せるのだ。 或いは殺されるのだ。 我慢もする、辛抱もしよう。だが目前にあるご馳走を、どうして黙って見ている事ができようか。 悪魔は悪魔らしく、それを喰らう事を所望する。 とんとんと、円匙が肩を叩いた)(実力の差は――娘と悪魔とで歴然としている。娘の肉体は、文字通り人間離れしていると言っても過言ではあるまい。悪魔は、人より多少筋力が強い程度。だが、その精神性は異常の極みだ。そもそも、こうして鬼気迫る雰囲気を纏う娘と、平然と会話できる時点で何かが狂っている。ましてや、その傍らに常にいる等とは)……もォ、良いだろ? 俺ァやるぜ、そろそろな。あんたのやりたい事だって、同じだろ? 我慢すりゃァ飯が美味くなるってェのは、そりゃ飯が目の前に無い時だけだ(言い捨て、悪魔は円匙を片手に歩みを進める。――躊躇せずに。或いは――) [Mon 15 Sep 2008 03:21:06]
◆藍色外套@貧民区最端 > (軋んだ声音にびくり、強張る一同に、被さるように。) 、 殿 ―― 、 (昏がりと熱気をこれも縫って。すぅと貫いた、死人の如き細い声音が、悪魔の凄みと連携して舞台を一瞬で零度に落とそう。主も傭兵も、土を掘り返して地上へ顔を出した岩虫も、ぴたり神経ごと縫い付けられたように微動だにならぬ。今、後ろを向くな、と傭兵達の誰もが思う。輿の上で凍り付いた主の弛んだ頬の上を、脂汗だけが流れて落ちん。彼は呻いて項垂れた姿勢のまま、顔も上げられぬ。二拍の静寂を置いて、もう一度。死神の声音を具現するような、今度はしわがれのアルトが独白。) …、、 ようや、……く…―――、 動く、 ん ……… で、しょ、……、 ……? (ザシ、と岩砂利を踏む音。彼等に向くは足音は軽い癖、圧倒的な物質量を持って迫らん気配。目視せずとも解る。――ジャイアントなら苦も無く踏み潰せそうな矮躯から、無音で吹き付ける殺意の波動は、烈風めいた不可視の重量。まだ荒事に馴染む傭兵達は、ぎくしゃく頭部を動かす余裕があったが、主その人は所詮一商人。小娘とは言え、暗部を担う者の鬼気に対し、立ち向かうには無理が在る。何より傍らに立つ――濃緑色の明確な苛立ちの様よ。『墓守』の機嫌を損ねて、無事で居られるとは思えまい。人間と人間外のイキモノの差は本能で刻まれている訳だ。イキモノの何一つ動かぬかの世界の中、後に声を発した藍色外套当人独り。ゆらりゆらり、悪魔より離れ、危げな足取りで近寄り来よう。瞬きの少ない瞼の下、隧道色の水晶体が無色の光彩を秘めて反射せん。――剣呑に。) [Mon 15 Sep 2008 03:07:16]
◆緑色外套 > ……ンなら、良いんだがな(とんとん、と自分の肩を円匙で叩く。 別にわざわざ口を開いて言葉を交わさなくても、ある程度の意思疎通はできる。それくらいの付き合いの長さだ。 彼女の声に、悪魔は頷いて――娘が押すまで動こうとはしなかった。自分から離れる意思は、悪魔には無いらしかった。 とはいえ――さて、いい加減にして欲しいのだが、という目線を、主へと向けた)(別にまあ、隠れ潜む事に文句は無い。我慢することも、まあ得意ではないにしろ、やってのけた。 悪魔が腹を立て、苛立っているのは、そんな状況から開放されたというのに――そして目前には面白そうなものが転がっているというのに――お預けを食らわされたからだ。 まだ喋る。どこまでも喋る。 別にお喋りは嫌いじゃない。――が、それよりも面白いものがある時は、別だ)だから何だってんだよ、えェ? 特に無ェんなら、こっちで勝手におっぱじめるぞ。 [Mon 15 Sep 2008 02:51:48]
◆藍色外套@貧民区最端 > ――、(「だいじょうぶ」。声無き声、上目小さく見上げながら口の動きだけで悪魔に伝えん。同僚の傭兵達に取ってすら怖気の抑えられぬ二人組は寄り添うようか、正に異邦人宛ら人群から逸れるかたち。――必要無い、訳が無い。彼の性質は、あんなに焦がれる『死』其の物を連れて来るのに!)(返答は、明確な言葉にせず。変わりに「平気」。呟いて、濃緑の胸をそっと押して離れんとするか。隧道色の瞳だけが無機質の光彩を秘めて主を見やらん。) (――本人と言えば。これから陰惨な『仕事』だと言うのに、一国最大の脅威から逃れ得たとの思い込みから愚かな余裕か、主は真鍮張りの輿まで持ち出して、赤い酒の杯を片手に反り返り、従順な部下を見下ろす態度。金銭で買える忠実さを知る者の所作だろう。金銭さえあれば裏切らないと知る者の。そしてこの半年で、人脈や事業とは別に、金品だけは集まっていた。主人と共連れに貴族に匿われ過ごした経緯から、仕組みは小娘如き頭でもおのずと知れる。太陽の光の及ばない事だけが、喜ばしかった数ヶ月間の地下生活。更に目を伏せ、僅かな回想。) ( 「――半年、潜んだ」 ) (穴倉めいた天井の光景を思い返す小娘を余所に、流石に声は潜める物の、主は興奮の態も露に、唇を忙しなく舐めて繰り返す。)( 「一分が商談を分かつと言う、アングリマーラ商人のこのわしがだ!あのサンナ・マドゥーが他国へ渡り、本国に姿を見なくなったと朗報を、確実とするまで、実に半年だ!」 ) (がしゃり、と杯が輿にぶつかる音。解放の喜悦に膨れ上がる気配。呼応するように、傭兵達の蛮勇の熱気。俺達の天下だと誰かが呟いた。) ( 「他国へ注意を向けた男が、そうそう本国へ目星を付けまい。もう心配は無い。わしの忍耐勝ちだ! これで、これから漸く――、 」 ) [Mon 15 Sep 2008 02:40:36]
◆緑色外套 > 逆に俺が気になってんのは――あんたにとって俺が邪魔なんじゃァ無ェかって辺りでね(カカと軋み声を上げながら娘の頭を撫でる――というよりは揺らす――のは、多少なりとも彼女を気遣っての事もあるだろう。元々、誰かと離れることを極端に嫌がる性質だった。 大分磨り減ったとはいえ、根底の部分は変わるまい。 もっとも――その磨り減った分を埋め合わせてやりたいという、実に奇異な感情を、悪魔は少々持て余していたりするのだが。 特に、そう。 悪魔にとってはさして面白いとも思えぬ演説を聴いている時などは、特にそうだ)……………こういうのは、俺ァつまらんのだがなァ(とはいえ、現状の雇用主が『面白い』と思っているのなら、それに従うのが傭兵の仕事だ。 金と寝床と食事を与えて貰っている以上、それを拒む道理はない。契約というのはそういうものだ。 ――不意に掌の下の感触が他所へと逃げる。 危娘が動いたのだ。 む、と蒼い鬼火のような目を細めて、所在なく左手を握り、開く。 腕を伸ばせば届く距離だが――それはやめて、逆に半歩だけ彼女の傍により、人の群れから外れる。 先に言った言葉を肯定する意思表示) [Mon 15 Sep 2008 02:27:31]
◆藍色外套@貧民区最端 > ……………―――……………………、そう、 …か 、、 ………。 …、…、、 (――滅多にしない。――悪魔の嘆息が反応薄い小娘の、赤錆た心の淵に微か引っ掛かっていた。顔に出る性質では無い。取り除く方法も意味も、考える僅か意思も半年前に喪失している。表情定かでは無い姿勢のまま、諾々悪魔の冷たい掌を受けん。振動にゆさゆさ揺れるフードの後ろからは――、) ( 「――――半年だ。半年待った。漸くだ」 ) ―――――…… …………グレイブ、さん…、、……… (呟きと視線で彼を促そう。舌のもつれた熱弁に、自分も空気を掻いて振り向けば、屈強な影達の更に背後。つい昼間、この数ヶ月、匿われていた中流貴族の屋敷の地下賭博場で見た時の様子と変わらぬ、充血し切った両眸のぎらぎら熱光りする瞳の輝きが目立つだろう。艶を無くした黒巻き毛に混じる白髪が、浅黒い肌達の間から、ほんのちらりと垣間見えた。)(――アブジャル・パウロは、この半年で随分年を取ったように見えた。死に至る恐怖とは沿う言うものらしい。未だ根の国を恋得る自分には一生理解出来るまい。おぼろげ感じ取りながら、それでも主へ向けて僅か身体の側面を向ける。三度、夜風が舞い上がり、砂と石埃が視線を遮る。小娘からは、傲岸に歪む主人の口の端だけが見える。) ……………――― ッ……… 、 (手をふらり持ち上げて、悪魔から半歩下がる姿勢。ひとの精気から逃れるように視線だけを斜めにずらさん。異国の大気に親しむ事が出来たとて、いきもののの醸す温度と熱とに、馴染めぬのは変わらない。小娘は時代を重ねる毎に、ずっとヒトから離れて行く自分を薄ぼんやりと自覚する。肺の浅い収縮のつど、夜を縫って迫る生気が身体の奥から溜まり行く。熱の匂い。痺れるように四肢が重い。冷た過ぎる汗が伝う米神を抑え、主の主張をおぼろげ耳にせん姿勢。) [Mon 15 Sep 2008 02:21:30]
◆緑色外套 > ――ァん? …………ああ、いや、そりゃァ無ェな(娘の懸念めいた問いかけに対する返答は、至極あっさりした物だった。 今度こそカカという笑い声は、楽しげに響くだろう。 悪魔の反応は率直だ。嫌になれば、ハッキリとそう告げるし、嘘偽りの類を吐く事もない。 というか、悪魔というやからは嘘をつくことが無いのだ。単に事実の一部を隠匿するだけで、人を操るのみ。 そしてこの悪魔の本文は人を殺す事であって、操るなんて小難しい事は埒外だ。 だから――)そっちが嫌だつっても、傍にいるからなァ。 その辺りは、覚悟ォしといた方が良いぜ?(そう言って無造作に片手を伸ばし、外套の上から、その少女の小さな頭へと手を乗せようとする。 拒まれなければ、そのままわさわさと撫でるように。 悪魔から娘への、感情表現の一つ。 もっとも、これをするのは随分と久しぶりなのだけど) [Mon 15 Sep 2008 02:05:27]
◆藍色外套@貧民区最端 > (悪魔の反応は存外――でも無い。彼は生命を塵芥と扱う悪魔の性質さえはそのままでも、再開してから此方、いつも死に損ないの小娘の傍ら。苛立つ事も、激昂する事もせずひたすら傍へ在った。 それは、見守るように――大人びた返答。だから小娘は、少なくとも彼の言葉に望むよう。曖昧に目元を細めたのみ。歩みを止め、彼へ向けた視線は自嘲のように下がらん。) ―――――――あたしの、傍は。 疎ましく 、 なった、 ――、 ……? (ぽつん。雫が落下するような呟き、密く。ぱちり、要所に立てた松明から爆ぜる火の粉が、骸骨色の頬に飛び、フードの末端を焦がす匂い。小娘の面差しは、照り返しに煽られて、悪魔の位置からは見えまいか。そうするうち、彼等の背後から。主の――昼から繰り返す『彼』の演説が、今一度始まる気配がしよう。) [Mon 15 Sep 2008 01:59:15]
◆緑色外套 > ……誰の事だか知らねェが。俺ァ、結構長い間こっちに関わってるからなァ(とんとん、と数度円匙で肩を叩いて――悪魔は珍しく溜息を吐いた。どうにも調子が狂う。もっと世界は面白くなきゃダメだ。楽しまなくては嘘だ。でなければ、何故こちらに長居しようと決めたのか、わからなくなる。 緑色の外套の奥で、ぼんやりと蒼い瞳が下を見た。 少なくとも――とりあえず、あの場所には面白いことが詰まっている筈だ。円匙を縦横無尽に振るっても、特に問題が無い程度には。まあ、悪いことじゃあない)はッ。俺ァ、悪魔だかんなァ――。優しいとしても、アレだ。アンタにだけだろうな(カカ、と今度は少しばかり楽しそうな軋み声。優しい人、か。そんな評価は滅多にもらえない。好き勝手に振舞っているだけ、だから)……さて、んならお仕事の時間、かねェ。ま、面白けりゃァ良いんだ、俺ァ。それで、な。 危娘も、もちっと笑え(馬鹿みたいな力しか自慢の無いこの男は、ヴェイトス島全体を見渡しても然して優れた戦士と言うわけでもない。魔界の中でも、然程位階の高い魔ではない。ないが。――少なくとも殺しを躊躇しないという意味においては、群を抜いている。 そういう意味において、彼は正しく悪魔なのだ) [Mon 15 Sep 2008 01:44:21]
◆藍色外套@貧民区最端 > (藍色の布の隙間から覗く黒瞳は、悪魔の意図に反した微動。微か細く、微笑の断片。) …………、 ………、 プリー、、 老……、 ……、 みたい、、…な、 …―――、、 こと、 を、 ――…言う、ね………―――、、、 。 にんげん、みたい 。 (細々と冷たい呼吸に、混じる囁き。常さえ掠れがちの娘声は、誘蛾灯の持ち主の、預かり知らぬ名を呟くものの、轟々吹き上げの砂塵に紛れ、こんなに近くの悪魔の耳にすら、特に最後の言葉の断片は、届かぬまま終えるやも知れぬか細さか。) (最も、『目標』の住居から斜め上方――まだ人手の入らぬ自然の岩壁から高く見下ろして、昏がり、背景へ溶け込む風情の外套姿は、最端の岩淵に到達した時からそのまま。ずっと、ふらり幽鬼の如き佇まい。目深に伏せたフードの隙間、微か開いた隧道色の光点の奥、小娘は痩せた老人の面影を遠く見出そうとしたのか、その意思の光も、たった一度の瞬きで消えん。――誰のことだったんだろう。自分は何を思い出そうとしていたのか。そうして何人が、もう何十人が、何処へ行った? 悪魔は答えを知っているだろうか。) ………… 、 …、、 うう、ん…………、 何でも、 無い、、さ――…、…、 (悪魔に俯きがち、向けた瞳に浮かんだ憂愁は、刹那で消失。首をゆらり夜風の惰性で振って、擦り切れた外套の裾を翻さん。) …。………―――、 グレイブ、さん ……、 かんがえ、すぎ――……、た、、ね、………。 やさしい、ひと、 みたいだ よ (告げるにはとんでもない言葉の、返事を待たずか。小さく頚椎傾けて、通りすがりながらの横目。「行こう」と声無き仕草で顎を返し、悪魔を促さんとせん。その背後には、ふらふら覚束無く岩淵を歩みながら、藍色外套が襟元を直す唯の仕草の、何がそんなに剣呑か。黒闇に紛れ控える、彼等の倍以上に厚い肩幅達が、びくり薄ら寒げに僅かな痙攣。俯きがち、凄愴な眼差しを交し合う気配。) (彼等も――恐らくは彼等以上に、アングリマーラの名立たる中流商人達も―― 一方為らず識って居る。この見るに貧相なヒトガタの持つ、昏い忌名の羽ばたきを。傍らに佇む、濃緑色の墓守風貌の持つ、心胆凍る性質の程を。そのちっぽけな藍色姿と円匙を担ぐ痩躯が、今宵。夜の真下へ居る意味を。) [Mon 15 Sep 2008 01:34:21]
◆緑色外套 > そうかィ? まァ――あんまし、楽しくは無ェからなァ……(笑う事がめっきりと少なくなった。自分だけでなく、彼女もだ。 まだ――そう、まだ、アングリマーラに来たばかりの頃、彼女と再会した頃は違った。 悪魔が少しでも離れただけで慌てて探し回っていた姿は、今はもう見る事ができない。 放っておいたらこのまま死んでしまうのではないだろうか、という懸念の方が大きい。 悪魔が誰かの心配をする、というのは滑稽な事ではあるけれど。肩に担いだ円匙を、所在なげに動かしながら――娘につられるように、夜闇の中へと視線を向けた。 いや、まったく)俺ァ、いつでも俺の好きなようにやってるがねェ……。 どうにも最近は、あんまし――面白くねェ、な(生きている者が殺される。殺す。別にそれは彼我の違いに関係なく、悪魔にとっては面白いものだ。 だが――緩慢な死。自ら望んでの死など、まるで面白いとは思えなかった。 今、傍らにいる彼女がそうして朽ちていくのを見る限りにおいて、悪魔にも断言はできる)なァ、危娘。近頃のあんたは、どうにも――……見てて、心配なんだがね、俺ァ。(そう言ったところで、この娘は気にも留めないのだろうが) [Mon 15 Sep 2008 01:09:29]
◆藍色外套@貧民区最端 > (今一つのモノオトは、独特の声の軋み。ふらり、微風に煽られるように頚椎が反転せん。フードから零れる半顔は、目元が瞬いて、僅か眇む。) …………、、、 なんだ か――……、 寂し、そうに、 笑うん だ、 ね ………、―――…、 グレイブ、 さん………――、 (ぽつり呟く連れ人の名。そのまま視線を降ろせば、紗の様に広がる夜の下で、先程の灯は、住居の布の色彩を反射して朧に白く。陽炎めいて小さく揺れる。どろり温い闇の中、圧倒的な色彩量と圧し比べ、それは如何にも果敢無く孤独に見えようか。ゆらゆら陰影の変わる一度一度が、まるでいきものの鼓動を彷彿させる。とくん、とくん。あらゆるいのちに定められた数十億回の限りある瞬き。旋風一陣で霧散して、世界に散り散り風化しながら、あっと言う間に死んで行ってしまう、ひかり。視線を灯火に向けたそのまま、独り言のように、呟きは再び。) …………――、……、 あん 、た、、、 らしく、も ……ない………、―――、ね ―――……、――…、 (言いながら語尾は、細く。くらり、眼前がけぶる感覚。遠い規視感を覚えて、藍色外套はほんの僅か、天を仰ぐように目を瞑る。――あんなふうな灯火の下で。あんなふうに儚い誰かが。常世へ手招かれて行ったのは、もう何時の事だ。柔らかな記憶のあらかたを、思い出さなくなって、もうどれぐらいになる。錆び付いた追憶の引き出しは、稼動の意味を失って久しい。路傍の歴史は胡乱な脳の奥で埃を被り続けるに任せるまま、小娘は、何時か夢見た生涯を終える。悪魔の杞憂そのまま、小娘にさして概念は無かった。ほんの少し、何処かに何かを忘れて来ていた様な気がする。それだけだ。) (悪魔の憂いを傍らに。イキモノの襟立から覗く口元。薄唇から、糸めいて長く、吐息。) [Mon 15 Sep 2008 00:58:39]
お知らせ > 藍色外套@貧民区最端さんが来ました。 [Mon 15 Sep 2008 00:49:29]
◆緑色外套 > (悪魔は悪魔である。数年にわたって人の理に属し、人の世で生きてきたとはいえ、悪魔は悪魔である。 別に人が死んだとて何か思うこともないし、逆に自分が死ぬ事もさして気にはしていない。 むしろ、そういった事すらも含んで『面白いか面白くないか』だけが判断基準、なのだが――)………………………(こいつはあんまり面白くない、と悪魔は思っている。 この国に来てからは円匙をふるってそれなりに多くの人間を殺してきたとはいえ、あまり面白くは無かった。 理由はと言えば、今傍らにいる――果たして『生きている』と形容して良いのかどうかも怪しい程に擦り切れた――この娘の有様だ。 ヴェイトス市にいた頃から、此方に移って、加速度的に磨耗している感がある)………あァ。ま、ヴェイトス市と違って――こっちは空が広ェからなァ……。月も良く見えるだろォさ(カカ、という軋むような笑み。最も、さして面白そうには聞えないだろうが) [Mon 15 Sep 2008 00:39:12]
お知らせ > 藍色外套@貧民区最端さんが入室されました。 [Mon 15 Sep 2008 00:36:54]
お知らせ > 緑色外套さんが入室されました。 『(――やれやれ)』 [Mon 15 Sep 2008 00:31:22]
◆藍色外套@貧民区最端 > (眼差しの位置を、ぐらり、喉ごと傾ぐように持ち上げる。月光が衣服を透かして、瞼に当たるほんの微弱な皮膚感覚。) (どんなに歳月の立とうと、今宵もまた。異国の夜気は涅槃のように深く、昏く。何処か、安寧の死の香りを内包する。ねっとりと皮膚にへばり付く大気の熱を、いつしか暗黒質の羊水めいた安堵に準え、ぐらぐら脆い精神の均衡を如何にか馴らす事が出来たのは、極最近のように記憶する。) ―――――………、 ――それに、 この、くに から は、 月が、良く、見えるから ……、 (未だイキモノだと主張するのは、途切れ千切れた、囁きの断片。己を「そう」だと言い張るには、既に分不相応に過ぎる、ヒトの、ことば。事実音として発するのは、もう随分久々の。) [Mon 15 Sep 2008 00:30:05]
お知らせ > 藍色外套@貧民区最端さんが来ました。 『( 今。眼下には、ぼんやりと、柑子色の灯火――、)』 [Mon 15 Sep 2008 00:24:44]
お知らせ > ヴァリス@路地さんが退室されました。 『UMAAAAAAAAAAA! ( ブヒヒン )』 [Thu 11 Sep 2008 01:14:06]
◆ヴァリス@路地 > ・・・・? 生き返るかな? ( 死んだものは生き返るのだろうか。わからない。まあ、生きた死んだというところまでいく話じゃないのかもしれない ) うーん。サンアさん。ごめんね? ( 申し訳なさそうに青年は眉尻を下げ、 ) ・・・・・? ( そして、その商人の店の厩に案内された青年は第一声 ) [Thu 11 Sep 2008 01:13:43]
お知らせ > ターバンの男さんが退室されました。 『とある商人の店の厩だった…』 [Thu 11 Sep 2008 01:09:58]
◆ターバンの男 > 昔のお主……死にっぱなしで良いのか?(歩きながら、真顔で顔をそちらに向けるとそう言って)今のお主と話していても答えが出るとは思えぬからな…時を待つしかあるまい?(再び歩き出しながらそう語り…)金の心配ならいらん。店とは言ったが宿屋とは言っておらん…お主が寝る場所を教えるだけだ。(そう語る男が向かった先は…) [Thu 11 Sep 2008 01:09:23]
◆ヴァリス@路地 > ―――あははは。でも、概念的には死んでるとは思いません? ほら、昔の僕は死んだのだ! みたいな ( それはそれでなんか違う気もするが。 ) ――? 気になりますよー。サンナさん。言いかけは身体にも悪いですよ? ( 身体にわるい分けないだろうが。青年は困った顔をしてサンナさんの後ろについて歩いていく。信用できる男の店って言われても――。あ、そっか。王宮付きって言ってたから―― ) サンナさん。サンナさん。 ( 一拍 ) 紹介してくれるのは助かるんですけど、僕そんなお金ないですよ? ( 王宮付き自慢の宿屋となると滅茶苦茶高いのではないだろうか。そんなお金ないですよ? と全アピール。 王宮付きってところは完全に信じきってる様子である ) [Thu 11 Sep 2008 01:03:29]
◆ターバンの男 > …生きていた幸運を神に感謝すべきだな…(軽口を叩く青年に軽く嘆息を返しつつ答え)…いや…人違いだ。(否定した。仮に目の前の人物が、自分の知るヴァリス=ファングレーであったとしても…少なくとも今の青年は自分の会ってみたかったヴァリスではない。)気にするな…お主のような状態でこの町は危険すぎる。宿まで案内しよう。信用のおける男の店だ。(さて、自分自身が信用されなければどうしようもないのだが…。現にこうして親しげに声をかけ…身包みをはぐ手口はゴマンとある。) [Thu 11 Sep 2008 00:59:07]
◆ヴァリス@路地 > ――あははは。車輪がこぅ、頭にごーんと ( なんて笑いながら握り拳を頭にこつんとぶつけるが正直笑い事じゃない。 ) ――? 知ってるんですか? ( かくん、と首を傾げる。知っているならば出会い頭での対応は不自然になる。そう考えるならば、ヴァリスという人物を人づてに知ってることになる。つまるところ、直接の知り合いではないだろう事は予想がついた。 ) えーと。サンナさん? あ。お国の人だったんですね。泊まる所は一応あるにはあるんですが・・・ ( 青年は困ったように頬をぽりっ、と掻いた。 ) 居心地はあまりよくない、ですよ。それにやっぱり僕はヴェイトスの人間みたいなのでヴェイトスに一度戻ろうかな、って ( だとしたら、宿を紹介してもらえそうな空気だが、逆に紹介してもらっては失礼にあたるだろう、と青年は考えた。両手を拝むようにして。 ) サンナさん。ごめんなさい ( 謝った ) [Thu 11 Sep 2008 00:52:33]
◆ターバンの男 > 記憶喪失………本当に発症した相手をみたのは初めてだ。(ものすごく珍しいものを見る目でまじまじと見やる。もう一度同じ衝撃を与えたら本当に記憶が戻ったりするのだろうか、などと考えて)…ヴァリス………いや、まさかな。(ヴェイトスに潜伏していたときに、VHGにマークされていた人物に同名があったのを思い出す。武人の興味として一度会ってみたいと思っていたので、記憶に明るかったのだ。しかし、本当にその“ヴァリス”ならエルダーヴァンパイアの連れが居るはずだが…)俺はサンナ=マドゥー。一応王宮付きの者だ。お主、泊る場所はあるのか?(まぁ、いずれにせよ本人が記憶を失っているというのであればこれ以上の詮索は無意味だ。ただ、この無邪気な青年がこのままのたれ死ぬのを見るのはもっと忍びない) [Thu 11 Sep 2008 00:47:45]
◆ヴァリス@路地 > えーと ( 言うべきなのだろうか、と少し考えた末に、まあいいか、と青年は思う ) こっちにきてから事故で・・・その、記憶喪失に・・ ( へなり、と青年が悪いわけではないのに申し訳なさそうに眉尻を下げて男の顔を覗う。 ) ――え、名前? その――これも『たぶん』なんですが ( と青年は困ったような顔で、 ) ヴァリスって言います。その、貴方の名前は? ( なんで名前を聞かれたのだろう、と青年は不安げに男を見る。もしかして肩が外れたとかで慰謝料請求わっしょーいとかなるんだろうか ) [Thu 11 Sep 2008 00:40:49]
お知らせ > ヴァリス@路地さんが来ました。 [Thu 11 Sep 2008 00:37:58]
◆ターバンの男 > ………来た…ぽい?(一瞬からかわれているのかとも思ったが…どうも相手に悪意は全くなさそうである。)…強盗どころか…俺よりも強いのかとも思ったのだがな…(ぼそっと独り言のように呟き…当然それなりの力瘤が形成されるのだろうが…)いや…急いでは居ない…が…。名を聞いていいか??(一緒に謝るとまで気を使う相手に手で問題ないと制すると、問うてみて) [Thu 11 Sep 2008 00:28:23]
◆ヴァリス@路地 > ――えーと、ヴェイトスから来た・・・っぽいです ( なんて歯切れの悪い言葉をひらひらと手を振ってみせなが言って、 ) え。 そうなんですか? 僕が強盗なんかよりも強そうですか? ( おかしいといえばおかしいはずである。身体を鍛えた者はそれだけに『身体を鍛えてきた』という自負から自信があっていいはずなのだが、青年にはその自信が無い。「そうかなぁ。僕、そんなに強いのかなぁ、」なんて呟きながら力瘤を「えいっ」と作ってみたりする ) あ。ごめんなさい。お急ぎじゃなかったですか? ( はっ、と気づいた様子の青年は申し訳なさそうに眉尻を下げて男を見やると、 ) その、遅刻とかで大変でしたら僕もご一緒して謝りますけど ( そんな大仰な事は必要ではないだろうが、それはそれ、人には人の事情があるだろう。事故を起こした商人とてそれは同じなはずだ ) [Thu 11 Sep 2008 00:16:41]
◆ターバンの男 > (青年の手を取れば、それが決して優男のそれではなく…鍛錬により刻まれた剣ダコの硬さを感じる事が出来るだろうか…ぴくりと目を細めた。)お主…この街のものではないな?旅行者か?(どんな風体の者も探せば見つかるアングリマーラだが青年の比較的珍しい風体と口を付いて出た言葉のアクセントからなんとなくそんな検討をつけて問うてみた。)…そうか、災難だったな。まぁお主だったらそこら辺の者に強盗されても問題なかろうが…(この街で入院するほども目にあって生きているのは災難ではなく幸運かもしれないが。…間違いなく鍛えこまれている青年の体…だがこの腑抜けた雰囲気はどういう事なのだろうか?) [Thu 11 Sep 2008 00:10:37]
◆ヴァリス@路地 > いえいえー。其方も大丈夫・・・そうですね ( と、僕はちょっと困って笑った。宿屋の主人が言うには僕がなんと用心棒をやっていたそうだ。ちょっと信じられない。リハビリをすれば強くなるのかな? ) あ。すいません。 ( 青年は男の手を借りて立ち上がる。諜報員なんて事をしてる貴方のことだ、青年の事を知ってても不思議ではないし、もしかしたら調べるほどの存在では無かったかもしれない。どちらにせよ、相手が国の怖い人とは知らずに青年はにこにこと笑い、 ) あまり気にしなくていいですよ? 僕、退院したばかりで本調子じゃないって事もありますから。 [Thu 11 Sep 2008 00:02:48]
◆ターバンの男 > ………っ!?(体重差と青年の足がおぼつかなかったせいもあるだろうか、こちらはほとんど揺らぐことなく一方的に相手を突き飛ばしてしまった形になる。)すまぬ……俺の不注意だ、大丈夫か?(まともに通行人とぶつかってしまうとは…自分もヤキがまわったか。などと考えつつも、肩膝付けば手を差し出し相手を引き起こそうとするだろう) [Wed 10 Sep 2008 23:57:19]
◆ヴァリス@路地 > んー・・・・もしかして女の子として育てられたのかな? ( まあ、無い話ではない。もしかしたら女装好きだったのかもしれない。もわもわと自らが女装した姿を想像してみるが――想像の羽は限りないのでほどほどで畳んだ ) ヴァリスかぁ。なんだか自分の名前って気がしないなぁ ( 女性名だからだろうか。それはわからない。なんだかしっくり来ないなぁ、なんて思いながら空を仰いでいたのかが不味かったのか。ターバンを頭に巻いた男と肩がぶつかった。 ) ぅぁ? ( 別に、「おめぇなにぶつけてんだ。ぅあ?」とかそんなんじゃない。リハビリもそこそこに退院した結果、未だに体が本調子では無かった青年は簡単に尻からすっ転んだ。 ) ――? あ、ごめんなさい。 ( にへら、と笑って青年はターバンの男を見上げ、 ) よそ見してて・・・申し訳ないです。 ( てへへと笑った ) [Wed 10 Sep 2008 23:46:55]
◆ターバンの男 > (男にとってこの混沌を極める雑多は久々の地元であった。ヴェイトス市も大概住み慣れた土地とはなっていたが、やはりこの地に戻ると空気が違うのを感じる。遠征用の荷物を背負い通りを歩けば、一時期自分が町中から追われていたというのが嘘のようだった。さて、好き勝手に動き回ったは良いが、まずは大臣に報告に向かうべきか。王は自分などに興味は無いだろうし、怪しい秘術に忙しいに決まっている。そんなことを考えてながら歩いていると、不覚にも傍を歩いていた青年にどんっと強めに肩をぶつけてしまった。) [Wed 10 Sep 2008 23:41:44]
お知らせ > ターバンの男さんが入室されました。 『どんっ…』 [Wed 10 Sep 2008 23:36:24]
◆ヴァリス@路地 > ( 物事を認識するとき、それが大きすぎるとなんだか漠然としすぎて把握できなくて呆気に取られることがある。記憶喪失はなんだかそんなのと似ていた。なんだか問題が大きすぎて把握しきれない。 ) ――んー。これで借金請求書だったらどうしよう。 ( なにせ過去の自分が分からないというのは不安である。仕事も人間関係も分からないのだから当然である。借金の一つや二つしてても驚きはしない。 ) ――あけてみるか ( とはいえ何時までもそうしていては埒が明かない。青年はびりびりと封を開けると、路地の木箱に腰掛けて手紙を一読する。 ) ―――ん〜 ( どうも、あちらの近況を主にした手紙であった。元気にしてるか、とか書いてあってもなんてお返事したらいいのか悩むところだが、これは正直に書くべきだろうと思う。それは置いといて、 ) ヴェイトス? ( ヴェイトス。えーと、と思い出そうとこめかみ辺りをとんとんと指先で叩いて思い出した。この島の中央付近に位置する大都市だったっけ。 ) じゃあ、そこにいけば何かわかるのかなぁ ( ぶらり、と足を振ってから読み終えた手紙をポケットにしまう。後で此方の近況と事故で記憶喪失になった旨を手紙にして送っておこう。後、僕の名前を教えて―― ) あれ? ( 名前ー、なーまーえー、と空を仰いで首を傾げた後、手紙をもう一度取り出して目的の文字を探す。えーと、あったあった。 ) ヴァリス? ファミリーネームはなんでっしゃろ ( なんでしょ。どうやら「ヴァリスは」という下りから僕の名前はヴァリスらしい。なぜ女性名であるヴァリスが男である自分の名前なのかは甚だ不思議な話しなのだが。それが名前だというなら納得するしかあるまい ) [Wed 10 Sep 2008 23:33:59]
◆ヴァリス > ( アングリマーラ病院に昏々眠り続けて数ヶ月。意識を取り戻して数日で退院する運びになったのは入院費を払っていた事故馬車の持ち主が頭を下げてきたからだ。別に事故を起こしておいて頭をの一つも下げない奴からはできるだけ毟り取ってやろうなんて魂胆は無かった。ただ、「本当に申し訳ないのですが」と言う前置きから始まり、「懐事情を察してほしい」という下りで終わった話はなんとなく覚えてる。少しだけふらふらとした感があるのは意識を失っていた期間が長かったからか。それとも単に寝たり無いだけなのかはわからない。 ) ――ふわぁ、 ( と欠伸を一つ洩らした青年に『記憶喪失』というような状況に陥っているような深刻さはない。そりゃあそうだ。失ったからといって生活は困らない――所謂エピソード記憶喪失と言うらしい――。ただ、自分がどういう人間なのか。いや、どういうミックスだったのかは少しだけ興味があった。そんな矢先、宿屋の主人が手紙を放り渡してきたのだ。とある少女からの手紙であるのだが、自分にとっては甚だ見覚えの無い名前である。 ) んー ( と、唸りながら空に掲げてみたり、裏返してみたり、表から見てみたりなどをしながらぶらぶらと路地を歩いていた ) [Wed 10 Sep 2008 23:24:30]
お知らせ > ヴァリスさんが入室されました。 『病院を退院した』 [Wed 10 Sep 2008 23:16:01]
お知らせ > ヴァリスさんが退室されました。 [Wed 6 Aug 2008 22:31:01]
◆ヴァリス > ( ゆっくりと、浸透するように青年は気づいた。ここがアングリマーラだとはわかる。けれど、なぜアングリマーラにいるのかが分からない。 ) ・・・・ん ( 小さく呻いた。まあ、いいか。という事だ。本当だったらものすごく混乱するに違いない。けれどなによりそれよりも―― ) ・・・・よかった ( 説明のつかない安堵が広がっていくのが分かった。ぽつりとこぼれた言葉は、 ) 死んだんだ。僕。なんでうれしいのかわからないけど ( ふっ、と力が抜けた青年はその場で崩れた。誰かの知らない人の声が聞こえたけどまあいっか。担がれて、そのままアングリマーラの病院へと運び込まれるだろうが――あ、宿屋の場所わからないや。大丈夫かな。なんてことを心配するだけで――大きな混乱は無かった。 ) [Wed 6 Aug 2008 22:30:59]
◆ヴァリス > ( そして、目を覚ます。どれだけの間眠っていたのか分からない。周りを見渡してみる。 )( アングリマーラの大通りの一角は混乱に陥っていた。そこかしこに腰を抜かしたのか、誰かに押し倒されたのかわからない。子供がびゃあびゃあと泣く声が遠くから聞こえる。頭に強い一撃をもらったらしい己はぼんやりと壁に背を預けたまま、ぬるりとした感触が頭から頬を伝い、落ちていくのを感じていた。 ) ―――ぁ ( やっと、その感触の原因が頭にあるのだと気づいた。白い体液は青年にとって血液を意味するらしい。それを手で受け止めて初めて、自分が頭に傷を負ったのだと知る。――量が半端無いと思う。陥没して無いといいのだけど、と思う反面。心地よいな、と思う。誰かが必死に「おい、大丈夫か。しっかりしろ!」と叫んでる。誰だろう。知らない人だ。知らない人ばかり。 ) あんぐりまーら ( と、己の唇が動いた。初めて自分の声を聞いたような気がする。 ) あんぐりまーら? ( だという場所らしい。言葉の意味がわかる。地名、ないし国名だ。だけど、それが本質的に意味を持ってるとは感じられなかった。まるで世界地図の国名を読んでるような感じ ) ああ、そっか ( 「おい、しっかりしろ! 誰か止血用の布持ってきてくれ! おい兄ちゃんしっかりしろ!」 ) アングリマーラなんだ。 ( らしい。なんで此処にいるのかは知らないけれど ) [Wed 6 Aug 2008 22:19:19]
◆ヴァリス > ( アングリマーラの大通りの一角は混乱に陥っていた。そこかしこに腰を抜かしたのか、誰かに押し倒されたのかわからない。子供がびゃあびゃあと泣く声が遠くから聞こえる。頭に強い一撃をもらった青年はぼんやりと壁に背を預けたまま、ぬるりとした感触が頭から頬を伝い、落ちていくのを感じていた。 ) ―――ぁ ( やっと、その感触の原因が頭にあるのだと気づいた。白い体液は青年にとって血液を意味する。それを手で受け止めて初めて、自分が頭に傷を負ったのだと知る。――量が半端無いと思う。陥没して無いといいのだけど、と思う反面。心地よいな、と思う。ゆっくりと眠るように目を閉じた青年の意識は一旦ここで途切れる。 ) [Wed 6 Aug 2008 22:14:56]
◆ヴァリス > ( いつもそいつは突然やってくる。例えば通り魔なんていうのは防ぎようの無いことだからきっと自然災害と同じなのだという事と同じ。交通事故と言えば聞こえはいいかもしれないが、暴走した場所が大通りに突っ込んできたのだ。「避けろ! 避けろ!」と必死に叫ぶ御者の姿も慌てて品物をまとめて逃げ出そうとする商人も慌てて逃げ出す人にも気づかない。故の忘我。たぶん、誰だってあるのだと思う。誰だって闇を抱えて――などと考えていた矢先のことである。男は強い横殴りの一撃を受けて路地端へと吹っ飛んだ。 ) [Wed 6 Aug 2008 22:09:18]
◆ヴァリス > ( 平気なフリをしていた。立ち直ったフリをしていた。死にたいと思っていないフリをしていた。全て奥にひっそりと隠してた。汚いものには蓋をする。と、同じように見えないものは存在しないのと同じだといわんばかりにだ。そうしてみたところ――結局見えないものは存在しないのと同じであるが、気づいてしまえばそいつは柵から身を乗り出すようにやってくる ) ―――ぅぁ ( ぼんやりと夜空を見上げていた青年はしばし忘我。人混みの中に迷惑そうな視線も無視して空を眺める。どこまで行ってもきっと変わらない。などと思いつつ空に手を伸ばしたい欲求に駆られ――「危ないぞ!」という叫び声 ) [Wed 6 Aug 2008 22:06:17]
◆ヴァリス > ( ゆっくりと、町の雑踏を歩きながらそう思う。本当に大変だと思う。だってずっと演技していなければならないからだ。それは偽りの自分を演じ続ける事だ。とてもじゃないが――自分にはできない。というよりもう無理だった。 ) ――― ( 演技をしなくなってからどれくらい立っただろう。漠然とした願望と茫漠とした怠惰が己を蝕み続け、生きているだけの人形になったような感覚。誰も知っている人のいない世界というのはどれだけいいのだろう。――誰も、気にもとめない。心配もしない。迷惑がったりもしない。一人。一人ぼっち。うん、いいな。と、男は一人呟きふらふらと歩いていた。 ) [Wed 6 Aug 2008 22:00:58]
お知らせ > ヴァリスさんが来ました。 『役者ってのは大変だと思う』 [Wed 6 Aug 2008 21:57:23]
お知らせ > ヴァリスさんが帰りました。 『ん。じゃあね ( 青年が返したのはその程度の言葉だった。それ以外になんて言えって言うんだ 』 [Wed 16 Jul 2008 03:01:05]
お知らせ > ヴァネッサ@安宿さんが帰りました。 『じゃあ、またね。ヴァリス…じゃあ、またね 『カリンの好きな人』 ( 二度、言って )』 [Wed 16 Jul 2008 02:52:58]
◆ヴァリス > 嫌いなのとしてしまうのは違うさ。だから自己嫌悪の毎日 ( ひょい、と肩を竦めた男は一つため息を落とす。虚勢を張ってきた毎日を振り替える。 ) どうだか。期待しないで見てるよ ( 少女の強い視線を青年は眉尻を上げた顔で受け止める。 ) ―――祝う気なんて全然ない顔で言う。まあ、いいや。そんなどうなるかわからない未来のことなんて知らない。その兆候だって無い ( 一息にそう言ってから、青年は一つ。 ) ――どうだか。どっちにしても俺は俺で正しいと思ったことをするだけだって思ってる。だから、カリンが俺にとって間違ってると思ってることをしたら殺す勢いで行くから安心するといいよ。 ( なんて言ってから、男は小さく笑う。「そうなるなよ」と一言付け加えて、 ) もうそれでいいよ。強情娘。ただ、俺が勝手にどっかの宿屋にいっても知らないからな。ヴェイトスに帰っても――そうだな、そういう時は宿屋に手紙でも残しとくか ( ひらり、と手を振った青年は小さく。 ) 時々遊びに来たければ遊びに来ればいいよ、カリン。その程度に君は――友達だ ( 小さく、申し訳なさそうに笑って男は言う ) [Wed 16 Jul 2008 02:46:48]
◆ヴァネッサ@安宿 > 後ろ向きは嫌いじゃなかったのかな? ( 少しだけ意地悪い様に言う。少女は何一つ過大に評価したつもりはなかった。ただ自分がそう思った。過大でもなんでもなく、本当にそう思ったから ) うん。言い切れるよ ( 振り向いた先で合った少女の視線は強く。これだけは自信を持っていえる。そうでなければクリスティアに行った意味がまるで無い ) 結婚、か… ( 少し寂しそうにその言葉を呟いてから ) もし、ヴァリスが結婚したら、どこか遠くで祝ってあげるよ… ( 少女はまたふいと顔を正面に戻そう。また、零れてきそうになったから。 でも、それは見せられない。不安になんてさせられない。心配なんてかけさせられない。 幸せの邪魔なんて、もう出来ない ) 美化じゃない。 ヴァリスも、自信もつといいと思うよ ( 言っていいのか悩んだけど、言うことにした。自分が思ったことはちゃんというって決めたから ) じゃあ、ヴァリスがここに残るってことで、いいのかな? [Wed 16 Jul 2008 02:37:05]
◆ヴァリス > ――― ( ゆるり、とクビを振った青年は、 ) そこまで前向きじゃないのさ。俺は ( 一夜。眠れぬままに思ったことが何度もある。「もう、死んでしまいたい」と。そんな自分を過大評価しすぎなのだ。 ) それで、 ( 一息 ) それで、前のようにならないと言い切れる? 約束をまた破らないと。 ( くるり、と振り向いた先、少女と視線があった。 ) 俺が結婚して、いきなり押しかけてきてまた同じことをされたら俺は今度こそ――いや、また恨むよ? ( そんな風な、心配は尽きない。それは自分自身のため。誰のためではない。だから、 ) 優しいだなんて俺を美化するな。 ( 切って捨てた ) [Wed 16 Jul 2008 02:17:26]
◆ヴァネッサ@安宿 > ううん。優しいよ。痛いくらいに ( 少女もまた首を横に振って ) 終わったのかもしれないけど、言い方を変えれば、やることが全部終わっちゃって、次になにをするかを探すのが始まったんじゃないのかな…? ( 調子はかわらない。 渇いた笑いでも聞こえてきそうなまま ) うん。私はズルいよ。自分でも嫌になるほどにズルいと思う ( 背中を向けたまま少女は答える。 自分は子供だと思う。構って欲しい、見てもらいたい。そういった願望が完全に消えるわけじゃない。だから、こうして困らせるようなことを言ってしまう。ずるいことをやってしまう。 自分でも嫌なくらいに ) ――ううん。駄目だよ。私はまだやることがあるもの… ( 零れかけている涙を掬って、少しだけ彼の方を振り向いて ) 連絡先が決まって、それを教える手紙を出すのは私の方。 駄目、かな? [Wed 16 Jul 2008 02:09:33]
◆ヴァリス > ――優しくなんかないさ。自己欺瞞に勝手な思い込みさ。 ( ゆるり、と青年は首を振り、 ) 終わったんだよ。全部――全部。やることは ( 着替え始める少女に背を向ける。ああ、空元気だとわかるほどの付き合いがこの子とあるからわかる。 ) ――ズルい言い方。変わらないね ( くるり、と振り返った先、窓から飛び出ようとする少女を見やる。 ) 前もそうだった。本当にズルい言い方。君はズルいよ。そんなことを言われて―― ( 止められない人がいるのだろうか。ここで止めないほうがいい? 止めたほうがいい? そんなの知るか。 ) ――君はここの宿屋にいればいいじゃないか。連絡先を探すのが面倒だ。 ( 小さく、青年は息を吐いてから言う。 ) こっちの連絡先が決まったら教えるよ。それでいいじゃないか。なぁ? [Wed 16 Jul 2008 01:58:29]
◆ヴァネッサ@安宿 > 私がここを出発すれば問題なものね ( 青年に背中を見せたまま、部屋の窓を開けて、縁に足をかけようとするだろう。 顔は見せられない。目の辺りが熱い。気のせいか頬に何かが伝っているような気がする。 アレの分けない。もう泣き虫っていわれないもの ) [Wed 16 Jul 2008 01:48:01]
◆ヴァネッサ@安宿 > ――そういうと思ってた。なんとなくだけどね… ( 首を振った青年を見て、少女は貼り付けた笑みを浮かべて ) そっか、そっか。 ヴァリスは優しい。やっぱろ優しいよ ( 背を向ける青年にまるで安堵したかのような笑いと一緒に少女は言葉を吐き出して ) 確かに、終わったね。ずっと、付き合わせちゃってたよね。ヴァリスはやっと始まったんだものね。 後ろ向きな人に引っ張られちゃ駄目だ。うんっ ( 寝巻き代わりのシャツを脱ぎ、いつもの動きやすい服に着替えながら。 何か空回りしている気が自分でもしている。でも、回り始めてはもう止められなかった ) ずっと一緒に入れないことなんて、もう大分前からわかっているよ。 でも、私死んだりしないよ…。ずっと覚えているって約束したもの ( 他に散らばっている荷物は適当に袋に詰め込んでしまおう ) ヴァリス、他の宿…。探す必要はないよ [Wed 16 Jul 2008 01:46:05]
◆ヴァリス > ( ――その言葉に、 ) ――ダメだよ。カリン ( ゆるり、と青年は首を振った。 ) 君にはやるべきことがあるだろう。否応なしに俺はその手伝いをすることになる。手伝うのはいいとしても、君自身の意思が生まれなくなる ( 少女が振り向いた先の男はゆっくりと背を向ける。 ) 俺はね。器用じゃあない。君の好意を知りながらこれ以上一緒にいるのは・・・辛くさせる。 ( 湖畔の出来事は小さくは無かった。あれと同じことが何度も続くだろう。何度も、そう何度も。 ) 君と一緒にいた理由も。そして、ここまで来た意味も。全部――・・・・一つの事から始まったから。それが終わった今、俺の―― ( と、言いかけて男は口を噤む。ややあって、口を開いた男は静かに言う。 ) 俺は――いつまでもカリンと一緒に傍にいてやれるわけじゃあない。わかるだろ? 俺に甘えてばかりじゃあ君は俺が消えると同時に死ぬことになる [Wed 16 Jul 2008 01:12:25]
◆ヴァネッサ@安宿 > ――ない、か ( 青年の言葉を聞いて、どこか寂しそうな声で呟いて ) ――じゃあさ、その何かやりたいことが見つかるまでで良いんだけど、一緒にどこか行かない…? ( 少女は振り向きながら、自分の不安と沈みそうな気持ちを押し殺しながら、勇気を搾り出して言ってみよう。 彼自身が予想している結末は少女にはわからない。 ただ、少女は寂しくて。でも、何も考えずに引っ張りまわすようなことはしたくなくて。 嫌なら嫌といって欲しいと思いながら ) [Wed 16 Jul 2008 01:06:37]
◆ヴァリス > やること? ・・・・・そうだねぇ ( 遠い目をした男は静かに息を吐いた。やること。すなわち自分がしなければならないこと。それは・・・ ) ないねぇ・・・ ( 以前、男は語った。自分の存在意義も理由も無くしてしまった。愛することも信用することも忘れた、と。他人には理解できないだろうが、男にとって『全て』が無くなったしまった。故に ) まあ、あるでしょ。なにか。そのうち見つかるさ ( ひょい、と肩を竦めた姿。――しかし、男には己がどうなるかなんてことは予想できていた。が、口にしない ) [Wed 16 Jul 2008 00:39:35]
◆ヴァネッサ@安宿 > ( ベッドから出て、自分の荷物がある場所まで歩いていき、その荷物の中身をあさり始めて ) うん、そうだねぇ… ( 荷物の中から安物のヘアブラシを取り出し、その手が一度ぴたりと止まる。 一緒にいる理由がない。それがどうしても、心に刺さってしまって ) ――……もちろん、私…子供じゃないもの ( 止まっていた手を動かして、髪の手入れを始めて。 出来るだけ平然を装っているつもりだったけど、声の端々に自分の内側にあるものがもれ始めてしまっていて。空元気に似たような風になってしまって ) じゃあ、ヴァリスはこれから、やることとか…あるの…? ( 髪を梳かしながら、青年には丁度、背を向けたような状態で聞いているだろうか。 一人になってからの青年に何か目的があるのか、それが気になって。 同時にそれが正直、怖くて ) [Wed 16 Jul 2008 00:34:57]
◆ヴァリス > うんー? うん、どうしようかねぇ。 ( まるで夕飯どうするの? と聞かれたように青年はやや視線を宙に投げて応える。 ) これで一応カリンの目的は達したわけだしねぇ ( 言外に、「一緒にいる理由が無くなった」と男は言う。 ) とりあえず、別の宿をとろうかな、って思ってる ( よっこらせ、と荷物を背負う青年は少女の事を見やろう。にんまりと笑みを浮かべて、 ) いつまでも俺が一緒じゃないと何もできない子供でいるつもりではないんだろう? [Wed 16 Jul 2008 00:13:02]
◆ヴァネッサ@安宿 > ( 少しぼやけている視界の中に青年の姿が映った。 少女は数回瞬きをした後、首を左右に軽く振って、眠気を追い払い ) おはよぉ… ( 起きたばかりだからなのか、ぼそぼそと小さい声で返事をして ) ――… ( 荷物を纏めている青年を頬を数回掻きながら見て。 ふと、クリスティアから出てからずっと考えていながらも、疲労やら何やらで聞けずにいたことを思い出して ) ――ヴァリスは…これから、どうするつもりなの…? ( 頭をわしゃわしゃと掻きながら、日常と変わらない調子で聞いてみよう。 改まって聞くようなことでもないし、そういうのはあまり良いとも思わなくて ) [Wed 16 Jul 2008 00:08:24]
◆ヴァリス > ―――? ( 男は荷物をまとめており、いつでも発てるように準備をしていた。あまり寝ていないのか、多少の疲れは見えるものの、動きに倦怠感はまるでない。少女の呻き声で気づいたのだろう、男は振り返り小さく手を振ろう。 ) ああ、おはよ。よく眠れた? [Tue 15 Jul 2008 23:53:23]
お知らせ > ヴァリスさんが入室されました。 『少女の視界にある青年は荷物をまとめていた』 [Tue 15 Jul 2008 23:51:06]
◆ヴァネッサ@安宿 > ( ひび割れの目立つ部屋。二人が泊まるための最低限の広さしかない。 でも、そういった宿の方があれやこれやと詮索はされないと思う ) ―――ん、んん… ( 先ほどまでベッドの上で眠りについていた銀髪紅瞳の少女は目を擦りながら、上半身を起こしていた。クリスティアで消耗した体力は回復してきているようで、身体にだるさは無く、少女自身も大きく腕を上に伸ばしている。 少女の服装は寝巻き代わりなのか、少女が着るには少し大きすぎるシャツを一枚きているくらいのもの ) ――んー… ( 頭の中はまだ半分寝ぼけているのか、まだ眠そうな目で辺りをキョロキョロと見渡して ) [Tue 15 Jul 2008 23:50:17]
お知らせ > ヴァネッサ@安宿さんが来ました。 『少女は粗末なベッドの上』 [Tue 15 Jul 2008 23:42:46]
お知らせ > アクセラレーターさんが退室されました。 『人間と吸血鬼の間にある壁って何だろうな?』 [Sat 28 Jun 2008 22:12:50]
◆アクセラレーター > (着実に人間を超える「力」と「命」を手にする少女に芽生えているものがある。それは「傲慢」であった。人間より完全に超えた存在であることを認識する度、他者に対しての感情が沸かなくなってしまう。同時に敵意や殺意の対象を仕向けることもなく、誰も傷を付かないが人間との関わりを絶ってしまう。) 馬鹿くせェ……! (人間だって知識では吸血鬼よりも誇っているし、人間が上だ。数の暴力に打ち勝てない。重い腰を上げた少女は荷物袋を背負いながら、安らぎを求めて歩き出した。) [Sat 28 Jun 2008 22:12:14]
◆アクセラレーター > (訂正 存在があること。→存在になること)(何故、人間が吸血鬼を嫌うのか理由が分からない。人間が吸血鬼に生きた血を与える。吸血鬼は受けた血に応じて、危険な任務に赴けば良い。そうと考えれば流通社会らしくもなるし、無駄の1つもないハズだ。人間が強敵に挑み、勝利を掴むもの大手の傷で死ぬ。吸血鬼が強敵に挑み、勝利を掴みながら大手の傷もすぐに癒える。そんな理不尽な法則に従うよりも、戦に行く代わりに少量の血を分け与えるだけでも人間が得するというのに。) なんでだろうなァ…? そんな簡単に感染するもンじゃねェーぜ? (少女の疑問は晴れない。また吸血鬼という存在自体が理解が出来ない。吸血鬼を殺そうとするハンターは、正直に言ってどうでもいい。弱点を覚悟して挑めば、敵ではない。) [Sat 28 Jun 2008 22:08:47]
◆アクセラレーター > (水浴びをしているグループが盗賊団であれ、モンスターであれ、ただの貧しい市民であれ、食指は動くはずもない。動くのは同じ闇の眷属を目にした時か、人外やモンスターだけ。それ以外は興味がないよりも、いちいち気にしていられない。世界中の貧しい人を救うなど出来ない、そんな事をするならば。) 俺は、吸血鬼を人間に戻すぐれェーだわな (言い切った。少女は知っている。吸血鬼は一定の時間と摂取、何かしらの作用で吸血鬼を超えた吸血鬼の存在があることを。その存在は弱点が1つになり太陽の世界でも生きてゆける。能力も未知数になり、人間の何倍もの最悪で最強な存在になる。最も必要である血液も好きに啜るだけで制限は設けられない。イリーガルな力を持つことを、目を瞑れば不老しない人間の亜種と差が無い。) [Sat 28 Jun 2008 22:03:02]
◆アクセラレーター > (日々の犯罪は当然であり盗賊やグループが居ても不思議ではない。それらは貧富の差が弱肉強食に相応しい程であった。腐れ王でも権力や財力は揺ぎないものだろう。王が化け物であれば笑い話にもなるのだが。) 分かり易い、真理だなァ? (カラ河から離れた木の根元に、民族衣装を着通した少女は豚並の大きさを誇るパンに噛り付いている。周囲には明かり一つも無い、真っ暗な空間であった。が、少女には闇など関係がなく遠くまで見渡ることが出来る。例えば、カラ河の上流辺りで水浴びをしているグループの何名かとか。そんなことを気にする様子もなく、ひたすらとパンを半分ほどまで食い尽くした。) [Sat 28 Jun 2008 21:38:42]
◆アクセラレーター > (天候は最悪。体調は最高。ご機嫌は最悪。間食は最高。今日はそんな気分であった。) ―― くだらねェとこだけど、悪くは無ぇなァ… (軽い舌打ちをしながら、豚の頭ほどあるプーリーと呼ぶパンを噛り付いていた。この街で作られる食べ物ではあるが、大きさは特別製だ。持ち歩くのは1つだけで良い。金を多めに出せば頑張ってくれたご婦人に感謝しよう。) あー、魔神の街と呼ばれるだけであって期待できる街だわな (アングリマーラは他国から魔神の街と呼ばれるほど忌み嫌われており、アングリマーラ以外の街では表にも出歩けないような妖魔や悪魔、害悪の種族まで出歩いている。それも昼夜問わずであった。) [Sat 28 Jun 2008 21:25:10]
お知らせ > アクセラレーターさんが入室されました。 『パンを貪りながら遠い場所を見詰めよう』 [Sat 28 Jun 2008 21:14:16]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『さて…出立の準備を…』 [Mon 21 Jan 2008 23:56:19]
◆マドゥー > ………そうか、国外か……(そこではと思いつく。パウロ本人が本当に国外に逃亡したとは思わぬが、いずれにせよ尻尾をつかませぬのならその元を辿りまくれば良い……つまりは奴の仕入先…その大元で何か情報を手に入れることができれば…。幸いにして、このヴェイトス島はさほど大きくは無い。全ての街を当たるのもそう難しい事はない。しかし、まずあたる場所は決まっている。)……懐かしのヴェイトス市か…(もう一年以上も足を向けていない。何せあの街では自分は重犯罪者だ。まぁ、自分一人ならばVHや大聖堂の手をかわしながら情報を探る程度の事はやってのける自信はある。) [Mon 21 Jan 2008 23:55:45]
◆マドゥー > (もしかしたら今までとは定石を変えて、何か企んでいるのかも知れぬ。しかし、こちらとて待つ義理は無い。一度転じた攻勢の手を緩める理由は無いのだ。)………パウロの居場所が分からぬ以上…奴の仕入れ元を叩くしかないが…(それは既にやっている。ここ一月以上、自分のできる範囲で陸路の検閲はかけたつもりだったが…有用な当たりは無かった。よもや国外逃亡でもされたのではないかと勘ぐってしまう。) [Mon 21 Jan 2008 23:33:55]
◆マドゥー > (今更何を…と言われるような時期ではあったが、今はそう思える余裕が確かに存在していた。アブジャル・パウロの追撃をかわし…返り討ちにし続けるといった作業を続け……気が付けば襲撃の手はふつと無くなり、平穏が訪れていた。)………駒が尽きた訳でもあるまいが…(夜風に吹かれつつカラ河のほとりを歩く。久しく心静かに聖なる流れのせせらぎを聞いた気がする。無論襲撃が無いからといってこれで終わりではない。こちらが相手の本丸を叩けていないのには変わりない。) [Mon 21 Jan 2008 23:13:25]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『年が明けた…』 [Mon 21 Jan 2008 22:53:49]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『衰えつつも、敵は未だ強大だった…』 [Sat 15 Dec 2007 01:06:10]
◆マドゥー > (がらがら、っと音を立て去ってゆく荷馬車を見送りながらサンナ・マドゥーは吐息をついた。最近、刺客の勢いが弱まってきたように思える。手駒が尽きてきたのか、別の何かを企んでいるのか……いずれにせよ、待ちに耐える時期は終わったようだ。直に獲物に手が届かぬならば、その根元から手繰り寄せてゆけば良い。アングリマーラに入る商用の馬車を全て探るなど不可能だがある程度の数なら自分でも網羅できる。数撃てば当たるかもしれない、と言うのが正直な算段だ。)後は水路…か。(もう一つのルート、河を使っての方は今のところ対策が立てられないでいる。一度王宮に戻り、何人か部下を引き連れてこられれば良いのだが…) [Sat 15 Dec 2007 01:05:25]
◆マドゥー > よろしい。(商人の言葉に男は頷けば、再度別の紙を取り出す。何も記されていないまっさらなものだ。)ではこれら商品の納入先を記録させてもらう。虚偽が発覚した場合、先に述べた品等の取引に関与した場合は…藩王フォカロ・ダージリンの名において処罰される故、留意召されよ。(そして有無を言わさぬ勢いで、馬車の木板の上に紙を置いた。)“なんだってんだ、まったく……もう、アングリマーラなんざこれっきりにしたいぜ…”(ぶつくさ言いつつも商人はそれに従う) [Sat 15 Dec 2007 00:46:29]
◆マドゥー > (荷台の中はクリスティアスタイルの衣服や調度品が溢れていた。無遠慮に箱までも開ける男に、背後で露骨に顔をしかめる商人。)“おいっ、アンタいい加減にっ!”(腹に据えかね、商人が男に迫ろうと傭兵より前に足を踏み出す。そのまま背後からその肩に掴みかかろうと手を伸ばせば…)…麻薬、知的種族の臓器等の積荷は無いな?(まるで背後に目があるかのようなタイミングで、男が振り向き様に言う。ぎょっとして商人は手を引き、反射的に傭兵二人が足を踏み出していた。)“み…見ての通りだ。あるわけないだろっ!” [Sat 15 Dec 2007 00:38:44]
◆マドゥー > “以前はそんなチェックは無かったはずだが??”(傭兵の後ろで、主の商人が不機嫌そうに口を開く。まぁ、無理はあるまい。)……禁断の品の流通が増えている為だ。現在王宮でこうした対策を講じて居る。(王印の書類をしまいこみながら言う。半分本当で半分嘘だ。禁断の品が節操無く出回りつつあるというのが本当、王宮が対策を講じているというのが嘘。書類にしても、自身の王宮付を証明するためだけのものであって、捜査権云々については一切触れられていない。だから、王印を確認させれば相手にじっくり読まれる前にさっさとしまう。)“まぁ、そんなものは積んじゃいませんがね?どうぞ、お好きに…”(商人は肩を竦めながら言えば、傭兵達に、妙な真似をしそうだったら迷わず斬れと小声で命令する。男はそのまま無防備にも背を晒しながら荷台に足を踏み入れた。) [Sat 15 Dec 2007 00:23:54]
◆マドゥー > (アングリマーラ市街への入り口…ヴェイトス市よりの商品を輸送中の馬車の前に人影が現れた。慌てて手綱を引き、馬車を止める御者。物盗りかと警戒し咄嗟に荷台から二人の傭兵が飛び出した。)まて……(それぞれの得物に手をかける傭兵達を前に、微塵の動揺も見せぬ声色でその男は口を開いた。)王宮付きの者だ。町に入る前に荷を改めさせてもらう。(薄汚れた…武装はしていても、衛兵には見えないその男は、懐より確かに王印のついた書状を示し言う。最も、細かいところまではガンディア語であったため読めなかったが…) [Sat 15 Dec 2007 00:00:59]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『からからっと車輪が鳴る…』 [Fri 14 Dec 2007 23:50:42]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『久方の休息を得た…』 [Sat 24 Nov 2007 23:54:32]
◆マドゥー > (防具を外したのは何日ぶりだろうか…開放された肉体の圧迫されていた部位に血の巡りが戻るの感じる。水浴びができれば最高だったが、そこまでは求むまい。浴びるのはパウロの血肉の方が先だ。)………(しゃり、しゃり…老人が刃を研ぐ、定周期の音を聞いていれば、急激な睡魔が襲ってくる。こくっと…頭が振り子となり…) [Sat 24 Nov 2007 23:53:58]
◆マドゥー > (アブジャル・パウロの手はこの老人にまでは回っていないようだった。仮に回っていたとしても、この世捨て人が“そういう類の事”に一切関心が無い事を自分は知っている。命尽きるまでただ刃を削り続ける…そういう人物だった。)(天蓋の幕には背はつけない。背後から刺される可能性があるから…) [Sat 24 Nov 2007 23:47:46]
◆マドゥー > (小さな天蓋の中、背を木箱に押し付けるかのようにしつつ座りこんでいる。片手には反りの強い小剣の柄がある。防具や、いつもの武器は現在外しており、目の前で無言で作業をする老人の元に並べられていた。)……翁がいてくれて感謝している。(老人とはずっと以前からの知り合い…馴染みの武器職人であった。邪竜ファブニールの骨を愛用のジャマダハルに仕立ててもらったのもここでだった。)刃を手放せぬ無礼を許して欲しい……(ちらりと、老人はこちらに眼を向けただけだった) [Sat 24 Nov 2007 23:43:18]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『蝋燭明かりの中…』 [Sat 24 Nov 2007 23:37:11]
お知らせ > グレイブさんが退室されました。 『――面白き事の無い世を、面白く』 [Fri 23 Nov 2007 17:12:10]
◆グレイブ > (噂では何やらヴェイトス市のほうは大いに盛り上がっているというではないか。……まったく。 吸血鬼だとかハンターだとか「ベルゼルガ」だとか不朽体だとか何だとか。――なんということだろう)……あっちのが騒がしいっちゃ、騒がしいんだよなァ――どうしたもんかね、俺ァ(最も、この街――というより相方と離れてヴェイトス市へ向かうなどという思考は存在すらしない。 となれば、この街で面白くやるしかないんだが――)ま、面白いことォ探すのだって、面白いかもしンねェしなァ……(そう言ってカカ、と悪魔は久しぶりに軋んだ嗤い声をあげた) [Fri 23 Nov 2007 17:05:45]
◆グレイブ > (つまらない、と悪魔はボヤいた。久しく人を殺してもいなければ、喧嘩にすら介入せず、そして何より危娘とも中々顔を合わせる機会が無かったからだ。 いつものように軋んだ嗤いをあげることもなく、蒼い鬼火が退屈そうに――夕闇に包まれ始めた空を見上げた)……第一、こっちャあ、年がら年順、良くわからん「ハカリゴト」ってぇ奴があるから、変わり映えしねェんだよなァ……(頭の中やら腹の中でグルグルグルグル考えているだけの争い。それの何処が面白いのか、悪魔にはさっぱりわからない。 そして、その陰謀とやらのせいで、彼の相方はハーレムの一員として――依頼人の護衛をしている。 なんとも面白くない、と――ハーレムの入り口を警護しながら、悪魔は愚痴を吐く) [Fri 23 Nov 2007 16:22:43]
お知らせ > グレイブさんが来ました。 『――どうにも面白くない』 [Fri 23 Nov 2007 16:18:06]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『文句のつけようの無い、最悪の目覚めだ。』 [Fri 23 Nov 2007 12:49:19]
◆マドゥー > (高く頭上に上った太陽の光に目顔をしかめる。どうやら、カラ河のほとりまで来て力尽きていたようだ。疲労はまったく抜けていなかったが、少しばかり頭は冴えていた。) [Fri 23 Nov 2007 12:48:47]
◆マドゥー > がはぁぁっっ!!?(口に入り込む、水と泥の味に溜まらず跳ね起きた。)はぁっ、はぁっ……(くじっと顔に纏わりつく液体を手の甲で拭い、見下ろせば、そこに血色は無かった。振り返れば、茶の濁流が太陽の光を反射している。聖なるカラ河の奔流は塩の満ち干きの関係で僅かにその水かさを増しているようだった。) [Fri 23 Nov 2007 12:36:11]
◆マドゥー@夢 > (首から、鮮血の噴水を披露している己を、少女が見つめていた。片手に、だらりと赤い液を滴らせる鞭をぶら下げていて…、少女は見つめていた。笑みとも、悲哀とも、空虚ともとれる表情を浮かべて…)(…危嬢……)(ごぼごぼっと首から血泡が溢れ、発声する事は出来なかった。ごぼごぼ…ごぼごぼと……次第に視界が暗くなってゆき…) [Fri 23 Nov 2007 12:30:49]
◆マドゥー@夢 > しゅぴぃぃぃっ!(鳥が甲高い声を上げ、ひゅぅっとつむじ風が走る。次の瞬間、ばしゃばしゃばしゃっと水音を聞いた。)…………ぁ…(水が、足元に広がっていた。赤い、命の水。それが勢い良く、己の頸部から噴出していた。…呆然と鳥の方に目だけを向ければ…そこに鳥の姿は無く、またもや人影が佇んでいた。) [Fri 23 Nov 2007 12:25:47]
◆マドゥー@夢 > (なのに、意識だけははっきりしていた。体には力が入らない。胸に大穴を空けられ、何ゆえ、自分の魂は現世に縛り付けられているのか……。ばさばさ…今度は前の方で羽音がした。)………ぅ……(かろうじて動いた首を、僅かにそちらの方に向ければ、一羽の黒鳥が舞い降りていた。ぶるるっと羽を震わせると、その空虚な目をこちらに向けてきた。鳥に…哀れまれている??) [Fri 23 Nov 2007 12:22:25]
◆マドゥー@夢 > (ぶすぶすっと黒煙を胸に穿たれた穴から立ち上らせがら、糸の切れた人形のようにがくんっと膝を突き倒れる。痛みは無い…致命傷だ… [Fri 23 Nov 2007 12:19:35]
◆マドゥー@夢 > (女が杖を振り上げた。杖に取り付けられた大ぶりな宝石が、乏しい光を反射する。おや、おかしい…。あの宝石は現在、自分が所有しているはずなのに……。まったく音は聞こえないのに、女がなにやら呪文を唱えるように口を動かせば…杖の周囲に炎が集まり始める。)……やめろ……やめろ、ステアっ!!(杖が振り下ろされる。閃光のような火線が一直線に自分の胸を打ち…背後に貫いていた…。) [Fri 23 Nov 2007 12:18:12]
◆マドゥー@夢 > (少女が剣を振り下ろせば、恐ろしい威力の衝撃波が周囲の霧を一気に吹き飛ばす。ジャマダハルの抜刀などまったく間に合わない…。ぶわっと体が宙に飛ばされ、上下左右待った分からなくなった。)……っぐっ……(地面に落ちる。衝撃は無かったが、苦悶の声が何故か口から漏れた。どうやら仰向けに転がったらしい…首を振りながら上体を起こす。)………(人影があった。レン・ハイウォーターが止めを刺しに来たのか…その考えは瞬時に訂正される。今度の人影は、人目見るなり女の形をしていた。体型を強調する衣装を纏っているのだろう…。その右手には一本の杖が握られているようだ。) [Fri 23 Nov 2007 12:14:54]
◆マドゥー@夢 > …何奴…!(状況は分からないが、咄嗟に腰の得物に手を伸ばす。気配はまったく感じなかった。今こうして、相手の姿を目の当たりにしてもそこに存在を感じない。人影は両手に長い得物を二本、携えていた。そしてそれを舞を舞うように、ゆっくりと振り上げていく。)………お前…は……(相手の顔は良く分からない。小柄な…その人影は少女なのだろう。いや、少女だと言うことはわかって居る。アレは二本の魔剣…干将/莫耶という名であることも知っている。)………レン・ハイウォーター……(それは自分が過去に戦い、もっとも強敵であった剣士の名…) [Fri 23 Nov 2007 12:08:24]
◆マドゥー@夢 > (ゆっくりと足を踏み出してゆく。体重を支えるはずの地面の感触はひどくあいまいで、足裏には何の反発も帰ってこない。まるで宙に浮いているかのような感触。空中歩行の魔法などをつかえば、かような感触なのだろうか…ふとどうでもいいことを考える。足で地を踏みしめると言う感触が無いにも関わらず、体は前進していた。)………?(突如、視線の先に一陣の風が吹きすさぶ。霧がその部位だけ晴れれば、一人の人影が、少しはなれた場所に佇んでいた。) [Fri 23 Nov 2007 11:32:47]
◆マドゥー@夢 > (辺りを見回せば、濃い霧のようなものが立ち込め、自身の視界を完全に遮ってしまっていた。踏みしめている筈の地面すら見えず、自身の足音すら聞こえない。世界を支配する音は、自身の呼吸音ののみであった。ここは一体どこだ?) [Fri 23 Nov 2007 11:12:38]
お知らせ > マドゥー@夢さんが入室されました。 『足元に漂うは靄か煙か…』 [Fri 23 Nov 2007 11:09:33]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 [Sun 11 Nov 2007 22:37:56]
◆マドゥー > (だがその前に…必ずや、俺の刃が貴様の喉に達する…っ!) [Sun 11 Nov 2007 22:37:50]
◆マドゥー > (次第に霞む思考、人数などどうでも良くなってくる。しかし、漂い来る臓腑の腐臭が途切れそうになる意識を再度現世に引き戻した。)………っっ(刺客からジャマダハルを引き抜けば、相手の衣服で血糊を拭き取る。自分自身は既に拭い去れぬほど、文字通り、血に塗れている。それが全て返り血である事実のみが、サンナ・マドゥーをアングリマーラ一の武術家たらしめていた。しかし、日に日に刺客の刃は自分に近づいてくるのを感じる。) [Sun 11 Nov 2007 22:35:07]
◆マドゥー > (これで終わりか?本当に5人で良かったのか… [Sun 11 Nov 2007 22:25:37]
◆マドゥー > (ばたたっと、既に返り血で斑に染まった己の顔に更なる血粧が上塗りされる。刀を振りかぶった姿勢の男の姿…その足元にびちゃびちゃと肉塊が零れ落ちた。そのまま膝から崩れ落ちる姿……)……ふぅ……(それを見れば、柄にもなく大きく溜息を吐きその場に膝をつきうなだれた。) [Sun 11 Nov 2007 22:25:13]
◆マドゥー > (ぐぅ…っとくぐもった声をあげ、巨漢の刺客が仰向けに倒れる。自分に気配を悟らせぬとは大したもの…と、僅かな賞賛を心の声にしつつ、そのまま残った右のジャマダハルを男の喉に突き立てた。しゅぅぅぅっと噴水のように赤い血煙があがる。そして、ジャマダハルをそのまま手放せば、今しがた仕留めた男の腰からシャムシールを抜き去り…)しえぇぇいっっっ!!!(そのまま振り向き様に一気に振りぬいた。) [Sun 11 Nov 2007 22:17:44]
◆マドゥー > 襲い掛かる。それが、壁の向こうに潜んでいた刺客が振りぬいた戦斧であることを認識したのは、火花を散らし、咄嗟に受けたジャマダハルが回転しながら弾き飛ばされたのに気付いてからだった。)…不覚っ…!!(弾き飛ばされたのは左…予想外の膂力をまともに受けてしまった。痺れる右手をだらりと下げ、事態を把握すれば、追撃を放たんとする相手にそのまま突進、体当たりを食らわせる。) [Sun 11 Nov 2007 22:12:50]
◆マドゥー > (静かに呟く。声に出すのは、疲労にて記憶力が低下している状態で、確かに仕留めた刺客の数を把握しておくため…。廃屋で仮眠をとって居た際に襲撃…当初の気配では5人は居たかと思っているのだが……万全ならまだしも、この状態で信憑性は薄い…。)………(路地の角のところで僅かに空気が流れた。壁の向こうに一人…出てきた刹那に斬り捨てるか…すっと、両腰のジャマダハルに手を添えそちらに前傾しつつ歩みを早めれば…。)バキャンッッ!!(直ぐ横の木造の壁が爆ぜ…ぶぉんっと殺意を持った奔流が [Sun 11 Nov 2007 22:07:15]
◆マドゥー > (石造りの屋根を蹴れば乾いた音を残し、ふわりと体が浮いた。身は重力に引かれ、加速をつけながら地に向け落下し、空気は抵抗となって身にまとった竜皮を巻き上げた。視線の先、物音にこちらを見上げ、驚愕に目を見開くターバン姿の男を認めていた。)ゴキッッ!!(次の瞬間、男の頭部は見上げた方向から更に180度ほど余分な回転を与えられ、その表情を変化させる術を失う。どさり、と崩れ落ちる男の体を背後にサンナ・マドゥーはゆっくりと立ち上がった。)3人目… [Sun 11 Nov 2007 21:52:52]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『タンッ…!』 [Sun 11 Nov 2007 21:48:32]
お知らせ > マドゥー@屋台街さんが退室されました。 『安息の場は失われてゆく…』 [Sat 27 Oct 2007 13:09:19]
◆マドゥー@屋台街 > (マドゥーは確かに感じた。ざわざわと……ざわめきの間から、単なる野次馬の視線の中に、いくつもの殺意が混じってきていること。それが本格的に向かってこないのは、起きている獅子の面前に面と向かってくる勇気のあるものがいないだけのこと。ましてや、絶妙の接近まで成功した第一陣が失敗したのを目の当たりにすれば仕方の無いことなのかもしれぬ。)…………(倒れ付す、元店主を一瞥すればそのままその場から歩み去る。ざっと、人垣は自然にわかれ通り道が出来た。左右背後、いずこから刃が飛んでくるものと覚悟しながら歩を進めるも……今日のところは静寂のみが返って来た。) [Sat 27 Oct 2007 13:08:56]
◆マドゥー@屋台街 > ………誰の差し金だ?(周囲の喧騒が一瞬静まり、ざわざわとこちらを遠巻きに見る視線へと変化してくる。うめき声を漏らしながら、顔に張り付いたカレーを拭いこちらを睨みつけてく目線)“あんたを…殺せば…大金が入る…。もう誰でも知ってることでさぁ…、仕方ないだろ……仕方ないんだよ…” [Sat 27 Oct 2007 12:57:22]
◆マドゥー@屋台街 > (皮膚に触れるにはまだ熱過ぎるカレーを顔面に浴び、ぎゃっとくぐもった様な悲鳴を上げ椅子から転げ落ちる元主人。その右手から、不気味に光る短剣がからんっと零れ落ちた。) [Sat 27 Oct 2007 12:57:05]
◆マドゥー@屋台街 > (背後に向かって投げつけたっ……!) [Sat 27 Oct 2007 12:45:21]
◆マドゥー@屋台街 > ( [Sat 27 Oct 2007 12:45:01]
◆マドゥー@屋台街 > “まぁ、でもね…”(湯気をあげるチャパティはまだ熱かった。端を摘むようにして持ち上げ軽く風に晒す。元主人が背後で言葉を続けた。)“今じゃあこんななりですが、ようやくまとまった金が手に入ることになったんですよ”(薄汚れ、端が襤褸のようになった衣服をはたはたと靡かせながら、少し愉快そうに言った。チャパティを口に含む。香ばしさが鼻腔に広がる。少々味気ないか…それでは…とカレーの器と手に取り) [Sat 27 Oct 2007 12:11:51]
◆マドゥー@屋台街 > “今じゃ割と力のある豪商の下に小売みたいなしょぼいのが囲い込まれるのが常でして…意地張って自力で走ろうとすればこのざまでさぁ”(なるほど、豪商が物品の流通を支配してしまえば個人の店などに行渡る商品は無くなる。商売を続けたくば傘下に入り売り上げの一部を上納…上層は更なる利益を得る…と言ったところか。)連中を早くに叩いておくべきだったか……(それこそ自分ひとりの力でどうこうできるものでもなかろうが…。今まさに、その豪商関連の騒動を追っている自分としては責任めいたものを感じずにはおれなかった。ふと、ようやく今になって料理の存在に気づきそちらに手を伸ばした。) [Sat 27 Oct 2007 11:59:39]
◆マドゥー@屋台街 > (前置きも無く唐突に言われれば、一瞬あっけにとられ目を丸くする。注文した料理が傍に置かれたのにも気づかなかった。)…そうか…繁盛しているように思ったのだがな…?(気休めではない。自分を含め、王宮の兵士なども良く立ち寄ったし、近所の婦人等が店主と店先で買い物がてらの談笑に花を咲かせていたのが記憶に蘇る。マドゥーの言葉を聴けば、元店主は無精ひげに覆われた頬を掻きながら自嘲気味に肩をすくめ)“時代の流れについていけなかったんでさぁ…”(言った) [Sat 27 Oct 2007 11:45:14]
◆マドゥー@屋台街 > “ははは…おかげで店は畳んじまいました。” [Sat 27 Oct 2007 11:36:01]
◆マドゥー@屋台街 > (挨拶がてらに軽く合掌すれば、特に断りも無くゆっくりと自分の隣に腰掛けてきた。警戒はしなかった。その笑顔が当時とまったく変わらないものであったから。) [Sat 27 Oct 2007 11:33:35]
◆マドゥー@屋台街 > (どこかで見たことのある男だった。4年前だか、5年前だか、自分がまだヴェイトス市派遣となる前、ここでは無い表通りにある割と行きつけだった雑貨屋…そこの主人ではなかったか?)……お主……久しく店には顔を出していなかったが… [Sat 27 Oct 2007 11:33:18]
◆マドゥー@屋台街 > ………一つくれ。(馴染みの店など無い。昨日立ち寄った店に次の日になればどう行って良いか分からなくなる雑多だ。適当に香りのよい釜の前で立ち止まれば、言葉を発し小銭を出す。チャリンと、手垢に汚れた銅貨が陶器の器に跳ねる。チャパティと呼ばれる小麦を焼いたガンディアの主食にカレーを出す極一般的な店。路上に雑然と置かれた椅子の一つに腰を下ろそうとすれば…ふと声をかけられた)“サンナ・マドゥー殿ですか?” [Sat 27 Oct 2007 11:20:55]
◆マドゥー@屋台街 > (独特の装飾をあしらったバッファス寺院の向こうに太陽が姿を隠すころになると、日中よりも活気を取り戻すのがこの屋台街だ。店の主人達は釜に火を入れれば思い思いの食材をもって、周囲にスパイスの臭気を撒き散らす。慣れていない外国人からすれば数瞬たりとも我慢のならない空間かもしれないが、ガンディア人にとっては自身の胃袋を満たす予感を髣髴とさせる至福のひと時とも言えた。)…………(サンナ・マドゥーも公務がてら、この時間になると屋台街に立ち寄るのが常となっていた。ヴェイトス市では店で食事を取るのも不便な境遇であり、ほとんど粗末なものを自炊していたのが懐かしく感じる。今はどうなっているのだろうか、記憶にある町並みも何となく色あせてきたような気がする。) [Sat 27 Oct 2007 11:20:34]
お知らせ > マドゥー@屋台街さんが来ました。 『夜の帳が下りる頃の話…』 [Sat 27 Oct 2007 11:20:16]
お知らせ > 危娘@ハレムさんが帰りました。 『(――胸中の夢の死神は。浅黒い戦闘士の姿をしていた。)』 [Thu 25 Oct 2007 23:38:26]
◆危娘@ハレム > (…ずるり、壁を背にへたり込むと、――ぽつん。脆弱な衝撃で石畳に雫が落ちた。滲む水滴は、紅い色をしていなかった。頬にぼんやり手をやった。一筋だけの流れ水は、奇跡のように仄か熱い。忌々しく生きている事を、象徴するように。) (薄暗い天井をく、と見上げて。死人のような、ふらり瞑目。本当の死はまだ来ない。まだ遠い。黒々とした天鶩絨の闇は、今だいっかな微笑んでくれぬ。どんなに恋焦がれて居ても。どんなに昏い憧れを抱いて居ても。遠い喧騒。べたべたとした有機的の生命力達の中では、また。死にたがりの恋慕の孤独が、一層浮き彫りになって行く。) ……………、 ………―――、(腐臭を放ち始めた生首の額。頬を寄せると、こんなに慕わしい冷たい感触。白っぽく垂れた繊維の筋を掻き集めて。ねばつく血液の溜まりを心ばかり手の平に掬って。死臭の全て、愛しいように、抱き締めて。怒号を遠く背景に、丸くなって、少し眠る。) [Thu 25 Oct 2007 23:37:10]
◆危娘@ハレム > (ぼんやりと立ち竦めば。喧騒が、怒号が、破砕音が。ゆらゆら鼓膜の向こうへ遠ざかる。別次元の場面のように、ぐにゃり風景が熱気と歪んで、隔離されていくイメージ。盛んな喧々諤々を余所に、通路に佇んだその格好まま。ふらり、手持ちの首に視線を落とす。) …………………………………………証、拠……、無駄に、な…ちゃっ……た、な………。 (――顔を検分して貰わねばいけないのだけれど。虚無めいた事切れ顔と、部屋の入り口とを見比べて、首を竦めた。 いいか。面倒だ。それに、この冷たい温度を、進んで取り上げられたくは無い。 つぃ、と踵を無音に返して、来たばかりの道則を戻って行く。通路の端。ささやかな灯籠の灯りも届かぬ、最も宵闇の濃い場所へ、居心地の良さを求めて、するり、滑り込まん。喧騒は遠くで、尚も激しい。破砕音。破壊音。物が倒れる音、悲鳴、動揺の余波。召使いの金切り声。傭兵達の怒号。途切れ途切れの言葉の尾が、穴倉の彼方から吹き付けて、叩き付けられて――、) (「奴を、奴を殺せ――」)(「奴を――、」) [Thu 25 Oct 2007 23:31:32]
◆危娘@ハレム > (……青年の褐色の頬が、蒼白へ色を変えて、室内へ飛び込んでから。程無く絶望的な呻き声が、啜り泣きの混濁へ変わるのを、不思議な思いで聴いていた。穴倉めいた部屋の内から、主の声が、)(「サン…ナ・マドゥーだと!? い――、何時の間に!? 嘘だ、冗談だ、あ、あああの男が、何時戻ってきた…!? いつ…!?」) (破砕音。破壊音。物が倒れる音、悲鳴、動揺の余波。召使いの金切り声。傭兵達の怒号。途切れ途切れの言葉の尾が、彼方から吹き付けて、叩き付けられて。佇む外套の裾をふらふら揺らす。あぁ終わりだ、破滅だ、何時の間に、何時の間に。あの男に追われれば唯では済まぬ――、 繰言のような慟哭は、何時の時代も良く耳にした。暴権者が追い詰められる時の苦鳴は、国や人間が違うのに、とても似る。何だか悲愴にとても叫ぶ。何でか哀しむ様に喘ぐ。 ――喜んでくれると、思ったのに。黒々の双つ瞳が瞬いて、床に落ちると、陰影の床に見える黒血の筋。繊維や骨が露出してしまう断面から、今もはたはた血溜まりに続く。彼の名が、高名であると言う以外、自分がその名の意味を知る事はさして無い。唯、自分よりも。血塗れ翼の二つ名よりも。ずっともっと。完全の。安息の死を繰るだろうと、理解出来るひとなのに。眼を閉じれば、今も脳裏にくゆる。チャクラムの描く流星の弧。円月形を象る刃の黎明。齎すのは、それは冷たい。それは断固たる。それは鋭利な。――絶対の安寧。恍惚のような完璧の死。) (なのに、その恩恵を知らないのか。彼等は。いつも最後に言うんだ。あんなふうに。「刺客を送れ――、殺せ――、奴を、殺せぇえっっ!!」) [Thu 25 Oct 2007 23:23:44]
◆危娘@ハレム > (「教えてあげる、 あたし達を追うひと、を、」 ) ……き…、と、 あんた、は 知っている、ね―――? ――…サンナ・マドゥー。 [Thu 25 Oct 2007 23:15:42]
◆危娘@ハレム > ……………………………………或い………は…、相当…………、の………、 ………手段れが、居…る………………………………? (破れ風めいた声音が続きを引き取って、舞台装置ごと出演者が凍り付く。言葉の意味より藍色娘の、希少な感情の表れを感じ取っての、空気の底冷えか。それとも某かの予感を察知したのか、重厚感。 ぎしり、愕然と振り返る青年の眼差しの先、仄暗い愉悦と表裏一体の憂愁が灯火に揺れる。くたくたと再び腕が上がって、反対の頬の汚れを指先が拭って。今度こそ、瞳がゆったり弧を描く。己の仕草に呼応したかに横手に折れる頚椎。穏やかな時の様に。) ……………………………………、ふふっ……………………………………、あん、たも……、殿、も………、知らないん、だぁ………。 (ふら、と喉の奥で掠れ洩れる琴糸の笑い声。ころりころり、漣めいた無機的な微笑が、不意にすぅ、と静止する。瞬きがゆらり、一度過ぎると、静寂。慄く風情に硬直する双眸の前で、同じ声音が、同じ隧道色の瞳が、「教えてあげる」とぽつり、無感動に囁き呟く。) [Thu 25 Oct 2007 23:14:58]
◆危娘@ハレム > (ぽつり、水気に乏しい端的な質問が、強張りの場面に移行を促して。浅黒い拳が迅速に青褪めの額を拭い、視線が逸れてそっぽを向く。) (「治安維持隊だよ――、」) …………………………………………………え…………、 (言い訳の時のような早口に、瞬きと柳眉の皺が応じた。細い反応の中に、薄波紋のような驚愕の混濁。儚過ぎる心中の蠢きを、察す事も無く言葉は続く。空気の重圧を誤魔化すような饒舌が、死人色の頬を叩く。)(「どんどん嗅ぎ付けられてる。――この前の、暗黒街の取引も失敗したらしいぜ。幸いって言うか…、パクられた訳じゃないらしいけど、取引半ばで引き上げたせいで、話は『おじゃん』だってさ。何か…、動き早くね?ッつって、御主人ビビってんだよ。 こっちの情報洩れてんのか、或いは――、」) [Thu 25 Oct 2007 23:04:16]
◆危娘@ハレム > (――そうは行かない。糸のような嘆息が洩れるともなく唇を割り、血の気の薄い双片の其れに、ほんの僅か彩りを添えて、直ぐの消失。ずるり、右手の――「仕事」の成果を引きずって、入り口へ続く石畳。横手に控え、壁にもたれる傭兵仲間の元へ、ずるずる黒ずみの筋を引き乍に至ると、びくり。はらはらと内部を伺っていたふうの黒人肌が、ぎょっと引き攣る。)(「鳥――、か、帰ってたのか――、」) (あからさまなどもりに、藍色姿に対して年齢や背格好に不相応の、畏怖の響きが入り混じる。生命力が薄すぎるイキモノの気配は、荒くれ慣れの戦闘士にも迂闊な接近を許させるらしい。ふるる、ゆらつく動作で頭を振って、纏わり付く熱気とフードの剥離。くたくたと零れて肩口を覆う、衣服じみた黒紗の髪より、灯籠の炎に彩られた骨色の半面、べとつく血糊を付着させた無表情が、弓手に下げた「土産」――虚ろな表情を死に際に留めた男の生首が――の生々しさが、20代半ばと思しき兵士の面差しを、二度目、震撼知らしめる。――気味悪がられるも如何でもいい。他に聞きたい事がある。つぅ、と底無し隧道の双眸が移動して、褐色の面差しの補足。) ……………………………………………、 ……な、に………。 [Thu 25 Oct 2007 22:53:43]
◆危娘@ハレム > ……………、………―――、 (――荒れているな。周囲の闇を収縮したかの色彩を、頭部からすっぽり覆って、フードの淵から覗く光彩が、これもうっすら薄弱の嫌悪に窄む。主の持つ人間性の、傲岸も、強欲も、野心も、如何でも良い。どんな取引に赴くも、悠々不遜に泰然と構えて『騒がしくない』事が、藍色娘に取っての唯一、美点であり、半年の今だ持って諾々と仕える居心地の理由のあったものを、また「いきもの」特有の熱気を携えたものだ。折角の、つい今しがたの「仕事」の安堵感が、充足感が、満ち足りた陶感が拭われて行く。室内に足を踏み入れたくない。有機質の疼きに関わりたくない。このまま、この親しんだ臭いと感覚に身体の表面を覆われたまま、汚れ擦れた頬も洗わず、自室の寝台へ潜り込みたくなってくる。) [Thu 25 Oct 2007 22:42:47]
◆危娘@ハレム > (野太い金切り声と前後して、どん、と、重量感の鈍音。壁だか机だか、拳を撃ち付ける力任せ特有の波動が、程近い室内から大気を伝ってびりびり震え、唯でさえ覚束無ぬ藍色外套の歩の踏みを、ふらり、部屋の前で停動させる。――かつん。靴音の孤独感。主の経営するハレムの一館は、何処も彼処も暗がりが深い。おぼろげな壁掛け蜀台も、丸い繰り抜きの天窓も、眩い光源の元には足らない。その濃密な黒々の度合いは、時折の曇天が月さえ覆わねば、この上無い安寧を招く代物だけど。) ………、………、……………………―――、(すぅ、と無音。擦り切れた袖口が持ち上がり、口元に至って生白い手首をふらり覗かせ、薄過ぎる皮膚を透かして走る静脈の上ほど。こびりつきの紅い斑点を、ちろり、桜色の舌先が小さく舐め取る。ふらふらと二の腕が落ちると、一拍遅れて動作の追従。解らないほどの表す不快。唇の歪み。口腔に滲む鉄錆の味のせいでは決して無い。) [Thu 25 Oct 2007 22:31:42]
お知らせ > 危娘@ハレムさんが来ました。 『(「――何と言う事だ!」)』 [Thu 25 Oct 2007 22:20:08]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 『響き渡る異形の叫び声…』 [Tue 23 Oct 2007 22:55:41]
◆マドゥー > (ひゅん…視界の端に何かが通り過ぎるのが見えた。)びしぃっっ!!(そしてそれは地面を打つっ!…対するマドゥーは半歩身をずらしたのみ…そして。)…なるほど…爬虫類……“舌”か。(その右手には、びちびちと蠢く赤黒い肉が握られていた。その肉は、ずぅっと傍の建物の屋根まで伸び、そこで急に角度を変えて真向かいの屋根の向こうにまで伸びていた。下をあらゆる方向に伸ばす能力…とでも言った所か。しかし…)……引き戻すのは得意ではないか…。(にぃっと口端を吊り上げれば、そのまま舌を掴んだまま、だんっと地を蹴った。) [Tue 23 Oct 2007 22:54:25]
◆マドゥー > (どういう手技で攻撃しているのか…かわすことは出来るが、攻撃をしている場所がまったく分からない。先ほどの声が聞こえてきた方向と、攻撃が飛んでくる方向…てんでバラバラであった。)…鞭では…ないな…(僅かな安堵とともに呟く。さて…なればどうするか…) [Tue 23 Oct 2007 22:34:27]
◆マドゥー > (なるほど、こういうことか。さして驚きもせず納得した。こちらが相手の動きに呼応するなら、あちらもこちらの動きを把握するのは自明の理。連中のお家芸、闇に葬り去る…という奴か。おもしろい…。)………(ばしゃっ!!たんっと一歩後ろに飛びのけば再び地面を何かが打った) [Tue 23 Oct 2007 22:16:49]
◆マドゥー > (深々と抉れる地面…。鞭か??一瞬、少女の容姿が頭の中を去来した。)しゅるしゅるししぃぃ……(その自分を打たんとした何かが去来した方向は良く分からなかった。だが、爬虫類の鳴き声のような耳障りな音が僅かに耳に入る…右か?左か??) [Tue 23 Oct 2007 22:09:59]
◆マドゥー > ……(ぴたり…その足が止まった。ゆっくりと周囲を見回し、腰を落とす。殺気……などと言う物が本当に存在するのかは定かではないが、自分程度の武術家となると、確かに何かを感じることは出来るようだ。それは、風の流れ、周囲の生き物の動き、僅かな物音であったりするのだろうけど…)………っっっ!!?(だんっとその場を飛びのけば、何かが自分が今までいた地面をびしゃりっと打った) [Tue 23 Oct 2007 21:57:58]
◆マドゥー > (別段、かような場所に酔狂で来ている筈も無い。とある貴族による禁制の品の取引が行われている場がある、との情報を得たため足を運んだのだが…ガセネタであったが、場所が不正確であったか…満足の良く場面には未だ出会えずにいる。) [Tue 23 Oct 2007 21:37:29]
◆マドゥー > (じゃり……足元で小石が音を立てる。ふと目線を下ろせば少し先に異臭を放つ、塊。恐らく2〜3人分の死骸が打ち捨てられた成れの果てだろう。アングリマーラの暗黒街…もっとも、この街で一体どこまでを“暗黒”と線引きしてよいのかは疑問であるが…見ようによってはヴェイトスのそれよりも更に劣悪と言えた。ヴェイトスのように石畳が多くない分、汚物が地面に残りにくいのがせめてもの救いか。) [Tue 23 Oct 2007 20:58:08]
◆マドゥー > ( [Tue 23 Oct 2007 20:46:13]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『裏路地…』 [Tue 23 Oct 2007 20:45:22]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『静かに少年の亡骸に背を向けた…』 [Wed 10 Oct 2007 23:29:21]
◆マドゥー > (…自分が盗賊であると、少年が知っていたはずは無い。だが、確かにそう紡いだ。最後の命が消え行く前に…。)闇を…暴けば、その中にいるものは命を失う…?(不思議と感傷は無かった。自分でも驚くほど淡々とそう呟き…。)…馬鹿な…俺のいるこの場も、また闇の渦中であるというに…… [Wed 10 Oct 2007 23:28:47]
◆マドゥー > ……言い残すことはあるか?(命尽きんとする少年にむけて静かに問う。びくりっ…その体が震え…既に光を映していないだろう瞳を僅かに上げた。)“…な……んで…”(少年は紡ぎ始めた。その言葉はほとんど聞き取れるかどうかの消え入るようなものであったが…おおよそ次のような内容であった。)“…な…んで…暴いた!暴かなければ生きていれたのに!ぶたれても…虐められても生きていたかったのに!あいつが来ることはなかったのに!!” [Wed 10 Oct 2007 23:22:23]
◆マドゥー > ……っ?(視界の端で何かが動いたのを感じた。この場で自分と衛兵以外に動くもの?……血まみれの体が…僅かに動いていた。)………!(警戒しつつ近寄れば…それは少年の体。足は不自然に捩れ、這いずってきたのか、血糊の軌跡を長く描いてきていた。どれほどの時間、こうして足掻いたのだろうか?その生命力には感嘆するほか無いが…それももう終いの様だった。)“ぅ……ぁ……”(少年が呻いた) [Wed 10 Oct 2007 23:14:07]
◆マドゥー > (だが、数撃てば当たるとは言うもの。ようやく、たどり着いたというわけだ。この派手なやり口は間違いない。雇い主が変わっていないのならばまさに…)…自らその存在を吐露するとは…(拷問で無駄な事を話されるほうが不利と踏んだのか…。だが、サンナ・マドゥーは不敵に笑みを浮かべる。自分がかつてと同様な、甘い正攻法で事を進めると思わないほうが良い。この貴族の横の繋がりはある程度判明している。“物理的”に片っ端から締め上げても良い。) [Wed 10 Oct 2007 23:01:30]
◆マドゥー > (この半年、幾度か繰り返した“潜入”。対象のほとんどは、その悪事を明るみに晒され斬首に処された。もっとも、悪事とはアングリマーラの法に抵触する…という意味ではあったが…。それぞれから、芋づる式に別の者を引っ掛けることも無いではなかったが……自身が求めた部下の仇には中々行き着くものではなかった。それだけ、アングリマーラの闇が多岐に渡るということであろうが…) [Wed 10 Oct 2007 22:50:42]
◆マドゥー > (辺りに立ち込める吐き気を催す臭気…。嗅ぎなれていない者に問えば、おそらくそれは捌いた魚の臭いに似る…と答えるのではないだろうか?血の臭い…同じ生物であるのだからそれは当然か。)…………(王宮所属の衛兵達と共にやってきた虐殺現場の検証……それは、自身がつい先日潜入を試みた屋敷であった。どうやら、半年振りに“大当たり”を引いてしまったようだ…。)………死の…翼…(首が爆ぜたように、千切れた気管と白い頚椎を覗かせている死体の一つに膝まづきつつ呟く。最早、かの娘の真の名を口にすることは無い。) [Wed 10 Oct 2007 22:42:59]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『現場検証…』 [Wed 10 Oct 2007 22:35:44]
お知らせ > 危娘@然る貴族の館さんが帰りました。 『(――彼が、地面に叩き付けられて、潰れるのを漠然と知って。目を閉じる。)』 [Tue 9 Oct 2007 00:52:09]
◆危娘@然る貴族の館 > (――なのに、彼は。死神に魅入られた硬直を解くや、弾かれたように背を向けて。放たれたバルコニーへと、一目散に走って行ってしまうから。) ―――――あ。 (伸ばした腕は、命に対して如何にも遅く、空振って。「待って」の制止は、声に成る隙も与えられぬまま、喉の奥で燻って。鞭なら届くやも知れぬその距離間。だらり弓手を延べたまま、ぼう、と眺める光彩無き双眸は、薄曇の空の中、翻る褐色の手足を見る。蝶のように、飛んで――、) [Tue 9 Oct 2007 00:50:46]
◆危娘@然る貴族の館 > 慣れない…、薬、に……、強要される、こと、も――……、 ……つまんない、コト…で……、ぶたれること、も――…、もう、ずっ…と、無い………。もう、ず、と……、優しいモノが、守って、くれる――……。 …ずっ、と………、しあわ、せ――……、(ぽつり、ぽつり。緩やかに傾げた小首から。途切れがちの掠れ声に、滲んで薄氷の恍惚感。他の『みんな』と同じ、鞭で首を弾いたら、迎えられる死神の門。遍く苦悶も寂債も憂愁も、すべて等しい黒に塗り替えてくれる全き闇が、永劫に魂を包んでくれるのだ。隔て無く約束された安寧。恋焦がれて、恋焦がれて、それでもまだ、自分を抱き締めてくれない死神だけど。うつろ宙を彷徨う眼差しが、ふと意識を凝固させ、再び少年の上へ落ちる。満ち足りた闇色の幸福の中、独り孤独で「ふこう」な少年。主の命の為では無く、彼の為に振るわなければいけない鞭があるだろう。ふらり、無機質の笑みをおぼろ湛えて、血糊の鞭の柄を握り直した。) [Tue 9 Oct 2007 00:41:53]
◆危娘@然る貴族の館 > (ほつれた巻き毛を、ふらり指先絡めながら。あやす様に褐色の頬を甲で撫ぜる。びくりと痙攣する汚れた皮膚が、まだイキモノの主張を放って温いのが、ほんの少し煩わしいけれど。直ぐに愛しい死の香りを漂わせるようになる。傍らの、『みんな』みたいに。しゃがみこんだまま、少年の目の前。内緒話をするように。すぃ、と口元、指を当てて首の横降り。) ……心配、しな……い、で……? あんた、の…、母様……も…、 もう…、何にも、苦しく、も…、怖くも……、無いんだ、よ……? [Tue 9 Oct 2007 00:27:00]
◆危娘@然る貴族の館 > (ふぅ、と粘着性の朱をまだらに引いて。闇を繰り分けて指が迫る。絨緞の一端をふらふら捕らえて、ずるり両手に引きずり剥がす。元は瀟洒な市松模様が、見る影も無く血泥に塗れた織物の影に、凍り付いた面が、朧気な月光に頬を晒す。肌も面差しも、まだ若い。ほんの12〜13前後のあどけない指に、しっかり握られた守り袋が、数mを隔てて斃れる、ふくよかな女の胸元に下がったそれと同じ造りと見た時、藍色外套は、つらり、磁器に皹が入る様な薄い微笑。ゆらゆら影を揺らめかせ、戦慄く少年の前に蟠る。見開いた飴色の瞳孔の中、黄昏色の映写。ゆっくりと首を振る。) ……だい…、じょう…、ぶ………。 [Tue 9 Oct 2007 00:16:38]
◆危娘@然る貴族の館 > (取引先の貴族の一人、どんな運命を辿ろうと知った事では無いけれど。密偵の知らせた情報の中に、己との約定を取り交わした書状が紛失していたとの知らせに、身の危険を覚えたか、主人は早々に命を下した。それが自分に廻ってきた意味を理解している。――口封じ。永遠の。死の翼の二つ名が幸福そうに望む仕事。何処にも死の香りの見出せぬ、見回りも警護も飽き飽きだった。死神色の頬に虚ろな喜色を湛えて、ふらり館へ向かった己の背に、傭兵仲間の薄気味悪げな視線が、幾つも尾を引いた。――こんなに、幸せに、なれるのに、ね。ぺた、ぺた。覚束ぬ足取りで居間の一角、忍び寄る。――びくり、思ったとおり、慄く気配。) あぁ……、待…、っ…て…、………、 (吐息より細い声音が、蠢く絨緞の塊を追う。はさり、目深に被った擦りきれのフードが、ふらつく風向きにはぐれて、項の後ろへ剥離される。途端に翻る、闇と同色の滝。胡乱な足取りに連れてふらふら揺れる。) [Mon 8 Oct 2007 23:58:42]
◆危娘@然る貴族の館 > (ひらり。隧道色の双眸の。眼前を横切って、季節外れの黒い蝶。こんな異国で。こんな場面で。たましいを運ぶと言う死出の朧車の燐分が。見上げる瞼に、ほろほろ絡む。取り巻く世界は、何処も彼処も暗がり色に清浄で、藍色外套はほんの束の間の安堵を得る。密やかな月光だけが光源になる純然の夜の中に居れば、何も怖くない。孤独では無い。人形じみて薄い身体も、重く流れる紗髪も、蝶と闇とに一体感。) ―――…………、う、ん………。 (藍色の擦れた布先がちらつく踝の元、ひたひた押し寄せる鉄錆の波は、慕わしい感覚。開け放しの天窓から飛び逃げる蝶から、つらり瞳を落とせば、名も知らぬモノ達の『幸福』になったうつ伏せ姿。下働きのターバンを巻いた男が居る。小間使いらしき金髪の女が居る。奴隷らしき鎖を首に掛けた少年が居る。皆もう、動かない。人種職業の差も、其処には無い。――めくるめくDEATH。黒々と溶けるDEATH。夥しい無辜の屍達の群れ。然る豪館の一室で、馴染んだものばかりに囲まれて、鞭を片手だらり引きずった藍色外套姿は、かくり。誰にとも無い頷き一つ。ぺたり、幽鬼の足取り、歩み出す。) [Mon 8 Oct 2007 23:41:45]
お知らせ > 危娘@然る貴族の館さんが来ました。 『(――視界を覆う黒。視界を統べる闇。)』 [Mon 8 Oct 2007 23:13:51]
お知らせ > マドゥーさんが退室されました。 [Mon 8 Oct 2007 02:05:37]
◆マドゥー > (そして、窓枠に足をかければ夜風に目を細め……そのままタンッと蹴った。) [Mon 8 Oct 2007 02:05:25]
◆マドゥー > (女だった。下働きのものか?声を出せぬまま、目を見開き……かけたところでがくりと、その全身から力が抜ける。顔を掴んだのとは反対の手で、軽く頚動脈を締めたのだ。)………悪く思うな。(そのままその軽い体を受け止めると、壁に寄りかからせるように横たえ…、立ち上がる。盗賊は本業ではない故、少々荒っぽいが…何、目的のものが手に入れば構うまい。潰すのが目的なのだから。) [Mon 8 Oct 2007 02:04:32]
◆マドゥー > (盗人とでも何とでも言うが良い。尻尾を出さぬなら自ら出向き掴むまで。法で裁けぬのなら…己が裁くまで。ガタン…背後で物音がした。)っっ!!(ぶわりっ、同時にそちらに向かい跳んだ。人影…顔は分からない。服装も。そいつが何か声を上げる前に…その口元を掴んだ。) [Mon 8 Oct 2007 02:00:53]
◆マドゥー > (これで証拠は掴んだ。また一人、アングリマーラの闇で醜く冨を啜る堕落貴族を潰すことができそうだ。紙束を懐に押し込めば、ふぅと覆面のした軽く吐息を吐いた。)………(死に魅入られた娘との望まれぬ再開からほぼ半年…。ステアを失うという失態に続き片腕とも呼べた部下を失い、しばしの間、全てが徒労に終わる己の境遇を呪った。そして悟った。闇に日の差す場より手を突き入れることはできぬ、闇には闇から手を伸ばさねばならぬと。) [Mon 8 Oct 2007 01:41:04]
◆マドゥー > (かちり、っと小気味の良い金属音が響く。ろうそく一つの薄闇の中、サンナ・マドゥーは小さく頷くと、戸棚の鍵穴からそっとピックを引き抜いた。これで鍵のシリンダーがすべて上がった。開錠完了。)…………(棚を開ければ、案の定詰め込まれた紙束が目に入る。びっしりと禁制の品と思われし箇条書きに埋め尽くされていた。) [Mon 8 Oct 2007 01:31:53]
お知らせ > マドゥーさんが入室されました。 『貴族の館の一室…』 [Mon 8 Oct 2007 01:28:27]
お知らせ > 霧子さんが帰りました。 『 …うん。(10辛カレーを黙々と涼しい顔で食したそうな。) 』 [Wed 20 Jun 2007 01:36:22]
お知らせ > エンジェルさんが帰りました。 『オウケィ。じゃあ、楽しみましょ?まずは食事ねー!( スパイス地獄へ、いざ! )』 [Wed 20 Jun 2007 01:31:52]
◆霧子 > 今後。 うん、別にそれで問題ない。 象は――――軍の所有以外にあれば。 こういう所を歩いては居ないのね。 ( クリスティアで了解した通り、と頷く。 1人なら絶対にわざわざ行かない所のオンパレードだが、一緒なら構わない。 無駄な行為ではないし、経験と知識を増やす事も出来るだろう。 象は単純に現物を良く見て観察したい感。 何の理由があって図鑑で見るようなあんな形状をしているのかと。 密かに知識収拾マニアである。 ) あと、お土産に良い珈琲豆があったら。 [Wed 20 Jun 2007 01:24:14]
◆霧子 > ―――……。 ( どうも納得されたとは思えない表現に考えるような、困ったような顔をして黙った。 宗教色を徹底的に排除した「あるがままの事象」と「構造と仕組み」と「理論思考」に価値観を置いて何も崇拝しない教育の賜物か、血液や死体に嫌悪感を覚える事すらない。 死は死でありその外の何者でもなく、誰がどの命をどう終わらせるかは其処に第三者の介入が無い限り死の意味合いとは直接「関係ない」。 当然血は出るし臭いもするし泣いたり怒ったり苦しんだりするが、全て生命活動と生存本能に基いたそういう仕組みだからだ。 其処に誰もが嫌悪感を感じるのは、「殺人」が種の繁栄に反する行動だから。 ) 別に普段から顔、人に見せる必要も無いし。 家では着ない。 ( ご迷惑はおかけしませんよ?的な見当違い発言。 後で買う気満々である。 顔なんてマギーに見せれば十分だ。 ) アマウラ人のは合理的よ。 1つは農耕だけでも食べていけるくらい豊かだったから。 もう1つは国土の全てが生みに囲まれた小さな国だったから。 農産物と魚介類があれば十分だったし、わざわざ大きな獣と戦ったり捌いたりする必要が無かった。 ( 例外も多少はあったけれど、と付け加える。 無駄知識披露デーだろうか。 ) だから種族的に動物を解体する事にも残虐と感じるのかもしれない。 犬も食べるティアン人と対照的ね。 [Wed 20 Jun 2007 01:20:33]
◆エンジェル > ま、それはさておき、今後の予定とか立てなきゃね。あたしのプランはアーユルでヴェーダなリゾートコースね。美容とリラクゼーションの旅、ってトコ。体の中からキレイになって、マッサージしてもらって、籐の椅子でトロピカルジュース片手にゆったり、とか、如何よ。霧子は?象?( 小難しい話はさておき、と横へ置くジェスチャーとともに切り出すのはアングリマーラでのプラン。流石に寄り道なのでさほど長居をするつもりは無いが、これだけは外せない、と主張。むしろその目的で来たわけで、旅先でまで貧乏臭くしみったれたのはナシだ。クリスティアが質素だった分、こっちで発散するつもり。 ) [Wed 20 Jun 2007 01:06:19]
◆エンジェル > ( 表現自体は捻くれてはいるけど霧子流のフラットな意見なのだろう。が、血と肉というキーワードから連想されるのは臭いすら蘇るような生々しさ 脳裏に浮かぶのは感情の無い瞳で鉄を振り下ろす少女。見上げたやぶ睨みの中のイノセントに僅か、溜息。 ) オウケィ。表現以外は概ね納得したし、表現は霧子なりのモンだと思ってガマンする事にするわ。 今晩あたり腹抱えて蹲ってるかも知れないけど、どうぞお気になさらないで。( そういう事じゃなくて、とか掌を握る強さで不満を表しつつ、唇尖らせてそっぽむいた。表現した途端、意味は変質して表現の為の表現に成り下がる。言葉って不自由だ。 ) 顔 ( 改めてまじまじとヴェールの女性を見つつ、端的な言葉に呆れた。何に、って顔、顔。そんなに隠したいのかと! ) まあ、日傘を着てるようなモンよね、あれって。確か――・・・ 女性を守るために隠す、とかそういうモンだったっけ?・・・・・・ 欲しいなら買っても良いけど。良いけどさ。( 霧子から欲しい、って言うのは珍しい。欲しい物はあげたい、でも自分の趣味じゃない、とか葛藤にうんうん唸りつつ、許可!が、何時まで同じ形をしているかは保障できない。 ) ふぅーん、神聖ねえ・・・ もっと合理的な理由かと思った。そういやあ、アマウラじゃあんまり肉食べないんだっけ?あれも宗教上の?( あっちはサカナ食いだったような気がするが、はて?ヴェイトスじゃあんまり文化の違いは感じない。新鮮といえば新鮮だ ) [Wed 20 Jun 2007 01:01:02]
◆霧子 > ( 繋いだ手に小さく力が込められて、視線を上げる。 こういう話になるとマギーはあまり良い顔をしない。 理屈と過程は分かるが、気にした事も無いような事だけに共感までは出来なかった。 ) 言葉を喋って二本足で歩くなら似たようなもの。 むしろこの街みたいに「少数派」が無数に居るような国なら余計にそう。 気にならないわ。 ( 種族にせよ宗教にせよ、細かい差別をしていたらきりがなさそうな国だ。 「この象頭野郎!」「オマエなんか犀頭じゃねぇか!」とかそんなイメージ。 心底どっちでもいい。 クリスティアでも言ったが、それこそ羽根つきだろうが処刑人だろうが血と肉は似たようなもの。 ) 機能的だと思う。 顔とか。 ( のぞき穴みたいな横棒の入ったヴェールだが。 珍しく衣類の嗜好を示してみた。 売っているものだろうか? ) 牛はバッファスの神聖な動物。 豚はラエでは穢れた動物。 確か他の宗教でも食べるもの、食べないものの決まりがあったと思う。 ( 個人的には生OKである。 面倒臭いからあえて食べられる所を探したり自分で作ったりもしないが。 ) [Wed 20 Jun 2007 00:37:33]
◆エンジェル > ( 血と肉、という表現を咎めるように、きゅ、と手袋越し繋いだ手に力を篭める。刃物として生まれ、教育され、生きてきた結果の結局は、どんな生き物も血と肉、もしくはそれに似た物で出来ているという卓見なのだろう。でも、その起源を遡って知り、擬似体験した今でも胸が痛む。こうして、”斬り子”を殺すように意思表示してしまう事でもまた痛むのだけれど―― ) 何処を如何みたって似て違うものはゴロゴロしてて、そんなモンに依存しなきゃ生きてらんない、って事だけど、霧子の目から見て、そんな世界は如何?「それだけ」?( 言わんとしてる事は違うのだろうけれど、そんな質問。視線が噛みあってない事に気付いて視線をやれば、顔の半分も出ていないヴェールの女性ら )――・・・ 欲しい?( 確かに、確かに黒いけど。とか内心大荒れしつつもぐっと我慢しつつ!黒けりゃ何でもいいのかyp!とか。 ) ふぅーん、横丁にもこの手の音楽家は居るけどさ そういや一緒に飯食った事はないなあ・・・ 面倒ね、そういうの。何か理由があるんだろうし、ちょっと知りたい気もするけど。( なんて、肩すくめる。動物なら火が通してあれば大抵の物は食べれると思う。生はちょっと勘弁して欲しい ) [Wed 20 Jun 2007 00:18:54]
◆霧子 > ( 貧民の層があからさまそういう格好をして居る辺りは目立つか。 ヴェイトス市では中流層が分厚くて、貧民はそもそも恥ずかしそうにスラムに引き篭もって、一般市街地にはあまり顔を出さない。 ) そう、血と肉。 同じものを食べて同じように営んで同じように生きているモノ。 多少拘る部分が違う程度で。 ( 共通言語があるのだから意思の疎通も出来るし、やろうと思えば意見交換だって出来る。 無闇に喧嘩腰なのはでしゃばりたがるクリスティア人か、頑固過ぎるガンディア人か。 そんな事を考えながら視線はアララマ教徒らしい黒尽くめのヴェールで顔を隠した女性を観察している。 物欲しげに。 ) …バッファス、スートリア、アララマ、タバフ、トロトロ、ジャティワ、ラエ。 バッファスは牛、ラエは豚を食べないから肉屋はチキンがメイン。 両方置いている所はまず無いわ。 ( ヴェイトス市民には限りなくいらない雑学である。 ) [Wed 20 Jun 2007 00:01:51]
◆エンジェル > ( ヴェイトスと異なるのは町並み全体に宗教色が強い事か。足を進める大通りにもちらほらと簡易の祭壇のような物が見え、派手に飾り付けられている。確かにヴェイトスよりもあからさまに多種多様な種族が混在しているけれど近年ヴェイトスでは見られなくなった「奴隷らしい奴隷」もそこかしこにも見え、クリスティアとは別の、徹底した身分制度が薄っすらと透けて見える。そこだけは、自由や権利といった飴を日常的にしゃぶるヴェイトス市民には耐えられまい。見た目以上に価値観と常識が異なる、という意味では確かに人外魔境か。 ちらり、何と無しに視線をやった路地裏の隠しようのない貧しさにすん、と鼻をひくつかせる。 ) そりゃあ、まるで違うって意味じゃなァい?ま、霧子に言わせればみんな同じ「血と肉」なんだろォケド クリスティアの連中に言わせりゃ「カラードに魂はあるか?」ってなモンだわネ。( 赤、黄色、緑 店先に並ぶ原色のフルーツを覗き込み、物色しつつ警告に耳を貸す。自分はホワイティア基準のフェザリアンだが、この街に住まう、日焼けしたような肌の色をした人間種の起源も同じホワイティア。ブラティリアとは起源を別にするコーカソイドだ。 ) ンー、こっちのメインはバッファス?ジティワ?よくわかんない。霧子は何か知ってる?あ、此処の連中牛食わないんだっけ? [Tue 19 Jun 2007 23:42:54]
◆霧子 > ( 瑣末な差異を気にしないでフィルターを外してみれば、結局街自体の構造は同じようなものだ。 クリスティア人は兎も角、ヴェイトス市民なんかは案外馴染めるんじゃないかとすら思う。 ) 宗教と、歴史文化と、気候が違うだけ。 ヴェイトス市では少数派の人達が此処では主流だから多少異質に感じる程度。 ( 軒先に並ぶフルーツ、スパイス、冷たい飲み物。 色彩鮮やかな衣類、着飾る人達、独特のインセンスの香り。 本質は似たようなもので、前述の差異が外観を変えているのだ。 まぁ、兎に角暑いのだが。 冬服で始まった旅が夏を迎える頃である。 ) クリスティアもだけど、宗教には五月蝿い国だから気をつけて。 牛とか。 [Tue 19 Jun 2007 23:23:35]
◆エンジェル > ( 立ち並んだ屋台に掛けられた色鮮やかな布の色彩と、刺激的なスパイスの香。多種多様な人種を抱えつつも西洋文化が中心にあるヴェイトスとは根底から異なる異国情緒豊かな街の空気は、見た目こそ違えどかつて訪れたティアンと似ている気がする。貧富の差が激しいのも似ている。 ) ふーん、あたしも初めてだけどこういう感じなんだあ。 聞いてた話じゃあ、どんな人外魔境かと思ってたけど案外フツーっていうか、ああ、こんなんだ、って納得できる感じ?( と、色鮮やかなフライヤーに注視している連れ合いに声を掛ける。種族こそ多種多様だけど文化的には一貫性が見え、そういう世界、と納得できる感じだ。 入国早々、目に付いた店で買った派手なサリーなんぞを着て 人と同じ様に街路に溶け込み、のんびりと歩を進める牛を避けながら足を進めた ) [Tue 19 Jun 2007 23:12:00]
お知らせ > エンジェルさんが入室されました。 『 活気と彩りの中 』 [Tue 19 Jun 2007 22:52:30]
◆霧子 > ( 寒い国から今度は暑い国へ。 ヴェイトス市を出て初めての旅行は随分と内容の濃いものになりそうだ。 帰り道に寄って行こうという提案を受けて気紛れに入国して数日、ようやく暑さと辛さに慣れてきた頃。 観光らしい観光をしようと外に出て、繁華街の大通りを歩く。 ヴェイトス市の商業地区に比べて少々雑然としているが、言われていた程恐ろしい雰囲気ばかりではない。 見た事も無いような種族が人間に混じって闊歩する界隈はある意味差別的な視線とは無縁で――――嫌いじゃない、と思った。 視線は細くて長い長い嘴の、ピンク色の鳥獣人を追っている。 あの声帯で会話は可能だろうか?とか思いながら。 ) [Tue 19 Jun 2007 22:46:06]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 入国、チェックイン、その後。 』 [Tue 19 Jun 2007 22:36:15]
お知らせ > 危娘@コロンジャ河付近さんが帰りました。 『(死が、全てを。 慰めてくれた。)』 [Sat 19 May 2007 00:36:59]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (………――ぺたり。 血液をとくとく噴出し続ける亡骸の傍、膝を付いて。小さな身体を、ふらり、抱き締めよう。) (恍惚のように、そっと眼を閉じる。 これでいい。 もう哀しむことも、苦しむことも、運命の悲愴に嘆くことも、二度と無い。) (――悩むことは、無い。) [Sat 19 May 2007 00:36:36]
お知らせ > 少年さんが退室されました。 『( 遠くで瞬いて、落ちた星二つ。 )』 [Sat 19 May 2007 00:33:21]
◆少年 > (多分これが終焉で、離脱で、開放。そして彼女に残されるのは、継続と、虚無と、呪縛。――どっちが幸運だなんて、知れない。)が…ァ…。(息苦しいと感じた次の瞬間には、美しい程の純潔な黒に、ブラック・アウト。残されるのは、主を失ってなお輝く胸のエメラルド、と。) [Sat 19 May 2007 00:33:08]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (やがて、彼が世界から消え行く時が来たか。 二つ影の少し前方の殺し合いも、生存者の血みどろの勝利を得て、そろそろ終焉を迎え掛けるか。 その光景を少年を透かしてぼう、と見つめて。 再び、ゆるら、視線を彼に戻そう。 ――さぁ、安らいで。少年。その命は煌く装飾品に変わると言う、確かな意味を持って終わる。――永劫に。) (悲痛な声が、ひゅうひゅう届いた。 自分が破壊し、蹂躙している命の叫びだった。彼は――死にたくないのだと、悟った。 途方も無い哀しみが襲うのは、このためだった。 己と同じ無価値の命を引きずって、どうしてまだ生きていたいのか。今まで精一杯生きて、そうしてまだまだ生きたい、と願いながら死んでいく彼の命が、魂の懇願が、寂しかった。 脊椎が、黒髪と共に哀しげに振られた。 縦に。) ……………………そう。…あんたの、言う……、とおり。 ………自死のつもりは、あたしに、…………・、無い。 …………こんなに、死に、……恋して、いても。 (頷く。ひゅるり、一度手首をこねて鞭を戻そう。断髪魔の吐息の少年を見つめたまま。) ……………………あたし、も…………、連れて行ってくれれ、ば……………………、いい、のに、と。…………いつも思う。 ……………けれど、ね。 (こつり。倒れ伏した小さな身体に、一歩揺らめいて近付く。名前も知らない。どの生まれかも解らない。ただ死に行くとしか知ることの出来て居ない少年だった。 これからも少年と同じ関係で、死を紡ぐのだろう。自分は。 ずっと。) (鞭を振り上げて。) ―――……けれど、「それ」をして、くれるの、は……………………、 あんた……じゃあ、無い。 (首目掛けて、振り下ろそう。) [Sat 19 May 2007 00:28:50]
◆少年 > (命へと繋がる痛みは、その速度を増して、やがて味わったことの無い恍惚となる。)は…ァ…。(不ぞろいな吐息がいよいよ深まるのは、苦しみを如実に伝えるであろうか。鬼子の手のうちに握られているのは、余りに脆弱な命の宝石。その意思一つで――否、彼女の背後の何者かの容易い一言で、十把一絡げに奪われる命。)……そんなの…アンタの勝手だ…ァッ!(喘ぎにもにた声は、気管支に障害をきたし始めたように途切れがち。ともすれば、未だ互いを殺め続ける奴隷たちの悲鳴に、溶け込んで。狂うた価値観は、狂うたまま、世界を破壊し始めるのだろう。)俺は……、俺……は、(数度、軽い咳込み。命の光を保つ限り、永劫に終わらぬ苦しみの、未だ一端。)生きたい!生きたいよォ…死にたくないんだ…!俺は……(生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい。壊れた自動音声の末端のように、その擦れた言葉が、何度も何度も繰り返されたのだろうか。引きずられるままバランスを崩すからだは、とうとう地面に横たわる羽目と成り果てる。ぼやけた視界の隅で、月が哂う。なんだ、退屈な田舎芝居だと、嗤う。)あんたはァ……(それは多分、届かないほどに小さく、小さく。終わり逝く最後の宝石の瞬きが、紡ぐ恨み言。)アンタは、死にたい…んだ。……生きる度胸も……死ぬ度胸も……ねェ ……だけ … の、(声は、咳にとって変わる。虚空を掴もうとするように、娘へと手を伸ばす。嗚呼、多分、届かない。) [Sat 19 May 2007 00:13:17]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (じりじりと少年の、奴隷として扱われ、今、『宝石』として死に掛けて行く彼の命の光が失われようとしているのを、不思議な思いで見つめていた。 とさり、小さな膝の崩れる音。 憎悪だけが鮮やかに、夜の中で瞬いて見える。彼の命そのもののように。) (弱々しい足掻き声は、いっそ可憐だった。可憐なものを破壊しているのだと確かに悟る。 ――首をゆら、と振った。フードが剥がれ、黒髪が肩を滑り落ちる。 血化粧を纏った頬の上の、黒々の瞳が切なそうに微笑んだ。) ……………………殺し、たい………………。 (ふらり、ゆっくりと口を利く。その間にも梃子の原理で締め付ける鞭が、少年の魂の火を消し去らんと勤めるだろう。 瞳と、口調とだけが、妙に穏やかさを持って少年の前に立つ。) ……………………殺した、い………、よ。 …………だいじな、ひと、ほど。 死の安寧、を…………あげた、い…………。 苦しまずに、済むよ……、に――……。 (ひとこと、ひとこと、噛み締めるような呟き。当然の問いには、これも娘に取って『当然』の答えを返そうか。 ふらり、白い面差しに、酷く安らいだ笑み、ひとひら。) ……………………、だから。 (ぎり、――鞭を思い切り――最後のように引き絞りながら。) ………………………、あんた、の事、も……、好き、になる、よ……………………。 [Sat 19 May 2007 00:00:33]
◆少年 > (彼女のさり気無い動作、筋肉の振動、風の揺らぎ、その一つ一つが己を繋げている無情な戒めを通して、ダイレクトに痛みとして伝わってくる。)うっァ…痛ッァ…(淡い怨嗟は激しい痛覚の苛みに打ち消された。伸ばしかけた指はゆっくりと時間を掛けて力なく垂れ下がり、ついてそれは、足の力まで奪い去った。がっくんと細い膝は地面をつき、潤んだ藍色の瞳が未だなお消えぬ憎しみをこめて、彼女を睨む。)……はな…せェ……(毒々しげに連ねるはずだった罵声は、その一言にとどめた。見上げたその瞳に、余りにも意外な色彩を見ることとなったから。悲しい強さとでも言うべきか、とにかく、想像していなかった色合い。)…しらァ…ないッ!(虐げる痛みは未だやまず、指先が冷たくなっていく。夜に同化していく。)あんたは……何故!何故俺達を……殺し…たいんだ!?(娘よ。オマエの問いの答えは恐らくそれに等しい。足らずの言葉は、たったその一つに封じ込めて。背後のざわめきすらも遠く、思いのほか傭兵の声は、鮮明に届く。) [Fri 18 May 2007 23:49:08]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (ぐるり、柔らかな四肢のいずれかを捕えた手応え――。 壊れ物のような年齢の成す皮膚組織層の感触、鞭越しに。一瞬、限りなく哀しいものを見るように、黄昏色の眼差しが侘しさを纏ったのは、刹那。 空気に新たに混じる新鮮な血液の香。 肘と手首を梃子のように使用して、ぎりぎりと鞭を引き絞らん。 苦痛の声さえ、まだ幼い。腕の先の命が、まだもがく感覚。生きたい、生きていたい、と絶叫しているようだ。 ――死んでしまえば。安らげるのに。) (ふと。本当に――哀しくなった。死を拒む少年に。) ……………………生き、た、い……………………? ……………………ねぇ。 ……………………どうし、て……………………? (少年の動脈を締め付けながら、囁くように聞いてみる。 掠れ声が、鞭の有効範囲から、そっと。) [Fri 18 May 2007 23:41:36]
◆少年 > (闇夜を焦がす焔色と、それを冷やす月光の陰。合い重なりても結局のところ、闇が些か濃いのは惨劇の致すところか。粗末な衣服から暴かれたままの緑色のコアが、迫り来る黒い大蛇のような鞭の影を、一瞬投影したか。)ひぃ…ァァッ!(怯んだのがいけなかったのか。勢いのまま突き進めば、その軌道から逃れる可能性とて無くもあるまいに。咄嗟に首をかばった右腕に、しなやかな黒い蛇が巻き付いて――えぐりこんだ。)ぐァ…ゥ!(とろりと、今一度闇を深めるのは濃厚な液体の流れ落ちる気配と、また増す鉄錆の香り。カランと、ダガーが地面を叩く。既に不自由になったその手を、再びそれを拾い上げようと懸命に伸ばす。その矮小なイキモノは、まだ生を諦めていない。) [Fri 18 May 2007 23:33:08]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (未だこうこうと燃え続ける馬車の炎が、藍色外套の黒両眼に、翠石の核を認めさせたか。 やはり血泥に汚れていても酷く美しい少年が繰り出す、稚い刹那の殺意を、跳躍の宙でじっと見下ろす。 幼い毒付きの声音。 前のめりに倒れる蛍石娘の屍を越えて迫る刃に、その憎悪の眼差しに。 身を捻り、着地と共に鞭を引き抜きざまの勢いで、少年の横から右へ凪ぐように一撃を、と。 ダガーを狙わず、その、まだ線の儚いであろう、首筋へと――。) [Fri 18 May 2007 23:25:58]
◆少年 > (他愛ない動作は未熟。明らかに武道の薫陶を受けていないか、或いは日の浅き者の挙動。月光に煌いた黒い刃は、一瞬ばかり己の目も眩ませた。激しい憎悪をそのまま具現化したような勢いばかりが切なる刃、到底相手の仕様まで想像しえたものではなく、目の前に突き出された娘の、既に原型を留めていない胸へと、深々と食い込む。)…くそッ!(ちいさく漏らした声は、まだ少年とも少女ともつかぬ音域。命を弄ぶ罪と――その代価を、傭兵の鬼子よ、知るか。)うっ…ァァッ!(死屍を跳躍した娘へと突き出して、その勢いで刃を抜く。そして、続く動作は――地を蹴り、再びの刃による襲撃を。) [Fri 18 May 2007 23:19:09]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (瞬きは、一秒の中でゆるり、一度。 阿鼻叫喚の光景の前方から飛び出した影を、一瞬、いっそ眩しい者のようにじっ、と見つめよう。 予想が無かったほど迂闊では無かった。それは刃物を投げ落とした時点で。 彼もまた、生きようとしていたかったのかも知れない。) (真っ直ぐに向かってくるならば、抱き得ていた蛍石の娘の身体を、無造作にぐい、と前方に突き出すか。 反動で背後に、ふわり、跳躍する算段――。) [Fri 18 May 2007 23:13:54]
◆少年 > (彼女を殺めたであろう血塗りの刃が、そのまま傭兵の少女へと向いた。彩る紅は不鮮明ながら、銀の光一筋が――襲撃者へと向かう。戯れるような人の群れから飛び出したのは、痩躯の少年風貌。一見して禍々しいほどの殺気をこめて――。) [Fri 18 May 2007 23:09:39]
お知らせ > 少年さんが来ました。 『( と、唐突に、 )』 [Fri 18 May 2007 23:07:29]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (血みどろの群集から、不意に、くるくると演舞でも舞うように回転しながら、一人の奴隷が弾かれ、藍色外套に抱き付く形に放り出された。) (がくり――、ふらり。よろめいて抱き留める。布袋が落ち、生首がごろごろに地面落ちる。そっと辿るように身体の線をなぞると、ぬる、と熱い感触。下向くと、彼女の脇腹は引き裂けて、肋骨と白い腸とが覗いていた。肩口に埋め込まれた蛍石が、半ば以上罅割れて、点滅の速度が鼓動のように瞬いては、一秒毎に遅くなる。) (視線だけをゆるり横向け、ふらり、顔を覗き込むと、かっ、と見開いたまま戦慄く薄蒼い瞳とかち合った。) (痙攣する瞳孔の光は、命が消え行く時の灯火だ。何て綺麗で柔らかな。何て儚く。) (ふっくらとした唇が、口付けできるほどの間近で震えた。 かかる吐息は鉄の臭いがした。 「助けて――」 そう動いたのかも知れない。) (ぬめる血液を掌に受けながら、ふと「あの街」に今も穏やかに健在でいるだろう、やはり蒼蛍石のバンクルの青年画家を思い出していた。 彼女と、風情が良く似ていた。 今、何て清らかに死に行く、彼女に。) [Fri 18 May 2007 23:06:25]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (奴隷達の間を凄惨な空気が吹き抜けた。ぞわぞわと見合わせる瞳に、悲愴な決断が浮かぶまで、ほんの数秒。) (―――『『『うわあっ!!』』』) (怒号のような号泣のような絶叫を上げて、お互いがお互いに掴み掛かるのを、黄昏色の瞳が、幸福で穏やかな光景でも覗くようにぼんやり見つめていた。) (煤汚れた腕がダガーを取り上げ、しなやかな爪が白い喉に食い込んで行く。ぐげげ、と突き出される舌。青黒い顔色。ばしゃん、と血溜まりに倒れる音。絡み、崩れ、踏み拉く鎖付きの素足たち。ビシュ――、くぐもって飛ぶ血飛沫。ぱぁっ、と爆ぜる炎に映える。うねる髪。巻き毛の翠、紅、薔薇色、銀――。) (瞬きも殆どせずに地獄の風景をただぼう、と立ち尽くして見守りながら。諦観に似た寂臭を唇に漂わせながら。死が――全てを慰めてくれるのだ、と信じた。 喉を仰ぐ。見上げると、薄昏い夜半の月。どんな光景も受け入れてくれる。) [Fri 18 May 2007 22:58:01]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (外套の両腿の切れ込みから、下賜された大降りのダガーを二振り抜き取り、ぽんと囚人の眼前に放った。) ……………………………、…選び、なよ………。誰でも、いい………あんた、達……ぐらい、キレイ、な、ら……。 (つぅ、と、無感動な呟きにぞっと脊椎を撫でられて、奴隷達の顔に不気味な戦慄が広がる。) …………………殿、は……、『死んだあんた達』が五つほど………、欲しいって、言って、る…………。 (かくん――。人形じみた動作そのまま、首が45度に斜め傾く。照り返しの炎を背景に、表情は黒い陰影により計り知れない。) ………、死んで無、い…、『残り』、は……、奴隷に、なる……………ん、じゃない………? ……………………………だから。 (ばちん――。藍色外套の翻る背後で、馬車木の爆ぜた音がした。 考えあぐねるような沈黙は、一拍。) …………………………『選び』、な、…よ…………? [Fri 18 May 2007 22:50:37]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (『襲撃』――。 唇を一文字に引き結んだ。自分の主が既に商人の枠を越えた行為に及んでいる事は、とうに理解していた。) ( だから。如何だと――、言うのだろう。止める意味も権利も無いのに。 無辜の死に安堵と羨望を持っても、悲しむ自分は、もう無いのに。) (「あの街」へ置いて出た兄の、父の、――そして、水牢の中の赤毛の戦士の、精悍な面差しが思い浮かんだ。 おぼろげな記憶で形取るどの顔も、褒めてくれてる表情ではけして無かった。) (眼を伏せた。 死が――――、慰めてくれるのだと、思った。 何もかも。) (彼女の脇から立ち上がり、いずれも美しい奴隷達をつらり見回す。どの顔も土や汗で汚れ、怯え戦慄いて見上げている。) (主は『宝石細工』が要るのだと言った。数は指定されている。残りは――。 視線の先で、炎を映して煌めく十数個のコア。) [Fri 18 May 2007 22:44:40]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (……両膝の上に布袋を置き、左手ですう、と真珠娘の頬をなぞった。 可憐な面差しが「ひっ」と慄く。血糊のこびり付いた指先は、哀しく、冷たい。 構わず頬をなぞって、娘の横の髪を掻き上げてやった。美しい銀髪が血で汚れる。 もしもこのまま尋常に送られて、奴隷商の元に着いていたなら、この世界の者は二度と触れることが出来なかった代物だ。主の競り敵の商売は、表向きに奴隷商と言いながら、様々な種族奴隷を解体し、生体研究者相手に売り付ける闇の臓器商だった。) …………………………、………………………あった、かい………。ま、…だ………………。 ((ぽつり。薄い唇から湿り気の無い掠れ声。わなわなと震える頬は、まだ「いきもの」の体温だ。 それでは、いけない。自分の安寧の為だけでは無く、襲撃の主旨として。) [Fri 18 May 2007 22:37:14]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (藍色外套がふう、と幽鬼の足取りで一歩踏み込むと、布袋から何かが零れ落ちた。)(ごろり、――どしゃり。血液で湿る地面に落下して、側面が無残に潰れる。御者の生首が恨めしげに睨む虚空。 引き攣った悲鳴が奴隷の間から引き上がった。後ずさりかけて、ばしゃ、と水音。河の音では無い。地面の水溜まり――血溜まりの音だ。袋の持主の死人色の頬も、外套の胸も、四肢も、べっとりと血糊で汚されている。布の中身は、全て鞭が引き千切った「それ」。 成果の証拠として持ち帰る際に、既に事切れた使用人達の首ひとつひとつを、髪を持ち、ずるり引きずって袋に放り込む無慈悲を彼女達は目撃している。) (ふらり、黒々の二対眼の瞬き。血みどろの光景の中で藍色がふらふら歩み行き、ゆっくり奴隷の傍へしゃがみ込む。 紅い地面の創造主だ。血化粧を施した無機質の表情を見上げて、真珠の乙女の唇が戦慄いた。) [Fri 18 May 2007 22:27:12]
◆危娘@コロンジャ河付近 > (『商品』十人ばかりが傭兵達によって引き出され、へたり込んだ先頭で、真珠色の髪を持つ乙女の肩が発狂せんばかりに震えている。その横で、彼女と手を握り合うようにして崩れ落ちた翠石(エメラルド)の少女の眼差しも、己が運命に対する絶望の色だ。) (本来の購入主も奴隷商であるから、彼の元へ送られずに済んで良かったと喜ぶ所作では到底無い。彼女等ががたがた凝視する先で、蒼白い半顔が力無く、つらり、と首の辺りを傾げたからだ。藍色の両袖が一抱えにしている布袋から、酷く生々しい臭いがつんと漂って来るのに、動作だけは童子めいてあどけなくすら見えるからだ。) (異常の風景。救世主では決して無いと、すぐ知れる。背筋を駆け上る悪寒。 袋から漂う臭いは、夜風に混じった鉄臭と似ていた。) [Fri 18 May 2007 22:21:38]
◆危娘@コロンジャ河付近 > ――――、あぁ―――…、…、 (他に言葉でも呟くならば、成る程、と矢張り水気の無い声音が同意したろう。一拍と言うには長すぎる鈍重な沈黙の後、かくり、フード下の細い頚椎が頷くかたちに上下する。びゅお、と温い夜風が背景の黒に溶ける外套を揺らす。涅槃の国のように粘度のある黒空の下。一切の感情を殺ぎ欠いた様な白い面差しが見つめる場所は、夜の中で、確かに其処だけ煌いて見える。) (二対の黄昏色の水晶体に、傾き、打ち壊されて燃え続ける荷馬車の炎と、その外へ投げ出されためくるめく色彩の投影。こうこう揺らめく火に彩られる、緑、青、紅、黄、黄金、紫石の核――。「宝石」には間違い無いか。 『商品』とは、いずれも擦り切れた麻の筒衣と錆びた足鎖を身に付け、恐怖の表情を瞳に込めたバンクルの奴隷達だった。) [Fri 18 May 2007 22:15:57]
お知らせ > 危娘@コロンジャ河付近さんが入室されました。 『(競り負けた商品は、宝石細工だと主人は言う。)』 [Fri 18 May 2007 22:12:26]
お知らせ > 危娘@主私邸さんが退室されました。 『(死に慰めて貰おうと、思った。)』 [Tue 8 May 2007 23:38:22]
◆危娘@主私邸 > (怯えるように早口に囁いてそそくさと退散する彼を、ぼんやり見送ってからたっぷり数分間。 ぎくしゃくと身体を起こした。油の差し損ないのように関節が軋む。昨晩から何も腹に入れて居なかったが気にはならなかった。酷く喉が渇く気がする。それだけだ。) (ぐすぐすと泣きじゃくりながら、投げ出してあった外套をずるりと引きずって歩き出す。手首で何度も拭う涙がとうとう目の淵を薄く裂き、睫の端から細い紅筋が糸を引いた。頬をつやつやさせる雫跡と混じり合い、涙は塩味から鉄味になる。) (気がつくと、周囲の喘ぎは既に無く、自分は娼窟に一人ぽつんと残されていた。はやに主の下へと戻って行ったものか。 まるで迷子の光景が、帰って――途方も無く安堵させた。すぐに襲う焦燥と疲弊感。) (ううん――、) [Tue 8 May 2007 23:37:52]
◆危娘@主私邸 > (きつく冷たい肩を、現実の誰かが叩いた。) (びくりと震えるように情けない泣き面を持ち上げると、頭の上に見知った顔があった。現地民の傭兵仲間だ。自身を薄気味悪そうに覗く表情が、のろのろと意識を覚醒させる。) …………、…………、…………、な…………に…………、……? (風化のような硬い掠れ声は、喉からざらざらと絞り出た。) (「集合だって。今度は街道。競り落とし損ねた宝石一式、競り敵の荷馬車からごっそり盗むみたい。 勿論アンタにも働いてもらうってさ血塗れ翼の鳥」) [Tue 8 May 2007 23:29:07]
◆危娘@主私邸 > (今更何を、と心のどこかで自身を嘲笑う誰かが居た。良く知っている誰かは「安らいでね」と囁きながら鞭を振るい、「もうシアワセだよね」と安堵して死骸に頬摺りしているのだった。しっくりくるそんな光景は、万人の否定の中で自分と死の使いだけが甘受してくれる陶感。) (相棒の悪魔の知り合いを殺したら、彼にも憎まれるのだろうか。 では兄は? では父は? 答えはその『誰か』がやっぱり知っているのだろう。それが普通なんだ、とせせら嗤い。『誰か』は額の十字傷と仄白い頬を持って歪に唇を持ち上げる。 めそめそと泣き濡れる夜を増やす以外に、脆弱な神経を保つ術は無い。) ぅ………、え――、えぇ――ッ…………、ぁッ―――…、…ッ…、 [Tue 8 May 2007 23:17:39]
◆危娘@主私邸 > (けれど、誰かを殺めると言うのはそういう事だ。解っていた。彼だけでは無い、自分は他の誰かの憎しみの刃で――きっと――恍惚に死ぬだろう未来を。) (だからこその恋。だからこその裏切りの無い慕情なのに。死は自分の上にも平等で、必ず裏切らず与えられるものだから、愛しくて愛しくて焦がれて仕方が無いのに。) (けれど、彼は違う。相棒の悪魔さえ、違うと言う。きっとヴェイトスの兄も、悪魔の父も、誰もかも。いずれ涅槃の先だけで永劫に出会う事が出来るのに。彼らだってきっと、) ……わか、………ッて…………、る、のにッ…………! [Tue 8 May 2007 23:05:24]
◆危娘@主私邸 > (何でもない百人の怨嗟は平気なのに、どうして知人一人の憎悪が哀しいのか。) うっ――、うぐ…、…ッ………、えっ、ぁ――、……、ぅ―――、し、よう………、 ど……、しよ………、 あんな………、なんで、あんな所ッ――、に…………、 うぅッ――、……嘘………、嫌ぁ………、あんな、あんな怒って………ッ! どうして………!? (ぐずぐずと虚ろな呟き。最後の言葉は「どうしてあんな所に居たのか」より「どうして会ったのか」の意味のほうが強い。彼の怒りの、無念の、復讐のオーラを肌で知った時、自分にも「どうして」と囁いた。 あの時、あの瞬間に彼の刃を受けていれば。死神に連れて行かれる事が出来たのに。) [Tue 8 May 2007 22:58:35]
◆危娘@主私邸 > (自身の澱のような記憶の中でも、最強の戦闘士。 彼との三度目の邂逅は、決して快いものでは無かった。追い来る凄まじい殺気より、以前より一層冴えの鋭い異国の武技より、自身の顔を確かめた時の何とも言えない驚愕の表情が忘れられない。あの顔で自身と彼との敵対を知った。) (百人を殺めると、百人の憎しみを背負う理屈を知りながら死に恋をしている己を理解している。自分はあの瞬間、彼の憎しみも負ったのだ。理由は幾つも思い当たった。思い当たるだけの自覚はあって、ありながら人を殺している。安心するように。幸せになるように――。) [Tue 8 May 2007 22:47:23]
◆危娘@主私邸 > (一層きつく膝を頭とを抱え込み、室内端の闇暗がりに自分を隠蔽させるような絶対拒絶の仕草に、やがて猫娘の方から口を尖らせて離れて行った。) う、――うぐッ……………―――、(ぜいぜいと喘息のような呼吸を吐いて戦慄く肩。何十度と上下させてからきつく唇を噛み締めて顔を上げた。 蒼白い面差しに残る水筋の跡を、室内灯が陽炎のようにつらつら映す。涙と唾液で濡れた硬い頬に黒髪が数筋張り付き、小さな貌はいよいよ死神の体たらくを象る。 乾いて水気のからからな唇を、盛り上がる紅い粒がつう、と伝って顎に滴った。壁隅の闇は全てを庇ってくれるのだろうか。) [Tue 8 May 2007 22:38:35]
◆危娘@主私邸 > (主人の――正確には主人の取引先の貴族の――私娼館である。天井が低く床が広い。穴倉めいてねっとりと暗く湿った室内のあちこちで、傭兵仲間の男女が身体をくねり絡め合わせている、その片隅。 酒も薬も一欠片も口にせず、先の任務から戻って来るなりめそめそと泣き続ける藍色外套に、「以前から気が在ったの」と獣臭い吐息と共に摺りよって来たのはあの猫娘だった。 先刻から何度も何度も振り払うのだが、そのつど言い寄る力を増しては、湿気にべとついた肌と唇を熱心に寄せて来る。) 放――、とい、て――…、うっ、あ――、ほ………、とい――、てッ――………! (「馬鹿。慰めてあげるって言ってんじゃないさァ」) (額の傷の上をぬるりと粘液が這う。命のある生暖かさに嫌悪感の倍増。 両手を交差するようにして頭を膝の中へ抱え込む。) [Tue 8 May 2007 22:18:38]
◆危娘@主私邸 > (「んもう、何泣いてんのさァ、さっきからァ――、」) (こんなにきつく膝と頭とを抱えて縮こまって居ても、獣人のぬるつく舌は、ほぐすように肘の隙間を割り入り、頬をざらりと舐め回す。 いやいやと激しく首を振ると、猫娘の唾液とは違う涙の粒がばらりと散った。) っ…、ち……、あっち、行、て――、 行……て―――…、ッ…………、 (腕をぶんと脇に振るようにして熱い身体を邪険に避けた。 一瞬怯む気配。それでも暫くもしないうちに、最初の姿勢を改めて硬く結ぶ自分の膝に、本物の猫撫で声で寄り添ってくる。) [Tue 8 May 2007 22:08:16]
お知らせ > 危娘@主私邸さんが入室されました。 『うぐッ――…、え、ぇえっ…、ひぅ――ッ、…、』 [Tue 8 May 2007 22:00:20]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 『――娘が戻ってきたならば、悪魔は何処と無くうれしそうに撤退するのであった。』 [Mon 7 May 2007 00:58:16]
◆緑色外套 > (『あたしのせいなの?』 そう、相棒の娘は言った。 ガシガシと頭を引っ掻き回す。 どうすれば良いのだろうと思う。 ――あまりにも馬鹿馬鹿しい事実だが。どうも自分は、あの娘を喜ばせたいらしい。 「難しいと思うけどなあー?」) 五月蝿ェよ。俺ァ――俺の、好きなようにやるだけだ。 ソイツがァ、悪魔ってェもんだろう?(違うか、と問うて悪魔はカカ、と軋んだ嗤い聲を漏らした。 無理に嗤ったためか、少々かすれてはいたが……少なくともこの場に、その違いをわかる人間はいなかった) [Mon 7 May 2007 00:45:39]
◆緑色外套 > (『別にぃー』 その気の無い返事にケッと舌打を一つ。 外套の内に首を埋めるようにして、悪魔は娘の向かった水牢の方向を睨む。 ――何が起きているのか、悪魔の視力では把握できない。 だが――大丈夫だと思う。思わなければなるまい。 相棒を待っているのだ。 心配するのと無事を信じる―信じる。嫌な言葉だ―ことは義務である、らしいと悪魔は考える。 だというのに、思考はグルグルと頭の中を廻っていた。 )チッ……テメェが妙なこと言うからだぞ、この野郎……(『でもさァー。その右肩、あの娘にやられたんでしょー?』 指摘されて、思い切り顔をしかめた。 先日の暗殺騒ぎの際、相棒の少女に突かれた傷だった) [Mon 7 May 2007 00:35:15]
◆緑色外套 > ――……心配しちゃ、悪ィのかよ?(『別にぃー。アンタにゃ似合うよ』 けけ、と笑う猫娘に溜息を一つ。いい加減落ち着くべきだと思ったのか円匙を抱えて悪魔は座り込んだ。 闇夜に煌く青い鬼火が、じっと暗い水面を睨む。 彼女が戻ってくるのを待つように。 『でもさー』 猫娘は言う。 『なんであの娘にご執心なわけー?』)……別に。俺が気に入ってるからじゃァ、駄目なのか? 良いじゃねェかよ、俺ァあいつの相棒なんだぜ? [Mon 7 May 2007 00:23:30]
◆緑色外套 > (――相棒の娘が始末に向かってからというもの、緑色外套の悪魔は、合流地点を落ち着かない様子で歩き回っていた。 共に待機しているのは猫の獣人ほか数名。 彼らはジットしているか、眠るようにしているか、酒をあおるかなのだが――悪魔は落ち着かなかった)…………ったく。面白くねェ……(『心配なのかい?』とかなんとか、散々からかいつくされた後だったり。 ――そう、なんとも情けないことに、自分は心配、している。らしい。 あの娘を。 相棒を) [Mon 7 May 2007 00:16:16]
お知らせ > 緑色外套さんが来ました。 『――水牢から離れた、合流地点』 [Mon 7 May 2007 00:13:56]
お知らせ > 緑色外套@裏路地さんが帰りました。 『――翌日、円匙で頭を叩き割られた死骸が五つ、大通りに放置されていた。』 [Sat 28 Apr 2007 02:35:58]
◆緑色外套@裏路地 > (――つまりは、捜査の撹乱。 あの船の上で起きた虐殺の凶器。 虎男に死を与えた二つの凶器のうち一つ。 そして、それと同じ凶器を用いた――連続殺人が起きたら、捜査員はどうするだろう? どう思うだろう? 或いは、あっというまに真実に辿り付くかもしれない。逆に気にしないかもしれない。 だが、そう言った駆け引きを想像し、悪魔は『面白い』と思った。 思ったら、行動するだけだろう。 カカ、と軋み聲を上げて嗤い、己の得物――円匙を持ち上げる)条件はさっき言った通りだ。 カウントは、よろしく頼むぜ?(嗤いながら、悪魔は歩き出す、とりあえずは――手始めに、五人。 五人だ。 もっと多いほうが良いか? それとも好くない方が? まあ良いさ。 時間はまだある。 恐らくは) [Sat 28 Apr 2007 02:35:24]
◆緑色外套@裏路地 > (悪魔には小難しいことはわからない。 ただ。 猫の獣人から、雇い主の商売相手が捕まったという噂を聞いた。 いや事実なのか? 悪魔は真偽を確かめたわけじゃあない。 ただ、まあ、となれば、少々動くのが早くなっただけだ。 構うものか)……あン? 別に良いだろうがよ、死体が見つかったって。その方が面白いからな(蒼い鬼火を細めながら、心底楽しそうに悪魔は嗤う。 ただ――……。ちょっとした気紛れだ。 あの虎男の死骸は見つかっただろう。それに、船の上で繰り広げた虐殺も、この件を調べている何者かは知ったのだろう。 そして恐らくは、それを受けて――あの娘も、相棒も動くはずだと、そう思うから)……かき混ぜてやるのも、悪くはないだろうさ。 [Sat 28 Apr 2007 02:31:33]
◆緑色外套@裏路地 > ――『ゲーム』をしよう(薄暗い路地の奥。月や星の灯りも届かない暗がり。入り組み、薄汚く、誰も近寄ることの無い――アングリマーラの掃き溜め。その奥で、緑色外套の男は、黒い影のような男に、こう告げた。 『ゲーム』をしようと)別にヴェイトスだけってェわけじゃァねェだろ?(カカ、と軋んだ嗤い聲が響く。耳障りな騒音であっても、それを咎めるものはいない。 目前の影もまた、無言で見返すだけだ。 「条件は?」 その視線の意図は、ただそれだけ。 悪魔はおどけたように腕を組み、そうだな、と思案する素振りを見せて)円匙で、適当に――とりあえずは五人から始めるってェのでどうだ。 ああ、死体は隠さなくて良いぜ? 見つからなくっちゃァ意味が無ェからな。 [Sat 28 Apr 2007 02:27:45]
お知らせ > 緑色外套@裏路地さんが入室されました。 『――……一方の悪魔と言えば』 [Sat 28 Apr 2007 02:23:00]
お知らせ > 危娘@カラ河/昼さんが退室されました。 『(背を向けると、小さな啜り泣きが背中を打った。)』 [Sat 28 Apr 2007 02:16:35]
◆危娘@カラ河/昼 > (河から上がり、濡れ鼠のまま数歩歩いて、振り返った。) (川縁の少年と、目が合った。) [Sat 28 Apr 2007 02:15:17]
◆危娘@カラ河/昼 > (正体は兎も角、場所は知らなければならないな。 ぼんやりと仕事への感情に戻る。 カプール卿の安否や連れて行った正規兵(だろう)の正体など、大して如何でもいい。主人だって馬鹿じゃない。切られる前に、蜥蜴の尾自らが千切られなければ身を滅ぼす。 いずれ死が――、誰にせよ、また増えるのだろう。 また骨が河へ流れる。) [Sat 28 Apr 2007 02:13:42]
◆危娘@カラ河/昼 > (忙しなく移動する猫目をつらつら見つめ、表情はそのまま、首を僅か斜めに傾ける。) ……………………………………――、物好き。 (ぽそり。) ……『えらい人』の、精神力……とか――…、信用するん、だ……? (猫娘の金色の毛並みがぶわっと逆立つ。概ね自分達の雇用主――貴族や商人やら――達が、巡回衛兵だか自治兵だか官警に捕縛され、薬の出所を恫喝声で詰問されたそれだけで根を上げない理由も無い。いくばくの日々もしないうちに、売主が悪いと全てを白状してくれることだろう。彼らは辛い目も痛い目も怖い目もめったに会ったりしないのだ。) ………………………、場所と正体、解、…る? (端的な台詞。最も必要で最も難しい本題だ。 けれど猫娘ははっと細い瞳孔を見開いて、たちまちだっと来た道を戻り始めた。みるみる豆粒のように影が小さくなる。 言外に「慌てる前に仕事しなよ」と言ったのが気付かせたらしい。彼女の鼻なら、貴族の匂いを追えば、あるいは彼の居場所――連行された場所にたどり着けるかも知れない。) [Sat 28 Apr 2007 02:06:44]
◆危娘@カラ河/昼 > (ずぶ濡れの衣の裾をぴしゃ、と払って立ち上がると、街の方から、自分を目指して走りよって来る見覚えのある影が見えた。 近付くに連れ、はっきりする姿形が安革鎧を身に付けた猫化の獣人だと教える。傭兵の一人だ。それだけで既に憂鬱なのに、猫娘の表情が只事じゃないと語っている。) ……………………………………、何。 (ぜいぜいと寄って来る猫娘に、ぷつり、単調に尋ねる。声も顔にも変化が無いのは精神力の忍では無く、奇異の感情も表に出難い理由だけがそれ。) (「や、やばいよ! 今、情報が廻ってきたんだけど、何かちょっと前に、カプール卿がパクられてたらしいんだ!」) ……―――、カ――…、…誰。 (眉を潜めると、猫娘の声は苛立ったようにキンキン高ぶった。 「馬鹿!旦那様のパトの一人だろ! やばいよ、やばいって。どうせヤクってるトコでも捕まったんだぜ。 そりゃブツはナジャの紋入りのままだし、それに――、」) (キンキン声は此処で僅かにトーンを落とした。) (「あ、あんたの事とか怖がってるから、迂闊には喋らないと思うけど――、」) [Sat 28 Apr 2007 01:47:31]
◆少年@カラ河/昼 > (女性の昏い瞳が、不意にほんの微か歪んだ。) (「………その時まで、生き、な」) [Sat 28 Apr 2007 01:35:22]
◆少年@カラ河/昼 > (ざんぎり髪の襟足が項に張り付いたのを、そっと後頭部に取り払って、女性は紅い水の中に膝を抱えるようにしてぎくしゃくと座り直した。 つう、と音も無く、ずぶ濡れの白い貌が内緒話でもするように近付いた。匂いのしない吐息がそばかすの鼻先に掛かっても、少年は女性の両瞳を見たまま身じろぎもしなかった。) (「だけど、それは今じゃないよ」) (少年は、ふと。この女性も誰かを亡くしたのでは無いか、と思った。何でこんなに寂しそうに見えるんだろう。喋るんだろう。) (「いつかあんたも、お母さんと会える日が来る。 最期は、誰にでも必ず、平等にやってきてくれるものだから。 けれど、今じゃあ、…無いね。 …だから、その時まで――…、」) [Sat 28 Apr 2007 01:33:24]
◆少年@カラ河/昼 > (お母さんに会いたい。言葉にした。 女性の瞳がすう、と動いて自分の顔の上で停止した。) (「お母さんに、会いたいかい?」) (繰り返す。頷いた。 喧嘩のことを謝りたかったし、辛いカリーが食べたかった。) (女性は哀しい唄でも歌うように、「そう――、」と言って。) (ぬう、と濡れた両手が持ち上がる。 少年の砂汚れの頚椎に、つらつらと雫の光る指が触れた。 指は、冷たかった。) [Sat 28 Apr 2007 01:19:23]
◆少年@カラ河/昼 > (「――大丈夫?」) (白黒の女性は疑問符を付けたか付けないか解らないぐらいの発音で聞いた。少年と、骨に。 お母さんです、と話すと、ゆらりと項垂れるように頷いて、同じ緩慢さで顎を上げた。感情の欠けたような無表情の面差しが、何故か荒涼めいて、寂しそうに見えた。今日の自分のように。) (知らない女性は、視線をゆっくり彼方に巡らせて首を停止させた。ぽつぽつと水気の無い音階が言葉を紡ぐ。「大丈夫。」) (今度は疑問符が無いように感じられた。的確に。) (「あんたの母様は、これからはもう苦しむことも、辛いことも無い。幸せになれる筈さ。安らげるよ。これからずっと――」) [Sat 28 Apr 2007 01:12:53]
◆少年@カラ河/昼 > (黄昏色の瞳が瞬きもせず少年を見た。それから、のろのろと重ねた二組の指に。 人形のように滑らかで硬い骸骨色の五指が、水の中でするりと離れた。 女性を見上げて。指を開いた。 母の骨は、息子の指の下に守られて、さらさらと水に溶けて行くところだった。) [Sat 28 Apr 2007 01:02:16]
◆少年@カラ河/昼 > (顔が湿った砂に埋まる刹那、水音はもっと近くから、もう一つずつした。 ぱしゃぱしゃと駆け寄る音。ばしゃんと水に伏す音が。) (わっ、と男達が今更気付いて道を避ける千鳥足が、歪む川水の中で見えた。 母の骨を隠した自分の手の上、自分よりもっと細く白い両手も。) (のろのろと顔を上げた。 たちまちぽたぽた雫が大量に落ち、濡れ鼠の景色の近く、紅い光景を背後に、すう、と持ち上がった白い貌が見えた。ヴェールのように身体に絡み付く長い髪も、藍色の異国の衣装も彼と同じにずぶ濡れていた。) [Sat 28 Apr 2007 00:56:59]
◆少年@カラ河/昼 > (三十分が過ぎた。一礼して御坊が去る。) (一時間が過ぎた。祖母が瞳に哀しみを溜めて帰路に着く。) (二時間が過ぎる頃には、辺りはすっかり濃い夕暮れ色に染まり、紅い水面の中で、母の骨は、殆どが水に砂糖が溶けるようにカラの水と融合して流れて行っていた。じっと睨むように見つめる先近く、母の喉仏が最期に残った。) (顔を上げた。 紅い日と河上の向こうから、駱駝飼いらしき風体の二人組の男が談笑しながら此方へ歩み来る図が見えた。膝を付けて母を見守る少年に気付く風情も無い。おろおろするうちに、水跳ねの足音はすぐ近くまでやってきた。) (お母さんが! ――咄嗟に骨を庇うように浅い水に身を丸めた。) [Sat 28 Apr 2007 00:48:47]
◆少年@カラ河/昼 > (その代わり。少年は骨の行方を見守る事にした。死骨を食らう人面鳥避けの御守りも、霊体を清め浄化するまじないのオニキス飾りも買えなかったから。貧乏とはそういう意味も含んでいた。葬儀すら出せないかと思ったほどだ。幸い家中をひっくり返すと、台所のかめの中に油袋で包んだ貨幣が見付かった。母が少年の為に貯めてくれていた金だった。引き換えの重労働に、母は疲弊して逝ってしまった。ありがとうも言えない。余計な事をしないで、と悪態も付けなかった。付く相手は今、砂の上で静かに河の流れに身を委ねている。) [Sat 28 Apr 2007 00:33:25]
◆少年@カラ河/昼 > (御坊が下流のほんの川縁へ立ち、少年と祖母を呼ぶ。彼らの埋骨所だ。父の葬儀の時も同じように同じ場所に骨を置いた記憶を思い出そうと勤めたが、途方も無い喪感に適いはしなかった。) (「さぁ、骨を置いて下さい」) (御坊が川縁を指した。 祖母がぼそぼそと項垂れたまま、視線で促す。) ――嫌だ! (少年は、母の袋を強く掴んで反発した。袋を抱き締めて、一歩後退する。 だって、もし誰かが河に入って、母の骨が踏まれでもしたらと思うと。) (「大丈夫ですよ」 御坊が言う。 唇を強く噛むと、ガサガサの薄皮がはがれて肉の味がした。 父と母を一緒の場所に置いてやらねば、母が一人になってしまう。 指示に従うしかなかった。 岸に近付き、袋を逆さにする。 母の脊椎が、頭蓋骨が、大腿骨が、喉仏が、あばらが落ちて透明な水の下の砂に落ちた。) [Sat 28 Apr 2007 00:25:11]
◆少年@カラ河/昼 > (呆然としたままの息子の心を置き去りに、母の身体は火葬場で焼かれ、今日の正午を過ぎて漸く、御坊が遺骨の袋を持ち帰ってくれた。十三日と四日後の斎式(葬式)だ。御坊の他に、祖母と彼しか居ない葬儀だった。 母の入った袋を持たされた時、肉親の喪失感が十歳の背中をどっと襲い、河へ着くまで殆ど夢遊病のようにして歩いた。悲しいより、寂しい。寂しいより、悔しい。 もっと生前、母にしてやれる事はなかったのだろうか。男もくたびれる農家の下働きは重労働で、いつも関節が痛いと零していた母の肩を、ほんの少しでも叩いてやれは出来なかったか。) (人が死ぬと言うことを、初めて知った日だった。 寂しい葬列が、カラ河に昼を過ぎたころ到着して、夕日を映す水面が役目の一つを果たさんと静かに待ち構えて居る。 きらきらと光る雫が、酷く目に染みた。) [Sat 28 Apr 2007 00:14:10]
◆少年@カラ河/昼 > (彼が三つになるかならないかの頃、流行病で父が藁葺き寝台の上で眠るように逝ってからは、女手一つで育ててくれた母だった。 アングリマーラでは、家族を養うためにほんの子供も、時には泊まり込みで働きに出る。母が粗末な上でうつぶせるように斃れた時、彼は奉公先の商家の丁稚として、郊外の商隊(キャラバン)に使いで向かった最中だった。 たかが平民の丁稚小僧に親の訃報を知らせる者も無い。戻ったのは次の日の夕方で、母はもう腐り始めていたと言う。 「お父さんのほうがきれいだったよ―、」 遺体確認に立ち会った祖母が俯くようにそう言った。母を看取るは居なかったらしい。 苦労だけさせて、苦労を背負わせたまま、逝ってしまった。 少年の黒くこけた頬に、年齢に不釣合いの引き攣るような後悔が浮かんだ。母とは家を出る前に、昼食の献立の事で喧嘩をして飛び出してきたのだった。 もう謝ることは出来ない。彼が辛くて嫌だとけちを付けた香辛料のきつすぎるカリーの、あの口の中がひりつく味が懐かしかった。 ――口にすることはもう無い。) [Sat 28 Apr 2007 00:01:56]
お知らせ > 少年@カラ河/昼さんが来ました。 『(少年の母が死んだ。)』 [Fri 27 Apr 2007 23:40:49]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 『――いつか、アンタに殺されてやるよ』 [Mon 23 Apr 2007 01:43:05]
◆緑色外套 > (悪魔は其の言葉に、どう思ったのか。そうか、と頷いた。 そして嗤った。 カカ、と。 軋んだ聲を上げて。 いつか――いつか、そう言われたことがある。だから。 それを嗤って。)言ったろう? ――俺は、いなくなったりしない(円匙を、ゆっくりと背中に納める。 そして、かつてした約束を、もう一度告げよう) [Mon 23 Apr 2007 01:42:48]
お知らせ > 黒いサリーの娘@ハレムさんが退室されました。 『(大事な人が、) …何処へも行かないように。 (喉を切り裂くと、あの美しい紅が上がった)』 [Mon 23 Apr 2007 01:40:45]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (言葉を途切らせて。薄く首を振る。客の一人が何を思ったか「うひょお」と奇声を上げて飛び跳ね、着地して地面へ瞑れた。宴も終焉に近い。女の命も。 風前の女にゆらりゆらりと近付いて行く。背中から、つらつらとか細い掠れ声。) ―――――…生きていて、欲しくないんだ。 グレイブさんに。 (女の前に、ふらり。達する。ぴくぴくと痙攣する瞳が見上げるのが、己の影の中で酷く印象に残った。 彼女の弾かれたダガーを、かしゃり、拾い上げる。) [Mon 23 Apr 2007 01:39:00]
◆緑色外套 > ――なあ、危娘(肩の傷。痛み。女へ与えた死。手の中の円匙。全てが空虚。 だから、確かめたいと思った。 彼女の言葉を聴きながら、口を開く)――俺は、邪魔だったか? 傍に、いない方が、良かったか?(もしもそうならば、と。想像することが耐えられなかった。 悪魔なのに。悪魔のくせに。 そんな程度のことが、耐えられなかった。 娘を見つめる蒼い瞳は、困ったように細められる。 そうでなければ良いと、思いながら。 そして、重ねて、問うのだ。 それは、己に対しても)……俺は。 アンタに――何をしてやれる? [Mon 23 Apr 2007 01:31:34]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (紅い酒に酩酊する主人や客の殆どが床に座し、或いは褐色の腕を絡めあって横倒しになり、快楽に夢心地の凶宴の中。ぼう、と立ち竦む。白い肌が寒々しく目立つ影。風も無いのに、頼り無げにふらふら揺れるサリーの裾。 がきん、とダガーごと弾かれて、遠心力から女が壁まで飛んで行く。血の糸が暗がりの中で、やけに鮮明に目立った。 ――女の姿を限りなく寂愁を含んだ黄昏色が二つ、追って。悪魔を見た。 彼は、解らない。あの虎人も、ナジャも、プリー老も、誰も解って居ない。 哀しみのような笑みが、淡い紅を引いた薄唇に浮かんだ。 ふらり、ふらり。一歩一歩近付いて。悪魔の肩にそっと手を触れよう。自分の放ったダガーが刺さった箇所から溢れ出る血を、傷付いた手指で絡め取り、低い呟き。歌うように。哀しげな。) ―――…、あたし、と。死を。 …分かたないで。 だいじ、な…、グレイブさん。 (掌に溢れるどろりとした紅。何時だって、庇って欲しくなど無いんだよ。――死からだけは。) (ゆっくり目を上げると、悪魔の肩の向こう、壁際に叩きつけられた女が蠢くのが微か見えた。死の間際の痙攣だ。それでも腹では、根の国にはまだ、遠い。 彼女がもし手だれなら。自分に死神を見せてくれたのかも知れないのに。 彼女に目をやりながら、もう一度囁いた。) ――……、あたし、は……, [Mon 23 Apr 2007 01:26:43]
◆緑色外套 > (悪魔には。 その潜入した刺客の動機なんて知らなかった。 彼女が何を求めてここに忍び込み。何を求めて短刀を投擲したのかなんて知らなかった。 関係の無い事だった。 だってそうだろう? だってそうだろう。 だってそうじゃないか! 目の前の、この女は、自分の背後にいる相棒へと刃を向けた。 なら――自分が、彼女へと円匙を振るうのに、それ以上の理由は無い、筈だ)……危娘……ッ! (娘の名が、自然と口から紡がれる。 大丈夫という言葉。一瞬だけ、口から安堵の息が漏れた。 ――自分が死ぬ気はないし、そして娘を死なせる気もなかった。 少なくとも。少なくともだ。 それは守りたいとか、そう言った感覚ではなくて。 きっと独占欲に近い、醜い感情だ。 悪魔はそれを醜いとも思わなかったけれど。 女の叫び声を、無感情に悪魔の蒼い眼が見つめ返す。 握った円匙を振り上げて、その腹部へと打ち込もう。 そのまま、吹き飛ばされてしまえと、その意思を込めて、そして――)…………グ、ぁ……ッ!?(右肩への、熱を持った感覚。――それが、相棒によるものだと、気付いたとき。 悪魔の顔に、喜びとも悲しみともつかない、名状しがたい表情が浮かんで、消えた。 残るのは、笑み)――それが、望み、か。――危娘? (拒んではいない。 受け入れるような、言葉) [Mon 23 Apr 2007 01:12:22]
◆黒いサリーの娘@ハレム > ( 庇ってくれた。 悪魔の肩を目掛けて。 ) [Mon 23 Apr 2007 01:05:12]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (素人技だ。すぐに知れるのは、水平にした手の甲の右上半分、その肉の半ばまでしか刺さりきって居ないからだ。 どんよりと曇った瞳の客が、主人が、鈍重な動作で身体を揺らす。異常事態の認識も無いらしい。 ――それでいい。血を、死を見て悲鳴を上げたり、『愉しがった』りするひとびとだ。血の滴る腕を主人の顔前に構えたまま、俯いて。) ―――大丈夫。……これじゃあ、死ねない……よ。 (視線をまっすぐ前方へ向けると、調度天窓から注ぐ月光の下、円形の光を浴びて、見覚えのある女が凄まじい形相で主人と自分を睨んでいた。照らし出された踊り子服と夜の照明。まるで舞台のように整った世界だ。ぼんやりと思う。 何時の間に紛れ込んだか、彼女の褐色の肌と金髪はナジャの娼館で見た美貌。主人の仇討ちにでも来たのだろう。決死の潜入は、だけど、これじゃあ、誰も殺せない。――安らがせには出来ないよ。) (ずるり、刺さったダガーを引き抜いて。彼女と自分を分かつ悪魔をひっそりと見上げた。 彼もまた。こんなに。身近な誰かの死が怖いんだと言っているのに。 ぼたぼたと液体――血液が黒いサリーをもっと濃く染め上げる。 あの虎人の吹き上げた血を思い出させた。 ずきんずきん。緩慢に激痛を伝えてくる腕をゆっくりと――振りかぶる。 「あんたさえ居なければ――、」 ナジャの恋人が叫ぶ。褐色の腕にも次のダガーが握られていた。 だから、そんな腕では。誰一人涅槃へ導けないよ。優しい人。) ―――、 (瞬き一つ。女が我武者羅に投擲したダガーの軌跡を半ばまで見て。 自分も握った腕を振ろう。) [Mon 23 Apr 2007 01:03:56]
◆緑色外套 > ―――危娘……ッ!! (叫んだ。――次の瞬間、考えるより先に身体が動く。 のろまな己を、これほど呪ったことはない。 背中の円匙を引き抜きながら、娘の目前へ。 否、娘を庇うように、だ。 もしも彼女に――悪魔の瞳を見る余裕があれば。 彼が。 今までに無く――本当に、取り乱していることが見て取れたろう。 悪魔らしくない、ことに) [Mon 23 Apr 2007 00:49:52]
◆緑色外套 > ……アイツは、わかろうとしなかっただけだ。(ぼそり、と呟いた言葉。それが、半ば自己欺瞞であるのは理解している。 『理解しようとしなかった』『理解しよろうとして理解できなかった』 結果は同じだ。 まったく同一。 そして彼女は、また諦めてしまうのだろう。 そう思うと、悪魔は堪らなくなった。 どうにか――どうにか、娘に。 娘に。彼女に。 其処まで考えて、悪魔は一瞬、愕然とした。 自分は彼女に、どうなって欲しいのだろうか。 ――■せになって欲しい―― 否だ。 否。 否だ。 それは、なんて。なんて悪魔らしくない思考! ……己の、あまりにも忌々しい思考を、振り払うように歯を食いしばった。)(ああ、幼子というのならば、そうかもしれない。 悪魔にとって一番大切な存在は、彼女なのだから――その相棒を傷つけたとなれば……。 いや、と。悪魔はぎこちなく首を横に振った)……多分。きっと、俺の方が困らせてるな。――でも。 ……その。 俺は、傍にいるから、危娘の――(それは彼女が、悪魔を拒まない限り。 そして伸ばされた腕を眼で追って――) [Mon 23 Apr 2007 00:47:58]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (その腕が、主人の眼前につう、と持ち上がった時点で。) (前方からひゅう、と飛来したナイフが手の甲に突き刺さった。) [Mon 23 Apr 2007 00:39:34]
◆黒いサリーの娘@ハレム > …………、あの虎のひと、も………言っていた、ね……。 (死の刹那の、瞳が。 『お前たちは、何でそんなに楽しそうなんだ』『何て楽しそうに死を繰るのだ』、と。驚愕のように訴えていた。彼はもう居ない。ナジャも、プリー老ももう居ない。――彼らを抱いた優しい死の翼は、一体誰がもたらしたものだったのか。 ――忘れない。自分の腕に篭もる手ごたえを。虎人は、ナジャは、プリー老は安らいだだろう。苦しまなくて済む世界へと行っただろう。どれほどの幸福か解らない。嬉しいと思った。「良かったね」と、言ってあげたかった。 それでも、彼らも、悪魔も気付かない。解らないんだ。 ―― 一番、死が欲しいのは。世界の中でたった一人、自分だけ。) (悪魔の瞳がぬめぬめとした熱気の闇の中で歪む。幼子のような蒼い光に、彼が傷付いているのだと、薄く解る。 可哀想に、円匙の悪魔。言葉など死に取り付かれた娘の前には、殆どの意味を成さぬのに。人間のように、まるで悩んで。) …………、ごめん。 ……………困らせ、た………。 (薄い。本当に剥離の微笑を瞳に含んで、つら、と立ち上がった。 腕をふらふら持ち上げる、と。) [Mon 23 Apr 2007 00:37:42]
◆緑色外套 > ……その。 俺は、……危娘の傍にいたい、と。 そう思ってる。 だから――……(俺は。自分は。悪魔、グレイブ・ガードナーは。)……――どうして、やりゃァ、良い? [Mon 23 Apr 2007 00:24:18]
◆緑色外套 > ……いや、危娘のせいじゃあ、ないな。 少なくとも。そういうつもりで俺ァ、言ってるわけじゃァないんだが(ああ、いや。結局はそうなのかもしれない。頬を引っ掻いていた手は、いつのまにか髪を引っ掻いている。考えている時のクセ。上手く言葉が廻らない。 娘の呟きは、喧騒に遮られながらも、辛うじて悪魔の耳に届く。 ああ、何と説明すれば良いのだろうか。 悪魔にはわからなくて。 それは彼に経験が少ないからでもあり、『面白いか否か』でしか物事を判断できないからでもあった。 ただ)……俺には、危娘の言ってることが、最初。よくわからなかったんだ。――だから、わかりたいと思った。…………それァ、いやなことだったか?(その行動が、思考が。彼女に『自分のせいだ』と思わせ、そして諦めを抱かせてしまったのであれば。悪魔は――そう悪魔が、だ!――何処か、怯えるようにして彼女へと問いかける。 彼女は『面白い』とは感じない。それは――そう、確か、何時だったか聞いた筈だ。 ぐし、と一度髪を引っ掻き回した後、掌で顔を押さえるようにする。 混乱していると、自分でも自覚する。 ――どう言えば、娘に、少女に。己の相棒に。応えてやることができるのだろうか)あ。っと………俺は。(口を開いても、何を告げれば良いのかわからなくて。 だけれど、決して娘を責めたり、拒絶したり、そう言った意志を示したいわけじゃあないのだ。 なんと言えば良いのだろう。なんと言えば良いのだろうッ! ) [Mon 23 Apr 2007 00:21:53]
◆黒いサリーの娘@ハレム > ……『彼ら』が、そう思っているわけじゃ……、ないっ……て、…解ってる。 [Mon 23 Apr 2007 00:15:08]
◆黒いサリーの娘@ハレム > …………、(陶器に皹が入る光景のような、薄い笑み。) ………あたし…、の、せい…………? (相変わらず理屈の多い悪魔の言葉に、昏い眼差しが諦観じみた色を為して微笑み曇る。 彼の言葉にいつも。『面白い』以外の主体性が無いのは知っていた。他はみな自分の印象が基準で、『危娘がそう思うから』『危娘がそう見えるから』と、すべからく”お前のせいだ”と彼は言う。……――だけど、違う。そうじゃない。) (ゆっくり瞼を降ろして、また開く。この距離、この嬌声の中、彼に呟きが届くかどうかは知れないけれど。 不意に憂愁の滲む瞳は、何処か異世界を見つめて、遠く。) ……………、あたしはね、グレイブさん。 ……誰かを、殺める、と、き……、『楽しい』と思ったことは、一度だって無いんだよ。 …………あたしが巻く死が、どんな終わり方をするか知っている。 あたしの感情は、あたしのもの、だよ………。 誰かに死を持って……。優しい…平等な死に迎えられるのを見て………。 (貌を膝の間に伏せる。虎人の貌が眼に浮かぶ。) ………安堵している、のは………、あたしだけ、なんだ……。 [Mon 23 Apr 2007 00:12:58]
◆緑色外套 > そうだな……。(ふむ、と娘の問いに悪魔は腕を組んで考え込む。その仕草、姿は、この冒涜的な宴の中にあっては場違いなほどに浮いている。 だが、構うまい。この場に悪魔は護衛として以上の役目を持たないのだし――なにより、娘から放たれた問いに、真剣に考えて答えるのは、悪魔の常だった。 彷徨う視線はふと、頭上の天窓を見上げる。月が見えないことに、一瞬だけ眉を顰め、それから諦めたように目を閉じた)……俺にとっては、だ。誰かと命のやりとりをする、ってェ事が、面白いんだってのは、前に話したよな?(――己の考えを一まとめにして伝える。それは、酷く苦手なものだったし、そうして告げた言葉が、そのまま自分の考えた通りに伝わるとは悪魔には到底思えなかったから。やはりいつも通り、ぽつぽつと、自分の思う事を口に出して行く)だから、そォいう事をするってェのが、そもそも『良かった』と思えるし……それに、危娘が喜んでるように見えた、からな(――それは自分にとって良い事なのだと、説明するように。蒼い鬼火が娘へと向けられた。 それから組んでいた腕を解いて、己の頬を引っ掻く。いまだ、自分は何故に死が安らぎなのか、理解はしていない。だが、もしも彼女の言うとおり、死が安らぎなのならば)アイツが、その。危娘の言ってる『安らぎ』ってェのを得られたんなら。 そいつは良い事なんじゃァねェのか?(それは。娘を信じているからの言葉だった。彼女に、どう伝わるかは――正直わからなかったし。悪魔にとっては、少々不安であったのだけれど) [Sun 22 Apr 2007 23:58:47]
◆黒いサリーの娘@ハレム > ……………「良かった」、か………………。 (周囲より色濃い隧道色の双眸が伏せられた。天窓から微か差し込む月明りが、時折、奇跡か慈雨のように蒼白い頬に振り当たる。 月の恩恵より紅い酒に夢中の貴族達は、酒の色と同じ色彩が連れる安寧を知っているのだろうか。 嬌声の音。つやつやとした太股が傭兵仲間の腰に絡む。 呼吸に苦しい空間の中で、虎人の死の瞬間の映像と、恩恵のような月明りだけが、自分を現世に引き止めてくれる。 ――けれど。) ――…………。ねぇ、グレイブさん。 『良かった』って、何………? [Sun 22 Apr 2007 23:50:20]
◆緑色外套 > (誰も彼もが欲望に夢中で、他を省みずに饗宴を繰り広げている中で、壁際でじっと佇んでいる姿は、其処だけ暗闇が切り取られたようで。フードの内側から煌く鬼火もあわせれば、まるでサバトに招かれた悪魔のようにも見える。 もっとも、この悪魔にとっては、あまり宴は好ましいものではないようだが)……そう、だな。 うん。俺ァ――まあ、綺麗とか、汚いとか、良くはわからないが――(ぼんやりと思い返す。肉を叩き潰す感触。自分が死ぬと悟ったときの表情。骨を砕く感覚。鮮明に覚えている。飛び散る血の臭いまでも。 だから、娘の言葉に軋むような嗤いと共に答えよう)――良かったよな、凄く(その一点に関しては、やはり娘と悪魔の感覚は共通なのだろう。 暗がりの内でも、悪魔が唇の端を吊り上げているのがわかるだろうか) [Sun 22 Apr 2007 23:37:23]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (元より闇中を見るに適した両眸だ。煌びやかに退廃的な宴の中で、嗤い声はかき消されても、異邦人のような濃緑外套姿はすぐに発見出来ようか。 途方に暮れた迷子じみた視線。頼り無く揺らめいて、床を泳ぎ、宙を滑り、壁にぶちあたって、最期に悪魔に注がれる。) ………あ、の…………、虎の、ひと…………―――。 …………キレイ、だった、ね、ぇ……………? (言葉の末尾は、『その時』を思い出してでもいるのか、恍惚的な響きのそれ。両膝をおずおずと抱え込んで、膝頭に頭の側面をもたれかける。 ――薬の匂いが、記憶の反芻だけで『あの』清潔で忌まわしい血臭に変わる幻想。目をつらり、閉じる。) [Sun 22 Apr 2007 23:31:58]
◆緑色外套 > (そう言えば、この間は実に面白かった。 悪魔にとっては退屈な饗宴を横目に、ぼんやりと思いを馳せる。 ここのところ『ゲーム』を控えていたのもあり、船に忍び込んで以来の殺しであった、あの虎の男。 死体は海に沈めたが、まあ、いずれ浮かび上がってくるだろう。見つからないとは思っていない、が。 ああ、しかし。――どうして人間と言うのは薬で現実逃避を図るのだろうか。世の中はこれほど面白いというのに。 今もまた一人、主人の隣で、麻薬の口付けを受けている娘がいた。 彼女はこれを面白いと思っているのだろうか。悪魔には、わからなかったが――)………ああ。 危娘の、傍にいる。……どうかしたか?(低い声。微かに掠れ、軋んだような聲も混じる。娘にすぐ傍にいるという事実を知らせる為か、小さく嗤って見せたようだ。ちらと彼女が周囲に視線を向ければ、壁際に立っている濃緑の外套姿を、すぐに見つけることができるだろう) [Sun 22 Apr 2007 23:24:01]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (不意に主人が得意満面に蛮笑を上げ、座の横の――これは本物の――愛妾を抱き寄せた。瑠璃杯を皺唇にあてがい、口移しに妾に飲ませる。19、20歳前後とおぼしき半裸の女の、浅黒い喉が艶かしく上下して、主人下肢の秘薬を飲み干していくさまを、すぐ脇で見せ付けられる背徳さ。 どんよりと思考を遮る香が真鍮の炉から棚引いてくる。 事前に渡された中和剤の効果に感謝するより、意識をもっと他の――『落ち着ける』ことに集中させようとした。瞼を閉じる。) (――血みどろの虎人の貌が、脳裏に過ぎった。) ………………、グレイブさ、ん。 ……い、る………? (薄い胸を二度ほど呼吸に上下させて、不遜な熱気の渦の中で、喘ぐように悪魔の名を呼んだ。) [Sun 22 Apr 2007 23:18:28]
◆緑色外套 > (溜息を一つ。 部屋中に立ち込める禁断の――いや。もはやこの場において、誰も躊躇うことなく味わっているのならば、それは既に禁じられてなどおるまい。そう、彼らはおおっぴらに、その『阿片』や『大麻』と称される類のものを味わっている。 その場に立ち込める香りは、噎せ返りそうなほど。 そして自分は――悪魔と言う意味では相応しいかもしれないが――何処となく、居場所が感じられないようにも思う。 当たり前か、と微かな軋む音。悪魔の嗤い聲。護衛にとって、主人のパーティの内に居場所などあるわけがない。 それこそ、娘のように妾のような姿を装わなければ。 もっとも、彼女の様子を見る限り、その姿でも溶け込めるというわけでは、なさそうだが)(ス、と眼を閉じる。――彼女が気付いているのかどうかもわからない、というのもあったが。ただ、黙って堪えている姿を見るのも嫌だったから。 期せずして、悪魔も同様のことを思う。 月でも見えれば、多少気分も変わるだろうに、と) [Sun 22 Apr 2007 23:07:44]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (交わされ、重ねられ、稀に浅黒い指から滑り落ちて床で砕ける杯内に満たされた酒に、『何が』含まれているのか知らなかった物じゃない。主人を含む誰ぞから親切に教えて貰った訳では無いが、同じく私設兵に扮した傭兵仲間が交わし合う視線の、不穏さと哀れっぽさを含んだ苦笑いが、液体の中身の正体を告げる。) (だからと。自分に何が出来ただろう。酒の事実に、何をする資格や義務があっただろうか。雇われ傭兵は雇われの分を果たせば良い。――今のように。非常事態に備えて、主人の黄金の座の脇にひっそり従い、ヴェールの下から客達に目を配らせる以外に。 蒼白い額に汗が滲み、冷たい雫が珠になって滑り落ち、ヴェールに染みる。 此方に絡み付く相棒の悪魔の視線ですら、今はどろどろとした人の気配に混じって怖ろしい。 唇を噛んで、きっ、と前方の闇内を見つめた。) [Sun 22 Apr 2007 23:00:37]
◆緑色外套 > (薄暗い空間。立ち込める熱気。欲望。妖しげな香。着飾った女たち。それを目当てに集う男たち。じりじりと焼かれる油の臭い。 まるでサバトだ、と。緑色外套の悪魔は思った。 それは本来、彼にとって好ましい光景のはずだ。 人としての――言葉持つ者が育んできた理性。 その箍が外れる瞬間。 そして爆発する感情。 堕落して行く魂。 どれもこれも、悪魔にとっては歓迎するべき風景であり、現象であり、そしてそこに集った人々は愛すべき対象だ。 脆弱で、狡猾で、欲望に従順な人間。悪魔にとって、それはとてもとてもとても楽しい、玩具の筈だ。 ――だが、あろう事か、この悪魔はこう思うのだ。『つまらない』と)(面白いと思える事とて、無いわけじゃあ、ない。 着飾った少女――相棒の姿を見るのは、これが初めてだ。普段の娘ならば、何かと理由をつけてこういった格好はしないのだろうけれど、それを見ることができたのは、喜ばしいことに違いない。こういう状況でなければ、だが。 俯いてしまった娘は、恐らく此方に気付かないだろう。 ほんの少し身じろぎをし、わざと背に負った円匙を揺らす。 かろん、と小さな金属音。客人から咎めるような視線が向けられるが、悪魔は気にした様子もない) [Sun 22 Apr 2007 22:49:02]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (一つきりの天窓に、蒼白い――濃密な闇の中で良く目を凝らすと、妾衣装に不釣合いに古い傷跡塗れの――腕をつぅ、と伸ばすと、肘に巻いた蒼石(サファイア)細工の銀鎖の重みで、だらり、呆気無く落下する。 膝へ戻った己が腕をぼう、と見つめて、紅紗のヴェールの下から細苦しい吐息。高く結い上げた髪が、飾られた真鍮細工の蓮の花が酷く重たい。主人の傍ら、ひっそりと腰を降ろした姿勢から指先一つも動かし難い。まるで囚人になったような気分になる。自分が扮しているのは、彼のハレムの女であり、囚われ人では無い筈なのに――。) (主人――商豪アブジャル・パウロの私設ハレムは、彼の大棚と同じに広く、暗がり深い。陽の当たらない取引を行うに相応しいと主張する場所のように、黒々の色が支配する穴倉。 客達――招かれの貴族の仮面が鈍く光る。四隅に炊かれた魚油の灯篭以外の光源の無い世界で、有機的な熱気がぞわぞわ汚らわしい。 ――黒紗のサリー姿の傭兵は、頼り無い腕を己が両肩にぐっ、と廻して俯いた。 天窓から、月が見えない――。 気持ちが悪い。) [Sun 22 Apr 2007 22:41:45]
◆緑色外套 > (ハレムのパーティにおいては、いささかどころか、とても無粋ではあれど、それが黙って立っているのであれば――やがては誰も気にしなくなっていく。まるで調度品か何かのように。 その緑色の外套の男が、まさにそれであった。 フードの内、暗がりから覗く蒼い鬼火は、気遣わしげに黒いサリーの少女を追いかけている。 先日、彼女は体調を崩したばかりだ。 ……大丈夫だろうか、と) [Sun 22 Apr 2007 22:36:14]
お知らせ > 緑色外套さんが来ました。 『――その傍に控える無骨な長身』 [Sun 22 Apr 2007 22:33:55]
◆黒いサリーの娘@ハレム > (含み笑い。紅い唇。真鍮と羽細工の柄持ち仮面。 波璃の杯から血の色の酒が零れ、濃紺色の床に散る。 眩暈は、緩慢――。) (今すぐ空を見たい。月がきっと出ているのに――。) [Sun 22 Apr 2007 22:26:01]
お知らせ > 黒いサリーの娘@ハレムさんが入室されました。 『(空が見たい。)』 [Sun 22 Apr 2007 22:23:40]
お知らせ > マドゥー@港さんが退室されました。 『男の叫びが港に木霊した。』 [Sun 22 Apr 2007 13:54:23]
◆マドゥー@港 > ガダルッッ!!!(完全に浮き上がる虎人の遺体…その前面に致命傷となったであろう、十時傷をさらして…。) [Sun 22 Apr 2007 13:54:05]
◆マドゥー@港 > (投げ入れた花が、波に揺られこちらに流れ着いてくる様を何とはなしに見つめる…)……?(その花の傍ら…誰ぞが捨てた絨毯の類でも浮いているのかと思った。色あせた、橙の毛色……ぷかり…と浮かんできたそれは、大柄な人の形を有しており…)………ま…さかっ…! [Sun 22 Apr 2007 13:50:21]
◆マドゥー@港 > (それでいい…それでいいのだ。再度、繰り返し反芻した。当面は、アングリマーラでの事件を解決せねばならない。)……アブジャル・パウロ…か。(先日死亡したプリーから、直ぐにその名にたどり着いた。元はしがない中流商人だが、最近、異様とも言えるほどの業績を伸ばしている。黒い噂は絶えず、私設の傭兵団も所有しているらしい。部下の一人が、絶対怪しいと主張してやまなかったのだが…) [Sun 22 Apr 2007 13:30:48]
◆マドゥー@港 > (これで、あの少女に、より強く、ステアの存在を植えつけることができた。まだ、ヴェイトスにステアは居る…と。逃亡を目撃し、その後に平穏が訪れたと言うなれば、自然と記憶は失われるというものだ。)…しばらくお主に花を手向けることはできそうにないがな…(ぴっと、片手に持った花を海に投げる。それはステアではなく…マドゥーの記憶に色濃く残る漆黒の少女に向けて…) [Sun 22 Apr 2007 12:37:36]
◆マドゥー@港 > (しかし、それでいいのだ。目的は“吸血鬼ステアの記憶をヴェイトスから消さぬこと”。狂言であろうが何であろうがかまわない。だからこそ、ステアに対し最も憎しみを募らせているであろう人物を探した。そこで浮上したのがエルザファームの名前。大半の人間は居場所を特定することはできなかったが、一人、入院中の人物を見つけることができた。それならば、と病院へと足を向ければ…思ってもみない相手に出会うことができた。) [Sun 22 Apr 2007 12:32:18]
◆マドゥー@港 > (宝石が日の光を反射しきらめく。無数の亀裂が乱反射を生み、返って元よりも美しい光を放っていた。吸血鬼ステアが死んだ…その事実を病院にてVPHの少女に伝えた際、彼女はどう捉えただろうか?十中八九、狂言の類と認識されたのではないだろうか?)…こいつを見せられればせめて良かったのだがな…?(苦笑しつつ、宝石に目を落とす。フォカロ王に証拠品として提出する必要があったため、渡してしまうわけにはいかなかったのだが、すぐに警備を呼ばれてしまえば見せ付ける暇も無かった。) [Sun 22 Apr 2007 12:25:47]
◆マドゥー@港 > …忘れられた女だと……確かお主はそう言ったな…(船着場にて、海の方を見遣りながらそう呟いた。片手には砕けた宝石。アングリマーラでの事件に奔走する日々が続いていると、ふとヴェイトスで関わった者たちのことを忘れがちになる。)忘れぬ、ことが肝要だ…(ステアのこと、VPHの少女のこと、エルザファームと呼ばれた施設のこと……) [Sun 22 Apr 2007 11:38:51]
お知らせ > マドゥー@港さんが入室されました。 『死んだ女より もっと哀れなのは…』 [Sun 22 Apr 2007 11:23:49]
お知らせ > マドゥー@港さんが退室されました。 『そして、がらがらっと引かれる荷車…』 [Mon 9 Apr 2007 23:14:25]
◆マドゥー@港 > これで、全部…か。(どさり…と、最後と思われる死体を荷車に放り込んだ。何かがやはり飛び散った気がしたが、もうどうでもよくなってきた。)ナジャと、兵士の遺体には保存の魔術を施しただろうな??(昨日王城へ持ち運んだ二人の死体のことが、この異臭の中でふと気になった。ここで、首を振られたら、いかにする、と思ったが、幸いにも青白顔は軽く顎を引いた。) [Mon 9 Apr 2007 23:13:54]
◆マドゥー@港 > (青白い男が無言で首を振れば、そうか・・・、と小さく呟いた。正規兵と私兵は決して近しい存在ではない。この死体回収の仕事自体もそうだが、ガダル一人では奔走するだけして、碌な情報も得られずに帰ってくるかも知れぬ。) [Mon 9 Apr 2007 23:09:51]
◆マドゥー@港 > ナジャ商人との関連も気になる…。ガダルはなんと言っておった?(もう一人の部下、巨躯の虎人には仕事を頼んであった。ナジャ商人が刺し違えたと思われる正規兵の割り出しだ。個人の割り出しが不可能でも、当日、この周囲の警邏担当ぐらいは分かるのではないだろうか?) [Mon 9 Apr 2007 23:03:57]
◆マドゥー@港 > 手練れ…だな。(武術の腕が…というものではない。この犯人は、“このようにして人間を処理する作業”に長けている…そう推測した。)“……ナゼ?”(青白い男が珍しく首をかしげながら囁くように問うた。それに、陥没した頭部を指先でなぞるようにしつつ言う)この曲線を見よ。非常になだらかだろう?これほど、力の分散しやすい形態の得物でこれだけの死体を築き上げる…そう、誰にでもできることではない。(力が集中し易いからこそ、破壊が生まれる。究極の形が刃や針だ。) [Mon 9 Apr 2007 22:57:24]
◆マドゥー@港 > (本来、自分らに死体回収などの義務はないのだが、“先に手を出したのはお前たちだ”と、正規軍からケチをつけられたためやむを得ず、こんな下働きのような真似をしている。)…これも、頭部か…(続く、遺体を見下ろせば、先ほどのと同じ、頭部を見事なまでに粉砕されたもの。他にさしたる傷が見当たらないのを考えるとおそらくは一撃のもとに葬り去られたのだろう。) [Mon 9 Apr 2007 22:47:38]
◆マドゥー@港 > (一日置きっぱなしというのはまずかったか…そんなことを思いつつ、このアングリマーラの気候の影響か、早くも腐臭漂い始める異体を一つ、無口で青白い肌をした部下と共に荷車に載せた。ここはナジャ商人が所有する船舶が数隻停泊されている港区画。先日のナジャ自殺(?)事件と同日に発生した虐殺事件の現場だ。)……ぬぅ……(遺体を持ち上げた際、頭側を持ってしまったのがまずかった。でろんっと、潰れた頭蓋より垂れ下がる脳髄が腕に張り付き、顔をしかめる。) [Mon 9 Apr 2007 22:38:51]
お知らせ > マドゥー@港さんが入室されました。 『荷車を引いてきて…』 [Mon 9 Apr 2007 22:32:54]
お知らせ > マドゥー@治安維持隊さんが退室されました。 『現場の遺体は王城へ…』 [Sun 8 Apr 2007 23:06:28]
◆マドゥー@治安維持隊 > (書かれた通りの自害では無いか…。聞けばこの商人の船舶が停泊する港でも、雇い人や、船乗りが数人惨殺される事件が起きているらしい。関連が無いと考える方が不自然か…)ガダルよ…すまぬが、一度正規兵に当日の警邏の状況を尋ねてきてはくれまいか…?(すっと立ち上がると虎人に言う。“俺がですかい?”っと嫌そうな顔をされるも…頼む、といえば肩を竦めて部屋を出て行く。)…ザハルよ、俺とお主は死体運びだ…。(大臣の私兵は決して人材豊富とはいえない。たった3人の現場調査なれば、その後始末も自分らの役割…) [Sun 8 Apr 2007 23:05:55]
◆マドゥー@治安維持隊 > (血が…少なすぎる。)…………(正規兵は甲冑を身に着けていた。当然、普通の刃で刺し殺すには甲冑の無い部位…主に喉元を突くしかないだろう。同じく首を掻き切って死んだナジャの血しぶきはああも派手に飛んでいるというに、この兵士のものは…) [Sun 8 Apr 2007 22:58:53]
◆マドゥー@治安維持隊 > 阿片ともなれば、確かに王兵も取り締まらんとするだろうな…(正規兵の遺体の傍らにしゃがみこみつつ呟く。このアングリマーラにおいても、許可の無い阿片の取引は重罪だ。ただし、官憲の目を盗み、裏で扱っている者達は決して少なくは無いのだろう。このナジャ商人は運が悪かったというべきか…)……ん?(…遺体に手をかけ、違和感に気づく。) [Sun 8 Apr 2007 22:51:36]
◆マドゥー@治安維持隊 > こやつは王兵か?見覚えはあるか?(もう一つの死体…それは自分には見慣れた甲冑…、正規軍のものを身に着けているようだった。問いかけに対し、相棒の二人はそろって首を振る。)“正規軍に知り合いはいやせんからね…”(今、通報を受け現場に調査に来たのは自分ら三人のみ、正規兵は動くつもりは無いらしい。大臣は治安維持に私兵を投入するしかないというのが現状だ。無論、治安維持に貢献する正規兵も皆無では無いわけなのだけれど…それは自分らとは全く別組織ということになる。) [Sun 8 Apr 2007 22:48:01]
◆マドゥー@治安維持隊 > (言うとおり…と言ったのは、こうした事件が頻発している、といった報告に対して。着任早々、こうして一つお目にかかれたわけだ。)派手にやったものだ…商人にしては天晴れな散り様、とでも言おうか…(壁一面に染まった赤を見ながら呟いた。遺体の側に、阿片取引が官憲に漏れ自害を決めたとの内容をほのめかす文書が見つかった。ならば、この商人は自身で喉を掻き切り、果てたということになる。首を吊るならばともかく、中々できることではない。) [Sun 8 Apr 2007 22:41:36]
◆マドゥー@治安維持隊 > (で、あるならば、当然直属の私兵である自分にもその仕事が回ってくるわけで…(正確に言えば、職を失ったのでそちらに組み入れてもらった形なのだが…)…先日より市街警邏を含め、こうした事件の捜査にも参加するようになった。最近、頻発していると耳にした商人の殺害事件…その一つを本日初めて目の当たりにすることになったわけだ。)“被害者はドグラ・ナジャ…宝石商です。”(虎人がマドゥーに説明する。商人同士の争いや強盗などによる、この類の事件はここアングリマーラでは決して珍しくは無い。王は放置しているものの、最近件数が急増しているとの報告を受け、人の良い大臣はこの状況の改善にも努めたいらしい…) [Sun 8 Apr 2007 22:35:16]
◆マドゥー@治安維持隊 > 確かに…お主の言うとおりだった。(港地区にある娼館の一室、最近行動を共にすることの多い、巨躯の虎人と青白肌の悪魔…名をガダルとザヘルというのだが…と共に足下の二つの死体を見下ろしながら言った。自分が勅命に失敗し王属から外され、元通り大臣の下へ戻った今、主な仕事は大臣の意向による国内の治安維持…簡単に言えば警察任務であった。諸外国には全くの無法地帯と思われている土地柄だが、無論、法はある。ただ、王はそちら方面への政策はほぼ丸投げ状態であるので、必然と大臣にお鉢が回ってくるというわけだ。) [Sun 8 Apr 2007 22:28:17]
お知らせ > マドゥー@治安維持隊さんが入室されました。 『娼館の一室…』 [Sun 8 Apr 2007 22:18:34]
お知らせ > 藍色外套@港近辺の娼館さんが帰りました。 『(夜が明けて残されるのは、二対の死骸と血判状。)』 [Sun 8 Apr 2007 00:32:27]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (至近距離で浴びる鉄錆感。 安堵の恍惚感に目を閉じる。) ―――…………、そして、こんにち、は……。『安らいだ』ナジャ。 [Sun 8 Apr 2007 00:32:22]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > ( 私室の壁に、麗しい紅が鮮やかに弧を描いた。 『生きていた』ナジャ商の喉を、噴出孔に。 ) [Sun 8 Apr 2007 00:28:45]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (つらり。月明りがフードの半面の笑みを静謐に映した。) さぁ。 ……―――――さようなら。生きているナジャ。 [Sun 8 Apr 2007 00:25:22]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (親指がべっとりと血糊の筋を引いて、書状から外れた。 娼婦の控え室や客室に焚き染めた眠り薬もそろそろ効き目を失くす頃合だ。) (汗みどろのクルタの背を撫ぜ続けながら、窓の外へ視線をやる。一応耳を済ませては見たが、交易船から騒ぎの気配は既に無い。 ――姿勢を直し、フードと覆面とを強く引っ張り上げて。しゃがみ込んでいるナジャ商を見下ろした。) [Sun 8 Apr 2007 00:23:50]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (―――……虚脱状態の青年の親指の先をダガーで傷付け、用意の書状に血判を押印させながら、藍色外套は開いた手でそっと彼の背を撫ぜてやった。) ………だいじょう、ぶ………。 あんたの、こと、は……『殿』からちゃあんと、聞いてる、よ…………。 (つぅ、とけぶるような笑い方に、微塵も感じられない悪意と害意。放心の恐怖に彩られた飴色の、邪気無く弧を含む隧道色の、四つの光がかち合って揺れる。) あんた………、アマウラ、から………、身寄りとか、無い……、孤児や…浮浪者を『密航』させて…………、獣使いや死霊使い、に…『材料』として、売ってたんだっ……て…………? (にっこりと。間近から柔和な笑顔。) ………あんた、優しい、ね………? そんなに、沢山の人、を………、安らがせて、あげた、もん、ね……? [Sun 8 Apr 2007 00:17:51]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (クルタの袖を掴むと、「ひぃ!」 喚いて力任せに振り払われ掛けた。) ――あぁ…、もう、手間を――、 (フードの中の柳眉が僅かに潜められ、隠し持った左手に銀光が煌いた。 ―――ぴたり。直1秒で褐色の喉淵に突きつけん。銀細工の湾曲ダガーは、主人が裏金を渡した私兵から手渡された彼自身の物。) ――大人しく、して―――、…ね? (そお、と汗の匂いの強い耳元で囁くと、 ひくり、彼の喉仏が上下した。透明な雫が皮膚の上を滑るのが横目に見える。 青年商は完全に停止した。) [Sun 8 Apr 2007 00:03:14]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (……相棒が用意した工作死骸を無造作に床に放ると、それが合図のよう、青年商は半狂乱に窓のほうへと身を翻した。 逃げられまい。窓が嵌め殺しなのは調査済みだ。けれど椅子でも持てぶち破られ、通りへと大声でも張り上げられたら面倒である。 舌打ち、覆面の下で一つ。折角きちんと「幸せ」になれるようにしてあげるのに。) …………、ん、で……、逃げるん、だか………。 (肩を竦めると同時に、狂人の体の男の背中を、床に伏せるような形の疾走で追う。 すぐに腕の端なりと掴めよう――。) [Sat 7 Apr 2007 23:53:57]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (かつ――。 靴音が停止する。 頬を、額を、背中を、心の奥を冷たい汗が滑り落ち、身動きも出来ない青年のすぐ目の前。靴音の主は既に迫った。 手を伸ばせばフードさえ剥ぎ取れるような距離の関係の中、視線は、歪に絡み合って沈黙を落とす。 良く見るなら、目の前の影は自分の腰ほどまでしか無く、身体付きと来たら糸杉じみて頼り無く細い。すっぽり全身を覆った外套の裾が、蝙蝠の羽のように、さらり、揺らめく。 淡い月明りを正面に受けて、侵入者はいっそ儚いほどか弱く見えた。) (なのにナジャ青年が動けないのは、藍色影から発する戦闘士独特の乾いた殺気が吹き付けるのとは別に、理由がある。 影は土産をも持って来ていた。 ――右手に引きずり、絨緞に皺を寄せて存在する、既に事切れた正規兵姿の男である。息がもう無いぐらいは理解できた。) [Sat 7 Apr 2007 23:46:48]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > ………ワイン、を…、注ぐ者は、もう誰も、居ない。 (つらり。艶の無い娘声が、言葉を紡ぎながら青年に一歩。 かつり、無機質な靴音。) ……守る、者、も……、もう、居ない。 (かつり。もう一歩。) ……………一人ぼっちのドグラ・ナジャ――………。あんたには、もう、何も、無い…………。これから臨む、安寧以外、は…………。 [Sat 7 Apr 2007 23:34:26]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > (きぃ、と扉が軋んで。全開する。 カーテンを開けたままの窓から注ぐ月明りが、つら、と幽鬼の足取りで室内へ踏み込む侵入者の輪郭を、ほんのおぼろげに映し出した。 酷く小柄なヒトカゲは、室内の薄闇に置いても尚、保護色めいた藍に染まる。目深に被ったフードの下から覗く黄昏色の双眸、静謐に。 覆面代わりに口元を覆った紅紗の布から、哀しげな声が囁くよう。) ――………、あんたに、………………、 [Sat 7 Apr 2007 23:30:28]
◆藍色外套@港近辺の娼館 > ( [Sat 7 Apr 2007 23:26:11]
◆青年商豪@港近辺の娼館 > (彼は商才はあったかも知れないけれど。) (剣持て、誰ぞと争いを起こした経験はまるで無かった。だから気付くのに遅れた。 館内の異様な静けさと、もう一つ、彼にとってこれも全く馴染みの無いものの正体――立ち込める血臭に。) [Sat 7 Apr 2007 23:24:04]
◆青年商豪@港近辺の娼館 > ―――…………ん………? (まだ若い青年商の色濃い眉が潜められ、訝しげに窓近くに顔を寄せる。 良くは解らないが――、今、確かに、船の辺りで何か蠢く影が見えたような――。何か、船の縁の辺りで。) (首を振る。…気のせいか? 近頃働きすぎて疲れているのかも知れない。何にせよ荷はこうして無事に着いたじゃないか。途中に海賊の類に襲われる事も無く。難破に会うわけでも無く。先程の影も、見張りの誰かが浮かれふざけて海に落っこちたのを這い上がっただけかも知れない。 仕様の無い部下達だ。後で叱っておかなきゃ。商人にしては御人好し然とした面差しが苦笑の形に笑んだ。 ――と、ゴブレットの中身が切れたのに気付く。明け離しの扉を振り返った。) おぉい、誰か――、ワインをもう一本―――、 [Sat 7 Apr 2007 23:20:46]
◆青年商豪@港近辺の娼館 > (壁際に寄り、絹紗のカーテンを片手で避けると、嵌め殺しの窓から温い闇に浮かぶ己が交易船が、波に揺られて微か見える。 今回の品は宝石の他に何だったか。真珠、蒼石(サファイア)、紅石(ルビー)、真鍮、銀、金、瑪瑙に翡翠に波璃細工。それからアマウラ農商から買い寄せた各種果実酒――。 ゴブレットを口に運びながら、脳内で忙しく収益の計算を弾き始めた。 そんな折。) [Sat 7 Apr 2007 23:12:06]
◆青年商豪@港近辺の娼館 > (ドグラ・ナジャは宝石商だ。 硬い金髪は短く刈り込まれ、枯茶色のクルタの袖からは、同色近い褐色の腕が覗いて皺が無い。 16歳にして雇われ店子から成り上がり、その商才と先天的直感で、めきめき頭角を現して行った実力派である。 特に真珠の交易を得意としていた。) [Sat 7 Apr 2007 23:05:09]
お知らせ > 青年商豪@港近辺の娼館さんが来ました。 『(屋敷内。二階の私室件執務室。)』 [Sat 7 Apr 2007 22:57:24]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 [Sun 1 Apr 2007 04:28:07]
お知らせ > 危娘@カラ河さんが退室されました。 『(今の涙は、恍惚か。それとも―。)』 [Sun 1 Apr 2007 04:27:03]
◆危娘@カラ河 > (『また泣いているのかい、危娘』) (呼吸の耐える夢想の中、優しい声が死出へと導いてくれそうだった。) [Sun 1 Apr 2007 04:26:23]
◆緑色外套 > (――そして、悪魔は娘を殺せなかった。今はまだ。なのか。これからも。なのか。 力の抜けた少女の身体。喉から手を外し、そっと抱きしめてやる。 ――そのまま、幾瞬かキスを続けた後。その体を、肩に担ぐようにして、抱き上げた)――……これでも、やっぱりアンタ、一人だって――言うのかねぇ……(ぽつり。呟いて、悪魔はゆっくりと歩き出した。娘が目覚めれば、白いベッドの上で。傍らに悪魔が円匙を抱えて座り込むように、眠っているだろう) [Sun 1 Apr 2007 04:23:16]
◆危娘@カラ河 > (剛腕に吊り上げられるは、脆弱に軽い肢体。殺した男の死骸がどさり、大地へ潰れ落ちる。 五臓六腑の断髪魔。肺筋の収縮が弱くなって行く実感。首吊りの姿勢から一息に引き寄せられて、ますます体内器官が滅茶苦茶になりそうだ。は、は、――は。短く洩れる呼吸音。悪魔の顔や胸に掛かる冷たい息。苦しい。優しい。黒い世界がもうすぐ開ける。) 駄目…………、ッめ…………、も、っと…………ッ………! (いやいやをするように首を振り、がくがく震える指を悪魔の胸にひしと廻そう。もっと黒を。もっと闇を。もっと完璧な安堵を。重ねられた唇は、冷たい渇き。やがてぐったりと全身から全ての力が抜けるだろう。堪らなく幸福そうな蒼白な面差しの、そのままに。) [Sun 1 Apr 2007 04:18:07]
◆緑色外套 > (首を絞めながら、悪魔は娘の体を持ち上げる。――朧な月に捧げるよう。腕の力だけで、その軽い体を。天へと掲げる。――その腕に添えられる、頼りない指。幸福そうな顔。たまらず、悪魔は彼女を引き寄せた。――カカ、と悪魔は軋み声をあげる。 己の手の中に、彼女の命があるという事実。だから。だから。悪魔は嗤ったのだ。 最も大切な存在を壊そうとする快感。死という存在を分かち合っている感覚。 唇の端がつりあがる。 娘の、今にも果てようとする顔を覗きこみ。――僅かに口から通う空気すら塞ごうというように。唇を重ねようか。 そのまま、娘の意識が無くなるまでの間。 長い時間をかけて。 キスを) [Sun 1 Apr 2007 04:04:02]
◆危娘@カラ河 > (乾いた皮膚が、柔らかく喉を包む感触。じわりじわり。込められる力に――、)(望んでいたDeath 柔らかいDeath いとしい、いとしい、いとしい、残虐。 今すぐ包んで。完璧なDeath ) (かぁ、と身体中を目眩るめく、耐え難い恍惚感。くう、と閉じられる黄昏色の双対。喉が反れ、重量感をもつ髪がどさり、背から大地へ流れる。おぼろげな月明りを露になった顔に貯めて、娘が浮かべるは、凄絶なほどの喜悦と安堵。) …あッ、――ぁ、………………、……、(はく――、と掠れ行く唯でさえ弱い呼吸音。何をどうやったらこんなに幸福そうな表情になるのか。そんな陶感の薄紅色をぽお、と頬に浮かべて。ぎりぎり。締められる喉。きりきり。甘く痛む肺。呼吸が、今、途切れる。死神の腕が、見てみたい。――もっと欲しい。もっと。悪魔の両腕、惰弱な力で握り締めん。喉はいっそう冷たくなって。汗が一筋、つらり落ちる。ひくり、と痙攣する背中。悪魔の腕で、緩やかな――、死が、) [Sun 1 Apr 2007 03:51:14]
◆緑色外套 > (悪魔は、一瞬だけ躊躇した。否、或いは躊躇せずとも、娘を今ここで、殺すことはできなかっただろう。それは彼女の信頼を裏切ることになるのか、どうかは、わからない。 ただ、娘が死へと恋をしていること。その事実を、悪魔は理解できずとも、認識し、納得をした。 だから、腕を伸ばす。 無骨な、手。 細く白い娘の首など、折れてしまいそうなそれで。優しく其処を包み。ゆっくりと、確かに、優しく、力を、こめ、て。こめて) [Sun 1 Apr 2007 03:40:27]
◆危娘@カラ河 > ( 死へ恋すること。死神の腕に抱かれること。永劫の安寧を掴むこと。その全てに黒い理解を示すこと。それはすべからく、) ( それは緩やかなDeath 分かち合うDeath 今すぐに ) (孤独感と嫉妬と、懐かしい誰かの言葉の反芻に潤んだままの瞳から、今は目の前の悪魔に対する涙がつと落ちる。微笑んで。) (フードを払う。黒髪が流れ、砂にべとりと汚れた白い喉が露になる。つい、と一歩歩み寄ろう。) ……もし、グレイブさんが、死神のように抱いてくれるなら。 (白い喉が。ぬらぬらと闇の中で濡れ光る。つう、と伸ばした外套の腕が、悪魔をゆらり、幻想の動きで手招いて誘わんと。) ……………ちょうだ、い………? [Sun 1 Apr 2007 03:36:51]
◆緑色外套 > ――俺じゃあ、無理なのか? [Sun 1 Apr 2007 03:26:17]
◆緑色外套 > (――生憎と、悪魔は悪魔で、死神ではなかった。死を与える職務であり、そして死を葬る職務であっても、死を司るものではなかった。――ただ。彼女は気付いているか、いないかは、わからないが。 悪魔は拒絶をしていないのだ、ということを。理解しようと、しているのだということを。娘は気付いているのだろうか)……そうだな。続くのかもしれねェな。 死んだ後。……そうだな、あるのかもしれない。 俺は単に、知らないから、無いんだって思ってただけだ(カカ、と悪魔は嗤う。そうだな、ともう一度呟いた。死んだ後にも何かある、と思ったほうが。ひょっとすれば面白いのかもしれない。いや、面白いに違いない。だけど。だから)……でもな、危娘。――俺ァ。俺は、生憎と、死神じゃあ、無い。 だから、アンタが抱きしめて欲しいと言ってる奴じゃあ、無いんだが(ばり、と悪魔は頭を掻いた。 それは、拒絶ではなくて。拒絶ではなくて。寂しいといった娘に対して。悪魔は、こう告げる) [Sun 1 Apr 2007 03:26:09]
◆危娘@カラ河 > ………あたし………。寂しいの……。 [Sun 1 Apr 2007 03:13:51]
◆危娘@カラ河 > (悪魔の蒼い瞳を見つめる。「あの街」に在って、最初に魅了された誘蛾灯の蒼の色だ。膝を折りそうにさえなった、あの美しさだ。初めて見た時に、死神かとも思った。事実彼は死と直結する仕事を担った。) (彼となら、と。 思った。誰もかも笑いながら、優しく、きっぱり拒絶する死恋の道を、理解し合えてくれるのでは、と思ったのに。) (緑外套が近付くのを許して、藍色外套は首を振る。儚い笑みは、そのままに、おぼろ。) …………あたしにも解らない。………けれど、終わりでは無いかも知れないよ。 「その先」があるのかも、知れない、よ………? ねぇ、グレイブさん。 (娘は悪魔を「ふらり」と見上げ、正気の瞳で、狂人の言葉を、真摯な姿勢で口にした。) 死の後にも、道はあるのかも…知れない、よ………? (全ての絶望と言われた場所。全ての安らぎが行き着く涅槃。けれど「その先」は?死出の門の先はあるかも知れないじゃないか。) ねぇ、グレイブさん…………。あたし…………、死神と言うものがいるなら………、その人に抱き締めてもらいたい。………冷たく、暖めて欲しいの………。 (欲望は、可憐なほどの切実さ。儚げな吐息と共に悪魔に懇願する。) [Sun 1 Apr 2007 03:12:36]
◆緑色外套 > 悪ィな。――もっと、こう。わかりやすく言えたら良いんだが(だが、わかりやすく言おうとすれば、たった一言『死にたく無いわけじゃない』になってしまう。それじゃあ、多分、娘の求めている答えではない、だろう。 ばり、と赤毛を引っ掻いて、悪魔はカカ、と軋み聲を上げた。――寂しい眼。それに、寄り添うよう、ほんの少し距離を詰めて)終り、終りか。……そうだな。死んだ後を知らねェから、だな。俺ァ、悪魔で。だからまあ、魔界やらなにやらってのを知ってるわけだが。――別に、だからって死んだことがあるわけじゃァ無い(殺したことはあるけどな、と付け加えるように呟いて)だからヒトは神だとか仏だとか、わかんねェ代物を信じるんだろうが。……死んだ後にゃ、どうなるんだ? [Sun 1 Apr 2007 03:00:25]
◆危娘@カラ河 > ……いつも、さ………。理屈、多いよ。グレイブ、さん………。 (そう呟きながらも、「すう」と笑って、顔を上げた。悪魔を振り返る。若しかしたら彼は意外に繊細なのかもしれない。自身の持つ感情一つ、この愚鈍な脳に伝えてくれようと言葉を必死に繰ってくれる。 けれど、それじゃ。満たされない。 悪魔を見つめる瞳は、儚い笑顔。なのに切実な感情を秘める。諦観のような、哀しみ。絶対孤独の傭兵娘に一番似合いの、あの眼差し。) ………グレイブさん。死は、どうして終わりだと思う? ………なぜ、その先に何も無いと、考える…? [Sun 1 Apr 2007 02:53:45]
◆緑色外套 > 死にたく無い? ってェのは――死ぬのが嫌、って事か?(その問いに、悪魔は首を捻って考える。娘の問いだ。真剣に考えよう。――別段、彼女に気に入られるような答えを、というわけではなくて。彼女からの問いだから。真面目に考えるのは当然のこと)死ぬ。死ぬか。終りがくるってェ事だよな。――楽しいことが終わっちまうのは、そりゃあ嫌なことだと、俺は思う。思うが。――でも(悪魔は、自分なりの考えを、つたないながらも伝えようと試みる。娘に対して、真剣であったから)終りは、来るもんだろう? だから。――嫌じゃあ、無ェな。死にたくないわけじゃあ、無い [Sun 1 Apr 2007 02:47:14]
◆危娘@カラ河 > 死にたく無いよ、ね。 (藍色は、緑色を見ないまま、つらりと口にした。いつもの掠れた、水気の感じられない声で。 彼のことだ。彼はどんなにも。「死にたくは、思っていない」んだ。) [Sun 1 Apr 2007 02:41:26]
◆緑色外套 > ……そりゃ、アンタが気付いてないだけだ(呆れたような、悲しむような、声だった。呟いた悪魔は、緑色の外套を翻し、そのまま娘と並んで共に歩き出す。色違いの、背丈の離れた、外套二つ。 傍から見れば、親子や、兄妹にも、見えるかもしれない。 見えるかも、しれない。 ――心は、どうなのか、わからないけれど)……少なくとも、俺は。俺ァ――アンタの、傍にいたいと、思ってるぜ?(――彼女にとって、自分は不要、なのだろうか?) [Sun 1 Apr 2007 02:34:56]
◆危娘@カラ河 > (彼の言う『相棒』は、今、ひたりと足を止めて悪魔を振り返った所だ。 濃紺の夜にあって尚影深く落とす半顔は、擦り切れたフードから覗き見える右の黒瞳を合わせて、不思議な表情を浮かべて見つめる。哀しいような。寂しいような。無機質のような。縋るような。迷子の子供のような、そんな視線。) ………………………………………ひとり、だよ。 (「いつも。」とは口にせず、首を戻すと、死骸を引きずってまた歩みだすだろう。曇天の下。月は今日も、今夜も見えない。此処に救いは、無い。自分の。) [Sun 1 Apr 2007 02:30:34]
◆緑色外套 > (訂正)……相棒が、一人で歩いてりゃ、気にするもんだろ?(カカ、と夜闇に響くは軋み聲。 死者の群が存在する場所であるからこそ不気味に響くが、娘を気遣うような様子も、含まれていた。 傍らへと、並ぼうか) [Sun 1 Apr 2007 02:23:15]
◆緑色外套 > ……相棒が、一人でしゃがみこんでりゃ、気にするもんだろ?(カカ、と夜闇に響くは軋み聲。 死者の群が存在する場所であるからこそ不気味に響くが、娘を気遣うような様子も、含まれていた。 傍らへと、腰を下ろそうか) [Sun 1 Apr 2007 02:20:18]
◆危娘@カラ河 > (つら、と、乾いた頬を落ちた涙が、外套の地面の砂を弾いた。顔を上げる動作は、長い吐息のような緩慢さで。) ……………………な、ぁに……………? (こちらも夜に良く溶ける、濃緑の外套への返答も、間を数秒置いてぽつり。) [Sun 1 Apr 2007 02:12:14]
◆緑色外套 > (墓守は仕事を果たしに来ただけであった。 己が殺した者。或いは誰かが殺した者。そうして肉と骨と糞尿の詰まった塊となった人間を埋め、或いは流す。 それが墓守の仕事。 だから今日も、そうした者たちの死体を片付けて。――そこで、娘に気付いたのだ)……どうしたよ、こんな所で(娘が怯えないよう、驚かないよう。声をかけてから、近寄ろうか) [Sun 1 Apr 2007 02:09:21]
お知らせ > 緑色外套さんが入室されました。 『――その背後に、立つ』 [Sun 1 Apr 2007 02:03:44]
◆危娘@カラ河 > (耳の中で優しく繰る誰かの声の妄執に、半開き、虚ろ隧道色の瞳から、新たな雫がどっと溢れた。) (他の名前も知らない誰かには、こんなに簡単に腕を広げて抱き締めるのに、死神は選るかのように自分だけ弾いて去って行く。 『殺されたい』んじゃない。『生きていたくない』んじゃない。ただその冷たい手に。永劫の安寧に全身を委ねたいだけなのに。たった一つ、それが願いなのに。) [Sun 1 Apr 2007 02:02:10]
◆危娘@カラ河 > (こんなに愛しているのに。) (どうしてまだ死は迎えに来てはくれないのか。) [Sun 1 Apr 2007 01:54:58]
◆危娘@カラ河 > (『また泣いているのかい?』) ………………う………、ん…………、 (人相も知れないほど目深に被ったフードと、その下は、白痴よりも無残な無表情でこっくりと上下に蠢いた。引きずる亡骸よりも白い頬は、何もかも乾燥した砂の大地に置いて、そこだけぽつんと寂しく濡れる。道行きの途中で、何度死体を抱き締めたか解らない。心臓に耳を当て、鼓動の停止を確かめて、ほっとして。 それから何とも激しい嫉妬心と孤独感に苛まれる。そんなことを繰り返して、何度。) [Sun 1 Apr 2007 01:53:30]
◆危娘@カラ河 > (冷たくなっていく男が、死神に降られた経緯は良く知らない。主人の宝石に手を付けた、とか。愛妾と逢引きしていたのだ、とか。胡乱な意識の外側から、傭兵仲間の声達が面白おかしく噂した。手を下したのは自分だった。 大きな椅子に不機嫌そうに腰掛けた主人が指を振り、男を追って闇街の中へ身を躍らせ、通路に追い詰めて。) (哀しそうな男の顔。飴色の瞳に、自分の無情な面差しが酷く間近に映っていた。彼にとって最期だ。全ての。 葬送も「ついで」の仕事だった。鞭で凪いだ男の喉の辺りは、最初こそ勢い良く黒血を噴出させていて、体は死への抗いの痙攣を繰り返していたけれど、もうこんなにも冷たくなる。 柔らかい死に絡め取られて。かわいそうな、ほど。) [Sun 1 Apr 2007 01:45:45]
◆危娘@カラ河 > (カラ河へ続く霧深い道を。その乾いた砂の上を。ふらふら続く足跡がある。) (足跡は、熱帯の夜の下にただ一人ぶん。ぽつぽつと、一定に開く右左の靴底きり。共連れと言えば、片手に引いた既に物言わぬ亡骸しか無い。 足跡の主と死骸は、砂を引きながら河への道を渡って居た。 夜の保護色。藍色の外套の裾が砂塵に翻り、頼りなげな足元を舞い上がる砂が容赦なく掬う。 だんだんと。血の温みを無くしていく名前も知らない誰かの腕を引きながら、反対の腕で目元を擦り、まるで幽鬼のようにはらはらと歩む人影は、存在しているのかも危ういほどに儚い光景。 顔を上げると、ぬらりと真っ黒な深淵が先に見えた。河は近い。引いている男の魂の、涅槃への道行きも。きっと。) [Sun 1 Apr 2007 01:33:34]
◆危娘@カラ河 > (夏のような笑顔が良く似合うその人の。柔らかい声が甦る。 いきかえる。) [Sun 1 Apr 2007 01:14:43]
お知らせ > 危娘@カラ河さんが入室されました。 『(『また泣いてるのかい、危娘ォ―?』』 [Sun 1 Apr 2007 01:13:09]
お知らせ > 危娘@マウーラ城門前さんが帰りました。 『(両手で覆う顔の内で、「ごめんね」と誰かに囁いた。)』 [Fri 30 Mar 2007 00:13:08]
◆危娘@マウーラ城門前 > (あの街で最も易しいもの。最も汚すことのできないもの。泥濘の中で輝るもの。美しいアレクシス。) [Fri 30 Mar 2007 00:11:51]
◆危娘@マウーラ城門前 > (首を捻るように顔を背けて南東へと目を走らせると、絢爛たる王宮を越えて、視界の遠く荒涼の大地。その向こうにヴェイトスの灯が仄く見える。薄く柑子色の色彩が、今一番……恐らく、今一番謝らねばいけない人の髪の色を思い出させた。竜胆と銀竜草の瞳。逞しい癖、傷付き易そうな白い皮膚。背後から聞こえる蛮声に其処だけ似て、屈託無く良く笑う。陽の光の似合う人。光の世界の人。愛しい、愛しい、哀しくなるほど愛しいのだ、と今でも思う、夏の匂いのする誰か。) (はったと構えて、見つめる視界がぼやけて行くのが理解出来た。眩暈のせいでは無いのも解った。) [Fri 30 Mar 2007 00:09:24]
◆危娘@マウーラ城門前 > (どうどうと縦張り太鼓の轟きがする。鈴の音と、箱琴の短い拍子が、遠く耳に木霊する。胡乱な意識はいよいよ核を無くしつつあって、夜の中へ崩れ流れて行きそうだ。) ( こんなに大切に思う人々が出来たのに。大事に思ってくれる人がやっと、やっと出来たのに。 自分は未だ、一人ぼっちだ。世界の誰一人にも認められない恋慕を抱いた、絶対孤独。 ただ、一言でいい。「死は優しいよ」「死は安寧だよ」「死はきっと、誰からも愛されるようになるよ」。そんな愚鈍な言葉の数々に、「そうだね、そうなるといいね」と口の端だけでも同意してくれたなら、その真意が知れて居ようと、自分に対する分相応とわきまえて、それで何処までも愛しさを得られたのに――。) [Thu 29 Mar 2007 23:58:39]
◆危娘@マウーラ城門前 > (この世とあの世の誰よりも大事な人々の、誰が「そうだね」と言ってくれたのか――。) [Thu 29 Mar 2007 23:47:22]
◆危娘@マウーラ城門前 > (墓守りの悪魔グレイブでさえ理解を示してくれなかった事実が、改めて冷たい寂臭を、呼吸のように吸い込ませていた。 彼なら、と。縋るような卑しい思いがあったのかも知れない。きっと同調してくれると。共に安寧の深みへ沈んでくれるのだと。永劫の黒の楽園へと手を繋いでくれるのでは、と。 大切な人々から、緩やかにして完璧な拒否が間違い無くそこに存在することを解らないわけは無かったんだ。 麗しい氷の眼差し。隻眼の悪魔ヴィヴィカは黄昏に近付くなと再三言った(まるでニンゲンのように)。儚げな燐光石の画家シリウスは明るい笑顔のほうが似合うよと柔らかく説いた。彼等に死って貰いたかっただけなのに。 『死』の齎す愉悦と恍惚と、現世の何ほども適うことのできない安堵感とを。) [Thu 29 Mar 2007 23:44:58]
◆危娘@マウーラ城門前 > (瞳を眇めて顎を上げると、月は今夜もまた祝福をくれない。彼と(或いは彼女と?)話がしてみたかった。ずっと以前から。彼(彼女)なら解ってくれるような気がしていた。自分と世界を共有してくれるのだと。彼(彼女)が轟轟と落ちて来てくれるなら、自分と分かち合ってくれるのは彼(彼女)だけのような気が、ずっと。他の誰が認め無くとも。嗤い飛ばそうとも。愚か愚昧と蔑もうとも。狂人、気異いと罵ろうとも。) [Thu 29 Mar 2007 23:30:58]
◆危娘@マウーラ城門前 > (胸を占めている寂債の正体ぐらい、解っているつもりで居た。もう八歳の時から、傭兵になる以前から、何年も戦って来たものだから。 息詰まる様な、絶対孤独と。) [Thu 29 Mar 2007 23:23:10]
◆危娘@マウーラ城門前 > (眩しすぎる。まばゆすぎる。明るすぎて狂いそうだ。 藍色外套は一人よろよろ賑やかな一団から離れて行って、カラ河付近まで逃れて今漸く安堵感を得て、ぼう、と立ち尽くしているところだった。相棒の悪魔は宴の中に居るんだろう。彼は「楽しい」事には目聡く、興味を尽かさない。) (古び汚れて半分裂け掛けのフードの下から、虚ろ見つめる双眸は、深淵色を湛えて無感情を含んだ虚無。 一人になりたかった。明るいもの、賑やかなもの、暖かいものから離れて居たかった。 それは相棒のあの悪魔の、軋み掛かる笑い声からですら。) [Thu 29 Mar 2007 23:14:43]
◆危娘@マウーラ城門前 > (箱琴の短い調律に合わせて踊り女が足拍子を取る。篝火が四方から焚かれ、ざらざらと揺れる炎に彩られて、キャラバンは自体が一個の巨大な松明にも見えた。褐色の腕が薄布を帯び、優椀な円を描く。胸に油を塗ったターバンの男達が陽気に笑う。『旦那様の貿易の大成功だ』、と、野蛮で粗卑で、明るくて。屈託無く良く笑う。 強い酒配。煙管から燻揺る煙。誰かが始めた手拍子に、待つほど無く皆が合わせる。 踊り女の繰る赤、桃、紫、金銀緑の薄布が、こんな遠くから振り返っても眩々まばゆい。 眩暈がする。) [Thu 29 Mar 2007 23:05:58]
お知らせ > 危娘@マウーラ城門前さんが入室されました。 『(宴はたけなわだった。)』 [Thu 29 Mar 2007 22:54:24]
お知らせ > ラリーさんが退室されました。 『(ヴェイトスへ帰還。)』 [Sat 24 Mar 2007 19:08:09]
◆ラリー > コイツも仕入れたしな。臭いが金になるなら多目に見るさ。 (マントの中の右手を出した。袋の中には、たっぷりと香辛料が詰まっているのだ。) コイツを売り捌けば、まあ多少の儲けにもなるだろう。諸経費の無い依頼だ。これくらいやったって、文句は言わせない。 (フフン、と口の端に薄く笑みを浮かべた。幾らで捌けるか、と。) とっとと帰って、ヴェイトスの夢でも見るか… (懐に袋をしまうと、一つ欠伸…) [Sat 24 Mar 2007 19:07:46]
◆ラリー > (金や大金を持ち歩きはしない。大概のスリならその人差し指を切り落として犬のエサにしてやる事もできるが、その道のプロともなれば少年が敵う相手ではない。まさか自分が狙われるとは思わないが、まあ念のため。 …預けてあるパーティーメンバーが、持ったまま表をウロウロしない事を祈るばかり。 …スン、白く尖った鼻にシワを寄せた。) スパイス臭い。体に染み付きそうだ。 (うんざり、と顔を顰める。) 馴染めそうにもないな。馬車の手配は済んだし、明日には帰れるだろう。 [Sat 24 Mar 2007 19:02:59]
◆ラリー > (青白い顔した吸血鬼が、にやにやしながら人間女の肩を抱く。牛頭の獣人が、のっそのっそと巨体を揺らしてどこぞへ向かう。それらと擦れ違いながら、肩を怒らせた少年が一人毒づいた。) こっちがガキだと思って舐め腐りやがってっ。金の相場くらい知らないと思ってるのか?半分以下じゃねえか、歯肉野郎めッ。 (いつか殺してやるとか、ブツブツ負のオーラを撒き散らしつつ。 交渉に梃子摺った所為で馬車の手配が遅れたと思っていただきたい。) [Sat 24 Mar 2007 18:58:23]
お知らせ > ラリーさんが来ました。 『…クソッ。』 [Sat 24 Mar 2007 18:54:11]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 [Thu 22 Mar 2007 23:08:26]
◆緑色外套 > (――ゴシャ「ぎゃッ」グシャ「やめッ」グシャ「許し」グチャ「あ」ビチャ「……」ビシャ、ビシャ、ビシャ。さらば人生。ハローカットオフ。 愉しくて愉しくて愉しくて。夢中になって叩いている間に、随分と音が水っぽくなってしまった。 いまどきの悪魔はカルシウム不足なのだろうか。骨が弱い。脳も弱い。簡単に折れて、簡単につぶれる。 それでも飽きずに何発か叩いてみたが、返事もないので諦める。 試しに、円匙をザ、と頭に差し入れてみれば、びくんと体が跳ねた。 それだけ。 ――どうやら本当に終わってしまったらしい。 カカッと軋む聲)――なんでェ。脆いじゃねェか。――つまんねェの(言葉とは裏腹に、悪魔は面白がっていた。 あの娘はこれを『しあわせにしてあげるの』と言っていたが、こういう事だろうか? 悪魔に『シアワセ』はわからない。 ただ、面白いのはわかっていた。 面白い。 面白い。 面白い。 面白い。 面白い。 面白い。面白いのは『シアワセ』だろうか。 わからないまま、悪魔は嗤う。黒いローブは、足元に報酬らしい硬貨の入った布袋を置いて去っていった。 故に残されたのは悪魔のみ。死骸の処理は墓守の仕事。そういうわけだ。 青色の人外の血に濡れながら悪魔は軋み聲を上げ続ける。 ああ、面白かった、と) [Thu 22 Mar 2007 22:36:30]
◆緑色外套 > (緑色の前には、一人――いや一匹と呼ぼう。一匹の悪魔がいた。 新参者。 つい先日ナンバーを貰ったばかりの『プレイヤー』だ。――何番であったかは、覚えていない。 関係もないか、と悪魔はカカッと軋んだような嗤い聲をあげた。 それに気付いて、振り返る『プレイヤー』。「なんだ、ナンバー18か、どうした?」)――いやさ、お前。……バラシタロ?(顔色が変わった。眼が細められる。それに応えるのは軋む嗤い聲。耳障りだと、舌打ちが聞こえた)酔った勢いだかなんだか知らねェが。ルール破っちゃいけぇよ。つまらねェからな。つまらないよな。つまらない決まってる。つまらない奴だよお前は糞。つまらない奴は別に生きてたって面白くないんだ。面白くないってことは良くねェよな。て事はつまりお前殺しても良いよな?良いに決まってる。だから殺しにきた。わかったか?わかったよな。わかれよ(「――わからねェな。お前を殺せば済む話だろ?」 侮蔑を込めたように告げる『プレイヤー』。もっともな話だ。人間とつるむ悪魔は珍しい。それも堕落させる為だとかではなくて、純粋に好意からだ。好意? 好意か。多分。 蒼い鬼火の眼を愉しげに細めながら悪魔はカカと嗤った。 アイツは面白い。 面白い奴は好きだ。 なら、人間だというだけで面白い奴と関わるのを避ける奴らは、つまらないことになる。 ああいや、そうか。 目の前の『プレイヤー』は人間を殺すのが愉しいだけで、人間を見るのはつまらないのかもしれない。 価値観は違う。 違って当然。 だから人の価値観を否定しちゃいけない。 いけないよな。 うん、いけない。)でもさ。テメェ、今、俺を嗤っただろ?(なら殺しても良いわけだ。 つまらない。 いや面白いのか。 うん。 つまらない奴を殺すのは面白いかもしれない。 なら試そう。 試してみるのは面白い。 やったことのないことをやるのは面白い。 よし決まりだ。 金ももらえるし。 円匙を握り締めた) [Thu 22 Mar 2007 22:17:25]
◆緑色外套 > (――アングリマーラの雑踏を一つ抜け、裏路地へ。 誰もが見えているはずなのに、まるで気付かず通り過ぎるような道。 それは昼間も同じだ。 ――だが、夜闇の内でしか行われないことも、ある)…………ったく。――あいよ。報酬、忘れんなよ?(円匙へと手をかけながら、誰にともなく呟いた。 頷く気配。 いつからだろう。――緑色の外套。その背後に佇む黒いローブ姿の存在) [Thu 22 Mar 2007 22:05:49]
お知らせ > 緑色外套さんが入室されました。 [Thu 22 Mar 2007 22:02:06]
お知らせ > フォウルさんが退室されました。 [Thu 22 Mar 2007 01:40:36]
◆フォウル > ( ――土産物なんか、持ってく相手もいくらも居ないンだけど。 無事帰還しましたーって事で、雷電に持って行ったっていいだろう。 ――とすると、日持ちがして量が多くて、出来るだけ安いヤツ。 ) カラ河にゃロック・バーターは居ないンかね。 いたらジャーキーでも売ってそうなモンだけど――あ。 ( 立ち止まって、ぽむ。 手と手を打ち合わせた ) 持って行きたいトコ、あるじゃなーい。 そうと決まれば土産屋、土産屋ー…っと! ( 行儀悪く音立ててドリンクを啜り、これまた容器を放り出して駆け出した。 馬車の手配が済む前にひとっ走り、してこよう ) [Thu 22 Mar 2007 01:40:06]
◆フォウル > ( こんな事でもなければ来ない街だけど、会いに行くのはやめとこう。 ) その為に来たんじゃねいしー…。 ( 風呂と馬車の手配の為に立ち寄った程度だ。 後者は今頃同僚が交渉中の、はず。 彼の事だからアングリマーラの住民相手でも一歩も譲らない舌戦を繰り広げてるんだろう、素直に任せた。 人には向き不向きがアル――うん。 ) そーすっと、だ。 ――あ、それ一つ俺にもちょーだい。 ( 果物を丸々搾った飲み物。 これもまた、歩き飲みし易いようになってたりして屋台仕様なのがいい ) そーすっとだ、準備が整い次第出発できるように――土産物見てくか。 土産。 [Thu 22 Mar 2007 01:31:37]
◆フォウル > ( そういう街だから、ふと。 悪趣味に派手な屋台屋根の連々の向こう、夜空を抉り取って見える建物の窓の明かりを見やった ) ――…兄貴は元気でやってんのかねぃ。 夏からこっち、全然連絡取ってねえや。 ( 帰郷の折に会った時は元気そうだった――ってか、ぶっちゃけこの人誰?! って思ったもんだ。 随分オトナになっちゃって、こお。 ) そーいや背、伸びねーなー…アングリマーラには背を伸ばす秘術でもあるンだか。 ( もしゃ、最後の一切れを齧り。 串は周りに倣ってその辺に放り投げておいた ) [Thu 22 Mar 2007 01:23:40]
◆フォウル > 耳ももう大丈夫っぺえし、後はもう帰るだけかコリャ――熱っ。 でも、美味ー…! ( 歩きながら串焼きの肉に噛りつく。 羊の肉は鮮度が冷めると独特な臭みが出るのが困りものだが、この串からはそんな臭いはしなかった。 タレの配合で上手い事隠してあるらしい。 熱い熱いと言いながら、熱いうちにもう一切れ ) 今なら言える。 俺ここに、住めるッ…! ( 今ならだ。 今ならの話、勢いだけの戯言。 この街では弱者はただ、食い物にされるだけだろうから。 今は兎も角ン十年後にそうならない確証なんざどこにもない。 生き馬の目を抜くとはこういう事を言うン、だろう。 ――依頼主に届けるべき物は真っ先に送った。 今手元に残っているのは換金待ちの金塊とメダルだけだ。 懐に収めたそいつをそっと確認する――問題なし。 無事。 ) [Thu 22 Mar 2007 01:17:26]
◆フォウル > 胃ーが、重てぇ っ…!! 一週間分くらい食ったわー。 ( アングリマーラ観光の隠れスポットと言えば、ここ屋台地区。 絶えず財布を狙う手への注意を忘れさえしなければ、安くて早くて美味くって最高の場所だ。 ――ああ後もういっこ、辛いものが好きなら余計。 ) [Thu 22 Mar 2007 01:09:02]
お知らせ > フォウルさんが来ました。 『 ごふー。 』 [Thu 22 Mar 2007 01:05:49]
お知らせ > 危娘@カラ河さんが退室されました。 『(自分が嫌いになる濃度が増しただけ。頭から死者の水を両手で被った。)』 [Wed 21 Mar 2007 00:17:48]
◆危娘@カラ河 > ……………何だ……、 あたし、何、ひと、つ…………、はっきりしない、じゃない………。 (ばしゃん。濡れた手の平で額に叩き付ける。) [Wed 21 Mar 2007 00:15:07]
◆危娘@カラ河 > (『――膝を付くと、傭兵は死んじゃいますよ。最前線ですからね』) (故郷で軍兵として戦に参加していた時、二つ年上の少年軍師がそう言って笑った事を思い出す。 ごめんなさい、軍師様。自分は今、「それ」が欲しい癖に死にぞこ無いを演じながら、諾々と世界と繋がるふりをしています――。) ―――、あ、ぇ――、あぅ―――、 (はっと手足をばたつかせると、ばしゃばしゃと濃い水を指が必死に掻いた。何て事無い、気付いてみれば膝どころか、自分は河の中に尻餅を付いていた姿勢になっていた。 一瞬ぽかんとして全ての動作を急停止、そろそろと両手を上に上げてみた。異国の酸素が濡れた指の間を摺り抜けていく。 あぁ、現実だ。現実の癖に――。) [Wed 21 Mar 2007 00:09:45]
◆危娘@カラ河 > (不意に訪れるこんな瞬間を、いつも其処はかと無い怖ろしさで感じている自分が居る。 「何をしているのだろう、自分は」と、真っ当な人間らしさを取り戻しかける瞬間を。 それは例えばこんな風な泣きたいような妄執で。例えば「あの街」に居る愛しい家族への――父や、兄や、騎竜や、画家や――慕情で。時に絶叫したいほど孤独感を感じる瞬間で。 世界の何もかもから耳を塞ぎたくなる。目を閉じて、膝を抱えて、胎児のように蹲って居たくなる、自分に対する吐き気を催す――嫌悪感。 「本当の自分はこんなんじゃないんだ」。「本当はこんなにおぞましい人間じゃないんだ」。そんな風に誰かや何かに言い訳して、何処かに世界の常識と繋がりたいと浅ましく願い請う心細さが、確かにある。 ――厭だ。厭だ。心底厭だ。自分にはちゃんと夜が。月が。花が。死者達があると言うのに。 何なんだこの、――いじましさは。 嘔吐感のあまり視界が揺れ、腿の辺りで水が跳ねた。ぐらり、黒い世界が揺らめく。大地に、川面に立って居られなくなる。 ―――ばしゃん。) [Tue 20 Mar 2007 23:56:54]
◆危娘@カラ河 > (余りにも自然に唇を割った懐かしい名前に、自分のほうが愕然とした。腰に巻き付けていた鞭に何気無く当てていた右手がだらりと落ち、ぱしゃりと川面に着水する。 じりじりと夜の大気が温い。要らぬ暖かさが鬱陶しい。まるで太陽でも出ているかのようじゃないか。こんなに夜は黒いのに――。 月の出て居ないせいだ。だから、こんなに。不意にこんなに。 感じた感覚とは真逆の姿勢――両肩をぶるりと震わせてきつく己が手で掻き抱いた。) [Tue 20 Mar 2007 23:45:36]
◆危娘@カラ河 > ――――― 兄者が見たら――、 (――何と、言うのだろう。) [Tue 20 Mar 2007 23:37:54]
◆危娘@カラ河 > (鉄錆の匂いが、取れない。 重苦しい髪から。古傷塗れの手足から。冷たい頬から。指から、顔から、自分を構成する何もかもから。 沐浴の記憶は、この世の何処に居ても馴染みのもので、思い出すのに苦労はしない。 頭を抱えて水に潜り、溺れ掛けながら30秒ほど河に漬かって居た事もあった。薄皮が剥け、皮膚が裂けるまで石で擦ってみた事も。 そのどれもが同等の結果を提示した。例えば現世を構成する神々とやらの誰ぞから、己の骨が生前から100年以上も煉獄の血池に付けてあったものなのだと聞かされたとて、驚くまい。) ………… いや……、うん…………。 これで、いいんだ………。 (ぽつり。額に張り付いた髪から一筋水滴がまた落ちて波紋を作る。瞬きの少ない瞳に一層生気を薄くさせて、ぼう、と呟いた。 自分も血から出来て居るんだ。可笑しい事じゃないじゃないか。むしろ、血の香りのしない人間のほうが異常なんだ。そんな彼等の身体の内部を流れる血管には、きっと代わりに水銀が詰まっているに違い無い。 だから彼等は。何に付け、やれ痛いの怖ろしいのおぞましいのと「死」を敬遠するんだろう。水銀の詰まった肉体では、どろりどろりと濁った生しか得られまいに――。) [Tue 20 Mar 2007 23:30:32]
◆危娘@カラ河 > (錆びた花の様に。 ――血臭の微か混じり。 パシ。 河面を弾く指先は骸骨の上に生白の皮膚を置いたげな、細く儚い量積のそれ。) (この国は。此処から死が流れて行く。動くための灯火となる命と言う名の原動力を失った肉が、骨が、四肢が、臓腑が、すべからく聖炎に焼かれて塵灰となり、世界の一部へ戻る場所。――生臭いはずだ。調度己の身体のように。) ……………、とれな、い………。 (ひそ、と浸した指を持ち上げて、腕に鼻先を近付けるのは、河の中腹ほどで半裸姿で沐浴する小さなヒトガタ。 下着代わりの黒い単衣がべったりと身体の曲線に張り付き、曇天の下にふしだらに闇色が際立つ。世界からまた、切り取られる。 むき出しの頬や腿の脇をつらつらと黒い雫が滴った。 水を吸ってもったりと重い髪の毛を掻き上げて、ゆら、とおぼろげな動作で天上を見た。癖のような視線の先には、今日も祝福は訪れない。月が見えない――。) [Tue 20 Mar 2007 23:13:25]
お知らせ > 危娘@カラ河さんが入室されました。 『(生命の水のにおい――。)』 [Tue 20 Mar 2007 23:03:03]
お知らせ > 緑色外套さんが退室されました。 『――そうか。(娘が、こうして『幸せ』に浸っていることこそが、悪魔の『幸せ』』 [Tue 20 Mar 2007 02:07:07]
◆緑色外套 > (悪魔の血。 痛みに対して、かすかに唇の端が動くのは、決して痛みからではなく笑み。 軋み聲は娘の中へと吸われるだろう。 その血の味。 少女にそれを啜られる感覚を、悪魔は受け止める。 故に拒むのではなく、より、彼女の体躯を抱き締めようか)―――――――(じっと見つめる、蒼い鬼火は問う。 娘は楽しいだろうか。面白いだろうか。『幸せ』だろうか。 恐らく、悪魔が『幸せ』を見つけるとしたらそれは) [Tue 20 Mar 2007 02:06:32]
お知らせ > 危娘@城下町裏路地さんが帰りました。 『―うん。 (美味しい、と。血臭の中ではにかむように微笑んだ。)』 [Tue 20 Mar 2007 02:06:18]
◆危娘@城下町裏路地 > ………、 (すう、と。 蒼白い面差しから笑みが消える。ひんやり冷たい手を掴まれると、あぁ――自分の中の月が下腹から落ちて行く感覚。つらつらと腿を伝う。つらつらと死人の首を腐血が伝う。 瞬きも知らないようにぼう、と硬直した面に重なる、体温の無い死の味覚。 目を閉じようか。ほら、こうすると。瞼に映るのはまっさらな黒。閉じた視界で感じる皮膚の触れ合いは一つだけ、死の舌触り。 悪魔に負けず冷たく乾いた薄い唇は、触れ合って微かに上唇と下唇を開閉し、彼の吐息と死血の味をそっと吸ってから、 がり。 拒絶と勘違いさせるぐらいの力を持ってして、きつく噛み付く。) [Tue 20 Mar 2007 02:02:03]
◆緑色外套 > (娘が此方へと歩み寄ってくる。 屍の首を抱えて。 やがては腐り果て、蛆虫や蟲の餌となり、そして肉が崩れて骨が見え、眼球も零れ落ち、やがては骸骨だけになる。 それに唇を寄せた後、娘が此方へと歩み寄る。 ――ああ。 すとん、と胸の奥に落ちるもの。 悪魔はどこか面白がるように、それを期待するように、唇の端を吊り上げて) (その唇は、やはり、鉄の味がした) (その後、娘の手をとろうか。 これが幸せか。 わからない。 ただ――べろり。口の周りに付着した、脂肪や、血を、舐め取れば。 二度。娘へと口付けを。――彼女が拒まぬのならば、それは)……美味いか?(――冷たい死の味がする、キス。 悪魔は、かかと軋み聲をあげた) [Tue 20 Mar 2007 01:54:22]
◆危娘@城下町裏路地 > (つらり、つらり。歪な笑み連れて。悪魔が「じっとしている」ならば。 その生首を「つぅ」と悪魔の口元まで持ち上げて。彼の唇に、死顔のそれを重ねんと。) [Tue 20 Mar 2007 01:51:06]
◆危娘@城下町裏路地 > (紅い梅雨なら歓迎される。例えばこんな異国に雨が降ると言うのなら。 つら――。風化寸前の陶器のよう。娘に似合いの笑みをゆらり浮かべて。する、と音無く悪魔の腕から摺り抜けん。 幽鬼のような足取りと笑みで、来た道をふらふら歩み戻り、死体塗れの中心からごとりと何かを持ち上げて。暗がりの中、悪魔に向かってにっこりと笑った。) …………しあわ、せ? (かくり。動かないままの微笑は無機質にも似る。異質さを連れて笑んだまま首を傾げ、持ち上げた物に躊躇い無く。否、愛しげに唇を近付けた。) (飴色の瞳孔をかっと見開いてこと切れて。太い頚椎の骨を断たれて。ぶつぶつと神経と脂肪の欠片を切断面からだらり、垂れ流した私兵の生首に。 その唇に。頬に。放り出されたときにぐしゃり肉の潰れた額に。順繰りに吸い付いて――。 うっとりと唇を離すと、つらり。再び悪魔へ近寄ろう。) (一歩。一歩。一歩――。) [Tue 20 Mar 2007 01:49:03]
◆緑色外套 > (娘の掌は、鉄の味がした。 血。 何処の誰のものとも知らない、血。 自分には、彼女には、似合いのものか。 雨。総てを洗い流すなんて、そんなモノではなくて。 肌に絡みつく、じめつき、気色の悪く、吐き気を催すような、そんな雨を。 例えるなら梅雨の長雨。 ……間近から娘を見。視線が交わって。 悪魔は小さく頷いた)じっとしてりゃあ、良いんだな? ――良いぜ。(娘が悪魔に依存しているように。悪魔も娘に依存している。 或いは、それを信頼ととることもできるのだろうか。 歪つだ。 酷く、歪んだ、でも純粋な関係、と。 いえるのかもしれない) [Tue 20 Mar 2007 01:39:30]
◆危娘@城下町裏路地 > (蒼い灯。紅い雨。どろりと濃密な夜に似合う香りは一つしか無い。纏う血臭こそが相応しい。 雨も天も降るといい。常人達に愛される善き神々の、引き裂かれ、千々れた四肢と臓物を連れて。) (ぐしゃり。腰の瞑れるような感覚と共に、三度月経の血が滑って落ちていく。腿の内側を汚し、脛の裏を通り、やがて地面に達して六人の死血と混ざり合う。 抱き寄せられて、視界も瞑れる。近付いてくる冷たい息の気配に、一度くう、と目を閉じて。) (ぱし。 開いた血糊塗れの右手の平で、悪魔の唇を己の唇の寸前で拒もう。 至近距離から見つめる眼差し。 ――じっと。じっと。 試すように。) ……………………………………………じっと、して? [Tue 20 Mar 2007 01:32:09]
◆緑色外套 > (上から下へ。蒼い鬼火が、娘の瞑い深淵のような瞳を見下ろしていた。 だが、その実は逆かもしれない。 深淵を覗いているのは彼女。それを見返しているのが悪魔かもしれない。 わからない。 ただ、細く、軽い、その娘の身体を、手繰り寄せた悪魔は抱き締めようか。 月が見えないなんて中途半端よりも、雨でも降れば良いのに。それならばいっそ諦めもつくというのに。 掠れた声に対して、悪魔はカカ、と軋んだ聲で応える。 背中に片腕を残し、一方の手を、首を傾げた娘の頭にのせて、くしゃりと黒い髪を乱した。 大きな掌で、まるで小さな頭を潰すかのようだが、どうやら悪魔は彼女の頭をなでているつもり、らしい。)ああ、なってみたいな。――ただし、アンタと、だ。 俺一人じゃあ、面白いが、きっと飽きるだろうな(カカ、ともう一度。軋む聲。――そのまま身を屈めれば、娘の唇を奪おうか。 雨が降れば良いのに、と思った。) [Tue 20 Mar 2007 01:22:26]
◆危娘@城下町裏路地 > (がこん。 藍色外套は濃緑外套に腕を取られて、糸の切れた繰り人形の呆気無さで引き寄せられる事になろう。 引力に引きずられるようにして軽く反り返りながら最初にぶつかる身体――双胸は、身長差の為す関係のせいで冷たい悪魔の胸にへと。 隧道色の瞳を下方から水平に、水平から悪魔の胸に、悪魔の胸から蒼い瞳へとゆるら、ゆるら、と持ち上げて、沈黙。 冷たい吐息混じりに囁くのは。 それは常人には感じ得ないほど密やか過ぎる、けれど確かな愉悦を含んだ、掠れ囁き。) ………幸せに、なりたい………? (視線をそのまま、かくり、首が哀しげに横倒しになる。) ……幸せに、なってみる……? なってみたい? ……あたしの手で………。 (問い掛け、――暗黒色。体温の薄い耳元で。) [Tue 20 Mar 2007 01:12:05]
◆緑色外套 > 幸せって概念を知らねぇだけさ。――だから、俺は幸せを知りたい。 教えてくれる、って言ったのは、危娘だろう?(カカ、と嗤い聲一つ。立ち去る娘の背中に投げて。 ばしゃり、と足元に絡みつく血を蹴って立ち上がった。 ――よろよろと歩きだした娘の、その腕。あてがわれた腹。 少し気になった。 打ち身ということもあるだろう。 ぬる、と滑る靴を踏みしめて歩き出した。 手を伸ばす。娘の手を掴もうと)――そいつァ構わんがな。……一人でどっか行くんじゃねぇよ。『相棒』だろうが。(違うか、と問うような声。 ただの一言も、そこに非難の感情はなかった。 ただ、手を。 娘の手を掴んで、引き寄せようとするのみ。 拒めば、悪魔は諦めるだろう。 そしてジュルメ・パンシャという名前だけしか知らない女の、顔しか知らない部下達の死体を埋めにいくのだ) [Tue 20 Mar 2007 00:57:43]
◆危娘@城下町裏路地 > (調子狂いの戯唄に、血臭塗れの娘は蜻蛉のようにつらり、乾いた唇の両端を持ち上げん。) ………はは………、 グレイブさん、は――…、あたしと居て、も……、幸せでは、無いんだ、ね……………。 (紅絵の具を半身に塗りたくったまま、水気の無い口調でひゅうひゅう笑う。ふらふら立ち上がる拍子に股の間からまた一つ、血塊がつるり、落ちる感覚がある。悪魔からよろめくように離れながら下腹を押さえてひそり、頭を押し垂れて笑む。月は出ていなくても、自分の中に月がある。見守ってくれている黒。昏。あぁ、今夜は――大丈夫だ。 相棒の悪魔と居られる幸福を彼自身は分かち合ってくれなくても、「彼」が居る。月が居る。 悪魔に背を向けて、壁伝い、ふらふら進んで、背なごし、声を。) ……………ジュルメ・パンシャの施設衛兵残り全員……。 死体の処理は任せていい……? (女商人の名を口にして、壁に縋るように歩き出す。) [Tue 20 Mar 2007 00:51:43]
◆緑色外套 > 幸せ、か。――俺にゃあ、わかんねぇな。 「なにがきみーの、しーあわせー」っだっけか。 んな歌もあるけどな。 俺にはまったくわからねぇ。(何が楽しいのか。悪魔は拍子外れに歌の一節を口ずさむ。 これが惨劇と呼ばれる状況なのならば。この存在は場に相応しいのだろう。 悪魔は惨劇を喜劇として楽しむのだから。 カカ、ともう一度。軋んだ聲。 耳障りな聲。 決して聞いて気分の良くなるものではなかったが。 肩にかかる重さに、悪魔は聲を上げて楽しんでいた。 血。六種類もの血が交じり合った場に、新たに混じる鉄の臭い。 小さく鼻を動かすも、それには気付かないようだった)幸せってのは知らないが、面白くないのは不幸らしい。なら面白いことは幸福じゃねえかと、俺は思う。 で、俺は今面白いと思ってる。――なら、連中も幸せだろうな? [Tue 20 Mar 2007 00:39:21]
◆危娘@城下町裏路地 > …………そうだね………。 (ぱしゃん――。悪魔の靴に蹴られた雫が頬に引っ掛かり、新たな紅化粧を施す感触。つるら、と甘蜜のような返り血を一滴流して、おぼろげに笑う。 膝の下がべとべとと生々しい。明かりが無いから余計に感覚ばかりが鋭敏になる。姿勢が姿勢だから、場面が場面で無いならば、まるで月経の血を粗相でもしたかのような場景だ。 否、実際に――月の血が腿から一筋滑り落ちて、下衣を更に汚した。他者の血と自分の血が混ざり合う感覚に、世界と何かを共有する喜びをそっと覚える。 傍らに座り込む悪魔の肩にこつ、と脱力した頭をもたげさせて、恍惚の吐息ひとつ――、) …………おもしろい………、かな………、 ううん――、皆、しあわせにして、あげたんだ――……、 (と、返答未満の呟き、かすれがち。) [Tue 20 Mar 2007 00:28:06]
◆緑色外套 > ……ああ。見えないな。――詰まんねェよ、俺も(ばしゃり、と血糊が跳ねる。 赤い水溜りに悪魔も脚を踏み入れた。 粘ついた感触。 音。 臭い。 人の脂。 堪らない。 吐き気? いやいや。 実に面白い。 ばしゃり。 また水音。 娘の傍らに、並ぶようにして座り込んだ音だった。 同じように、天上を見上げよう)ひの、ふの――六人か。 カカッ。こりゃ、随分やったもんだ。――面白かったか?(血に濡れることも構わずに、娘の肩を抱こうか。 悪魔らしくない感情。 違うか。 寒いよりは暖かいほうが良い。)……もちっと風が強くなりゃ、見えるんだろうがなあ。 [Tue 20 Mar 2007 00:18:38]
◆危娘@城下町裏路地 > (耳に酷く馴染む笑い声に、朱色の水溜まりの中心部分から、つぅ、と首だけで振り返る白い頬。白い面差し。貌の左半分は薄月光を貯めてまだしも明るく映る筈が、返り血のせいでべっとりと赤黒い。黒髪の数本がこびり付き、まるきり青白の死神のようか。血痕の化粧をこびり付かせたまま、虚ろな眼差しで声の方へ佇む悪魔を見つめて、またぼう、と瞬きした。) ……………あ、 ………あぁ――、……ん…、 (どんよりと鈍重な仕草の頷きは大分遅れて。その場から立ち上がろうともせずに再び視線は天空へと。) ………つき、…………、見えない、ね……………。 [Tue 20 Mar 2007 00:11:54]
◆緑色外套 > ――なぁに、ぼんやりしてんだよ(カカ、と掠れて、軋んだ、奇妙な笑い声。娘の相棒であり、円匙を持つ傭兵であり、殺人ゲームのNo18であり――鬼火の目を持つ悪魔。あの赤い雨の日々を別にしても尋常ならざる存在。人の世の範疇外。 故に。 その奇妙な光景をみて笑い声を漏らしたのだ。 面白いか、面白くないか。 この悪魔にとって世界はシンプルだ。 だからこそ面白い。 そう思うのだが。 アカとクロ。 その中に座り込んだ少女へと、歩み寄ろうか。 娘は酷く臆病だから。 声をかける前に、歩き出す前に、軋み聲をあげたのは、悪魔なりの気遣いだった。 悪魔らしくない? だからこそ面白い)……怪我ァ、は。してねぇ、みたいだな。……全部終わった後たぁ、ちと遅かったか(最近、すれ違いが続いていたのもあり。そういう意味では少しつまらなさそうな聲を上げながら、悪魔は娘へと語りかけた) [Tue 20 Mar 2007 00:03:28]
◆危娘@城下町裏路地 > (つらり。天を仰いで反らした喉は、死魚の腹の皮を思わせる虚ろな生白。 姿勢も肌の生気の無さに似合いのそれ。ぺたりと脱力したように崩れて座り込んだ形の外套から仄覗く手首も腿も、曇天を透かす月光に彩られて妙に無機質的。目深に被ったフードの下の隧道色の双眸も、憧れの月を隠されてぼんやりと常世の狭間を彷徨う胡乱さ。天空だけを見上げて、またぽつり――、) ……………あに、じゃ、ぁ……………、 (呟きの手紙はもう半年以上も貌も見ていない兄と呼んだ彼の人への思い。こんな異国から。こんな空の下で。こんな、こんな場景の中で―――。どうして何の思いが届くのか。 場景は赤と黒に視界を分ける。――先日暗殺を果たした女商人の私兵残党6名余。この路地に全て胴と首とを引き千切られて転がっていた。凄惨のような、清らかのような、哀しいような、そんな光景の中、血溜まりの中、一人へたり込むようにしてぼそぼそ呟き続ける娘の姿は、常人の目に如何映るのか――。) (そして、或いは常人でない者が見たならば。) [Mon 19 Mar 2007 23:56:30]
お知らせ > 緑色外套さんが来ました。 [Mon 19 Mar 2007 23:43:10]
◆危娘@城下町裏路地 > (あぁ、今夜は。月が 見えない。) [Mon 19 Mar 2007 23:42:24]
◆危娘@城下町裏路地 > ぁ、…た、しは………、げんき、で――…、す―――…………、、 [Mon 19 Mar 2007 23:40:40]
お知らせ > 危娘@城下町裏路地さんが来ました。 『…………―、(御元気 ですか) ?…、』 [Mon 19 Mar 2007 23:39:43]
お知らせ > ホ」ト・タウヌマツハムYツキオリさんが退室されました。 [Mon 19 Mar 2007 23:37:57]
お知らせ > ホ」ト」タウヌマツョムYツキオリさんが入室されました。 『。ュ。ュ。ュ。ュィDノフ蠎テツ」ィモヤェ壥、ヌ、ケ、ォ」ゥ。ュ。「」ソ』 [Mon 19 Mar 2007 23:37:33]
お知らせ > オルパー@カラ河さんが退室されました。 『他の侵略者と間違えてブーメラン投げたら困るでしょ?』 [Mon 26 Feb 2007 19:01:19]
◆オルパー@カラ河 > どんなひとだろ。 ( お宝目当ての盗掘者とは違う。 ) ん? うん、まぁ興味はあるかな。 ( リスみたいに頬を膨らませてもぐもぐと口を動かし ) うん、だってさ。遺跡に見回りに行った時に―― [Mon 26 Feb 2007 19:00:49]
◆オルパー@カラ河 > ――― あ、 でも。 ( 視線が、ひょぃと上を向く。二本目の串に手を伸ばしながら。 串といってもその辺の木の枝だけれど ) 勝手にじゃなくて、許可を求めてきたひとがいたね。 ( 確かアァナさんの部族の長から、こちらの長に話が通っていたはずだ。そしてウオンコクの長もそれに承諾した ) [Mon 26 Feb 2007 18:48:21]
◆オルパー@カラ河 > 遺跡だって。 勝手に入って、私欲のために荒らして。 ( 眉間の皺が深くなる。 ふん、と鼻を鳴らした ) そのうちワンジーナも、遺跡の祖先の精霊たちも、 怒るんだから。 [Mon 26 Feb 2007 18:44:29]
◆オルパー@カラ河 > ( 前はもっと他の部族も、この辺りに集まってくる事があったのに。 ) 今じゃ、他の部族もいったいどこにいるのかわからないし。 ワンジーナの土地がめちゃくちゃだ。 ( 眉を寄せてばりばりと骨を噛み砕く。 ワンジーナは、この土地の偉大な神だ ) [Mon 26 Feb 2007 18:35:52]
◆オルパー@カラ河 > うん、 うん、わかってる。 ( ずっとずっと昔から、ドリームタイムの頃から、ウオンコクの民はこの時期にこの辺りに集落を作っていた。昔はこの場所に 街 なんか、なかった ) でもね、ンゴリー族たちは来なくなっちゃったじゃない? [Mon 26 Feb 2007 18:30:04]
◆オルパー@カラ河 > ここ、あんまり好きじゃない。 ( あぐ。焚き火で焼いた魚にくらいつきながら ) 早く、あっちの方に戻りたいよ。 ( 腕で適当に口元の油を拭った ) [Mon 26 Feb 2007 18:24:36]
お知らせ > オルパー@カラ河さんが来ました。 『わたし、』 [Mon 26 Feb 2007 18:22:41]
お知らせ > 一心@宿屋さんが退室されました。 [Thu 15 Feb 2007 00:08:29]
◆一心@宿屋 > ( ぷらーん ) ・・・・・・・・・ ( 嫌な音が聞こえた気がしたが、それをガン無視というよりも見ないことにして青年は一歩を踏み出した ) それじゃあ。またなぁ ( くるりと廊下を見やる。その中の部屋に少女の部屋がある。役目本分が終わればそれまで。己には己にしか出来ないことがある。だから、 ) ――― ( 廊下に背を向けて、青年は宿を後にするだろう ) [Thu 15 Feb 2007 00:08:26]
◆一心@宿屋 > ( そろそろ、ヴェイトスへと帰ろうと思う。青年はもう一度「ふむ」と唸ってから窓の外に視線を移した。人種種族ばらばらな生き物が通りを歩いている風景も見慣れたもの。 ) ―――長居、しすぎたなぁ ( ぼりっ、と固い髪を掻く。突如として行方不明になったドラ息子。道場ではそろそろ名前が忘れられてるのかもしれない。もしかしたら神隠しなんてことになってるのかもしれない。そう思うと段々と疲れてきた ) このまま雲隠れ、ってのもいいのかもしれんなぁ ( 窓枠に肘を突いてそんなことをぼやいた。そもそも国の外に出たのだって目的があったわけでもないのだから ) ―――旅ってのもいいかもしれんなぁ ( 知らない土地を見て回り、自分のしたいように生きて、そのツケを自分で支払う生活。 ) ――― ( 目を細める。人外の街。こんな場所があるのは知っていたけど、それを目の当たりにしただけでもずいぶんと勉強になったのだ、と思えば楽か ) にして。あの娘。大丈夫そうだなぁ ( 笑うことが多くなってる気が・・・・する。いや、表情豊か。どちらにせよ、いいほうに好転していければいいと思う ) さーて、俺も俺がすることをしなければならんって ( 窓枠に突いた肘を離し、纏めた旅道具を肩に引っ掛ける ) 思い立ったら吉日だって言うからなぁ ( からからと青年は笑いながら、部屋のドアを開けるためにノブを掴み、 ) ―――とぁ! ( 蹴り開けた ) [Wed 14 Feb 2007 23:57:24]
◆一心@宿屋 > ( そろえた物品には問題無さそうである。携帯食料も買った。カンテラも買った。当面の旅行費用も問題なし。後問題があるとすれば己の方向音痴程度。こればっかりはコンパスと二本の針金に命運を託すしかない。 ) まあ。街道沿いに歩けば辿り付けるって話だからなぁ ( じょり、と無精髭の生えた顎を撫で、一つ呟いた ) [Wed 14 Feb 2007 23:41:23]
お知らせ > 一心@宿屋さんが来ました。 『ふむ』 [Wed 14 Feb 2007 23:38:45]
お知らせ > フェイロンさんが退室されました。 『(ゆっくりと深く寝入って―。)』 [Sun 4 Feb 2007 01:48:53]
◆フェイロン > ぁ…ぅん…うち、ちゃんとご主人様…護るぇ…?大丈夫やから…。(こくり、と頷きながらも頬ずりを繰り返していれば、頭を撫でられることに動く狐耳、そして主のベッドに移動すれば)おぉきに…ご主人様…。(頷きながらも笑み零れて) [Sun 4 Feb 2007 01:48:31]
お知らせ > ルミニア@シャーロット邸さんが帰りました。 『(そうして、フェイロンをあやすように、眠りに付く。)』 [Sun 4 Feb 2007 01:46:15]
◆ルミニア@シャーロット邸 > そういうわけだから、今日はもう寝るわよ。街での護衛――しっかりね。ただでさえこの国は女の地位が低いんだから。一人で外なんて歩けやしないわ。 ( スリスリと甘えるように頬ずりをするフェイロンの頭を、もう片方の手でぽんぽんと撫でてやる。それから、彼をつれてベッドへと。 ) ふふっ、今日は気分がいいから、一緒に寝てあげるわ。 [Sun 4 Feb 2007 01:45:53]
◆フェイロン > ぅん…おぉきに、ご主人様…。(ギュっと主の腕に抱きついてスリスリと嬉しそうにしているようで、主の笑みを見れば首傾けると)Σ!?い、いつの間に…ほなら…くれは、着てくれるんかなぁ…。(民族衣装と恋人との想像をしていくようでもあって) [Sun 4 Feb 2007 01:42:26]
◆ルミニア@シャーロット邸 > じゃあ、さっそく日が昇ってからでもゆっくり買い物しましょう。 ( そうして、クレハを気にかけるフェイロンには、怪しげに笑って。 ) ふっふっふ……この私を甘く見るんじゃないわよ。ちゃ〜んと、クレハの体のサイズは調べてあるから、問題なし。 ( いつ? それはクレハを襲ったときにこそっと。そういうところは抜け目ない。 ) [Sun 4 Feb 2007 01:35:48]
◆フェイロン > にゅうせいひん…?チーズ……。くれは、喜んでくれるかぇ…?ほなら、それ買いにいきたいわぁ…。(主の顔をジーと見つめながらも嬉しげに笑み向けながらもパタパタと尻尾が揺れるのは機嫌と同様なものにも思えるか)さりー…?ほぇ……クレハ、着てくれるやろか…。(と呟くけれど、服のサイズの事等忘れているのはいうまでもなくて。) [Sun 4 Feb 2007 01:31:21]
◆ルミニア@シャーロット邸 > 保存のことを考えると,乳製品が名物よ。チーズがお勧めね。クレハも、たぶん喜んでもらってくれるでしょ。 ( 撫でていた手を引っ込めると、少し考えるように思案して―― ) あと、サリーっていってね、ここの民族衣装なんだけど、クレハに買っていってあげるといいわ。 [Sun 4 Feb 2007 01:24:15]
◆フェイロン > はい…。(コクリ、と頷けば、頭を撫でられるのには心地良さそうに瞳細めながらも主を見つめていた、今宵の主は何かと機嫌が良い様子、意地悪がないからこそ、なぜかそう思う。)…あ、うん…でも、うちの荷物ご主人様と違って少ないし…。(直ぐ出来るけど、お土産といわれれば眉下げて腕組をしてみせるか)…ここの美味しいのって何やろか…? [Sun 4 Feb 2007 01:18:13]
◆ルミニア@シャーロット邸 > よし、いい返事よ。 ( にっ、と笑うと、もう一度フェイロンの頭をくしゃくしゃと撫でた。それから気分よく自分の腰に手を当てて。 ) さぁ、そうと決まったら、さっさと自分の部屋に行って支度をしてきなさい。あと、クレハになんかお土産のひとつでももっていったら? [Sun 4 Feb 2007 01:11:34]
◆フェイロン > え…い、ゃ…そないな、事…。(ない、と言う風にブンブンっと全力で頭を振っていた、無論帰りたいに決まっているからこそでもあって。)…ぅん、うちも…くれは、と会いたいわぁ…。(眉下げながらも主の言葉に同意をして頷けば、パタっと揺れる尻尾でもあって。) [Sun 4 Feb 2007 01:07:45]
◆ルミニア@シャーロット邸 > ――帰りたくないんならいいけど、別に。 ( ルミニアの気分次第で全てが決まる、彼女が飽きたといえば、それだけで帰宅の理由には十分だ。 ) 家族と挨拶もしたし、故郷も堪能したし――あんたもクレハにあいたいでしょ? [Sun 4 Feb 2007 01:02:03]
◆フェイロン > え…?ぇ、と…もぅ帰るんですか?(漸く慣れた所で、帰るとの言葉、それにはそれで、嬉しい事も多々でもあって。主の傍にまで行けば、頭を撫でられる感覚には、嬉しそうにして尻尾がゆらりと揺れていて。) [Sun 4 Feb 2007 00:58:00]
◆ルミニア@シャーロット邸 > ん、あぁ――そろそろヴェイトスに帰ろうと思ってね。ちょうどよかった。あんたをよびに行こうと思ってたのよ。 ( なまった体を伸ばして、ほぐすように。それからフェイロンの頭を撫でてやる。 ) [Sun 4 Feb 2007 00:49:46]
◆フェイロン > (主の返事を聞けばカチャっと開く扉、室内に入り込めば直ぐに扉を閉めた。)…ご主人様、何やあった…?(暇だから来た、などはいわない、そして主の行動を僅か眺めつつもそんな問いを向けていた。) [Sun 4 Feb 2007 00:46:18]
◆ルミニア@シャーロット邸 > あいてるわよ。どうぞ―― ( 書類に目を落としたまま、入室も促す。ここでの暮らしも、いささか飽きてきた頃だ。組んだ足を解き、立ち上がる。 ) [Sun 4 Feb 2007 00:42:52]
◆フェイロン > (自室に居ても退屈でたまらず、執事の人やメイドの人との会話も今宵は切り上げてやってきたようでもあって。主の部屋の扉をノックしていた、返事を待ちながらもキョロキョロと見回していて) [Sun 4 Feb 2007 00:40:29]
お知らせ > フェイロンさんが入室されました。 『(こんこん、っとノックをしていて。)』 [Sun 4 Feb 2007 00:38:03]
◆ルミニア@シャーロット邸 > ( じっと天井を見つめながら、時折、手元の書類に目を落として。 ) ふぅ――そろそろ、かしらね。 ( 短くつぶやき、顔を上げた。 ) [Sun 4 Feb 2007 00:37:22]
お知らせ > ルミニア@シャーロット邸さんが入室されました。 『(ソファに座って、考え事。)』 [Sun 4 Feb 2007 00:35:46]
お知らせ > フェイロンさんが帰りました。 『(更に従順に、更に快楽に墜ちていく―。)』 [Sat 27 Jan 2007 22:05:58]
お知らせ > ルミニア@シャーロット邸の地下室さんが退室されました。 『(そうして、楽しい夜は続くのであった。)』 [Sat 27 Jan 2007 22:02:31]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > んぁ、は……あぁ。 ( ぞくぞくっと背筋を駆け上がる快楽に、ルミニアはうっとりと目を細める。 ) ふふふ、まだまだ――んふぁ――こんなくらいじゃあ、ねぇ――あぁっ、もっと、そう、もっと――おくまで―― ( フェイロンの背に腕を絡めて、自身も体をゆする。 ) [Sat 27 Jan 2007 22:02:13]
◆フェイロン > あぅ…ぁあ…やぁ…ごしゅじ、さまぁ…おまんこ舐めたいのぉ…ご主人様の、全部…なめさせてぇ…。もっと、いいこになるから、もっと…オしおきもぉ…(涙を流すそれは嬉しそうな表情、そして…からだが密着するのを感じながらも挿入されていく膣内には肉棒にて主の膣を広げていくかの如くか、そして)はひ、ぁ…ご主人、さまぁ…イッてぇえ…!(上目遣いで主を見つめながらも腰を激しく求める様に叩きつけるように腰を振っていて。) [Sat 27 Jan 2007 21:42:32]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > それはだめ。これはオシオキなんだから――貴方を良い子にするための、ね。 ( そういうと、フェイロンに体をくっつけて、そそり立った肉棒を己の膣内に静めてゆく。 ) さぁ――自由にして欲しかったら、まず私をイかせてみせなさい。 [Sat 27 Jan 2007 21:35:38]
◆フェイロン > (主様と2人で己の精液を分け合うように濃厚な口付けを繰り返していれば離れる唇に名残惜しそうにして主を見つめていれば)ふぁ、ありがと、ござ、い、ま…す…くぅひっ…ぁああ!いい、の…おしり気持ち、良いッ…!!(腸液が出ているが故に膣の如くスムーズに動く指でもあるか、そしてスライムを出されていくのもまた簡易なものでもあるようで)らめぇ、あぁあ…また、いっちゃぁああ…!(ビクビクッと射精はせずとも小さな絶頂を迎えているようでもあって)…ごしゅじ、さまぁ…もっと、もっとぉ…したいのぉ…自由に、してぇ…ごしゅじん、さまぁ…。(二度の射精をしたのにもかかわらず萎えをしらない肉棒を晒しながらも主を見つめるようで。) [Sat 27 Jan 2007 21:31:47]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > ( フェイロンとの濃厚なキスをたっぷり時間をかけて終わらせてから、再び体を離してフェイロンのお尻のほうへと。 ) いいわよ、取ってあげる―― ( そういって微笑むと、おもむろに指をフェイロンの尻穴に突っ込んだ。そのまま激しく出し入れして、スライムを外に出そうとする。 ) [Sat 27 Jan 2007 21:26:59]
◆フェイロン > (射精をしても更に残りの精液がドクドクッと流れ込ませるか、そして射精が終われば離れる主の口、そして近づく顔を見れば、トロンっと潤んだ瞳でもあるようで、そして唇を重ねれば入ってくる精液には驚くようで)んぅうう!?んぅ…ッ…ふっ…ぁんっ…(口腔にたまった精液、主の舌と絡め合わせながらもチュぅと吸い上げ飲み込んでいくか、そして主にもそれを分けるかのように押し込んでいこうともするか、そして)ぷぁ…ふぁ…んぅちゅ…ごしゅじ、さまぁ…おしり、のぉ…とってぇ…。(懇願しながらも、主の舌を好物の食べ物を食べるように嬉しそうに吸い付いていて。潤んだ瞳には快楽を求め、主しか写ってない状態でもあって。) [Sat 27 Jan 2007 21:21:30]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > むっ!? ――ぷぁっ! ( 凄まじい勢いで喉へと流し込まれる、熱くどろどろとした性液。しかしルミニアは、それらを全て飲み干さずに、口に含んだまま、フェイロンに近づいていった。そしてフェイロンの唇に己の唇を重ねると、口に含んだ性液を、フェイロンの口内へと流し込んだのである。 ) んふふっ、かえすわ――あなたのもの――ふふふっ。 ( それから再びキスをして、舌を押し込み、フェイロンの口内を犯していく。 ) [Sat 27 Jan 2007 21:15:15]
◆フェイロン > (主の口腔にて肉棒をしゃぶられながらも舌が絡むその感覚にビクビクッと震え)…はひっ…あ、あ!!ご、しゅじんさまぁ…もっと、もっとしゃぶってぇえ…!ひぃ…ぁ!!尻尾ぉ…おしりぃ…そんなぁ…らめぇ!(直腸内と尻尾と肉棒と3箇所同時に犯される感覚には何も考えられなくなっており、自ら腰を揺らしては主に快楽を求めるばかりでもあって)くひ、でちゃ、あぁああ…ごしゅじんさまぁあああ…!!!(ビュクドビュルドクドクッとはち切れんばかりの勢いで大量のドロッとした精液を主の口腔内にぶちまけていて―。) [Sat 27 Jan 2007 21:09:01]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > ( 喉奥まで肉棒をくわえ込み、口内全体で包むようにしごき、舌を絡めてむしゃぶりつく。 ) んむっ――うんっ、ふ、はむ――ちゅぱっ―― ( さらに、ルミニアは空いた手でフェイロンの尻尾をしごき、刺激を与える。2度目の射精を促すために。 ) [Sat 27 Jan 2007 21:01:45]
◆フェイロン > (主の足に向けて精液をかけていれば、肉棒の勃起は変わらずにヒクヒクッと震えていた、そして涎がだらだらと口から零れながらもうつろな視線を向けているようで)…あへ…は、ひ…まら、なのぉ…くひっ…ぁああ!!ごしゅ、じさ、まぁ…!!もっとぉ!もっとこわひてぇえ!!(主の口腔に隙間の無い程に栓をしそうな程、肉棒は勃起しており、射精などしてないかの如く、そして…直腸を犯されるすらスライムに肉棒が硬くなっていくのが反応で判るようで腰が揺れるか)あへ、おしりも良いのぉ…おちんちんもぉ…ぁああ… [Sat 27 Jan 2007 20:52:24]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > あはははっ! いいわよぉ、思う存分――イキなさい。 ( だらしない表情のまま、欲望のままにほとばしる白液。勢いよく足にかかるその熱い液体に、ルミニアは目を細めて笑った。 ) あらあら、一杯でたわね――でも、まだ出したりないでしょう? ( そういうと、ルミニアはしゃがみこみ、フェイロンの肉棒にむしゃぶりついた。ねっとりと舌を絡め、味わうように。その間にも、スライムはフェイロンの直腸を犯していく。 ) [Sat 27 Jan 2007 20:47:09]
◆フェイロン > ありがと、ござい、ひぃああぃいいい…!!らめ、らめらめぇええ…へ、ん変なの…いく、いくいくいぐぅうう…!!!(ベロンと舌を出しながらもだらしない表情、そして主に肉棒をしごかれながらも直腸を抉られながらも、同時の快楽に耐え切れなかったか、ドビュビュクビュルルッと大量の精液を主の足などに向けて射精をしていけば、ヒクヒクッと痙攣するように震えながらもダランと力が抜け切っているようで)あへ…ぁ、あ…きもひ、いひのぉ……。 [Sat 27 Jan 2007 20:33:18]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > ――はい、よく言えました。ご褒美に、思う存分イカせてあげるわ―― ( そういうとさらに激しく足でフェイロンの肉棒をしごき、射精へといざなう。その間にも、フェイロンの腸内に進入したスライムは、彼の腸壁をえぐるようにうねり、アナルを犯し、快楽を与えていく。 ) [Sat 27 Jan 2007 20:29:30]
◆フェイロン > じゃ、ぁ…ひっ…ごめ、なさ…うち、は、ぅ…んんっ…気ぃ、つけ、ます…ぅ…だか、ら…ゆるひ、て…!!(ガクガクッと震えながらも涙がポロポロと零れており、主の思惑通り主には悪い事をしたと心底思うようでもあって、肉棒を足でしごかれていくのには肉棒の先端からは透明の先走りがあふれ出していくようでもあって)ひっ…らめぇ…ぁああああ!!!(力が一瞬、抜けた途端、一気にスライムはアナルの中へと進入してくるか―。それには、嬌声と泣き声が混ざっていて。) [Sat 27 Jan 2007 20:24:17]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > えぇ――もちろん祝ったわよ。だけど、私と旅行するときくらい、クレハのことを忘れてもらわなくちゃ――ねぇ? ( ちなみに、フェイロンとクレハのカップルを祝ったのも、傷ついたというのも嘘である。すべてはフェイロンをいたぶるための口実に過ぎない。フェイロンがスライムの進入を拒もうとするのに気付くと、ルミニアは足で激しくペニスをしごき、フェイロンの尻穴に力が入らないように気をそらしてゆく。 ) [Sat 27 Jan 2007 20:19:18]
◆フェイロン > そ、んな…ごしゅじ、さま…祝ってくれた…ッ…!ひっ…くぅ、ごめ、なさ…ッ…はっぁ…ぁあ!やっ…ぁ!やめっ…ゆし…!(スライムは下へと降りてきてはアナルを広げ入り込もうとしていくのには、キュぅと締め付けて拒むような動きは自然と出てくるようでもあって)ぁあ…ちがっ…うち、そんなんじゃっ…!! [Sat 27 Jan 2007 20:15:12]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > 貴方が私の目の前でクレハ、クレハって言うたびに、私がどれだけ傷ついているか考えたことがある? 目の前で話をしているのに、貴方は上の空で恋人のことばかり考えて――そんな奴隷は徹底的に犯して――躾けて――壊してあげる。 ( スライムは徐々にフェイロンの体を下のほうへと移動してゆき――彼の尻穴をこじ開け、そこに進入しようと試みる。 ) うふふふっ、足コキでこんなに感じるなんて、やっぱり変態さんね。 [Sat 27 Jan 2007 20:11:55]
◆フェイロン > ぇ……。(主に告げられる言葉には、驚きを隠せないかの如く、瞳を開き主を見つめていた、そして…スライムにはくるなくるな、と言う風に身を捩っていて。)…くぅ、ぁ…ふっ…んんっ…ぁああ!!!(主の足の指によって肉棒をしごかれるのには、既に勃起しきっているようで、苦しそうでもあるようで)ひっ…ぁ…ごめ、なさ…ッ…ごめ、なさぁ…ッ…!!!ごしゅじ、さまぁ…ゆるひ、てぇ…! [Sat 27 Jan 2007 20:07:24]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > それはもちろん――貴方が私よりもクレハを見ているから―― ( にぃと笑い、フェイロンを見下ろして、身もだえする姿を、愛しげに見つめて。 ) うふふっ、可愛いわよ――フェイロン。モンスターに体を嬲られる感じはどうかしら? ( スライムはフェイロンの体に薄く広がり、這い回る。ルミニアは靴を脱ぐと、椅子に座り、足の指でフェイロンのペニスをしごき始めた。 ) 私と話をするときくらい、あの子のことを忘れてもらわないと――ご主人様としては悲しいわねぇ。んん? [Sat 27 Jan 2007 20:02:43]
◆フェイロン > (何やら主に連れてこられた場所地下でもあるこの場所、全裸、そして両手を鎖にてつなげられては不安げに主を見つめており)ひ…ッな、んで…こないな、事、するんですか…?(震えながらも、涙を浮かべていればスライムを見れば、逃げたくて逃げたくも動けないそんな恐怖もまた1っあるようで、肌を這い上がってくるその冷たくヌルヌルとした感触ビクビクッと震え)ひぃぁ、ぁあ…な、やめ…やぁ…! [Sat 27 Jan 2007 19:57:39]
◆ルミニア@シャーロット邸の地下室 > ( フェイロンを裸にしてから、その両手を鎖につないで動けないようにしたのち、改めて調教を開始する。 ) さぁフェイロン――まずはこの子たちに遊んでもらいなさい。 ( にやぁと口の端を吊り上げ、ルミニアは取り出した瓶のふたを開ける。中から零れ落ちた緑色の液体――スライムである。それもただのスライムではなく、媚薬を混ぜた特性のモンスター。フェイロンの肌の上を這い回るようにして、冷たく全身に刺激を与えてゆく。 ) [Sat 27 Jan 2007 19:49:13]
お知らせ > フェイロンさんが来ました。 [Sat 27 Jan 2007 19:46:50]
お知らせ > ルミニア@シャーロット邸の地下室さんが来ました。 『(奴隷調教用に使われるその部屋で。)』 [Sat 27 Jan 2007 19:45:56]
お知らせ > マドゥー@鍛錬場さんが退室されました。 『数刻後、吸血鬼の部屋の戸を叩いた。』 [Sat 27 Jan 2007 02:44:07]
◆マドゥー@鍛錬場 > (異国で退屈させるのも不憫だろう。ここは一つ・・・)茶菓子を用意してくれぬか?(付き人に言えば、着替えをせんと立ち上がる。ステアも血液でなくとも味ぐらいは分かるだろう。) [Sat 27 Jan 2007 02:43:34]
◆マドゥー@鍛錬場 > (妙な縁もあったものだ・・・と思う。暗黒街で吸血鬼ステアの噂を聞くうちは、このような結果がまっているとは思いもしなかった。自分から、彼女に接触するようになってからも、彼女のみを生かせればいい、程度にしか考えては居なかった。) [Sat 27 Jan 2007 02:36:57]
◆マドゥー@鍛錬場 > (ステアを亡命させてしばらくになるが、未だ王よりの言葉は無い。謁見を引き伸ばす理由などそうはないのだが、ステアを“黒魔団”に勧誘しようとしているなどといった噂も耳にした。もし噂が本当で、彼女がそれを承諾するようなことがあれば、自分はステアと職務上の同僚ということになってくる。) [Sat 27 Jan 2007 02:30:35]
◆マドゥー@鍛錬場 > (ガンディア様式の刺繍が施された絨毯の上に胡坐を書けば、水差しより直接中身をあおり・・・喉を潤せば一息つく)(ステアの言う渇きとは、こういうものではないのだろうか?現在、王との謁見待ちとのことで個室に軟禁しているような状態だが、3日に一度の奴隷配給のせいか、それとも他の理由か、今のところおとなしくしているらしい) [Sat 27 Jan 2007 02:21:29]
お知らせ > マドゥー@鍛錬場さんが入室されました。 [Sat 27 Jan 2007 02:15:56]
◆マドゥー@鍛錬場 > よし、ここまでにしよう。(たいまつの明かりの中、上半身裸の男が兵士の喉元に手刀を寸止めした状態で言う。参りました、という兵士を解放すれば互いに一礼し、稽古場を後にする。)ふぅ・・・・・・(付き人に手拭をもらえば、額ににじんだ汗を拭う。男の上半身がたいまつの灯りをてらてらと反射していた。カラリパヤットの鍛錬中…体に油を塗りこんでいるためだ。) [Sat 27 Jan 2007 01:59:08]
◆マドゥー@鍛錬場 > ( [Sat 27 Jan 2007 01:50:09]
お知らせ > マドゥー@鍛錬場さんが来ました。 [Sat 27 Jan 2007 01:49:22]
お知らせ > フェイロンさんが退室されました。 『(どうなるのか不安が一杯で―。)』 [Wed 24 Jan 2007 00:25:57]
◆フェイロン > ぁ…あ…ゆる、ひてぇ………。(血をすわれれば力が込められなくなり脱力した状態でもあった、そして…主様に抱え上げられながらも虚空を見るような瞳、涙が零れながらも主の行動には脳は働かずされるが侭、そして主がベルを鳴らし入ってくる従者たちによって運ばれた―。) [Wed 24 Jan 2007 00:25:34]
お知らせ > ルミニア@シャーロット家のお屋敷さんが帰りました。 『(せっかくの里帰り。楽しまなければ損だ。)』 [Wed 24 Jan 2007 00:23:00]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > ( たっぷりと血を吸ってから、力を失ったフェイロンを支えるように抱えて。 ) さぁフェイロン。地下室にいきましょうねぇ……そこで、たっぷりと――壊してあげる。ふふふっ。 ( 楽しげに笑いながら、ルミニアはベルを鳴らす。その合図を受けて、従者たちが部屋の中に入ってきた。 ) 丁寧に運んでね。お楽しみはこれからなんだから。 ( にやぁ、と笑みを浮かべる。 ) [Wed 24 Jan 2007 00:22:35]
◆フェイロン > くひっ…ぁあ…ぁ、ぁ、ぁ………ごめ、な…さぃ……。(首筋に牙を突き立てられ吸われる血に力が更に抜けていくのと吸われる事により与えられる快楽に涎がだらしなく零れ始めており)あひ…ひ、ぁ…ぁあ……。 [Wed 24 Jan 2007 00:18:06]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > 最近、少し甘やかしすぎたかしらねぇ。フェ・イ・ロ・ン? ( たっぷりと首筋に舌を這わせ、湿らせると、一気に牙を突きたてた。そのまま、血を吸うとともに、フェイロンへと快楽を与え続ける。ごくり、ごくり、と喉が鳴る音が聞こえる。 ) [Wed 24 Jan 2007 00:09:38]
◆フェイロン > ぇ…そ、んな……うち…うち……。(主様に冷たくされるのは何かとつらいものがある、恋人も大切だけれども、主様もまた然り…どっちが、と問われても答えれないのが狐でもあるけれど、首筋に感じる口付け耳を噛まれ尻尾を弄られと繰り返されればガクガクッと大きく震えながらも主様にしがみついていて。)ひぃい…ぁ…ぁあ…ごめ、なさ…ゆるひて…くらさぃい…!!ご主人様ぁああ…! [Wed 24 Jan 2007 00:04:23]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > そんなにクレハのほうがいいなら、どこへなりとも好きなところに行ってしまいなさい。私はとめないわよ? あなたは恋人のほうが大切ですものねぇ。 ( フェイロンを言葉攻めしながら、その体に刺激を与えていく。首筋にキスをしたり、尻尾をしごいたり、耳を甘噛みしたり……。 ) せっかくあなたのわがままを聞いて、出立まで遅らせてあげたのに――どこまで私を悲しませたら気がすむのかしらねぇ。ふふふっ、いけない子……。 [Wed 24 Jan 2007 00:01:59]
◆フェイロン > んぅ…ぁ…ふぁ…んっ…ちゅ…。(唇を重ねられ舌を絡められながらも唾液が混ざり合うねっとりとした感覚にビクビクッと震えており、唇が離れれば力が抜けていて、主に凭れ掛かる状態にもなるか。)ふぁ…ご、ごめん、なさぁ…っ…ゆる、ひてぇ…。ひぃ、ぁ…ぁっ…!(抱きしめられながらも耳や尻尾を弄られるのには過剰にも反応をしていて。) [Tue 23 Jan 2007 23:58:41]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > んっ、ふぅ……ちゅっ……。 ( フェイロンの唇を奪うと、舌を口内に入れて、ねっとりと唾液を絡ませる。たっぷりと味わった後で、唇をはなした。 ) だめよ、フェイロン。奴隷が主よりも恋人を優先させるなんて――そんなに躾直して欲しいのかしらぁ? ( クスクスと笑うと、今度はフェイロンの体を抱き寄せ、耳と尻尾を指先で弄りだした。 ) [Tue 23 Jan 2007 23:56:12]
◆フェイロン > (扉を閉めながらも主の姿を確認をしていれば、己に近づいてくるのにはきょとんとなっており続く言葉を耳にすればドキッと図星でもあるような言葉には視線をそらしてしまうけれど、主の冷たい視線が何かと痛い)ぇ…いや…そんなんや…。(ぶつぶつと呟きながらも言い訳を考えても出てこない言葉でもあって。頬に感じる主の両手に瞳細めていれば)…ぅ…そ、そんなこと……んぅ…!?(無い、と顔をそらそうとするも、両手を添えられているが為にそらせず、唇を重ねられては瞳を開く様、主を見つめていて。) [Tue 23 Jan 2007 23:51:05]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > ( フェイロンの姿を捉えれば、そのまま立ち上がり、彼の元へと歩み寄る。 ) ――なによ、恋人に会いたいからさっさと街に返せ、とでもいいたいわけ? ( フェイロンに冷たい視線を送りながら、その頬へと両手を伸ばしてゆく。 ) そんなもの、私の気が済むまでに決まってるじゃない。――不満? ( そうして、顔を近づけ、唇に唇を重ねよう。 ) [Tue 23 Jan 2007 23:44:18]
◆フェイロン > (扉をノックすれば帰ってくる返事には小さくうなづき扉を開けては中へと入るようでもあって中へと入れば、普段の屋敷よりも広い部屋でもあるか、それには驚きながらも続く言葉には頷いており)…そぅなんや…何もなくて、よかったわぁ……。(肩を落としながらも小さな吐息、そして)せやけど…いつまで、こないな場所居るん…? [Tue 23 Jan 2007 23:34:13]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > ( ちなみに、フェイロンの部屋はルミニアの部屋のすぐ隣に急遽用意させた。馬車旅で疲れたのはこちらも同じ、ソファにもたれかかるようにして息を吐く。 ) あいてるわよ、はいってらっしゃい。 ( フェイロンの声が聞こえると、そう短く返事を返す。 ) 場所のたびはどうだった? 今さっき連絡があったけど、海上ルート組みも無事、こっちについたみたいよ。 [Tue 23 Jan 2007 23:28:57]
◆フェイロン > (主様の実家、其処に来るなり、色々と挨拶に己も連れて行かれたのだろうか、いろんな意味で疲れた模様そして、こんこんっと主の部屋の扉をノックしていた。)はふぅ…ご主人様ー…うち、やねんけど…。(等と己だということを告げながら返事を待っていて。) [Tue 23 Jan 2007 23:26:32]
お知らせ > フェイロンさんが来ました。 [Tue 23 Jan 2007 23:21:33]
◆ルミニア@シャーロット家のお屋敷 > ( 親族に挨拶を済ませ、明日には座興で開かれるパーティーに出席するつもり。長らく戻っていなかった己の部屋は、ヴェイトスのそれと比べても格段に広かった。 ) [Tue 23 Jan 2007 23:20:17]
お知らせ > ルミニア@シャーロット家のお屋敷さんが来ました。 『(その自室にて――)』 [Tue 23 Jan 2007 23:19:00]
お知らせ > 危娘さんが帰りました。 『(普通に余裕なのが余計悔しい感じ。睨んでやるうIN朝。)』 [Mon 22 Jan 2007 03:13:08]
お知らせ > 一心@商店街さんが帰りました。 『(雑踏向うに姿消す。翌朝、彼の姿は食堂で見かけられたとかそんなオチ)』 [Mon 22 Jan 2007 03:07:50]
◆危娘 > (悔しかった。初めて。心の底から。ゆるぎない姿を持つ彼。) ―――こんな女ッ―――、 トモダチなんて言わないでよォッ!! [Mon 22 Jan 2007 03:04:59]
◆危娘 > ―――ッ、わかんッ――、無いよ………ッ! (人の群れに拒まれて、今度は裏路地の闇の代わりに周囲の群集と同化しながら、立ちすくんで叫ぶ。 陽の光なんて要らない。陽の当たる場所なんて要らない。いつか「居なくなる誰か」と同じ恐怖。いつか必ず「沈む太陽」なんて、死んでしまえと言いたいのに。 見せびらかすように光を世界に見せる癖に、一日の終わりには必ず消えてくあの無責任な暖かさに、希望を持たせるなと詰りたいのに。) (ざわ、ざわり。商人が群れ、哀しいと言う青年の言葉が途切れがちに届く距離。 藍色娘は地団太でも踏むように地面に、) ――もう!わかんないってば、ぁッ―――!! (だん。――くたり膝を付いて大地を両の拳で叩く。たちまち誰かが外套の裾を踏み、異国の言葉が――「邪魔だ」とでも言っているに違い無い――頭上で喚き出す。 ――構うもんかと両手で地面を叩き続ける。爪と拳に食い込む、土。) とっ、ともッ―――、 (言葉に、詰まった。真っ赤になる。) ば、馬鹿ぁっ!? 馬鹿、馬鹿、一心さんの馬鹿、ばかぁっ――ッ!? あ、あんたなんか、あんたなんか、あたし――あんたのことなんか、――な、なっ――、 (『仲間』だと言ったのに。親しさも冷たさも慕情も殺意も無い。損得勘定以外にどうでもいい、と。そう言ったのに。) (項垂れる矮小な姿の向こう、消えて行く影。) [Mon 22 Jan 2007 03:03:25]
◆一心@商店街 > 先に帰る! 御主もちゃんと帰ってくるんだぞ! ( そんな声一つ。集合とかそんなものは忘れた。だって、長期で雇用できない用心棒なんて必要ないのだろうから ) [Mon 22 Jan 2007 02:51:13]
◆一心@商店街 > ( 雑踏を挟むような形での対話。何時途切れるかもわからない人の流れ。 ) ―――。御主はあの御仁が居れば大丈夫。なに、御主だってちゃんと陽の下で歩けるようになる ( それはしようと思わなければできないこと。曰く、りんごが欲しければりんごを買うために働け ) ―――危娘殿。御主が死ぬと友達の俺は哀しい。そして、 ( 笑う ) きっと、御主を大切に思っている御仁もまた、哀しむだろうよ ( それこそ、悪魔だということは知らないが ) なに、御主ならちゃんとやってける! 今生の別れなんてのは会おうと思わなければ無いものである! なに、御主は楽しく暮らせるよ! ( 雑踏が途切れるだろう。その一瞬。青年の後姿が路地裏に消えていくのが見えるかもしれない ) [Mon 22 Jan 2007 02:50:20]
◆危娘 > (朱色、濃紺、灰色の頭布の群れの中、じつ、と。立ちすくんだまま青年の姿を見つめている。人の通るつど遮断される映像を、彼の凛とした佇まいを。別世界を見るような、遠い眼差しで。 再会した時はあんなに豪快で野人のような振る舞いだったくせに、今は雑踏の向こうで静謐に、朗々と、死を拒む人を。 人がぶつかり、世界が揺らぐ。自分が揺らぐ。必死に目を凝らして青年の姿を追うだろう。視線だけ。 切望のように?) (―――――何を。 羨ましいと思うのか。自分。) 一心さんッ!! (路地裏こそが世界の住人達――認定不明の商人の群れに阻まれながら、もう殆ど姿の見えないだろう青年へ向かって、声を張り上げよう。聞こえても聞こえなくてもいい。 ただ今、聞きたい。聞いてみたいのは――。) ――あたしが死ぬと、誰が哀しい!? [Mon 22 Jan 2007 02:44:46]
◆一心@商店街 > ( 一瞬にして書き換わった表情。青年は訝しげに目を細める ) ―――死は全ての終わり。優しいと同時に全てを遠ざけるよ。危娘殿 ( すっと背筋を伸ばす様は『士族。月見里家次男、一心』としての立ち振る舞い ) 覚えておいてほしい、危娘殿 ( 二人の間に入る雑踏。青年は人の波を挟んだ。まったく、こんな裏路地とて表通りに近ければ人も来る、か ) ―――死は優しい代わりになにも与えてくれない。貴女がそれを望めば穏やかに優しく、包み込むように貴女を迎えてくれるだろう。ただし ( 青年は姿見えなくなった少女に言う。雑踏、掻き消えてしまうかもしれない距離でありながら ) 御主が死んだら、哀しんで辛くさせてしまう人が居ることを、憶えておいてほしい [Mon 22 Jan 2007 02:34:48]
◆危娘 > ( ふっ、と。 陶感の表情が拭ったように掻き消えるか。まるで紙芝居にも似た無機質さ。青白の無表情が取って変わる。まるで劇薬の効果でも切れたような表情の取替えを、同じ姿勢、同じ距離から、侍へ向けて。) (死を拒み(なぜ)、死を嫌う(どうして)、死の祈りを拒絶する(どうして、どうして)男。 太陽の世界が、昼間がきっと似合う、そんな笑顔の侍を見上げるか。 すう、と取られる距離、縮めずに。視線だけを虚ろ向けて。 ――問いかける。「なぜ」。) ――― 一心さん。 死は、優しいよ? (何故、『彼もまた』。 悪魔の男と同じように言うんだろう。 死を望むな、と。) (無表情の驚愕、貼り付けて。二つ影の間に滑り込むのは雑踏か。布を被った人の群れ。二人の距離を殊更開ける風にするように。 ――見えなくなるかも知れない。お互いの姿。) [Mon 22 Jan 2007 02:25:44]
◆一心@商店街 > ――――― ( 一度、彼の眉根が寄せられる。しかし、それを追求しても直るものではない。そも、直そうと思うほうが傲慢か。さておき、 ) ―――あぁ。御主がそうしたいのなら、俺は止めんよ。ただ、人を殺すことを―――いや、それは御主の方がわかるか。御主が本当にそうしたいのなら、止めはせん。ただ、俺は死が嫌いだ。御主はそれを―――早計に行わないことを、祈っているよ ( 太陽の世界。とは言うけれど、太陽とてあれば暑いもの。あれば疎ましいと感じることもあるけれど ) ―――――――俺は、それを祈ることはできる。が、なぁ。御主。祈る場所が違うような気がする ( 一歩、後ろに引くだろう ) どちらかが殺しあうような、そんなことにならないように、俺は祈るよ。 結果として、そうならないように。 [Mon 22 Jan 2007 02:14:19]
◆危娘 > ………すごい? (彼の癖なのか、頚椎を鳴らす音。訝しげ、眉顰めて鸚鵡返しに応答を。何を持ってして「すごい」のか「すごくない」のか計り知れないが、追求は止めた。その問題を話しているわけじゃないのだし。) (緩やかに首を振り、髪を揺らして目を閉じん。否定の動作では無いけれど。――問われて考えるのは、改めて。) ―――…そうだね。 ―――彼が居れば。 ……―――、―――――、 (「其処に居れば」。 次の言葉を呟きかけて、黙り込む。暗がりの下、水気乏しい唇に浮かぶのは、感情隠すべくも無い愉悦の笑み。薄く。) ―――そうだね。 (言葉が明瞭になるか。皮切りにして。) ―――今度は居なくならないように、今度はあたしの手で殺さなくちゃ。――大好きなグレイブさんの事。 ――ね? (あぁ、トモダチだと、それで心配だと言う太陽の世界の侍に、ふう、と瞳を開き、向けるのは。 心からの安堵。周囲の闇を反映させて輝く黄昏色は。 小首を傾げて覗き込まんと。) 一心さん。 ――疎ましいとも、厭わしいとも思わないけれど。 もしあたしをトモダチと思っててくれるなら。 (もし今でもそう思ってくれるなら。) ―――あたしが、あの人と死ねるように祈って、ね? あたしがあの人に殺されるか、あの人を殺すか。そうなるように祈って、ね? ね――? [Mon 22 Jan 2007 02:04:08]
◆一心@商店街 > ―――ずいぶんと、すごい話な。 ( 青年は頚を一つ鳴らし、 ) ――――なら、問題はないな。御主にとってあの御仁が居れば問題も無いだろう? それだけ大切な方、ならな ( ともすれば、自分が必要ではないとまでは言わない。けれど、娘が求めるこの世界に存在するための理由はすでに果たされた様子。ならば、 ) ―――変なこと、かな? 別に俺は不思議には思わないが。御主の事が心配だから一緒に居た。御主はそれを疎ましいと思うか? ( 事実、己が一緒に居てもいいと思った。それだけの理由。心配する理由なんて、それだけで十分なんだ ) [Mon 22 Jan 2007 01:49:06]
◆危娘 > (対する娘は曇り空の下、唯でさえ青白の頬を闇に晒すかの姿勢に、――どさ。フードを被っていない頭を横へ傾げて。一拍遅れて潜める眉。) …………………グレイブさんは『仲間』、じゃないよ。 ―――…『味方』、だよ。 (他の傭兵、雇われ仲間?同列に並びようも無い例えじゃないか、と、まるで理屈の通じないような固定観念掲げて、ぽつり。 『仲間』は損得勘定以外はどうなろうといい。けれど『味方』は別だ。感情が伴う。それが娘の中の倫理で、倫理は侍にも通じると思い切る。) ―――好き。(彼に取っては違う意味の言葉を、娘に取っては娘の意味で、口の中で転がした。反芻するように、) ……うん。「好き」―――。 好き。 すき。 (こくり、こくり、と頷いて。まるで呪文のよう、繰り返す。 だらり、つう、と下げる腕の代わり、黒々の視線を探るみたいにじつ、と向ける。 ――「ともだち」だと己を指す侍へ。) ―――、トモダチ? ―――あんたにとって、あたしが? 「仲間」でも「味方」でも無く? ただの心配――で、トモダチだから…「一緒に居る」なんて言ったの、か、――い? 一心さん。 [Mon 22 Jan 2007 01:44:01]
◆一心@商店街 > そうかな? 御主にとってあの御仁と他の傭兵と、同列か? ( 青年は頭を廻らす。そも、少女が笑った顔自体を余り見ず、そもそも誰かを信じないようにしてないように見えたから。全てが杞憂ならなんら問題はないのだろうが ) なら、良かったじゃないか。御主には「好き」な人が居る ( 言葉だけを捉えるなら、青年の取った「好き」は違うものである。だが、それをあえてあげる必要も無いか ) ―――。のう、御主。なんでそう思う? ( 撫でる様に、輪郭をなぞる様に動いた指先、それから逃れるように青年は身を伸ばすだろう ) 俺は友達を心配する。それは当たり前だ。その友達にいいことがあった。それも喜ぶことだ。いいか? 同情や哀れみ、なんてものは存在するなら俺は自分のことが嫌いだよ。ただの心配。俺は御主と同等であり、同情や哀れみなんてのは向けるぐらい偉い人間ではない [Mon 22 Jan 2007 01:33:04]
◆危娘 > (きゅう、と唇が噛まれるか。強く。) ………あたしを、哀れんだ? [Mon 22 Jan 2007 01:27:49]
◆危娘 > (笑顔に向けるのは同じ笑顔なら良いものを、当人は侍とは対象、訝しげ、不可思議だ、とでも伝える気な眼差し、下方から。) ………―――『仲間』 …、じゃないか。 一緒に仕事を、する―――…? (それは「単語」だ、と答える認識。ほぼ無感動なそれは言葉のまま。共通する雇主、宛がわれた宿。其処に親しさも冷たさも慕情も殺意も無いと思う。――『味方』はまた別だけど。) (視線をつい、と細める。泰然とした物言い。不快では無論無いけれど。――何故、と思うのはまた数日前と同じ。何故「喜ぶ」。笑う? ひとごとを。彼の生き様に何の価値も無い、他人のことを。) ――――――。 ( そうだ。「心配だ」とあの日もそう言った。 暫し侍を見上げられるなら、す、と不意に伸ばすは体温に乏しい指先、外套から覗かせて。 「すぅ」、と彼の頬の辺り、触れない程度にすれすれに。触らないまま浮かせて撫ぜるような仕草をゆるゆると。) …………―――グレイブさんは、好き、だよ―――。 ……一緒に死にたい、ぐらいに。 ―――ねぇ。 (つう、と小首を傾げよう。) 一心さん。 ――あたしが心配だから、一緒にいるなんて、言った…? [Mon 22 Jan 2007 01:26:50]
◆一心@商店街 > ( ありがとう、という少女。青年はその言葉には笑みで返す ) 御主には短い間に変わった。『仲間』という言葉一つをとってもそう。誰かに「紹介したい人がいる」ということもそう。御主の環境は刻々一刻と変わっておるよ ( 笑う。いい方向だと、彼は思いたい。だけど、悪い方向ではないと断言できないのは未来などわかるものではないからだ。過去、あった出来事に対して人は良かったか悪かったかを判断するのは終わった後の人間がする ) 御主の事を心配する必要も、無くなってきたな。それほど、あの御仁が御主には大切な方、なんだろ? [Mon 22 Jan 2007 01:16:28]
◆危娘 > …………あ、 (唇をきゅ、と噛んで俯く。羞恥の色の面差し俯けて。他言しないと笑ってくれる侍へ。ようよう小声、もごもごと。) ――ぁあり、がとう………。 (近付く気配は、彼の気遣い。屈んで目を合わせようとしてくれるのは、これが『侍』たる堂々さか。視線を合わせて人と話をする仕草は、闇死に恋する娘には到底のもの。 かあ、とますます紅く俯くつむじに乗せられる手があるならば。撫ぜる振動によってゆさゆさ揺れる。) (あたたかい、手。 ――優しい言い草に顔を上げた。笑っている。まだ。こんなに。 ぱちり、瞬きして不思議そうに呟こう。) …………、なぜ、そう思うんだ? ……変わった、かい? あたし。――…そんなに? いいことでも、みたかのように? [Mon 22 Jan 2007 01:12:33]
◆一心@商店街 > ―――ちらっとな。まあ、いい事なんじゃないかな? ( よろめく仕草。頬を染めるものは可愛いもの。なんだ、そんな顔ができるなら問題は無いように感じる ) 安心していいよ。俺から言ったりはしない ( 笑う。そも、言葉が通じない連中がほとんどである ) 仲間、ね。御主はついこの間までそれを否定しておいたのに。今ではずいぶんと変わったな。短い時間で ( 屈めば中腰。青年は視線の高さを同じくすれば少女の頭を撫でようとするだろう ) 紹介はまた機会があれば、でいいよ。それにしても御主にとってはいいことが起こったようだな? めでたいめでたい ( 笑う ) [Mon 22 Jan 2007 01:06:04]
◆危娘 > み―――、 (侍の前、白頬がかあ、と僅か熱を帯びて朱に染まる。眦こそ見開きはしないが、あからさまな動揺。) 見、みて、みて、た、の―――? (心臓の辺り、外套越しに左の膨らみを掴んでよろりよろめく。仮にも傭兵を名乗る者が、あんな醜態を人前で。彼の口から雇主に洩れたらどうしよう。そんな邪推まで巡る愚脳。こく、こく、と何度も息を呑み、) や、野暮って何さ――? 困るわけ、無いよ――…? だ、だって、仲間、だし―――。 (ぼそぼそ、どもりがちに答えて。) ……紹介、したかったのに。 (と、ぽつり。) [Mon 22 Jan 2007 01:01:35]
◆一心@商店街 > ん〜。そうだなぁ、 ( 少しだけ考えるように顎に手をやる仕草。 ) 簡単に申せば、御主には『慌てて宿屋から飛び出す』ほどの御仁が居たからなぁ。部屋を訪ねるなんて野暮なマネはしないのが甲斐性というものじゃないかな? ( そんなことを一つ。会話こそしないが、雰囲気でわかるもの )( 音少なく近づいた少女に青年は笑う。楽しそうに、 ) まあ、俺が訪ねたところで御主も困るんじゃないかな、とな。それに俺は色々とこの町を見に行ってたしな ( 笑いこそすれ、どちらにしても自由人。猫と気が合うのは生まれつきか ) [Mon 22 Jan 2007 00:55:07]
◆危娘 > (温闇の中、そんな風にからりと笑われると一層目立って見える白い歯列。 向けらるなら、猫のよう、こちらは双黒の両眼が眇められるか。月下に似合わない笑顔、似合わない空気。彼はやはり太陽の国の人なのだろう。そう思わざるを得ないそれ。眩しそうに。) (同宿に戻っていたと言われて、ふう、と、頷き、ふとかくりと小首を傾げた。 その眉が潜められて青年に向く。) ………――居た、なら…、 何で、会いに来てくれなかった、のさ………、 (人の気持ちも知らぬ言い振りを、掠れ声。むしろ拗ねたような声音まで含み、ぽつり。 自分の部屋は教えているはずだ、と身勝手な話。 すい。 お互いの顔が見える距離まで、音少なく近付かん、と。) [Mon 22 Jan 2007 00:50:55]
◆一心@商店街 > ―――? いや、謝る必要など御主には無いよ。病気も怪我をしてないならなんの問題もない。行幸だよ ( 笑った。にかっと白い歯を剥き出しにして。 ) ( 異郷の天蓋。星屑を撒いたようなその美しさは観光客を喜ばせ、現地人には常のこと。だからこそ、青年にとってこの星空は美しいと思うが、寒いとも感じた。否、冷たいか。それは街の空気なのかどうか。青年が知ることではない ) ―――? なーんも。俺は不快には思ってないよ ( 頚を振る仕草。対して青年は小さく頚を傾げ、 ) 心配? いや、俺は毎日指定の宿屋に帰ってたよ。ただ会わなかっただけだが ( むしろ、会わないようにしていたのは仲が良さそうな雰囲気を壊したくなかったから。己自身では数年掛かることを、『あの男』は数ヶ月。早くて数週間か。どちらにせよ、己より遥かに早く達成できるように思えたからだ ) [Mon 22 Jan 2007 00:43:39]
◆危娘 > ―――――…、 ……、 ごめん…、…。 (沈黙は数秒。「これが素なんだ」と謝るのは同じ声音。 薄暗がり。月の見えない異郷の天の下は、夜深く浅黒い群像。 こちらへ足を向ける侍に、雑踏の向かい、通路奥で瞬く双眸は周囲の闇より深淵色。一つ瞬いて。 ――つい。闇の中からヒトガタが浮かべて一歩、近付かんと。) ―――……、 いや―――。 …ごめん。不快にさせたら。 (頚を振る。哀しげな動作。) …心配した、よ。 ……一心、さん。 [Mon 22 Jan 2007 00:37:08]
◆一心@商店街 > ) ← 付け加え忘れ [Mon 22 Jan 2007 00:29:10]
◆一心@商店街 > ―――――――。なんだ。君か。ずいぶんと元気がなさそうな声だ ( こきり、と鳴らした首。 ) 集合―――、か。さて、俺のような雑兵が役に立つものか。 ( 一歩、声のほうに足を進めるながら、青年は口を開く ) えらく元気が無いな。風邪でもひいたか? ( 袋の中で揺れる酒瓶。耳に心地よい酒瓶の澄んだ音が鳴る [Mon 22 Jan 2007 00:28:52]
◆足音 > (かつ。 こつ、 ――かつ。 か。 ) (温い闇を引いて。侍の耳に届くだろうは、無機質近い硬い足音か。まるでよろめきよろめき近付いて来ているかのよう。一定ならぬおぼろげなそれ。 雑踏の奥まった端。どこか裏路地に続く狭路から。) (か。 ) (やがて停止。続いておもねるような――。) ―――…なかま、だよ。 ……殿か――、ら、伝言…、…。 集合だ、と……――。 (ぽつり。ぽつり。 水気の無い声音、聞こえるならば。 覚えがあるだろうなら、侍の脳裏に浮かぶ、その娘のもの。) [Mon 22 Jan 2007 00:25:39]
◆一心@商店街 > 用があるんなら出てくる。用が無いんなら立ち去るか決めるんよ ( しかし、その視線の先には流れる人波。あまりの静けさが逆に異様な感覚を覚える ) ―――― ( 片手に持った酒瓶の入った袋。もう片方の利き腕は開けておく。 ) ――――ぼでぃがーど≠チてのはつまり用心棒の話だ。ならあの商人を疎ましく思ってる奴が用心棒から片付ける、なんて話も聞くが・・・・・ ( ふむ、と顎に手をやる。考えるように、考えてるフリを ) ―――少々、標的を間違えたんじゃないか。俺はそこらの雑兵と変わらんよ ( 曰く、外国の人間をわざわざ雇うということに理由が生じる。それは噂。常として、噂には尾ひれがつくものである。 ) ―――――それとも、ただの物乞いならさっさと立ち去るんだな。俺に金は無い ( 行って、立ち去ろうとした瞬間。聞こえた足音に方眉を上げて振り返る。視線を向けるのは足音の方向 ) [Mon 22 Jan 2007 00:06:48]
お知らせ > 足音さんが来ました。 [Mon 22 Jan 2007 00:05:52]
◆一心@商店街 > ( しかしまあ、これが美味い旨い。軽食にはもってこいだ、と思いつつ平らげてしまう。がつがつと飢餓衝動に襲われた野良犬のように食べた。歩きながら ) ―――― ( 食べ終われば包み紙に入っていた紙で口元を拭く。いやしかし、夕飯にしては豪華豪華。やはり鶏肉は美味い。 ) ―――に、してもなぁ ( こきり、と青年は首を鳴らす。 ) ―――どうにも。視線を感じるときがあるのは気のせいか ( そんなに鋭くは無い。青年は少しだけ立ち止まり、顎に手をやって少しだけ考える ) ―――――。さて、何時までも此処に居てもしょうがないわけだし。 ( ん、と背伸びをしながら道を逸れる。人通りの多い道から少し脇にずれれば人通りが少ない場所に入るのは世の常か ) ―――して、俺になにか用なのかの? ( 振り返る。その先には――――なにか居るのだろうか ) [Sun 21 Jan 2007 23:58:45]
◆一心@商店街 > ( そんな風に彼はまだ、この街でぶらぶらとしている。ぼでぃがーど≠ネるものは確かにする気は起きないけれど。まあ、それでも仕事だとあの娘が寄越してくれたものだから居る間は続けようと考える。しかし、 ) ――――、・・・・・・ ( 焼き鳥だと思って開けた包み紙。中身は確かに鶏肉なのだが、パンで挟んでいた。それと緑の野菜と黄色い野菜。不安になって遥か遠くの店主を振り返る。すると店主は親指を突き出してにっかり笑う。いや、そうじゃなくて。 ) ―――ぱん≠チてのはそんなに食べたことが無いんだがなぁ ( それでも買ったんだから食べることにする。これも経験である。 )( ―――― ) [Sun 21 Jan 2007 23:54:21]
◆一心@商店街 > ―――いや、別に御主の商品にケチをつけてるわけじゃあないんだ。だけど、値段が高くないか、と言ってるん ( それでも、共通言語が通じる場所は少ない。話した手前、「話ができる」なら何処までも話をしなくては収まりがつかない ) ―――しかしなぁ、いくら特産だからと言っても・・・・酒。こんなに高いとなると、買えんよ ( 商人はふむ、と頷いてから突き出す指三本 ) ・・・・・・。いやいや、そこをもうちょっと ( 指二本ちょい。それなら、まあ、いいか。と二本セットの現地産地酒を購入した一心は、ぶらりと商店街を見学してから宿屋に帰る事にする。 ―――っと ) 嗚呼。すまんの ( 放り投げられた包みに返すように放り投げる金銭。買ったのは馴染みの焼き鳥だった ) [Sun 21 Jan 2007 23:47:41]
お知らせ > 一心@商店街さんが来ました。 『しかしな? これは少々高い気がするのだが』 [Sun 21 Jan 2007 23:42:47]
お知らせ > 一心@宿屋角さんが退室されました。 『( その日、彼が宿屋に帰ったのは明け方だった )』 [Wed 17 Jan 2007 01:43:18]
◆一心@宿屋角 > まあ、言いわな。俺がやらんでも他の人ができることはその人がすればいい。俺には俺にしかできんことがあるからなぁ ( 顎を撫でる。このじょりじょり感は自分で言うのはなんだが、結構好きである ) とりあえず剣術修行と言うのも芸が無いからの。とりあえもう一度市場でもぐるりと見て回って、それから宿屋に戻ればいいなぁ ( 一度猫の頭を撫でれば、そっと地面に置く。猫は宿屋へと一目散。ちゃんとわかってるんだろう。残飯にありつけると ) 本当に食い気に走る猫だなぁ ( 少しだけ、寂しそうに笑って猫を見送ってから踵を返した ) [Wed 17 Jan 2007 01:42:48]
◆一心@宿屋角 > ―――ともなれば、やることは多いなぁ。仕事の話も断って、ヴェイトスまでの道のりを確認しなければならないし ( ふむ、と猫を地面に置いてから身を翻す。どちらにせよ何時までもこの街に居るわけでもないのだから、旅支度だけでもしといたほうがいいかもしれない。まずは食料か。まあ、それは後でいいとしても ) ―――やること、無くなったなぁ ( 「な〜ご」。猫だけが応えてくれるように鳴いた ) [Wed 17 Jan 2007 01:36:15]
◆一心@宿屋角 > ( まるで窺うように角に居たが、身を隠しているのはわざわざ出て行って楽しげな雰囲気を壊す必要も無いか、と考えたからである ) となれば、俺が傍に居なくてももう大丈夫そうだなぁ。そう思わんか? 御主 ( 焼き鳥に夢中なっていた猫を抱き抱える。猫は噛み付いた鶏肉に夢中である ) 御主は相変わらず食い気に走るなぁ ( ずっと傍に居る猫の頭を撫でる。さて、 ) ―――――さて、どう話したものか ( 誰も傍に居ないこと。誰も居ないなら自分が傍に居よう。元に戻れるなら身を粉にしよう、とまで言った。しかしまあ、それがこうも早く解決しそうなら、身を粉にする云々では無いだろう ) 道場に戻って、修行に戻るのも―――もう無いぞ? ( 腕の中、見上げる猫の頭をなでた ) [Wed 17 Jan 2007 01:29:23]
◆一心@宿屋角 > ――― ( 食料を買い込んで宿屋に戻ろうかと思ったところだった。聞けば話し声が聞こえて、こんな時間になんだろうか、と思った矢先であった。 ) ――――ふむ ( 焼き鳥の串を咥えた青年は一人、乾いた着物の懐に突っ込んでいた手を顎にやり、考える仕草 ) ――――。さて、どうしたものかの ( 考える。彼の目的意思として、『信じていた人が居なくなり、心が落ちてしまった少女をどうにか昔に戻したかったから』というだけでしかない。 )( そして数日してみればどうだ? 話し声は聞こえないにしても、それなりに楽しげな雰囲気だ。 ) ―――― ( では、自分の存在は意義は? だと言うならば、『あの少女の心が許せる人が戻ってきた』ならば万々歳ではないか。 ) お。こいつがほしいのか? ( また付いてきてるのか。猫が耳の裏を青年の足に押し付けてくる。焼き鳥の串を口から離し、残りを猫にやる ) [Wed 17 Jan 2007 01:22:32]
お知らせ > 一心@宿屋角さんが入室されました。 『一部始終を見た』 [Wed 17 Jan 2007 01:15:53]
お知らせ > 一心@宿屋さんが退室されました。 『( しかし反応なく。魔性多き都市ではこれもまた日常なのだろうか? )』 [Tue 16 Jan 2007 19:55:59]
◆一心@宿屋 > ( しかし、と青年は暖炉の火を見ながら思う ) ―――――少々、腑抜けすぎたか ( 以前と比べれば幾らか落ちただろう戦闘能力。ぎしぎしと生きるために酷使した節々が悲鳴を上げる ) ――――ふむ。 ( では、どうするか ) 少々戻さないといかんな。此処にまだ居るとしても。いずれヴェイトスに戻るとしても ( 撫でる猫。その猫の視線は己ではなくその背後に向けられている。青年はふと思い出す。そういえば、古来より猫は見鬼であると言うが ) なあ、御主 ( 撫でる。 ) なにか見えるのかの? ( 言うた青年は半身顔だけを振り向かせる。その先にあるのはひび割れた土壁だけである ) [Tue 16 Jan 2007 19:53:41]
◆一心@宿屋 > ( パンッ! と洗濯した着物を勢いよく振るって水を飛ばす ) ―――まあ、部屋干しだろうなぁ ( 袴と着物を干して、青年は一つ頷く。うん。寒い。 )( 干したら水洗いをした身体をタオルで拭き、丸くなっている猫を跨いで毛布を一枚手に取って羽織る。それから、暖炉の前に座って両手を突き出してやっと人心地ついた ) ――――――しかしなぁ ( じょり、と撫でた顎は剃り残しもある無精髭。逆剃り派ではありません ) 仕事、と言っても護衛だろうか。それとも戦屋だろうか。なあ、御主、ちょっとこっちに来て俺と話をせんか? ( 「にゃ〜ご」と鳴く猫の足を無理やり引っ張ると猫は当然のごとく怒りだすが青年は当然のごとく無視。猫を抱き寄せると膝の上で寝かす ) おお、暖かい暖かい。御主のお陰で俺の身体も早く温まりそうだ ( 猫の頭を撫でる。 ) [Tue 16 Jan 2007 19:48:38]
◆一心@宿屋 > ( 水で洗濯を済ましている間は当然のごとく裸である。この季節では寒い。それと同時に水で身体を拭く。後で髪を切らなければ、と思うが・・・ ) 櫛で透いて縛ってしまったほうが楽だなぁ ( 後は道場でどうにかしようと思う。さて、そういえば雇われるという話が・・・・・・あったけ? ) ・・・・・・・? ( ・・・・・ような、気がする。はて、確実に生きることに必死で『小太刀』程度の実力しかないだろう己でなにができるのだろうか。そも、仕事って何? ) ―――――それにしても、 ( あれ以来会っていないがどうだろうか。 ) なあ、お前さん。どう思うかの? ( 振り向いた先、部屋の真ん中で顔を洗っていた猫が一鳴きする ) [Tue 16 Jan 2007 19:37:00]
◆一心@宿屋 > ( それだけの行為がどれだけぶりだろうか。青年は髭の剃り終わった己の顎を一撫でし、 ) ・・・・・・・・・『俺ってこんな顔してたっけ?』 ( これではまるで浪人ではないか。ぼろぼろの着物にぼさぼさの髪。髭を剃っただけではどうしようもない ) 後は洗濯と風呂だな。風呂 [Tue 16 Jan 2007 19:31:08]
お知らせ > 一心@宿屋さんが来ました。 『髭を剃る』 [Tue 16 Jan 2007 19:28:41]
お知らせ > ステア@マウーラ城さんが帰りました。 『魔杖を早く弔いたい。』 [Sun 14 Jan 2007 03:42:08]
◆ステア@マウーラ城 > (付き人に城の中を出来る限りでいいから案内してくれと言って、異国の城というモノを見て回っていたのだが・・・擦れ違う軍人やら文官やらの視線のほぼ全てが普通ではないのだ。 ある者は猛獣を見るかのように恐れ、ある者は珍獣を見るかのように奇異の視線を何度も向け、ある者は・・・親子仇とでも言うかのように露骨な怒りの視線を浴びせてくる。 不愉快かと言われれば不愉快でもあるが・・・・・・気にしない事にした。私はマドゥーの話を聞きいれ、彼に助けられ、彼に招かれここに居る。食料種たる人間といえども彼には恩を感じている。 食料種だからか借りを作ったままで居たくないのか、純粋に恩返しをしたいのか・・・もしかしたら唯、自分が生きるために利用したいのかは、正直わからない。当面は、マドゥーに従う心算・・・。 王との謁見も、彼の頼み。 ただ、それよりも―― [Sun 14 Jan 2007 03:41:31]
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